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外伝 とある新人生産プレイヤーは…… 気付いたら、神の子供(双子)の専属メカニックになってました!?

無垢な小太陽は邪悪を焼毒? 月から太陽に…… 双星は天に輝く!!

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「これでおわり……!?」

カノンが背後に向けて、ジェミニオン・ノヴァのライフルを数発…… 放つ。

ガガガンッ!!

襲撃部隊達を倒した跳ね回る弾丸の牢を駆け抜けて、襲撃部隊の部隊長……【コックモスメーバ】の機神が、ライフルを放ちながらジェミニオン・ノヴァに迫る!

その弾丸を撃ち落としたカノンは、敵の機体を見て状況を分析する。

「弾丸が…… 機体を被うゼリーみたいので止まってる? なら!」

『!?』

跳弾がコックモスメーバのライフルを撃ち抜いた。

『チィ! ならば、直接斬る!』

被弾したライフルを投げ棄てたコックモスメーバの機神からゲル状の触手が伸び、駆け抜けて際に襲撃部隊の剣を拾い上げると……

『うおりゃあ!!!』

伸ばした触手で剣を振り回して斬り掛かる!

「この!? 弾丸が…… 足止めにもならないか!」

カノンが放つ弾丸はことごとく…… コックモスメーバの機体を被うゲル状の物体に阻まれる。

「通常弾では無理だな……」

起動試験の為にジェミニオン・ノヴァのライフルには、通常弾しかセットされていなかった。

「これはちょっと……〝僕〟の武装じゃあ…… 無理かな?」

コックモスメーバの剣を狙撃で弾きながら、カノンが呟く。

『これで…… やった♪ 合体システムのチェックが終了! チェンジシステムが作動できるよ』

「モナちゃん、ナイスタイミング!」

「カノンにぃ!」

「了解だよ、カンナ…… フラッシュマイン!」

『なにぃ!?』

迫り来る斬撃を避けて、カノンが閃光弾でコックモスメーバの視界を奪うと……

『ロック解除、ドッキングリリース!』

「オープンマニ!」

カノンの掛け声とともにジェミニオン・ノヴァが、【マニオン】と【ソルオン】、バスターアームズキャリバーの3機に分離して飛び出す!

「サンライトニー・ボンバー♪」

『ごがぁ!!!?』

カンナのソルオンの膝が…… コックモスメーバの機体頭部を空襲爆撃!

「とお! カノンにぃ、モナちゃん、いくよ~♪」

『『りょうかい!』』

膝を叩き付けたコックモスメーバの機体から、カンナのソルオンが勢い良く飛び上がる!

『神星合体!!』

『『神星合体!!』』

今度は、小型のブロック状に変形したマニオンが、展開したマニオンの前面から内部に収まると、分離したバスターアームズキャリバーのパーツがソルオンの手足、さらに胸に追加パーツとして、バスターアームズキャリバー本体部はメイン武装の大剣と背面ブースターに変形して合体した。

『『『ジェミニオン・ノヴァ!!!』』』

ポーン型サイズの機神は、赤に近いオレンジ色の装甲で、金色の関節部から燃え盛る火の粉の様な粒子が溢れていた。

『おのれ…… その武装、近接戦機体と見た! 狙撃では我が力を抜けぬと近接戦に切り換えたか…… 馬鹿め、近接戦こそ我の領分だ!!』

コックモスメーバの機体から複数のゲル状触手が伸びる!

『その機体…… バラバラにして持ち帰ってくれるわ!!』

コックモスメーバの機体から伸びたゲル状触手が、カノンの撃墜した襲撃部隊機神達の武装を持ち、ジェミニオン・ノヴァに襲い掛かる!

にぃ、モナちゃん、準備は?」

「出力調整は任せて」

『近接戦の各部のチェック終了、一部の内部武装以外なら使用可能だよ!』

「りょうか~い♪ カンナ…… まいります!」

『バスターアームズ、ブレードキャリバー【スコルバスター】のロック解除!』

「神核エンジン炉ツインコネクト…… 出力上昇!」

「太陽を食べちゃう狼さん、その狼さんを斬る為にモナちゃんが作ったこの剣の力…… 見せてあげる!」

カンナが構えた瞬間、ジェミニオン・ノヴァの大剣から稲光が閃光を上げて走る!

「ソールレイブーム!!」

ジェミニオン・ノヴァの振るスコルバスターから、光波が飛び出し…… コックモスメーバのゲル状触手を〝焼滅〟させる。

『ぐあぁ!? この…… 我が力が…… 焼かれているのか?』

「このスコルバスターは、神力を光として力にするの…… その力は太陽と同じ」

「通常弾では抜けなくても…… 太陽と同じくらいの炎は防げないよね?」

『太陽だと…… ふざけるなぁぁぁぁぁ!!!』

「フレアロード!」

『があ!?』

ジェミニオン・ノヴァがスコルバスターをコックモスメーバの機体に向けてかざすと…… 大気が燃えて地面が熔解し、ジェミニオン・ノヴァからコックモスメーバの機体に向かう熔岩硫の道が現れる。

「いくよ…… ひぃっさぁつ! 無限斬…… めんめんめんめんめん……」

ジェミニオン・ノヴァが剣道の素振りの様にして高速面打ちを開始、コックモスメーバがゲル状触手で周辺の武装をかき集めてガードするも…… カンナの斬撃に容赦なく削られていく。

『ぐお!? 機体の足が熔岩にのまれて動けん……(くっ…… だが、私には蒼人と同じ様に復活ができる)今のうちに奴の弱点を探ってやるか?』

死に戻りの覚悟で、コックモスメーバはジェミニオン・ノヴァの攻撃の解析を始めた。

だが、コックモスメーバは気付いていなかった…… 戦場と化した施設の持ち主が誰なのかを……

 ・
 ・
 ・

「あれは…… パイロットが最近現れ始めた怪人系か?」

少し離れた場所で…… ジェミニオン・ノヴァとコックモスメーバの戦いを見る者がいた。

「カオスガンブレード…… ガンモード……」

『りょうか~い♪ チェンジガンモード♪』

「さて、邪神の使徒よ…… お前の今生に明日は来ない」

黒衣の仮面の戦士は、コックモスメーバの機体のコックピットに向かい…… ガンブレードのトリガーを引いた。

 ・
 ・
 ・

『このぉぉぉ…… だ、だが、忘れぬな! 我は直ぐに甦る! 次は、必ずや貴様等を……』バッリーン!

いくせんの閃光になったジェミニオン・ノヴァの必殺斬撃に覚悟し、捨て台詞を口にしたコックモスメーバの頬にある〝蒼の刻印〟が砕け散る……

「な!?」

その瞬間…… 唖然としたコックモスメーバは、コックピットに煙が上がる穴が空いているのに気付いた。

「ば、馬鹿な…… 狙撃されたのか…… 蒼の刻印だけを確実に…… ありえん! 戦闘中に…… 薄皮をかすめるだけの狙撃など……」

迫り来るジェミニオン・ノヴァの斬撃を防ぎながら…… コックモスメーバは、切り札が潰された事に気が狂いそうになりながら呟く。

『あ、アドラギース様…… わ、私は…… わたしは……』

「め~ん!!!」

閃光となったジェミニオン・ノヴァの斬撃の光の中にのまれて、コックモスメーバの機体は…… 跡形も無く消えるのだった。
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