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第三部 災厄の塔に棲む堕天使 3-1 塔を支配した堕天使を、殴りに行きます
改造された戦士と魔術師
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俺たちの立つポイントは、リカオンを退治した辺りだ。
二人組のハンターが、姿を表す。
一体は戦士タイプで、金属ヨロイと身体を同化させていた。タワーシールドに、槍斧を装備している。
「おい、リカオンがやられているぜ!」
ズタズタになったリカオンの死体を見て、戦士が悲鳴を上げた。
「マジかよ。オレらが埋めた石の力で、パワーアップしていたのに!?」
「こんなことができるやつが、まだいたのか」
もうひとりは女性の魔術師で、腕を改造している。両手の配線コードが頭と直結していていた。頭にかぶっているヘルメットらしきものは、どうも補助脳らしい。
「クリム・エアハートじゃねえか?」
「バカ言え。クリムは行方不明だ。それより、さっさと済ませよう」
「命令だと、このあたりだよな?」
「ああ。早く済ませようぜ」
騎士と魔術師の二名が、ダンジョンに何かを埋め込んでいる。
見たところ、ふたりとも【サイバーウェア】に身を包んでいた。いわゆる「改造手術」である。
「あいつらは、元ハンターだ。修行に耐えられなくなって、魔物によって身体を改造してもらったんだ」
今は、魔物と変わらないという。
「その魔物とは?」
「わからん。だが、ルエ・ゾンが手を焼くほどの実力者だってのはたしかだ」
「ならば、直接聞き出すまでだ」
ビョルンが止めるのに耳を貸さず、俺はハンター崩れどもの前に。
「何をしている?」
元ハンター崩れたちはギョッとした表情になる。しかし、すぐに我に返った。
「へっ。何をしていようがお前らには関係ねえ!」
「魔法の練習台になってもらうぜ!」
野盗どもが、サイバーウェアを起動させる。
戦士は筋肉が盛り上がり、魔術師は肉体の各所に強化を施した。
「フン。お前たちこそ、刀の練習台になってもらおうか」
「調子に乗るんじゃねえ!」
戦士が、片手で槍を振り回す。
刀で受け流し、反撃の突きを繰り出した。
なるほど、たしかに腕は立つようだ。魔物の力を得ているのは、本当らしい。
とはいえ、動きは乱暴だな。命のやり取りをしているはずなのに、えらく雑な攻撃ではある。弱いものとしか、戦ったことがないのだろう。しかも、確実に勝てる敵しか相手にしていまい。
「こんな奴ら、俺の敵じゃない」
「んだとぉ? オレはχの中でもダントツで腕力が高いんだぜ!」
「しかし、こんな狭い塔の中でくすぶっているようでは」
「ほざきやがれ!」
力任せに、戦士が槍斧を振り回した。
そこへ、術士のエンチャントが入る。
「ギャハハァ。構えているだけかよ! 潰れろぉ!」
エンチャント魔法によって質量が数倍になった槍斧を、戦士が振り下ろした。
槍斧が刀に触れた瞬間、俺は反射的に刀を振るう。相手の攻撃を受け流しつつ、反動を利用して旋回した。
「ぬう!?」
「雷斬!」
真一文字に、敵を切り裂く。
戦士は、肉体を半分に両断されて息絶える。
「な、これは、デーニッツの【雷斬】じゃないか!?」
魔術師が、俺から距離をとった。
見よう見マネでやってみたが、うまくいったらしい。
雷のような速さで放つ、カウンター技である。
「そんな。エンチャントの力なしで、あんな大技を。いくら【早熟】持ちでヴァスキーを倒したとはいえ、強くなりすぎています」
サピィが、驚いた様子で俺の技を見ていた。
エンチャントを用いない素の力でどこまで戦えるのか、試したかったのである。
「どれくらい、ランバートは強いんだ?」
「ちょっとした、デーモンロードクラスですね。魔王と肩を並べるくらいだと、思っていただければ」
魔王の側近【デーモンロード】が相手なら、サシでも戦えるレベルか。
「いったいランバートは、どこまで強くなるというのでしょう?」
俺は【早熟】というスキルを持っている。他人より、レベルアップが早い。
「どうした、そこまでか?」
「うるさいなぁ! デーニッツと同じ技ができるからって、いい気になるな!」
魔術師は、両手に鉄をも溶かすほどの火炎魔力を収束させた。爆炎の魔法で、このフロアごと吹き飛ばす気だろう。頭に血が上っているのか。
「みんな、あたしの後ろに避難してっ!」
フェリシアが大型の盾を構え、俺以外の全員を下がらせた。
「【ホーリーウォール】!」
全員が避難したことを確認して、フェリシアが盾に魔力を込める。
フェリシアたちの前方に、光の壁が発生した。
「あんたも早く!」
「俺はいい」
手招きをするフェリシアに対し、俺は首を振る。
「何を考えているの!? 早く逃げないと!」
「本物のエンチャントがどんなものかを、教えてやる」
俺は、刀を鞘へ納めた。
「バカが! 剣をしまってどうするってんだ!」
このダンジョンを破壊するほどのエネルギーを、術士は充填完了したらしい。
「エンチャント!」
俺は刀に、氷魔法のエンチャントを施す。俺の武器である【イチモンジ】は、相手を斬るというより「殴る」に適した武器だ。しかし、エンチャントすることによって切れ味を増す。最初から、エンチャント前提で開発された武器だ。
「なにをしても同じだ。死ねえ! 【デトネーション】!」
自分の魔力回路すら焼き切るほどのエネルギーを、術士は放つ。
「雪っ!」
赤熱の爆炎を、俺は居合でかき消す。再度、刀を鞘へしまった。
「なあ!?」
「月っ!」
困惑している魔術師の両手を、居合で斬り捨てて無力化する。再び刀を鞘へとしまう。
「花っ!」
最後に、袈裟斬りで相手を両断した。
ふう、と呼吸を終えて、刀を鞘へ収める。
「すっげえ。いくら落第者だっていったって、魔物クラスに強化されてやがるんだ。そんな二人を一瞬で」
ビョルンが、口笛を吹いた。
「殺しても、よかったのか?」
会話からして、敵はχの残党らしかった。情報を聞き出せたかもしれない。
「いらねえよ。こんな奴らは組織の末端だ。ろくな情報もねえ。下手に拘束しても、ギルドが危なくなるだけだぜ」
ビョルンは、冷たく言い放つ。
「あんたも見ただろ? 爆炎の魔法。あれはおそらく、自爆用に持たせたようなもんだ。あんなもん、ギルドの牢屋でブッパされた日にゃあ」
たしかに、危なかった。
「俺の判断は、正しかったか?」
「大正解ってやつだよ。お見事!」
やや冷やかしっぽく、ビョルンは手を叩く。
「ちょっと待て……つまりこいつは、自身の判断で【デトネーション】を唱えていない?」
「そういうこった」
仲間を遠隔でコントロールして、自爆させるヤツがいると。
改造を施したのも、いざというときに操作するためか。「強くしてやる」と甘い言葉で勧誘して、自身の手足として動かしているのだろう。
「相当ヤバイ相手だぜ」
「そのようです」
半分以上地中に埋まっていた魔石を、サピィは片手で軽々と持ち上げた。
「お嬢、これは!」
シーデーが、魔石を見て言葉を失う。なにかあったのだろうか?
「ええ。あの女の仕業みたいですね」
サピィが、ダンジョンに埋められた魔石を回収する。
「おいおい、素手って。チョクでそんなもん触って、大丈夫なのか?」
「平気です。わたしは魔族なので」
「ひええ。おったまげたねぇ」
サピィの正体を知って、ビョルンが舌を巻く。
「それよりビョルンさん、ルエ・ゾンさんとの面談を早急に」
ただならぬサピィの気配に、ビョルンは目を丸くした。
「わたしは、こんなことができる卑劣な輩に、心当たりがあります。ダンジョンで起きている異変も、我々なら解決できるかと」
サピィの言葉を聞きながら、ビョルンはあっけにとられている。しかし、すぐに返答した。
「……わかったよ。そのデカイ魔石が、なによりの証拠だ。そいつを見せりゃあ、あの爺さまも態度を改めるだろう」
俺たちは、災厄の塔から立ち去ることにした。
二人組のハンターが、姿を表す。
一体は戦士タイプで、金属ヨロイと身体を同化させていた。タワーシールドに、槍斧を装備している。
「おい、リカオンがやられているぜ!」
ズタズタになったリカオンの死体を見て、戦士が悲鳴を上げた。
「マジかよ。オレらが埋めた石の力で、パワーアップしていたのに!?」
「こんなことができるやつが、まだいたのか」
もうひとりは女性の魔術師で、腕を改造している。両手の配線コードが頭と直結していていた。頭にかぶっているヘルメットらしきものは、どうも補助脳らしい。
「クリム・エアハートじゃねえか?」
「バカ言え。クリムは行方不明だ。それより、さっさと済ませよう」
「命令だと、このあたりだよな?」
「ああ。早く済ませようぜ」
騎士と魔術師の二名が、ダンジョンに何かを埋め込んでいる。
見たところ、ふたりとも【サイバーウェア】に身を包んでいた。いわゆる「改造手術」である。
「あいつらは、元ハンターだ。修行に耐えられなくなって、魔物によって身体を改造してもらったんだ」
今は、魔物と変わらないという。
「その魔物とは?」
「わからん。だが、ルエ・ゾンが手を焼くほどの実力者だってのはたしかだ」
「ならば、直接聞き出すまでだ」
ビョルンが止めるのに耳を貸さず、俺はハンター崩れどもの前に。
「何をしている?」
元ハンター崩れたちはギョッとした表情になる。しかし、すぐに我に返った。
「へっ。何をしていようがお前らには関係ねえ!」
「魔法の練習台になってもらうぜ!」
野盗どもが、サイバーウェアを起動させる。
戦士は筋肉が盛り上がり、魔術師は肉体の各所に強化を施した。
「フン。お前たちこそ、刀の練習台になってもらおうか」
「調子に乗るんじゃねえ!」
戦士が、片手で槍を振り回す。
刀で受け流し、反撃の突きを繰り出した。
なるほど、たしかに腕は立つようだ。魔物の力を得ているのは、本当らしい。
とはいえ、動きは乱暴だな。命のやり取りをしているはずなのに、えらく雑な攻撃ではある。弱いものとしか、戦ったことがないのだろう。しかも、確実に勝てる敵しか相手にしていまい。
「こんな奴ら、俺の敵じゃない」
「んだとぉ? オレはχの中でもダントツで腕力が高いんだぜ!」
「しかし、こんな狭い塔の中でくすぶっているようでは」
「ほざきやがれ!」
力任せに、戦士が槍斧を振り回した。
そこへ、術士のエンチャントが入る。
「ギャハハァ。構えているだけかよ! 潰れろぉ!」
エンチャント魔法によって質量が数倍になった槍斧を、戦士が振り下ろした。
槍斧が刀に触れた瞬間、俺は反射的に刀を振るう。相手の攻撃を受け流しつつ、反動を利用して旋回した。
「ぬう!?」
「雷斬!」
真一文字に、敵を切り裂く。
戦士は、肉体を半分に両断されて息絶える。
「な、これは、デーニッツの【雷斬】じゃないか!?」
魔術師が、俺から距離をとった。
見よう見マネでやってみたが、うまくいったらしい。
雷のような速さで放つ、カウンター技である。
「そんな。エンチャントの力なしで、あんな大技を。いくら【早熟】持ちでヴァスキーを倒したとはいえ、強くなりすぎています」
サピィが、驚いた様子で俺の技を見ていた。
エンチャントを用いない素の力でどこまで戦えるのか、試したかったのである。
「どれくらい、ランバートは強いんだ?」
「ちょっとした、デーモンロードクラスですね。魔王と肩を並べるくらいだと、思っていただければ」
魔王の側近【デーモンロード】が相手なら、サシでも戦えるレベルか。
「いったいランバートは、どこまで強くなるというのでしょう?」
俺は【早熟】というスキルを持っている。他人より、レベルアップが早い。
「どうした、そこまでか?」
「うるさいなぁ! デーニッツと同じ技ができるからって、いい気になるな!」
魔術師は、両手に鉄をも溶かすほどの火炎魔力を収束させた。爆炎の魔法で、このフロアごと吹き飛ばす気だろう。頭に血が上っているのか。
「みんな、あたしの後ろに避難してっ!」
フェリシアが大型の盾を構え、俺以外の全員を下がらせた。
「【ホーリーウォール】!」
全員が避難したことを確認して、フェリシアが盾に魔力を込める。
フェリシアたちの前方に、光の壁が発生した。
「あんたも早く!」
「俺はいい」
手招きをするフェリシアに対し、俺は首を振る。
「何を考えているの!? 早く逃げないと!」
「本物のエンチャントがどんなものかを、教えてやる」
俺は、刀を鞘へ納めた。
「バカが! 剣をしまってどうするってんだ!」
このダンジョンを破壊するほどのエネルギーを、術士は充填完了したらしい。
「エンチャント!」
俺は刀に、氷魔法のエンチャントを施す。俺の武器である【イチモンジ】は、相手を斬るというより「殴る」に適した武器だ。しかし、エンチャントすることによって切れ味を増す。最初から、エンチャント前提で開発された武器だ。
「なにをしても同じだ。死ねえ! 【デトネーション】!」
自分の魔力回路すら焼き切るほどのエネルギーを、術士は放つ。
「雪っ!」
赤熱の爆炎を、俺は居合でかき消す。再度、刀を鞘へしまった。
「なあ!?」
「月っ!」
困惑している魔術師の両手を、居合で斬り捨てて無力化する。再び刀を鞘へとしまう。
「花っ!」
最後に、袈裟斬りで相手を両断した。
ふう、と呼吸を終えて、刀を鞘へ収める。
「すっげえ。いくら落第者だっていったって、魔物クラスに強化されてやがるんだ。そんな二人を一瞬で」
ビョルンが、口笛を吹いた。
「殺しても、よかったのか?」
会話からして、敵はχの残党らしかった。情報を聞き出せたかもしれない。
「いらねえよ。こんな奴らは組織の末端だ。ろくな情報もねえ。下手に拘束しても、ギルドが危なくなるだけだぜ」
ビョルンは、冷たく言い放つ。
「あんたも見ただろ? 爆炎の魔法。あれはおそらく、自爆用に持たせたようなもんだ。あんなもん、ギルドの牢屋でブッパされた日にゃあ」
たしかに、危なかった。
「俺の判断は、正しかったか?」
「大正解ってやつだよ。お見事!」
やや冷やかしっぽく、ビョルンは手を叩く。
「ちょっと待て……つまりこいつは、自身の判断で【デトネーション】を唱えていない?」
「そういうこった」
仲間を遠隔でコントロールして、自爆させるヤツがいると。
改造を施したのも、いざというときに操作するためか。「強くしてやる」と甘い言葉で勧誘して、自身の手足として動かしているのだろう。
「相当ヤバイ相手だぜ」
「そのようです」
半分以上地中に埋まっていた魔石を、サピィは片手で軽々と持ち上げた。
「お嬢、これは!」
シーデーが、魔石を見て言葉を失う。なにかあったのだろうか?
「ええ。あの女の仕業みたいですね」
サピィが、ダンジョンに埋められた魔石を回収する。
「おいおい、素手って。チョクでそんなもん触って、大丈夫なのか?」
「平気です。わたしは魔族なので」
「ひええ。おったまげたねぇ」
サピィの正体を知って、ビョルンが舌を巻く。
「それよりビョルンさん、ルエ・ゾンさんとの面談を早急に」
ただならぬサピィの気配に、ビョルンは目を丸くした。
「わたしは、こんなことができる卑劣な輩に、心当たりがあります。ダンジョンで起きている異変も、我々なら解決できるかと」
サピィの言葉を聞きながら、ビョルンはあっけにとられている。しかし、すぐに返答した。
「……わかったよ。そのデカイ魔石が、なによりの証拠だ。そいつを見せりゃあ、あの爺さまも態度を改めるだろう」
俺たちは、災厄の塔から立ち去ることにした。
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