27 / 36
第四章 百合おじの休日
第27話 百合おじと、水着百合
しおりを挟む
ディートマル王子の正体は、マーゴット王女である。
本来なら、男児であるディートマルが、クーガー家の跡取りだった。
しかし、彼は早くに亡くなってしまう。
跡継ぎがいなくなったクーガー家は、双子の妹マーゴットをディートマルとして育てたのだ。そう、男児として。
しかし、そのワガママボディまでは包み隠せない。
褐色の肌に、黒い水着がまた映える。
彼女が女性のまま暮らしていたら、世の男性は放っておかないだろう。
オレが、百合おじでなかったらな。
「マーゴット王女、今回は女性であることを解禁してくれたまえ。誰も、キミを咎めたりはしない。ここはプライベートビーチなので、ナンパヤロウだって来ないから」
「ご配慮、ありがとうございます。ガセート先輩」
「礼なら、ユリウスくんにいうんだな。彼が魔族を倒してくれたおかげで、この懇親会が企画できた」
ガセート会長が、オレを担ぎ上げる。
「ユリウスくん、キミがいなかったら、魔族を倒せていたかどうか」
「倒せただろ。ティナがいれば、無敵だ」
ティナの「周囲の人間を強化できる」バフは、ティナ自身にも有効だ。
「そうでもないさ。ティナくんは、たしかに強い。しかし、カコデーモンクラスとなると、互角だっただろう。キミはほぼ、瞬殺だったじゃないか」
どうだろうか。ティナのバフ効果があったから、余裕で倒せた気もするが。
「どちらにせよ、ボクはユリウスに命を助けてもらった。ありがとう」
「礼なんていい。それより、みんなで遊んできたらどうだ?」
頭を下げられるくらいなら、オレの前で存分に百合を満喫してくれ。
その方が、オレにとっては報酬となる。
「そうだね。遊んでおいで」
マーゴットが気後れしていると、ティナがマーゴットの手を引く。
生徒会の女性陣と、ビーチバレーを始めた。
「さてユリウスくん。こき使うようで動かすようで悪いが、我々はバーベキューの支度でもしようじゃないか」
「そうだな。百合ップルたちには遊んでいてもらおう」
百合を愛でる。これがオレたちへのご褒美だ。
「水着の女の子だとしても、百合ップルならそこまで妖艶でもないな」
ガセート先輩が、火をおこす。
「だな。性的な印象を受けない。これは大事だな」
オレは野菜を切りながら、百合の風景を眺めていた。
「キミが守った景色だ。存分に楽しもうじゃないか」
「そうだな」
バーベキューの時間となる。
「あのお姉様、しいたけを」
「しょうがないわね。じゃあこっちのイカを食べてもらおうかしら」
生徒会の百合ップルが、苦手なものを食べさせ合う。
「ティナ、このピーマンなんて、もう焼けているじゃないか」
「マーゴット様、ニンジンをどうぞ」
ティナと、マーゴットも同様に。
バーベキューだから苦手なものは避けても構わないのに、あえて掴んで食べさせ合うとか。あら~。
肉を普通に食いながら、オレは百合ップルの動向を観察する。
あら~。
シメは、メンドークサが作った鉄板焼きそばを楽しむ。
「夕方は、砂浜で花火をするからな」
この世界に、個人用の花火があるとは。
「魔法の研究で、炎属性マジックアイテムの開発をしていたのだ。その失敗作なんだが、娯楽用として再開発したんだよ」
本来なら、男児であるディートマルが、クーガー家の跡取りだった。
しかし、彼は早くに亡くなってしまう。
跡継ぎがいなくなったクーガー家は、双子の妹マーゴットをディートマルとして育てたのだ。そう、男児として。
しかし、そのワガママボディまでは包み隠せない。
褐色の肌に、黒い水着がまた映える。
彼女が女性のまま暮らしていたら、世の男性は放っておかないだろう。
オレが、百合おじでなかったらな。
「マーゴット王女、今回は女性であることを解禁してくれたまえ。誰も、キミを咎めたりはしない。ここはプライベートビーチなので、ナンパヤロウだって来ないから」
「ご配慮、ありがとうございます。ガセート先輩」
「礼なら、ユリウスくんにいうんだな。彼が魔族を倒してくれたおかげで、この懇親会が企画できた」
ガセート会長が、オレを担ぎ上げる。
「ユリウスくん、キミがいなかったら、魔族を倒せていたかどうか」
「倒せただろ。ティナがいれば、無敵だ」
ティナの「周囲の人間を強化できる」バフは、ティナ自身にも有効だ。
「そうでもないさ。ティナくんは、たしかに強い。しかし、カコデーモンクラスとなると、互角だっただろう。キミはほぼ、瞬殺だったじゃないか」
どうだろうか。ティナのバフ効果があったから、余裕で倒せた気もするが。
「どちらにせよ、ボクはユリウスに命を助けてもらった。ありがとう」
「礼なんていい。それより、みんなで遊んできたらどうだ?」
頭を下げられるくらいなら、オレの前で存分に百合を満喫してくれ。
その方が、オレにとっては報酬となる。
「そうだね。遊んでおいで」
マーゴットが気後れしていると、ティナがマーゴットの手を引く。
生徒会の女性陣と、ビーチバレーを始めた。
「さてユリウスくん。こき使うようで動かすようで悪いが、我々はバーベキューの支度でもしようじゃないか」
「そうだな。百合ップルたちには遊んでいてもらおう」
百合を愛でる。これがオレたちへのご褒美だ。
「水着の女の子だとしても、百合ップルならそこまで妖艶でもないな」
ガセート先輩が、火をおこす。
「だな。性的な印象を受けない。これは大事だな」
オレは野菜を切りながら、百合の風景を眺めていた。
「キミが守った景色だ。存分に楽しもうじゃないか」
「そうだな」
バーベキューの時間となる。
「あのお姉様、しいたけを」
「しょうがないわね。じゃあこっちのイカを食べてもらおうかしら」
生徒会の百合ップルが、苦手なものを食べさせ合う。
「ティナ、このピーマンなんて、もう焼けているじゃないか」
「マーゴット様、ニンジンをどうぞ」
ティナと、マーゴットも同様に。
バーベキューだから苦手なものは避けても構わないのに、あえて掴んで食べさせ合うとか。あら~。
肉を普通に食いながら、オレは百合ップルの動向を観察する。
あら~。
シメは、メンドークサが作った鉄板焼きそばを楽しむ。
「夕方は、砂浜で花火をするからな」
この世界に、個人用の花火があるとは。
「魔法の研究で、炎属性マジックアイテムの開発をしていたのだ。その失敗作なんだが、娯楽用として再開発したんだよ」
0
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
男女比1:10。男子の立場が弱い学園で美少女たちをわからせるためにヒロインと手を組んで攻略を始めてみたんだけど…チョロいんなのはどうして?
悠
ファンタジー
貞操逆転世界に転生してきた日浦大晴(ひうらたいせい)の通う学園には"独特の校風"がある。
それは——男子は女子より立場が弱い
学園で一番立場が上なのは女子5人のメンバーからなる生徒会。
拾ってくれた九空鹿波(くそらかなみ)と手を組み、まずは生徒会を攻略しようとするが……。
「既に攻略済みの女の子をさらに落とすなんて……面白いじゃない」
協力者の鹿波だけは知っている。
大晴が既に女の子を"攻略済み"だと。
勝利200%ラブコメ!?
既に攻略済みの美少女を本気で''分からせ"たら……さて、どうなるんでしょうねぇ?
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
天日ノ艦隊 〜こちら大和型戦艦、異世界にて出陣ス!〜
八風ゆず
ファンタジー
時は1950年。
第一次世界大戦にあった「もう一つの可能性」が実現した世界線。1950年4月7日、合同演習をする為航行中、大和型戦艦三隻が同時に左舷に転覆した。
大和型三隻は沈没した……、と思われた。
だが、目覚めた先には我々が居た世界とは違った。
大海原が広がり、見たことのない数多の国が支配者する世界だった。
祖国へ帰るため、大海原が広がる異世界を旅する大和型三隻と別世界の艦船達との異世界戦記。
※異世界転移が何番煎じか分からないですが、書きたいのでかいています!
面白いと思ったらブックマーク、感想、評価お願いします!!※
※戦艦など知らない人も楽しめるため、解説などを出し努力しております。是非是非「知識がなく、楽しんで読めるかな……」っと思ってる方も読んでみてください!※
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。
RISING 〜夜明けの唄〜
Takaya
ファンタジー
戦争・紛争の収まらぬ戦乱の世で
平和への夜明けを導く者は誰だ?
其々の正義が織り成す長編ファンタジー。
〜本編あらすじ〜
広く豊かな海に囲まれ、大陸に属さず
島国として永きに渡り歴史を紡いできた
独立国家《プレジア》
此の国が、世界に其の名を馳せる事となった
背景には、世界で只一国のみ、そう此の
プレジアのみが執り行った政策がある。
其れは《鎖国政策》
外界との繋がりを遮断し自国を守るべく
百年も昔に制定された国家政策である。
そんな国もかつて繋がりを育んで来た
近隣国《バルモア》との戦争は回避出来ず。
百年の間戦争によって生まれた傷跡は
近年の自国内紛争を呼ぶ事態へと発展。
その紛争の中心となったのは紛れも無く
新しく掲げられた双つの旗と王家守護の
象徴ともされる一つの旗であった。
鎖国政策を打ち破り外界との繋がりを
再度育み、此の国の衰退を止めるべく
立ち上がった《独立師団革命軍》
異国との戦争で生まれた傷跡を活力に
革命軍の考えを異と唱え、自国の文化や
歴史を護ると決めた《護国師団反乱軍》
三百年の歴史を誇るケーニッヒ王家に仕え
毅然と正義を掲げ、自国最高の防衛戦力と
評され此れを迎え討つ《国王直下帝国軍》
乱立した隊旗を起点に止まらぬ紛争。
今プレジアは変革の時を期せずして迎える。
此の歴史の中で起こる大きな戦いは後に
《日の出戦争》と呼ばれるが此の物語は
此のどれにも属さず、己の運命に翻弄され
巻き込まれて行く一人の流浪人の物語ーー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる