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1-6 命がけの遠足!?

第80話 玉座の重大な役割

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「ダイキのせいじゃないわ。ダイキは琥珀花を蘇生させるくらいの力が備わっているのよ。元の琥珀花以上の、ね。むしろ、ダイキはちゃん責務を全うしたのよ」

 どうやら、ボクじゃないと成し遂げられない仕事だったらしい。

「元気出しなさい、ダイキ。あなたは誰にもできないことをしたのよ」
「そっか。ボクは自信を持っていいんだね?」

 マミちゃんはサムズアップで答える。

「これなら蜜の量は一滴だけでいいわ! 甘さはオレンジからも出るんだし」
「やってみる」

 蜜を一滴ポーションに混ぜ、オレンジジュースを混ぜ合わせた。

「まだ濃いわ! ポーションにはなったから、もう一息ね!」
「うーん」

 せっかくトナカイさんから、大事な蜜をもらったのに。「良すぎてダメ」だなんて。

「ところでさ、マミちゃん、皮は?」

 ボクは、かき氷に混ざっている梨に、疑問を抱く。

「捨ててるわ! それか、家畜の餌にしてるけど?」
「もったいないよ、マミちゃん! 食べられるから!」
「皮って、食べられるの?」
「食べるよ! 皮が食べられないなんて、迷信だから!」

 実は、梨の皮は栄養価が豊富だ。

「そうですね。我が梨農園では、農薬を使っていません。皮を食べても問題はないかと」

 虫除けは、魔法で行っているらしい。

「証拠に、お一つどうぞ」

 ケイスさんから、皮付きの梨をもらった。

 おいしい! 皮はクセがあるけど、甘さがかえって引き立つ。

 ん?

「待てよ、チサちゃん。これだ!」
 ボクはひらめいた。

「どうしたの、ダイキ?」

「梨の皮だよ! それをマミちゃんの所から分けてもらおう!」

 ポーションに、梨の皮を混ぜる。
 これで、エグさは改善されるはず。

「皮でいいの?」
「栄養的には十分だよ。ちゃんと甘いし」

 サッパリした梨の皮から甘みを摘出すれば、きっとおいしいはずだ。

 さっきのポージュースに、梨の皮を絞って入れる。
 よくかき混ぜて、と。

「いかがでしょう?」

 マミちゃんに、確かめてもらう。

 これが、最後の味見でありますように。


「うん、いいんじゃない?」


 特に加工しなくても売れるのでは、とお墨付きまでもらった。


「がんばるのよ、チサ! パパの無理難題なんてぶっ飛ばしてやりなさい!」

「分かった。ありがとマミ」






「よかったわね、チサ。玉座も。これで二人の関係の進展するわね」





 ボクは、何を言われたかよく分からなかった。

「え、どういうことですか?」
 思わず敬語になり、マミちゃんに聞き返す。




「知らないの? 玉座に選ばれたってコトは、その魔王と結婚するって意味なのよ!」





「えーっ!」
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