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最終部 決戦 風雲魔王城! 第一章 打倒勇者! 爆裂大運動会
ブルマ
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壮絶なレースを終えたハチシャクが、黒いロボットへと謎の変貌を遂げた。
関係者からは、「ボクと因縁のある、黒竜ルチャの影響かも」って思われている。
とはいえ、翌日になっても、魔王チサ・ス・ギルちゃんは平然としていた。玉座であるボクと、平凡な日常を続けている。一緒に、朝食のトーストを食べているところだ。
変形したハチシャクは、地下倉庫に眠っている。番兵であるドラゴンのドレンに、見張ってもらっているのだ。
ドレンは、このハチシャクから「ルチャの気配を感じる」と言っていた。
次に控えている最終決戦では、なにか起きるかも知れない。
「チサちゃんは、黒竜ルチャのことを知っているの?」
モソモソとトーストを食べるチサちゃんに、ルチャのことを尋ねてみる。
「ルチャはドレンが一番詳しい。それでも昔話ばかりで、あまり参考にならない」
たしかに、「彼はすごい」とか「神」とか、漠然とした感想しかもらえなかったね。
「じゃあ、お姉さんのイクミちゃんと戦うことになったとして、全力は出せそう?」
「わかんない」
サラダのプチトマトにフォークを刺して、チサちゃんは口へ放り込む。
「でも、やるしかない。イクミがわたしの敵というなら戦うしかない。全力を出さないほうが、失礼になる」
「あの手のタイプは、そうかもしれないね」
本気を出さず戦えば、より凄惨な目に合う可能性がある。
まして、戦わずして魔王の座を譲るなんて言ったら、本気でこの世界を滅ぼしかねない。
魔王秘書のセイさんが、紙を持って食卓に現れた。
「ダイキ様、とうとう最終決戦の通知が」
いよいよか。もうすぐ、魔王を決める決戦が始まる。
「決戦の種目は、なんなのです? またレースですか。それとも」
ロボットみたいな形に変形したのだ。きっと殴り合いとかあるんじゃないかな? だとしたら、全力でチサちゃんを守らないとね。
なにせ、相手は好戦的なイクミちゃんなんだから。
「運動会です」
「は?」
「ですから、最終種目は、チーム戦の運動会です」
しかも、大会当日の衣装も持ってきていた。
「チサ様、こちらが大会の衣装でございます。お着替えを」
「おけ」
セイさんが、衣装をチサちゃんに寄越す。
チサちゃんの身につけていたパジャマが光り、別の服装へと変換された。
「これは!」
日本で滅びた文化、ブルマ姿へと、チサちゃんは変貌を遂げている。
オーソドックスな、紺色のブルマだ。露出度で言えば、水着とは違うベクトルである。なのに、なんという背徳的なデザインなんだろう? チサちゃんが着ると、いかがわしさが倍増した。
だが、当の本人はブルマ体操着の動きやすさや肌触りなどに感動している。
「ダイキ、似合う?」
「似合いすぎて怖いよ」
当日は、この格好で挑むそうな。
「詳しい内容説明は、決戦当日に会場で行われます。それまで修行でもなさいますか? それとも、大事を取って休養にいたしますか?」
ここで焦って、ケガでもしたら大変だ。
アスリートだって、試合当日はリラックスすると言うからね。
「休みます。チサちゃん、今日は遊ぼう」
「うん!」
ボクたちは午前中、ゲームに興じた。午後は早めに寝ることに。
関係者からは、「ボクと因縁のある、黒竜ルチャの影響かも」って思われている。
とはいえ、翌日になっても、魔王チサ・ス・ギルちゃんは平然としていた。玉座であるボクと、平凡な日常を続けている。一緒に、朝食のトーストを食べているところだ。
変形したハチシャクは、地下倉庫に眠っている。番兵であるドラゴンのドレンに、見張ってもらっているのだ。
ドレンは、このハチシャクから「ルチャの気配を感じる」と言っていた。
次に控えている最終決戦では、なにか起きるかも知れない。
「チサちゃんは、黒竜ルチャのことを知っているの?」
モソモソとトーストを食べるチサちゃんに、ルチャのことを尋ねてみる。
「ルチャはドレンが一番詳しい。それでも昔話ばかりで、あまり参考にならない」
たしかに、「彼はすごい」とか「神」とか、漠然とした感想しかもらえなかったね。
「じゃあ、お姉さんのイクミちゃんと戦うことになったとして、全力は出せそう?」
「わかんない」
サラダのプチトマトにフォークを刺して、チサちゃんは口へ放り込む。
「でも、やるしかない。イクミがわたしの敵というなら戦うしかない。全力を出さないほうが、失礼になる」
「あの手のタイプは、そうかもしれないね」
本気を出さず戦えば、より凄惨な目に合う可能性がある。
まして、戦わずして魔王の座を譲るなんて言ったら、本気でこの世界を滅ぼしかねない。
魔王秘書のセイさんが、紙を持って食卓に現れた。
「ダイキ様、とうとう最終決戦の通知が」
いよいよか。もうすぐ、魔王を決める決戦が始まる。
「決戦の種目は、なんなのです? またレースですか。それとも」
ロボットみたいな形に変形したのだ。きっと殴り合いとかあるんじゃないかな? だとしたら、全力でチサちゃんを守らないとね。
なにせ、相手は好戦的なイクミちゃんなんだから。
「運動会です」
「は?」
「ですから、最終種目は、チーム戦の運動会です」
しかも、大会当日の衣装も持ってきていた。
「チサ様、こちらが大会の衣装でございます。お着替えを」
「おけ」
セイさんが、衣装をチサちゃんに寄越す。
チサちゃんの身につけていたパジャマが光り、別の服装へと変換された。
「これは!」
日本で滅びた文化、ブルマ姿へと、チサちゃんは変貌を遂げている。
オーソドックスな、紺色のブルマだ。露出度で言えば、水着とは違うベクトルである。なのに、なんという背徳的なデザインなんだろう? チサちゃんが着ると、いかがわしさが倍増した。
だが、当の本人はブルマ体操着の動きやすさや肌触りなどに感動している。
「ダイキ、似合う?」
「似合いすぎて怖いよ」
当日は、この格好で挑むそうな。
「詳しい内容説明は、決戦当日に会場で行われます。それまで修行でもなさいますか? それとも、大事を取って休養にいたしますか?」
ここで焦って、ケガでもしたら大変だ。
アスリートだって、試合当日はリラックスすると言うからね。
「休みます。チサちゃん、今日は遊ぼう」
「うん!」
ボクたちは午前中、ゲームに興じた。午後は早めに寝ることに。
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