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俺なりのデレ
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俺はなんの抵抗もしなかった。
不良たちは俺のことを殴るだけ殴ってからどこかに行った。
俺が殴られてる間、ずっとやめてやめてと叫んでいた桜子は、不良たちがいなくなってからすぐに駆け寄ってきた。
「大丈夫!?」
傍らにしゃがみ込んだ桜子を見て、俺は爆笑した。
「ブハハハ! ハハハ、ッ! ゲホッゲホッ!」
むせた。
突然笑い出した俺を見て、桜子は目をまん丸にしていた。
ひとしきり笑った後、俺は立ち上がろうとしてよろけて尻餅をついた。
「だ、大丈夫?」
「大丈夫さ」
桜子が手を差し伸べてきたが、俺は断って一人で立ち上がった。
桜子は心配そうに上目遣いで俺の顔を見てきた。
俺はそれを見てもう一度笑った。
「な、なによ。……ほんとに大丈夫なの? 酷く無様に容赦なくボコボコにやられてたけど」
「うるせぇよ」
セリフに反して桜子は泣きそうな顔をしていた。
「お前さ、ずっとそのしょんぼり顔でいろよ。いつもの偉そうな顔ムカつくんだよ」
「べ、別にあんたのために偉そうな顔してるわけじゃないんだからね!」
「意味分かんねぇよ……。まぁいいや。もしまたこんなことがあったら、そん時もしょんぼりした顔でいろよ。そしたら今回みたいに俺が代わりにボコられてやるから」
「何言ってんの……?」
桜子はとても困惑していた。
分かりづらかったかもしれないが、今のは俺なりのデレだ。
俺は何もラブコメを演じること自体が気に入らないわけじゃない。
作者の描くヒロインが気に食わないだけだ。
だから俺から見てヒロインが魅力的に映った場合は別にラブコメしてやってもいいかなと思っている。
それと、今回の一件で俺は俺のことについて分かったことがある。
俺、ツンデレ嫌いだわ。
なんか桜子がツンデレでさえなければ、普通に好きになれる気がする。
……。
あれ、俺ちょっと桜子のこと好きになってるかも。
不良たちは俺のことを殴るだけ殴ってからどこかに行った。
俺が殴られてる間、ずっとやめてやめてと叫んでいた桜子は、不良たちがいなくなってからすぐに駆け寄ってきた。
「大丈夫!?」
傍らにしゃがみ込んだ桜子を見て、俺は爆笑した。
「ブハハハ! ハハハ、ッ! ゲホッゲホッ!」
むせた。
突然笑い出した俺を見て、桜子は目をまん丸にしていた。
ひとしきり笑った後、俺は立ち上がろうとしてよろけて尻餅をついた。
「だ、大丈夫?」
「大丈夫さ」
桜子が手を差し伸べてきたが、俺は断って一人で立ち上がった。
桜子は心配そうに上目遣いで俺の顔を見てきた。
俺はそれを見てもう一度笑った。
「な、なによ。……ほんとに大丈夫なの? 酷く無様に容赦なくボコボコにやられてたけど」
「うるせぇよ」
セリフに反して桜子は泣きそうな顔をしていた。
「お前さ、ずっとそのしょんぼり顔でいろよ。いつもの偉そうな顔ムカつくんだよ」
「べ、別にあんたのために偉そうな顔してるわけじゃないんだからね!」
「意味分かんねぇよ……。まぁいいや。もしまたこんなことがあったら、そん時もしょんぼりした顔でいろよ。そしたら今回みたいに俺が代わりにボコられてやるから」
「何言ってんの……?」
桜子はとても困惑していた。
分かりづらかったかもしれないが、今のは俺なりのデレだ。
俺は何もラブコメを演じること自体が気に入らないわけじゃない。
作者の描くヒロインが気に食わないだけだ。
だから俺から見てヒロインが魅力的に映った場合は別にラブコメしてやってもいいかなと思っている。
それと、今回の一件で俺は俺のことについて分かったことがある。
俺、ツンデレ嫌いだわ。
なんか桜子がツンデレでさえなければ、普通に好きになれる気がする。
……。
あれ、俺ちょっと桜子のこと好きになってるかも。
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