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外伝 とある新人生産プレイヤーは…… 気付いたら、神の子供(双子)の専属メカニックになってました!?

血戦の京江戸城に…… 群雄集う!?

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「ぐが!? おのれ…… 何奴!」

「賊に名乗る必要ある?」

ミニマザーの一撃に、吹き飛ばされた黒い司祭に向かい、カノンの追撃狙撃が飛ぶ!

「ギャア!? くっ…… お、おのれ…… だが!」

「う!? あぁぁぁぁぁ!!」

「は、母上!?」

天守閣の中央に浮かぶ女性が苦しみ出した。

その様子に、チヨ姫が悲鳴の様に叫ぶ!

「なるほど…… 姫の力で此処まで来たか…… だが遅い! 既に母体と胎内は、我等の神の洗礼を受けた…… 神獣と巫女の血筋の将軍家…… 我等の神の器に相応しい……」

「まさか…… チヨマルちゃんの兄弟を生け贄に!?」

「さあ…… 触れ伏せ! 真なる神…… アドラギース様の再誕の時を!!!」

『させません!』

「おば上?」

穢れに侵食されたチヨ姫の母…… 愛香の後ろに障子戸が現れ、中から鬼香が現れる。

「あ…… あね…… うえ……」

「愛香…… がんばりましたね…… 後は、私が…… 今度は、私があなたを守る! 我が身、我が命を賭けて…… 邪悪を祓う!」

「邪悪…… 邪悪だと…… 我等が神を邪悪と言うか! おんなぁぁぁぁぁ!!!』

黒い司祭のローブを突き破り、触手が鬼香に伸びる!

『子供に不要な悲しみを突き付ける…… それを悪と言わずに、何て言うんだ?』

触手が鬼香を貫こうとした瞬間…… 黒い司祭の身体に拳が突き刺さる!

『グルア!?』

「えっ…… 仮面のヒーロー?」

「破壊神様!?」

突然の乱入者に、皆が混乱していると……

「この感じは…… 混沌神様!?」

愛香を抱き抱えていた鬼香を、後ろから抱き締める幼い姿の光が現れる。

『大丈夫…… 破壊神の力で穢れを破壊し、私の力で乱された力を混ぜ合わせて、安定させるわ』

「この感じ…… おのれ…… 似非神の残思か!」

『俺と混沌神は、母子を救う為に戦えん…… そいつの相手を頼む』

「わかりました! みんな」

「「「りょうかい!」」」

破壊神と入れ換わりで、カンナが前に出る!

『おのれ…… 邪魔をするな!』

「邪魔なのは、あなただ!」

カノンの狙撃が、黒い司祭のフードを吹き飛ばすと……

「その顔……」

「怪人?」

宝玉の様な複数の目をギラつかせた…… 昆虫と獣を合わせた様な顔が現れる。

「魔法国の時の怪人の仲間か?」

『フンッ…… 我が名は、スコーワーク…… 偉大なるエボルシフトの神の騎士なり』

「その姿…… 蠍に蚯蚓と蛇を混ぜた怪人か?」

「サソリとヘビ…… 毒に注意だね」

「先ずは、チヨマルちゃんとチヨマルちゃんのお母さんから引き離す…… 鬼香さん!」

『ガア!?』

正体を明かした怪人スコーワーク、その足下に障子戸が現れる!

「今よ! そいつを城の外に押し出して!」

「ミニマザー!」

障子戸が開き、そこに落ちない様に触手を伸ばすスコーワークの身体を、ミニマザーで押し潰す様にしながら、モナが障子戸を潜ると……

『ギャワ!?』

「あぶない!」

京江戸城の天守閣から飛び降りる形で、スコーワークごとモナとミニマザーが飛び出した!

『ワイヤーアンカー射出』

「うわぁ~!?」

ミニマザーがワイヤーを京江戸城の屋根に引っかけたので、モナは…… バンジージャンプ状態になった。

『くっ…… 外だと!? おのれ、あと少しのところを…… 許さん! 来い、〝神の蒼騎士〟と〝神の蒼戦士〟達よ!!』

「モナちゃん!」

モナの後を追って、カノン達も飛び出すと……

「怪人が…… 増えてる!?」

蒼い司祭のローブを纏った数人が現れる……

『さあ…… 我等の神の祝福されし〝蒼人〟よ…… 今こそ、その力を示すのだ!』

「この怪人…… プレイヤーなの?」

蒼い司祭ローブを身に付けた者達は……

邪神崇拝秘密結社エボルシフトにより、改造怪人施術を受けたPKプレイヤー達だった。

『今宵の俺の鎌は…… 血に飢えているぜ……』

「城壁から!? しまっ……「なら、俺と斬り合うか?」!?」

城壁から現れた蟷螂の様な怪人プレイヤーが、バンジージャンプ状態のモナに斬りかかるが……

『き、貴様は…… まさか……【狂剣】!?』

「教官に呼ばれて来たが…… 中々に楽しそうじゃないか? 俺も混ぜてくれよ」

モナに迫る鎌を大剣が切り払うと…… モナと蟷螂の様な怪人の間に、大剣を二刀流に構えた男が現れる…… その男は、狂剣の通り名の有名プレイヤーだった。

「よく見ると、怪人だらけだな…… 此処は、ヒーローショーの開場か?」

狂剣が回りを見回して…… 不敵に笑う。

『ギィ、だ、だが、貴様一人…… 俺達、全員の相手をできまい!』

「馬鹿か、てめぇは? 怪人や悪党を倒すのは…… ヒーローや勇者に決まってんだろうが」

『何!?』

『ギャア!?』『ウワァ!?』

他の怪人PKプレイヤー達が吹き飛ぶ!

「思ったよりも…… 弱いね」

「この数…… 大量生産の雑魚怪人なんじゃない?」

怪人プレイヤー達が吹き飛んだ爆炎の中から……

冒険者姿の女性達とヒーロー姿の女性達が現れる。

「安易に怪人になるくらいなんだから…… まともな対人戦した事が無いんじゃないの?」

その女性達は……

かつて、混沌神が鍛えた……

〝冒険勇者〟パーティーと……

「さあ、久しぶりに……〝羽ばたくわよ〟」

〝もうじゅう戦隊ヨクユウジャー〟だった。

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