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3章
あわわ
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「にゃーん」
リアルで泡を吹いて倒れる奴って本当にいるんだなって、驚きもしますよ!
モモからの衝撃の手紙。結構な軽いノリでサイラ君と付き合うとこをすっ飛ばしての婚約と王様になる計画も決断が軽すぎないか? なんだかサイラ君が少し不便になってくる。
今の王様も力が戻り始めてるとのことだし、他の国の支援を受けてサイラ君が王様になれば関係の修復や王国の立て直しも捗ることだろうし。まぁいいことなのか?
今回の提案もソード家が全面的にバックアップではなく、ルルイゼちゃんとしては子供仕込んでもらってからソード家にも事後報告をする予定とのことだけど。家族も泡を吹いて倒れてしまうんじゃないだろうか。
夏休みが終わったらまた連れてくるとのことだ。
それと卒業した時の予定も記載があり、薬草や農作物の研究をしたいのでサイラ君と旅に出る旨の計画まで書かれていた。
モモは随分先まで見据えているんだな。モモが選んだ相手だ、俺ができるのは応援してやることだろう。
日本であれば職業とか生活基盤とかも心配になるところだけど、モモなら1人でも生きていけるだろうし、困ったら家に戻って来ればいい。
「にゃーん」
「確かに来年でモモも16歳ですけど、俺の基準ではまだまだ子供なんですけど。家族計画とか大丈夫かな」
「モモねー帰ってくる?」
イールが背中に突進してきて、後ろから手紙を覗き込んでくる。
家に来た時よりも徐々に言葉流暢になってきた。子供の成長は早い。
それでもパパではなく、父というエリゼと同様の呼び方は変わりがない。
「うん、彼氏を連れて、暑くなる頃にね」
「かれし?」
「新しい家族候補だよ」
「ふーん」
モモが雪解け後に帰ってくることがわかって満足したのか、大福とじゃれ合いを始めてしまった。
今日は少しお酒を飲みたい気分。ついに購入したアレの出番だ。
【焼酎樽】、40万もしたんだよぉ。今日は念願の焼酎が完成したので、それを味わう。
芋もあるのでいも焼酎も可能だったけど、今回はシンプルに麦だにした。麦と米を入れて3日経過すれば完成してしまうお手軽仕様。
まずはシンプルにロックで--うん、焼酎なんて始めて飲むけど悪くない。麦と米だけなのに仄かにフルーティーでキレもある。
個人的には割って飲んだほうが良い気もする。水やお湯、果汁で割ってもみたが、なんだかんだで水割りだろうか?
ちなむと、この世界での成人は13だが、酒は悪影響があることから15歳を過ぎてからと、さくらさんを嫁にするためにチグハグなルールとなってしまっているが、そこは異世界、酒を飲む年齢なんて実質守らてないとも聞いた。それでもモモには最低限、20になるまでは飲まないように我が家のルールとして決めている。
モモがお酒を飲めるようになったら、焼酎を果実で割ったのはいいかもしれないな。
一度の生成で15リットルも作られるが、ビールとは違ってそこまでグビグビと飲めるものでもないので、5リットルは別の容器に移して、俺用にして残りを販売する。
「10リットルで8万円ってリッターが8000円? 高い買取価格だなー、やっぱり酒は神様のとこでも人気商品なんだな」
15リットル丸々なら、一回で12万。この手のシステムでは酒はチートアイテムだな。
これがゲームの世界なら、野菜とかもやめて、単価の高い果実系と酒系のアイテムを大量に買い込んで酒だけを作成して回すところだが、果物と酒だけの仙人みたいな生活はしたくなし、何より自分で作った野菜は美味いのでやめるつもりはない。
でも単価の高さを考えれば、これは思ったりもワインにも早く手が届きそうだな。
炬燵に焼酎。そして収穫できるようになったみかんにりんご、うんうん、充実してきたなー。
当面の目標としてはまずは果樹園の拡張と葡萄と梅。ワインに梅酒も飲みたいしね。
その後にはワイン樽をアンロックして、ビニールハウス。家の拡張は頭打ちになってるけど、二世帯住宅とは別でもう一軒、2段階の改造が限界だけど家を建てれるようにはなっている。
この辺はモモが結婚した時とか、他に家族が増えた時用だろうな。
「私のこと忘れてないわよね?」
「若葉ちゃんじゃないですかー、嫌だなー忘れてないですよー」
「だったら、いつになったら専用の家を作ってくれるのよ!」
妖精の家は50万もするし、まだ若葉以降で妖精の子が見つからないし。もう少し後じゃダメかな。
「わかってるよ、若葉の家族が増えたら直ぐに建設するからさ」
「約束よ!」
「ああ、関係各所には連携してるけど、まだ見つからないから。少し待っててくれな」
ふんっと、プリプリしながらみかんを食べる若葉。花の生気? 蜜? だけかと思えば果物はいけるらしく、最近気に入って花は主食、果実はデザートして食べている。
妖精部隊が増えてくれればもっと幅広く、単価を増やすことができるのだけどと考えてしまうが、若葉も人間? 妖精で意思はあるので同じ作物ばかりお願いしていると不満を漏らす。
そのことに俺自身が不満を持った時期もあったけど、若葉は金儲けの道具ではなく、あくまでも家族だ。それを忘れてはいけないと、姉さんには釘を刺された。仰る通りである。
「にゃーん」
「ジュース割りなら飲むんですか? いいですね、相手がいないと寂しいですから」
「イールも飲む!」
「イールはジュースね」
家族で晩酌? を楽しむ。イールもいつまでここにいてくれるのか。
モモもあっという間に伴侶になるような相手を見つけてしまったし。
「にゃーん」
そろそろお前の子供の顔を見たい? 最近、諦めてきてるんですけど。
リアルで泡を吹いて倒れる奴って本当にいるんだなって、驚きもしますよ!
モモからの衝撃の手紙。結構な軽いノリでサイラ君と付き合うとこをすっ飛ばしての婚約と王様になる計画も決断が軽すぎないか? なんだかサイラ君が少し不便になってくる。
今の王様も力が戻り始めてるとのことだし、他の国の支援を受けてサイラ君が王様になれば関係の修復や王国の立て直しも捗ることだろうし。まぁいいことなのか?
今回の提案もソード家が全面的にバックアップではなく、ルルイゼちゃんとしては子供仕込んでもらってからソード家にも事後報告をする予定とのことだけど。家族も泡を吹いて倒れてしまうんじゃないだろうか。
夏休みが終わったらまた連れてくるとのことだ。
それと卒業した時の予定も記載があり、薬草や農作物の研究をしたいのでサイラ君と旅に出る旨の計画まで書かれていた。
モモは随分先まで見据えているんだな。モモが選んだ相手だ、俺ができるのは応援してやることだろう。
日本であれば職業とか生活基盤とかも心配になるところだけど、モモなら1人でも生きていけるだろうし、困ったら家に戻って来ればいい。
「にゃーん」
「確かに来年でモモも16歳ですけど、俺の基準ではまだまだ子供なんですけど。家族計画とか大丈夫かな」
「モモねー帰ってくる?」
イールが背中に突進してきて、後ろから手紙を覗き込んでくる。
家に来た時よりも徐々に言葉流暢になってきた。子供の成長は早い。
それでもパパではなく、父というエリゼと同様の呼び方は変わりがない。
「うん、彼氏を連れて、暑くなる頃にね」
「かれし?」
「新しい家族候補だよ」
「ふーん」
モモが雪解け後に帰ってくることがわかって満足したのか、大福とじゃれ合いを始めてしまった。
今日は少しお酒を飲みたい気分。ついに購入したアレの出番だ。
【焼酎樽】、40万もしたんだよぉ。今日は念願の焼酎が完成したので、それを味わう。
芋もあるのでいも焼酎も可能だったけど、今回はシンプルに麦だにした。麦と米を入れて3日経過すれば完成してしまうお手軽仕様。
まずはシンプルにロックで--うん、焼酎なんて始めて飲むけど悪くない。麦と米だけなのに仄かにフルーティーでキレもある。
個人的には割って飲んだほうが良い気もする。水やお湯、果汁で割ってもみたが、なんだかんだで水割りだろうか?
ちなむと、この世界での成人は13だが、酒は悪影響があることから15歳を過ぎてからと、さくらさんを嫁にするためにチグハグなルールとなってしまっているが、そこは異世界、酒を飲む年齢なんて実質守らてないとも聞いた。それでもモモには最低限、20になるまでは飲まないように我が家のルールとして決めている。
モモがお酒を飲めるようになったら、焼酎を果実で割ったのはいいかもしれないな。
一度の生成で15リットルも作られるが、ビールとは違ってそこまでグビグビと飲めるものでもないので、5リットルは別の容器に移して、俺用にして残りを販売する。
「10リットルで8万円ってリッターが8000円? 高い買取価格だなー、やっぱり酒は神様のとこでも人気商品なんだな」
15リットル丸々なら、一回で12万。この手のシステムでは酒はチートアイテムだな。
これがゲームの世界なら、野菜とかもやめて、単価の高い果実系と酒系のアイテムを大量に買い込んで酒だけを作成して回すところだが、果物と酒だけの仙人みたいな生活はしたくなし、何より自分で作った野菜は美味いのでやめるつもりはない。
でも単価の高さを考えれば、これは思ったりもワインにも早く手が届きそうだな。
炬燵に焼酎。そして収穫できるようになったみかんにりんご、うんうん、充実してきたなー。
当面の目標としてはまずは果樹園の拡張と葡萄と梅。ワインに梅酒も飲みたいしね。
その後にはワイン樽をアンロックして、ビニールハウス。家の拡張は頭打ちになってるけど、二世帯住宅とは別でもう一軒、2段階の改造が限界だけど家を建てれるようにはなっている。
この辺はモモが結婚した時とか、他に家族が増えた時用だろうな。
「私のこと忘れてないわよね?」
「若葉ちゃんじゃないですかー、嫌だなー忘れてないですよー」
「だったら、いつになったら専用の家を作ってくれるのよ!」
妖精の家は50万もするし、まだ若葉以降で妖精の子が見つからないし。もう少し後じゃダメかな。
「わかってるよ、若葉の家族が増えたら直ぐに建設するからさ」
「約束よ!」
「ああ、関係各所には連携してるけど、まだ見つからないから。少し待っててくれな」
ふんっと、プリプリしながらみかんを食べる若葉。花の生気? 蜜? だけかと思えば果物はいけるらしく、最近気に入って花は主食、果実はデザートして食べている。
妖精部隊が増えてくれればもっと幅広く、単価を増やすことができるのだけどと考えてしまうが、若葉も人間? 妖精で意思はあるので同じ作物ばかりお願いしていると不満を漏らす。
そのことに俺自身が不満を持った時期もあったけど、若葉は金儲けの道具ではなく、あくまでも家族だ。それを忘れてはいけないと、姉さんには釘を刺された。仰る通りである。
「にゃーん」
「ジュース割りなら飲むんですか? いいですね、相手がいないと寂しいですから」
「イールも飲む!」
「イールはジュースね」
家族で晩酌? を楽しむ。イールもいつまでここにいてくれるのか。
モモもあっという間に伴侶になるような相手を見つけてしまったし。
「にゃーん」
そろそろお前の子供の顔を見たい? 最近、諦めてきてるんですけど。
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