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外伝 とある新人生産プレイヤーは…… 気付いたら、神の子供(双子)の専属メカニックになってました!?
動き出した欲望の計略
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「この辺りか?」
『ああ、目撃された〝奴〟の想定進路だ』
荒れ果てた巨大な渓谷に現れたのは、3隻の機神輸送用の中型陸上戦艦。
「それでは、依頼を始めよう」
『『『『了解』』』』
男の通信と同時に中型陸上戦艦のハッチが開くと……
「射出!」
ハッチの奥からスライドする様にして、次々にコンテナユニットが地面に落とされた。
『くぅ~! 衝撃がキツイぜ』
『ちきしょうが…… ちゃんと降ろしやがれ!』
「文句なら依頼主に言え!」
『あんな陸上戦艦があるなら、あれからリモートすれば良いだろうによ』
『どうせリモートシステムが、機神でしか使えないとかのしょうもない理由なんだろうよ』
「その通りだろうし、あの陸上戦艦も俺達と同じ雇われだろうよ」
『おいおいマジかよ?』
『落ち目なのに大判振舞いだな? 大丈夫なのか?』
「報酬は先払いだし、兵器や弾薬などの経費も依頼主が持ちの依頼だ。俺達は依頼をこなせば良い」
『はいはい。それじゃあお仕事と行きますかね』
「ああ、出るぞ!」
『『『『了解!』』』』
合図と同時にコンテナが展開すると、中からハンガーユニットに固定されたポーン級機神が現れ、リーダー機が1機に4機の無人機の小隊が4つの部隊が行動を始めた。
・
・
・
「今回の依頼内容は?」
傭兵ギルドで複数のパーティーが……〝とある企業の依頼〟を受けた。
その依頼内容は、〝とある機神の討伐依頼〟……
「このクエスト…… 情報がロックされてるぞ?」
「掲示板にも書き込めないみたいね」
「企業案件での討伐依頼…… 新型機でも強奪されたか?」
「だが、報酬が良い…… どうする?」
「「「「やろう」」」」
とある企業の依頼を受けた傭兵パーティー達は、依頼主の依頼通りに…… 討伐依頼の機神をある場所に誘導していた。
「俺達が誘導のラスト…… この渓谷に奴を引き込めば良い。欲をかいて先走るなよ?」
『『『『了解』』』』
『しかし…… 相変わらず無人機の制動が固いな。こんなんで囮になるのか?』
『たぶん、機神の機体と無人機の制御システムが合っていないのね…… 機体とシステムが別の開発系統なのかしら?』
『わからんのか?』
『情報がロックされてる機体よ。下手に調べて、訴えられても困るもの』
「規約に了承した以上は…… 下手にロックに触らん方が良い。俺達は依頼通りに動いて報酬をいただくだけだ」
『へいへいって、センサーに反応! おいでなさったぜ!』
「手筈通りに無人機を前に迎撃しながら後退しろ! 逃げられるなよ」
『『『『了解!』』』』
センサーに反応して方角に向かい、傭兵達が構えると……
『おいおい……』
『なにあれ……』
『迷彩色のつもりか?』
『部分部分のカラーリングが違う…… まるで斑模様ね』
現れたのは、パーツごとのカラーリングが違う大型機神…… しかし、その機体の装甲は損傷だらけで、かなりの激戦を物語る姿をしていた。
「あれは…… 噂の〝W.R狩り〟だ!」
その機体の胸部装甲には…… ばつ印が刻まれた〝W.Rのエンブレム〟が哀しげに煌めく。
『チッ、マジかよ!』
『でもなんで? W.R狩りって、W.Rの機神以外は狙わないんでしょう?』
『これは…… やられたな』
『ええ、機神の情報がロックしていた理由がコレね。この機体…… 外装を擬装したW.Rの機神なんだわ』
「報酬が良いはずだ。死に戻りが前提の依頼とはなぁ…… だが、座して死に戻るつもりない! なんでW.Rを目の敵にしてるか知らんが無人機を囮に、奴を引き付けるぞ!」
『『『『了解!!』』』』
「さぁ…… 鬼ごっこだ。W.R狩り」
眼前の傭兵達のW.R機神を見て…… W.R狩りと呼ばれる機神のコックピットで少女が呟く。
「〝あの人達〟が居ないW.Rは…… 無くなれば良い」
少女の呟きに答える様に…… W.R狩りのカメラアイに強い光が灯る。
「!? 来るぞ!」
『チッ、無人機の制動が固過ぎる! 奴の動きを捕らえきれん』
「無人機は盾だと思え! 各リーダー機は逃げに徹しろう!」
『ちきしょうが! あの大きさで、なんて動きしやがる!?』
擬装したW.R製機神達の放つ弾幕の中、直撃弾以外は無視しながらW.R狩りの機神が突き進む!
『これがW.R狩り…… 本当に有人なのかよ!?』
『情報ではNPCが操縦してるって話だったが……』
『装甲が斑の理由が解ったわ。ダメになった装甲を倒した機神で補っているみたいね』
「くっ!? 装甲にかすりはするが…… 直撃弾は、きっちりと避けやがる!」
弾幕を装甲にかすらせながら迫り来るW.R狩りの機神……
その姿に傭兵パーティー達は、餓えた猛獣に襲われる様な恐怖心が芽生え始める。
『ちっ、ちきしょうがぁぁぁぁぁ!!』
『来るな来るな来るな来るなぁぁぁぁぁ!?』
『なんでよ! 当たってるでしょ!?』
『ちょっと!? ちゃんと動きなさいよ!!』
次第に恐怖心からか? 傭兵達が動きの悪い無人機にイラ立ち始める。
「お前等、落ち着け! 無人機を自動迎撃モードに切り換えるんだ」
パーティーリーダーの言葉に、傭兵達が無人機の制御システムを切り換えると……
「後退を止めた…… 諦めたの? じゃあ、壊すよ」
制御システムが切り換わり、傭兵達と弾幕を張りながら後退していた無人機達は、ぎこちない動きでW.R狩りの機神に攻撃を始める。
「今の内に目的地まで後退だ!」
無人機達がW.R狩りの機神に、一方的に破壊される姿に焦りながら……
傭兵パーティーが依頼された誘導地点に急ぐ!
「後も少しだ……!?」
パーティーリーダーの機体の横スレスレを…… 無人機だった残骸が通り過ぎる。
「くっ!(逃がさない…… と意思表示のつもりか?)だがなぁ!」
傭兵達が交代で後方に振り返りながら弾幕を張り、撤退に徹する。
誘導目的地点まで…… 後、約10メートルまで来ていた。
『ああ、目撃された〝奴〟の想定進路だ』
荒れ果てた巨大な渓谷に現れたのは、3隻の機神輸送用の中型陸上戦艦。
「それでは、依頼を始めよう」
『『『『了解』』』』
男の通信と同時に中型陸上戦艦のハッチが開くと……
「射出!」
ハッチの奥からスライドする様にして、次々にコンテナユニットが地面に落とされた。
『くぅ~! 衝撃がキツイぜ』
『ちきしょうが…… ちゃんと降ろしやがれ!』
「文句なら依頼主に言え!」
『あんな陸上戦艦があるなら、あれからリモートすれば良いだろうによ』
『どうせリモートシステムが、機神でしか使えないとかのしょうもない理由なんだろうよ』
「その通りだろうし、あの陸上戦艦も俺達と同じ雇われだろうよ」
『おいおいマジかよ?』
『落ち目なのに大判振舞いだな? 大丈夫なのか?』
「報酬は先払いだし、兵器や弾薬などの経費も依頼主が持ちの依頼だ。俺達は依頼をこなせば良い」
『はいはい。それじゃあお仕事と行きますかね』
「ああ、出るぞ!」
『『『『了解!』』』』
合図と同時にコンテナが展開すると、中からハンガーユニットに固定されたポーン級機神が現れ、リーダー機が1機に4機の無人機の小隊が4つの部隊が行動を始めた。
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「今回の依頼内容は?」
傭兵ギルドで複数のパーティーが……〝とある企業の依頼〟を受けた。
その依頼内容は、〝とある機神の討伐依頼〟……
「このクエスト…… 情報がロックされてるぞ?」
「掲示板にも書き込めないみたいね」
「企業案件での討伐依頼…… 新型機でも強奪されたか?」
「だが、報酬が良い…… どうする?」
「「「「やろう」」」」
とある企業の依頼を受けた傭兵パーティー達は、依頼主の依頼通りに…… 討伐依頼の機神をある場所に誘導していた。
「俺達が誘導のラスト…… この渓谷に奴を引き込めば良い。欲をかいて先走るなよ?」
『『『『了解』』』』
『しかし…… 相変わらず無人機の制動が固いな。こんなんで囮になるのか?』
『たぶん、機神の機体と無人機の制御システムが合っていないのね…… 機体とシステムが別の開発系統なのかしら?』
『わからんのか?』
『情報がロックされてる機体よ。下手に調べて、訴えられても困るもの』
「規約に了承した以上は…… 下手にロックに触らん方が良い。俺達は依頼通りに動いて報酬をいただくだけだ」
『へいへいって、センサーに反応! おいでなさったぜ!』
「手筈通りに無人機を前に迎撃しながら後退しろ! 逃げられるなよ」
『『『『了解!』』』』
センサーに反応して方角に向かい、傭兵達が構えると……
『おいおい……』
『なにあれ……』
『迷彩色のつもりか?』
『部分部分のカラーリングが違う…… まるで斑模様ね』
現れたのは、パーツごとのカラーリングが違う大型機神…… しかし、その機体の装甲は損傷だらけで、かなりの激戦を物語る姿をしていた。
「あれは…… 噂の〝W.R狩り〟だ!」
その機体の胸部装甲には…… ばつ印が刻まれた〝W.Rのエンブレム〟が哀しげに煌めく。
『チッ、マジかよ!』
『でもなんで? W.R狩りって、W.Rの機神以外は狙わないんでしょう?』
『これは…… やられたな』
『ええ、機神の情報がロックしていた理由がコレね。この機体…… 外装を擬装したW.Rの機神なんだわ』
「報酬が良いはずだ。死に戻りが前提の依頼とはなぁ…… だが、座して死に戻るつもりない! なんでW.Rを目の敵にしてるか知らんが無人機を囮に、奴を引き付けるぞ!」
『『『『了解!!』』』』
「さぁ…… 鬼ごっこだ。W.R狩り」
眼前の傭兵達のW.R機神を見て…… W.R狩りと呼ばれる機神のコックピットで少女が呟く。
「〝あの人達〟が居ないW.Rは…… 無くなれば良い」
少女の呟きに答える様に…… W.R狩りのカメラアイに強い光が灯る。
「!? 来るぞ!」
『チッ、無人機の制動が固過ぎる! 奴の動きを捕らえきれん』
「無人機は盾だと思え! 各リーダー機は逃げに徹しろう!」
『ちきしょうが! あの大きさで、なんて動きしやがる!?』
擬装したW.R製機神達の放つ弾幕の中、直撃弾以外は無視しながらW.R狩りの機神が突き進む!
『これがW.R狩り…… 本当に有人なのかよ!?』
『情報ではNPCが操縦してるって話だったが……』
『装甲が斑の理由が解ったわ。ダメになった装甲を倒した機神で補っているみたいね』
「くっ!? 装甲にかすりはするが…… 直撃弾は、きっちりと避けやがる!」
弾幕を装甲にかすらせながら迫り来るW.R狩りの機神……
その姿に傭兵パーティー達は、餓えた猛獣に襲われる様な恐怖心が芽生え始める。
『ちっ、ちきしょうがぁぁぁぁぁ!!』
『来るな来るな来るな来るなぁぁぁぁぁ!?』
『なんでよ! 当たってるでしょ!?』
『ちょっと!? ちゃんと動きなさいよ!!』
次第に恐怖心からか? 傭兵達が動きの悪い無人機にイラ立ち始める。
「お前等、落ち着け! 無人機を自動迎撃モードに切り換えるんだ」
パーティーリーダーの言葉に、傭兵達が無人機の制御システムを切り換えると……
「後退を止めた…… 諦めたの? じゃあ、壊すよ」
制御システムが切り換わり、傭兵達と弾幕を張りながら後退していた無人機達は、ぎこちない動きでW.R狩りの機神に攻撃を始める。
「今の内に目的地まで後退だ!」
無人機達がW.R狩りの機神に、一方的に破壊される姿に焦りながら……
傭兵パーティーが依頼された誘導地点に急ぐ!
「後も少しだ……!?」
パーティーリーダーの機体の横スレスレを…… 無人機だった残骸が通り過ぎる。
「くっ!(逃がさない…… と意思表示のつもりか?)だがなぁ!」
傭兵達が交代で後方に振り返りながら弾幕を張り、撤退に徹する。
誘導目的地点まで…… 後、約10メートルまで来ていた。
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