3 / 10
冒険先でポールダンス!
しおりを挟む
吟遊詩人の仕事は、ライブだけではない。冒険にも出る。
「お金があるのに、冒険するんですか?」
売れっ子の吟遊詩人団体であるナオは、危険な冒険とは無縁と思っていたが。
「それはそれ。お金持ちだって、釣りとか狩りとかに行くでしょ? あれは食べて生きるためじゃないじゃん。それにさ、ボランティアで動くとか、理由はいっぱいある」
ナオにそう言われて、セラも納得した。自分は危うく、生きるために冒険を重ねるところだったのである。
ナオと出会っていなければ、自分はのたれ死んでいただろう。もしくは、使い潰されていたか。
冒険者用のボードには、依頼書がベタベタ貼られていた。
薬草採取のような簡単ミッションから、レアアイテム探索といった難易度の高い依頼も。
「尋ね人、アンブロジア王女を発見された方には、賞金……一〇〇〇万キャンド!?」
肩代わりしてもらった借金を、すぐに返せる値段だ。
しかし、何のツテもない自分では、王女なんて探せないだろう。
なぜか、ムロがその依頼を素通りしたのが気になった。いつもの彼女なら、「面白そう」と言って飛びつきそうなのに。
「どうかしましたか?」
「なんでもなーい。それより、これ面白そうじゃね?」
ムロが、一つの依頼書を指差す。
「ふむふむ、洞窟の魔物退治か」
街の食料源である小麦を漁りに、モンスターが定期的に襲撃しに来るという。それらの居所を突き止めたので、討伐してくれとのこと。
「たしかに、食糧難になれば、魔物がこの街自体を襲うかも知れないからな」
「だろ? いちょもんでやろうぜ!」
腕まくりするムロを、「こらこら」とナオがたしなめる。
「街のためだぞ。ケンカをしに行くんじゃないから」
「ほいほーい」
準備を済ませた後、ダンジョン内部へ。
森のどまんなかにある滝の側に、依頼先のダンジョンがあった。
それにしても、四人だけで探索とは。てっきり誰か別のグループとパーティを編成して、出かけるのだと思っていたが。
「それだと分け前が減るじゃん」
「彼らは彼らで、別の目的があったりするからな」
レアアイテム堀り、武器の素材集め、繁殖しすぎた魔物の間引きなど。パーティによって、依頼も目的も様々なのだ。
「第一魔物発見、どりゃあ!」
ムロが背中の大剣を抜刀する。背中にトゲが生えたウルフを、一刀のもとに伏した。
「あの子はもう、バンドより剣士として食べていくつもりかしら?」
大きなカバン型アイテムボックスを担ぎながら、レティが呆れている。
「大丈夫ですか? 持ちましょうか?」
「いいのよ。私の冒険ジョブは【司祭】だから」
つまりレティは、【鑑定士 兼 荷物持ち】だ。アイテム拾いと荷物管理こそ、レティの存在意義なのである。
「よっしゃ。レティ、鑑定頼む」
金属製の棍棒を、ムロがレティに見せた。
「バトルスタッフのプラス一。今のままだとゴミね」
「まあ素材にはなるかなー。そうだセラ、装備する?」
「そうね。私もヒール担当だし、使えなくないけれど。セラちゃんがご信用に持つのが一番よね」
たしかに、セラは戦闘職も【踊り子】なので、【武道家】と装備を共有できる。
一応バトルスタッフを装備できるはずだ。
適当に持ってきたタンバリンで殴るよりは、現実的だろう。
「装備できました。これで戦闘力アップです」
しかし、もっぱら戦闘はムロ任せである。敵も弱いし、それでいい。
「そういえば、ナオさんは冒険のとき、どこを担当なさるので?」
やはり、吟遊詩人だろうか? しかし、ギターのできない彼女には詩人のマネなどできまい。しかし、今日はギターを所持していなかった。スタジオを兼ねたセーフハウスに置きっぱなしである。
「【魔術師】よ」
マイク型の杖を持ちながら、ナオはスライムに狙いを定める。
「おおナオ、スライムはあたしじゃ潰せねー。頼むわ」
「オッケー。【火柱】♪」
なんと、ナオが口から炎を吐き出したではないか。そう見えただけで、実際は杖に呪文を吹き込んで魔法を撃ったのである。
「あの子は歌声を、攻撃魔法に変えるのよ」
戦い方まで歌手とは。
「なんかもっと効率的に狩れねえかな? 決め手にかけるんだよなー」
「意図的に、スタンピードを起こせないかってこと?」
「あー、そうそう」
家畜などの集団暴走をいう、スタンピード。ダンジョン内では「モンスター溜まり」、いわゆる「モンスターハウス」状態を言う。
「でな? そこでセラの【ポールダンス】ですよ」
「ああ、【引き寄せ】を起こせと」
セラも、なんとなく理解した。踊り子のポールダンスは、魔物を引き寄せる効果がある。求愛と、関連しているらしい。
「スタンピードが始まったら、ウチらに任せてくれたらいいから」
戦わなくていいなら、いいだろう。
「では行きます!」
見晴らしのいい場所に立ち、セラはバトルスタッフを地面に突き立てた。クネクネと腰を曲げながら、モンスターを誘う。
「ロープでくくりつけられた姫君」というテーマだ。
続々と、メスの匂いを求めてモンスターが集まってくる。
「ひいいいい」
「よし、セラを守りつつ、稼ぐぞ!」
女四人による、狩りが始まった。
「お金があるのに、冒険するんですか?」
売れっ子の吟遊詩人団体であるナオは、危険な冒険とは無縁と思っていたが。
「それはそれ。お金持ちだって、釣りとか狩りとかに行くでしょ? あれは食べて生きるためじゃないじゃん。それにさ、ボランティアで動くとか、理由はいっぱいある」
ナオにそう言われて、セラも納得した。自分は危うく、生きるために冒険を重ねるところだったのである。
ナオと出会っていなければ、自分はのたれ死んでいただろう。もしくは、使い潰されていたか。
冒険者用のボードには、依頼書がベタベタ貼られていた。
薬草採取のような簡単ミッションから、レアアイテム探索といった難易度の高い依頼も。
「尋ね人、アンブロジア王女を発見された方には、賞金……一〇〇〇万キャンド!?」
肩代わりしてもらった借金を、すぐに返せる値段だ。
しかし、何のツテもない自分では、王女なんて探せないだろう。
なぜか、ムロがその依頼を素通りしたのが気になった。いつもの彼女なら、「面白そう」と言って飛びつきそうなのに。
「どうかしましたか?」
「なんでもなーい。それより、これ面白そうじゃね?」
ムロが、一つの依頼書を指差す。
「ふむふむ、洞窟の魔物退治か」
街の食料源である小麦を漁りに、モンスターが定期的に襲撃しに来るという。それらの居所を突き止めたので、討伐してくれとのこと。
「たしかに、食糧難になれば、魔物がこの街自体を襲うかも知れないからな」
「だろ? いちょもんでやろうぜ!」
腕まくりするムロを、「こらこら」とナオがたしなめる。
「街のためだぞ。ケンカをしに行くんじゃないから」
「ほいほーい」
準備を済ませた後、ダンジョン内部へ。
森のどまんなかにある滝の側に、依頼先のダンジョンがあった。
それにしても、四人だけで探索とは。てっきり誰か別のグループとパーティを編成して、出かけるのだと思っていたが。
「それだと分け前が減るじゃん」
「彼らは彼らで、別の目的があったりするからな」
レアアイテム堀り、武器の素材集め、繁殖しすぎた魔物の間引きなど。パーティによって、依頼も目的も様々なのだ。
「第一魔物発見、どりゃあ!」
ムロが背中の大剣を抜刀する。背中にトゲが生えたウルフを、一刀のもとに伏した。
「あの子はもう、バンドより剣士として食べていくつもりかしら?」
大きなカバン型アイテムボックスを担ぎながら、レティが呆れている。
「大丈夫ですか? 持ちましょうか?」
「いいのよ。私の冒険ジョブは【司祭】だから」
つまりレティは、【鑑定士 兼 荷物持ち】だ。アイテム拾いと荷物管理こそ、レティの存在意義なのである。
「よっしゃ。レティ、鑑定頼む」
金属製の棍棒を、ムロがレティに見せた。
「バトルスタッフのプラス一。今のままだとゴミね」
「まあ素材にはなるかなー。そうだセラ、装備する?」
「そうね。私もヒール担当だし、使えなくないけれど。セラちゃんがご信用に持つのが一番よね」
たしかに、セラは戦闘職も【踊り子】なので、【武道家】と装備を共有できる。
一応バトルスタッフを装備できるはずだ。
適当に持ってきたタンバリンで殴るよりは、現実的だろう。
「装備できました。これで戦闘力アップです」
しかし、もっぱら戦闘はムロ任せである。敵も弱いし、それでいい。
「そういえば、ナオさんは冒険のとき、どこを担当なさるので?」
やはり、吟遊詩人だろうか? しかし、ギターのできない彼女には詩人のマネなどできまい。しかし、今日はギターを所持していなかった。スタジオを兼ねたセーフハウスに置きっぱなしである。
「【魔術師】よ」
マイク型の杖を持ちながら、ナオはスライムに狙いを定める。
「おおナオ、スライムはあたしじゃ潰せねー。頼むわ」
「オッケー。【火柱】♪」
なんと、ナオが口から炎を吐き出したではないか。そう見えただけで、実際は杖に呪文を吹き込んで魔法を撃ったのである。
「あの子は歌声を、攻撃魔法に変えるのよ」
戦い方まで歌手とは。
「なんかもっと効率的に狩れねえかな? 決め手にかけるんだよなー」
「意図的に、スタンピードを起こせないかってこと?」
「あー、そうそう」
家畜などの集団暴走をいう、スタンピード。ダンジョン内では「モンスター溜まり」、いわゆる「モンスターハウス」状態を言う。
「でな? そこでセラの【ポールダンス】ですよ」
「ああ、【引き寄せ】を起こせと」
セラも、なんとなく理解した。踊り子のポールダンスは、魔物を引き寄せる効果がある。求愛と、関連しているらしい。
「スタンピードが始まったら、ウチらに任せてくれたらいいから」
戦わなくていいなら、いいだろう。
「では行きます!」
見晴らしのいい場所に立ち、セラはバトルスタッフを地面に突き立てた。クネクネと腰を曲げながら、モンスターを誘う。
「ロープでくくりつけられた姫君」というテーマだ。
続々と、メスの匂いを求めてモンスターが集まってくる。
「ひいいいい」
「よし、セラを守りつつ、稼ぐぞ!」
女四人による、狩りが始まった。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。
ひさまま
ファンタジー
前世で搾取されまくりだった私。
魂の休養のため、地球に転生したが、地球でも今世も搾取されまくりのため魂の消滅の危機らしい。
とある理由から元の世界に戻るように言われ、マジックバックを自称神様から頂いたよ。
これで地球で買ったものを持ち込めるとのこと。やっぱり夢ではないらしい。
取り敢えず、明日は退職届けを出そう。
目指せ、快適異世界生活。
ぽちぽち更新します。
作者、うっかりなのでこれも買わないと!というのがあれば教えて下さい。
脳内の空想を、つらつら書いているのでお目汚しな際はごめんなさい。
うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました
akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」
帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。
謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。
しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。
勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!?
転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。
※9月16日
タイトル変更致しました。
前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。
仲間を強くして無双していく話です。
『小説家になろう』様でも公開しています。
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

【完結】追放された実は最強道士だった俺、異国の元勇者の美剣女と出会ったことで、皇帝すらも認めるほどまで成り上がる
岡崎 剛柔
ファンタジー
【あらすじ】
「龍信、貴様は今日限りで解雇だ。この屋敷から出ていけ」
孫龍信(そん・りゅうしん)にそう告げたのは、先代当主の弟の孫笑山(そん・しょうざん)だった。
数年前に先代当主とその息子を盗賊団たちの魔の手から救った龍信は、自分の名前と道士であること以外の記憶を無くしていたにもかかわらず、大富豪の孫家の屋敷に食客として迎え入れられていた。
それは人柄だけでなく、常人をはるかに超える武術の腕前ゆえにであった。
ところが先代当主とその息子が事故で亡くなったことにより、龍信はこの屋敷に置いておく理由は無いと新たに当主となった笑山に追放されてしまう。
その後、野良道士となった龍信は異国からきた金毛剣女ことアリシアと出会うことで人生が一変する。
とある目的のためにこの華秦国へとやってきたアリシア。
そんなアリシアの道士としての試験に付き添ったりすることで、龍信はアリシアの正体やこの国に来た理由を知って感銘を受け、その目的を達成させるために龍信はアリシアと一緒に旅をすることを決意する。
またアリシアと出会ったことで龍信も自分の記憶を取り戻し、自分の長剣が普通の剣ではないことと、自分自身もまた普通の人間ではないことを思い出す。
そして龍信とアリシアは旅先で薬士の春花も仲間に加え、様々な人間に感謝されるような行動をする反面、悪意ある人間からの妨害なども受けるが、それらの人物はすべて相応の報いを受けることとなる。
笑山もまた同じだった。
それどころか自分の欲望のために龍信を屋敷から追放した笑山は、落ちぶれるどころか人間として最悪の末路を辿ることとなる。
一方の龍信はアリシアのこの国に来た目的に心から協力することで、巡り巡って皇帝にすらも認められるほど成り上がっていく。

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

異世界に来たからといってヒロインとは限らない
あろまりん
ファンタジー
※ようやく修正終わりました!加筆&纏めたため、26~50までは欠番とします(笑)これ以降の番号振り直すなんて無理!
ごめんなさい、変な番号降ってますが、内容は繋がってますから許してください!!!※
ファンタジー小説大賞結果発表!!!
\9位/ ٩( 'ω' )و \奨励賞/
(嬉しかったので自慢します)
書籍化は考えていま…いな…してみたく…したいな…(ゲフンゲフン)
変わらず応援して頂ければと思います。よろしくお願いします!
(誰かイラスト化してくれる人いませんか?)←他力本願
※誤字脱字報告につきましては、返信等一切しませんのでご了承ください。しかるべき時期に手直しいたします。
* * *
やってきました、異世界。
学生の頃は楽しく読みました、ラノベ。
いえ、今でも懐かしく読んでます。
好きですよ?異世界転移&転生モノ。
だからといって自分もそうなるなんて考えませんよね?
『ラッキー』と思うか『アンラッキー』と思うか。
実際来てみれば、乙女ゲームもかくやと思う世界。
でもね、誰もがヒロインになる訳じゃないんですよ、ホント。
モブキャラの方が楽しみは多いかもしれないよ?
帰る方法を探して四苦八苦?
はてさて帰る事ができるかな…
アラフォー女のドタバタ劇…?かな…?
***********************
基本、ノリと勢いで書いてます。
どこかで見たような展開かも知れません。
暇つぶしに書いている作品なので、多くは望まないでくださると嬉しいです。

元外科医の俺が異世界で何が出来るだろうか?~現代医療の技術で異世界チート無双~
冒険者ギルド酒場 チューイ
ファンタジー
魔法は奇跡の力。そんな魔法と現在医療の知識と技術を持った俺が異世界でチートする。神奈川県の大和市にある冒険者ギルド酒場の冒険者タカミの話を小説にしてみました。
俺の名前は、加山タカミ。48歳独身。現在、救命救急の医師として現役バリバリ最前線で馬車馬のごとく働いている。俺の両親は、俺が幼いころバスの転落事故で俺をかばって亡くなった。その時の無念を糧に猛勉強して医師になった。俺を育ててくれた、ばーちゃんとじーちゃんも既に亡くなってしまっている。つまり、俺は天涯孤独なわけだ。職場でも患者第一主義で同僚との付き合いは仕事以外にほとんどなかった。しかし、医師としての技量は他の医師と比較しても評価は高い。別に自分以外の人が嫌いというわけでもない。つまり、ボッチ時間が長かったのである意味コミ障気味になっている。今日も相変わらず忙しい日常を過ごしている。
そんなある日、俺は一人の少女を庇って事故にあう。そして、気が付いてみれば・・・
「俺、死んでるじゃん・・・」
目の前に現れたのは結構”チャラ”そうな自称 創造神。彼とのやり取りで俺は異世界に転生する事になった。
新たな家族と仲間と出会い、翻弄しながら異世界での生活を始める。しかし、医療水準の低い異世界。俺の新たな運命が始まった。
元外科医の加山タカミが持つ医療知識と技術で本来持つ宿命を異世界で発揮する。自分の宿命とは何か翻弄しながら異世界でチート無双する様子の物語。冒険者ギルド酒場 大和支部の冒険者の英雄譚。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる