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3章
膝枕らしい
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「モモ様、重要な話があるんです」
図書館で本を読んでいると、ソード家のルルイゼが声をかけてきた。迷惑なので無視していてもお構いなしに話しかけてくる。
「リリアさんのことなんですが」
リリアちゃんのことを話に出せば、ホイホイとついてくる思っているのだろうか。
私はそこまで単純ではない。
「リリアさんとお兄様のことなんですが--ふふ、気になりますよね?」
思わずルルイゼの話に反応して目が合ってしまった。
おかしい、リリアちゃんは私にはなんでもない、みたいな話をしておいてルークと? まさか。
「この後、2人だけでお茶でもいかがですか?」
「今日だけよ」
ルルイゼについていくと、寮の部屋に案内された。貴族用の部屋って広いなー。
普通の平民用の部屋であれば12畳くらいを2人で使うのが一般的で、ベットと勉強用の机、衣装棚を置けば終わりだというのに。
ここはリビングと寝室で部屋が分かれており、衣服用の部屋も別にあるようだ。
ソファを案内されたので座って待っていると、お茶とクッキーが出された。
こんな物まで常備しているのか。
「それで?」
「そう焦らないでください。ゆっくりとお茶を楽しみましょう」
優雅にお茶を飲んでいる姿に少しイライラする。
リリアちゃんとルークが進展あったなんて聞いてない!
一呼吸置いて、カップをソーサーに戻すと、ルルイゼが話を始める。
「最近、リリアさんと兄様が少しいい雰囲気なのはご存知ですか?」
「リリアちゃんが気にしてるのは知ってるけど。まさかもう手を出したんじゃないでしょうね?」
「兄も男とはいえ、貴族の嫡男ですから、そのくらいの自制心はあります。でもモモ様の話を出汁に呼び出して逢瀬を楽しんでいるようですよ」
私を出汁に? 詳しく聞かせなさいよ。
クッキーがサクサクと進んでしまう。
「最初こそ、モモ様の好みであったり、小さなことでもいいので話を聞くのが主な目的だったんです。そもそもその話を聞くだけなら私だけでいいと思いませんか?」
「そうね」
「でもですよ。秋口あたりから私を抜きで会うようになったんです。その辺、私も空気を読めますから余計な話はしないんですけどね」
「そうね!」
なにそれ、漫画で読んだことあるかも!
「話を聞くだけなら事務的に学校内でいいはずなのに、最近では馬に乗っての遠乗りや、花が綺麗な場所があると聞けば散歩に行ったり」
「そんなのリリアちゃんから一言も聞いてない!」
「彼女だって恥ずかしいんですよー。今日なんて雪の中、逢瀬を楽しんでいるそうですよ」
「貴女はそもそもそんな話を知ってるなんて尾行でもさせてるわけ?」
「人聞きの悪いことを言わないでください。尾行ではなく、護衛をさせているだけですよ。その際に少し話を聞き出しているだけです」
この女、かなり性悪だ。でも紅茶もクッキーもよく進んでしまう。
「まぁいいわ。それで2人はどこまで進んでいるわけ? ま、まさかチューとか?」
「流石にそこは兄様もリリアさんも分別がありますから……膝枕までですよ」
ひ、膝枕ってあの! きゃー!
ひとしきり、ルルイゼと盛り上がった後に、なんとか我に戻ることができた。
「モモ様が普通の女の子で少し面白かったです。私や兄様のことを嫌っているのは知っていますが、懲りずに仲良くしてくれると嬉しいです」
ルルイゼも性悪ではあるけど、嫌うほど嫌な人ではない、むしろ好感だって持てる部分はある。
これはある意味では私の意地なのかもしれない。お姉ちゃんにバレたら怒られそうだ。
「直接的に嫌ってる訳ではないわよ」
「そう言っていただけると」
「でも、あの2人は結ばれることができるの? 爵位だってかなり違うでしょ。リリアちゃんの家だって傾きかけてるって」
「正直、今現状として難しいとは思います。ソード家自体が1つの派閥ではありますが、国を安定させ守ることが役目で、場合によっては国の存続のために王家とだって敵対します」
「それって本末転倒じゃない? 王があっての国じゃないの?」
「うふふ、モモ様がそんな教科書通りなことを、わかってるんじゃないですか? 民があっての国であり王です。最悪、王なんてすげ替えればいいだけなんですから」
この子は豪胆というべきか、なんというか。性悪だ。
「話がずれてしまいましたね。そう言った理由から正直、派閥に属してない令嬢の方がいい訳です。そうの点だけであればリリアさんは良い物件ですよね」
「でも、家の規模であったり、ソード系としては利益がないに等しいでしょう」
「そうなんです。利益どころか負担が大きくて、流石に父様も許可を出さないと思うんですよぉー」
なんだろ、急に話し方が胡散臭くなってきた。
「何が目的なのよ」
「話が早くて助かります! 私も尊敬し、敬愛する兄には幸せになってほしいんです! なんだって妹ですから。それでなんですが、リリアさんにも付加価値があれば父も有効性を見出すと思うんです」
「たとえば、ハイエルフの友人だとか?」
「そうなんです! 来年の夏には我が家でビクド、王坂の方を含めた大きなパーティーを行う予定でして、そこにモモ様の友人、従者としてリリアさんを連れてくるのはどうかなぁって思うんです」
この女。リリアちゃんとルークの甘酸っぱいやり取りを間近で見たい。
うーん、長いようで短い夏休みを、なんとかっていうパーティーのために時間を使うは……これは友情、リリアちゃんのためなんだ!
「なんだったら銀髪の君も一緒に来られますか? モモ様の友人枠なら問題ないかと思いますけど」
「銀髪の? サイラ君のことか、別にそういうのじゃないわよ」
「相手方はどうでしょうか? 夏休み、一緒に旅行、進展あるんじゃないですか?」
サイラ君が私を? うーん、畑の方が好きそうだけどなぁ。
「サイラ君にも聞いてみる。来年はリリアちゃんとうちにも招待するつもりだし」
「あーそうなんですねぇー、モモ様ー、チラチラ」
「来たいとか言うんじゃないでしょうね。ダメ、無理」
「わかりました。来年は諦めましょう。パーティー楽しみにしてますね」
来年はって再来年は来るつもりなの?
図書館で本を読んでいると、ソード家のルルイゼが声をかけてきた。迷惑なので無視していてもお構いなしに話しかけてくる。
「リリアさんのことなんですが」
リリアちゃんのことを話に出せば、ホイホイとついてくる思っているのだろうか。
私はそこまで単純ではない。
「リリアさんとお兄様のことなんですが--ふふ、気になりますよね?」
思わずルルイゼの話に反応して目が合ってしまった。
おかしい、リリアちゃんは私にはなんでもない、みたいな話をしておいてルークと? まさか。
「この後、2人だけでお茶でもいかがですか?」
「今日だけよ」
ルルイゼについていくと、寮の部屋に案内された。貴族用の部屋って広いなー。
普通の平民用の部屋であれば12畳くらいを2人で使うのが一般的で、ベットと勉強用の机、衣装棚を置けば終わりだというのに。
ここはリビングと寝室で部屋が分かれており、衣服用の部屋も別にあるようだ。
ソファを案内されたので座って待っていると、お茶とクッキーが出された。
こんな物まで常備しているのか。
「それで?」
「そう焦らないでください。ゆっくりとお茶を楽しみましょう」
優雅にお茶を飲んでいる姿に少しイライラする。
リリアちゃんとルークが進展あったなんて聞いてない!
一呼吸置いて、カップをソーサーに戻すと、ルルイゼが話を始める。
「最近、リリアさんと兄様が少しいい雰囲気なのはご存知ですか?」
「リリアちゃんが気にしてるのは知ってるけど。まさかもう手を出したんじゃないでしょうね?」
「兄も男とはいえ、貴族の嫡男ですから、そのくらいの自制心はあります。でもモモ様の話を出汁に呼び出して逢瀬を楽しんでいるようですよ」
私を出汁に? 詳しく聞かせなさいよ。
クッキーがサクサクと進んでしまう。
「最初こそ、モモ様の好みであったり、小さなことでもいいので話を聞くのが主な目的だったんです。そもそもその話を聞くだけなら私だけでいいと思いませんか?」
「そうね」
「でもですよ。秋口あたりから私を抜きで会うようになったんです。その辺、私も空気を読めますから余計な話はしないんですけどね」
「そうね!」
なにそれ、漫画で読んだことあるかも!
「話を聞くだけなら事務的に学校内でいいはずなのに、最近では馬に乗っての遠乗りや、花が綺麗な場所があると聞けば散歩に行ったり」
「そんなのリリアちゃんから一言も聞いてない!」
「彼女だって恥ずかしいんですよー。今日なんて雪の中、逢瀬を楽しんでいるそうですよ」
「貴女はそもそもそんな話を知ってるなんて尾行でもさせてるわけ?」
「人聞きの悪いことを言わないでください。尾行ではなく、護衛をさせているだけですよ。その際に少し話を聞き出しているだけです」
この女、かなり性悪だ。でも紅茶もクッキーもよく進んでしまう。
「まぁいいわ。それで2人はどこまで進んでいるわけ? ま、まさかチューとか?」
「流石にそこは兄様もリリアさんも分別がありますから……膝枕までですよ」
ひ、膝枕ってあの! きゃー!
ひとしきり、ルルイゼと盛り上がった後に、なんとか我に戻ることができた。
「モモ様が普通の女の子で少し面白かったです。私や兄様のことを嫌っているのは知っていますが、懲りずに仲良くしてくれると嬉しいです」
ルルイゼも性悪ではあるけど、嫌うほど嫌な人ではない、むしろ好感だって持てる部分はある。
これはある意味では私の意地なのかもしれない。お姉ちゃんにバレたら怒られそうだ。
「直接的に嫌ってる訳ではないわよ」
「そう言っていただけると」
「でも、あの2人は結ばれることができるの? 爵位だってかなり違うでしょ。リリアちゃんの家だって傾きかけてるって」
「正直、今現状として難しいとは思います。ソード家自体が1つの派閥ではありますが、国を安定させ守ることが役目で、場合によっては国の存続のために王家とだって敵対します」
「それって本末転倒じゃない? 王があっての国じゃないの?」
「うふふ、モモ様がそんな教科書通りなことを、わかってるんじゃないですか? 民があっての国であり王です。最悪、王なんてすげ替えればいいだけなんですから」
この子は豪胆というべきか、なんというか。性悪だ。
「話がずれてしまいましたね。そう言った理由から正直、派閥に属してない令嬢の方がいい訳です。そうの点だけであればリリアさんは良い物件ですよね」
「でも、家の規模であったり、ソード系としては利益がないに等しいでしょう」
「そうなんです。利益どころか負担が大きくて、流石に父様も許可を出さないと思うんですよぉー」
なんだろ、急に話し方が胡散臭くなってきた。
「何が目的なのよ」
「話が早くて助かります! 私も尊敬し、敬愛する兄には幸せになってほしいんです! なんだって妹ですから。それでなんですが、リリアさんにも付加価値があれば父も有効性を見出すと思うんです」
「たとえば、ハイエルフの友人だとか?」
「そうなんです! 来年の夏には我が家でビクド、王坂の方を含めた大きなパーティーを行う予定でして、そこにモモ様の友人、従者としてリリアさんを連れてくるのはどうかなぁって思うんです」
この女。リリアちゃんとルークの甘酸っぱいやり取りを間近で見たい。
うーん、長いようで短い夏休みを、なんとかっていうパーティーのために時間を使うは……これは友情、リリアちゃんのためなんだ!
「なんだったら銀髪の君も一緒に来られますか? モモ様の友人枠なら問題ないかと思いますけど」
「銀髪の? サイラ君のことか、別にそういうのじゃないわよ」
「相手方はどうでしょうか? 夏休み、一緒に旅行、進展あるんじゃないですか?」
サイラ君が私を? うーん、畑の方が好きそうだけどなぁ。
「サイラ君にも聞いてみる。来年はリリアちゃんとうちにも招待するつもりだし」
「あーそうなんですねぇー、モモ様ー、チラチラ」
「来たいとか言うんじゃないでしょうね。ダメ、無理」
「わかりました。来年は諦めましょう。パーティー楽しみにしてますね」
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