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第五章 フリーター、大魔王からJKのダンジョンを守る ~親娘対決編~
第34話 優勝者の特権
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「では、図面武闘会、スゴロクの順位を発表する」
ドナが、順位表を確認した。
このスゴロクは、ただトップを駆け抜ければいいわけじゃない。
それぞれマス目に書かれたイベントをこなし、財を築いたり仲間を集める必要がある。
そのマスで得た点数と加算し、総合得点によって順位が決まるのだ。
「まあ最下位は、ギンヤンマのドゥーで確定だ。欲をかいたのが裏目に出たな」
「おのれええ」
おじの場合は、自業自得だ。
「三位は、大健闘の位ユーニャだ。こちらは、ドゥーが自滅しなければぶっちぎりの最下位だったが」
「ええ。勇者らしく色々寄り道していたら、もっともゴールから遠ざかってしまったわ」
なんと、ユーニャさんは未だにスタート地点の島から脱出できずにいた。その分、街を平和にして得点を稼いでいたのだが。
「では、一位を発表する……第一位は、カズヤだ」
「え、オレ?」
オレに向けて、クラッカーが鳴らされた。
「ちょい待たんかい! ドナさん、これはどういうこっちゃねん!」
シルヴィアが、テーブルを叩き壊す。
「カズヤさんは、二着じゃろうが! なんでアーシより順位が上なんじゃ!」
「総合ポイントが、お前より高かったのだ」
「理由を聞かせてくれんかの?」
「カズヤは行く先々で、多くの女性アバターに助けてもらっていた。関係を良好に保ち、過度に接近せず、絶妙な距離を取っていた。それが功を奏し、攻略できるキャラをすべて揃えることができた。いわゆる、コミュMAX状態だな」
「別ゲーじゃ、そんなん! ギャルゲーじゃろうが!」
「お前たちだって、ほぼ別ゲーだったではないか」
たしかに、スゴロクのはずだったのに、シルヴィアだけは商売ゲームの様相を呈していた。
「コミュをMAXまで稼いだおかげで、お前たちがこなしてきたイベントを女性キャラがすべて担当してくれたのだ。カズヤが食らうべきペナルティも、すべてかぶってな」
「むむう……」
「結果、カズヤは無傷でゴールに到達したのだ。理解できたか?」
「理解はできたが、納得できんのう……納得せんとアカンのじゃが」
ここまで荒ぶったシルヴィアは、初めてだな。
「シルヴィアはああ見えて、勝負事にはこだわるタイプなんだ」
「ほへー」
他人と競うことは、あまり好きではないタイプに見えたが。
「競うと際限がなくなるから、あえて抑えているんだ。本心では、闘争心メラメラなんだよ」
なるほどね。だからこそ、父親とも反発してしまうのかも。どうでもいいなら、肉親なんて相手にしないもんな。
「では優勝したカズヤ、一言」
ドナから、マイクを向けられる。
「シルヴィア、優勝したオレが言うのもなんだが、ドゥーおじの話も聞いてやったらどうだ?」
ガックリとうなだれているおじを見ていると、なんだか切なくなってきた。
「カズヤさんがいうなら、しゃあねえのう……」
しばらく、シルヴィアはドゥーおじと話し合ってくれるという。
「これでいいのか、ドナ?」
「ああ。よくやったな。カズヤ」
いや。オレの力じゃなくてお助けキャラのおかげなのだが。
ドナが、順位表を確認した。
このスゴロクは、ただトップを駆け抜ければいいわけじゃない。
それぞれマス目に書かれたイベントをこなし、財を築いたり仲間を集める必要がある。
そのマスで得た点数と加算し、総合得点によって順位が決まるのだ。
「まあ最下位は、ギンヤンマのドゥーで確定だ。欲をかいたのが裏目に出たな」
「おのれええ」
おじの場合は、自業自得だ。
「三位は、大健闘の位ユーニャだ。こちらは、ドゥーが自滅しなければぶっちぎりの最下位だったが」
「ええ。勇者らしく色々寄り道していたら、もっともゴールから遠ざかってしまったわ」
なんと、ユーニャさんは未だにスタート地点の島から脱出できずにいた。その分、街を平和にして得点を稼いでいたのだが。
「では、一位を発表する……第一位は、カズヤだ」
「え、オレ?」
オレに向けて、クラッカーが鳴らされた。
「ちょい待たんかい! ドナさん、これはどういうこっちゃねん!」
シルヴィアが、テーブルを叩き壊す。
「カズヤさんは、二着じゃろうが! なんでアーシより順位が上なんじゃ!」
「総合ポイントが、お前より高かったのだ」
「理由を聞かせてくれんかの?」
「カズヤは行く先々で、多くの女性アバターに助けてもらっていた。関係を良好に保ち、過度に接近せず、絶妙な距離を取っていた。それが功を奏し、攻略できるキャラをすべて揃えることができた。いわゆる、コミュMAX状態だな」
「別ゲーじゃ、そんなん! ギャルゲーじゃろうが!」
「お前たちだって、ほぼ別ゲーだったではないか」
たしかに、スゴロクのはずだったのに、シルヴィアだけは商売ゲームの様相を呈していた。
「コミュをMAXまで稼いだおかげで、お前たちがこなしてきたイベントを女性キャラがすべて担当してくれたのだ。カズヤが食らうべきペナルティも、すべてかぶってな」
「むむう……」
「結果、カズヤは無傷でゴールに到達したのだ。理解できたか?」
「理解はできたが、納得できんのう……納得せんとアカンのじゃが」
ここまで荒ぶったシルヴィアは、初めてだな。
「シルヴィアはああ見えて、勝負事にはこだわるタイプなんだ」
「ほへー」
他人と競うことは、あまり好きではないタイプに見えたが。
「競うと際限がなくなるから、あえて抑えているんだ。本心では、闘争心メラメラなんだよ」
なるほどね。だからこそ、父親とも反発してしまうのかも。どうでもいいなら、肉親なんて相手にしないもんな。
「では優勝したカズヤ、一言」
ドナから、マイクを向けられる。
「シルヴィア、優勝したオレが言うのもなんだが、ドゥーおじの話も聞いてやったらどうだ?」
ガックリとうなだれているおじを見ていると、なんだか切なくなってきた。
「カズヤさんがいうなら、しゃあねえのう……」
しばらく、シルヴィアはドゥーおじと話し合ってくれるという。
「これでいいのか、ドナ?」
「ああ。よくやったな。カズヤ」
いや。オレの力じゃなくてお助けキャラのおかげなのだが。
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