新世界で… 妖精少女は、ロボットを夢見る

チキンとり

文字の大きさ
上 下
431 / 464
外伝 とある新人生産プレイヤーは…… 気付いたら、神の子供(双子)の専属メカニックになってました!?

意外な才能? モナのシークレット遭遇率は……

しおりを挟む
「いっぱい貰ちゃったね」

「うん♪」

モナ達は、神社巡りで神獣達の熱烈な歓迎を受けては…… 神獣の素材を山の様に受け取った。

「これで目的は達成だけど……」

「どうする? 直ぐに戻る?」

「せっかく日ノ本まで来たし…… どんなモンスターがいるのか見たい」

「僕は、武器と防具も気になるかな……」

「それは、私も気になる」

「じゃあ、見て回ろうか?」

「「「うん♪」」」

 ・
 ・
 ・

「そこの者ら、ちょっと良いかの?」

「「「「?」」」」

神社巡りも終えて、日ノ本の首都である京江戸を観光していたモナ達だったが……

5歳くらいの武士の格好をした幼児に呼び止められた。

「どうしたの?」

「実はの…… わら…… せっしゃ、腹が減って困っておるのじゃ……」

「パパやママは?」

「ぱぱ? まま?」

「え~っと……」

「お父さんとお母さんの事だよ」

「父上と母上かの…… しばらく会ってないの……」

「「「「えっ!?」」」」

「父上も…… 母上も…… 急がしいと…… わら…… せっしゃにお会いになって下さらぬ……」

「じゃあ、誰がお世話をしてくれるの?」

「じいじゃな…… だが、じいは…… わら…… せっしゃを屋敷から出してくれぬのじゃ…… 屋敷の外からは楽しげな音やうまそうな匂いがするのに……」

「だから、黙って出て来ちゃったの?」

「うむ…… わら…… せっしゃ、外がはじめてで…… どうすれば良いかの?」

「とりあえずは……」ぐぅ~……

幼児のお腹が鳴く音がした。

それを聞いたモナは……

「ごはん、食べよ!」

「「「おー♪」」」「お、おう?」

とりあえず、近場の飲食店を目指す事にした。

 ・
 ・
 ・

「これは…… なんじゃ?」

「そばだね。大きなお揚げ入りのきつねそば」

「おあげ?」

「この四角い茶色いのだよ♪」

「これが…… !? あっ! あついぞ!!」

「あっ、ちょっと熱かった? 猫舌なのかな…… すみません! 器を1つ」

「はいよ!」

「ありがとうございます。はい、熱いから1度器に移して冷まして食べると良いよ」

「すまぬのじゃ…… ふう…… ふう…… ふう…… だいじょうぶかの?…… あらためて…… いただきます!? あたたかくてうまいのじゃ♪」

初めての温かい食事に、焦ってかきこんでは…… むせりながらも美味そうに食べる幼児を見ては、モナ達も笑顔になる。

「ごちそうさまなのじゃ! うまかったのじゃ♪」

「そう、処で名前を聞いてなかったね? 僕は、カノンで」

「私が、カンナだよ」

「私は、ツグミ」

「私は、モナです。あなたのお名前は?」

「わら、せっしゃは、チヨ…… チヨマルじゃ!」

「チヨマル…… チヨマルちゃ…… くんは、これからどうしたいの?」

「屋敷には…… まだ帰りたくないの……」

「でも、じいって言う人が心配するよ?」

「でも、わら…… せっしゃは、まだ外が見たいのじゃ!」

「あっ! チヨマルくん!?」

「僕がお金を払うから! みんなは、チヨマルくんを追って!」

食事代を払うカノンを残して…… モナ達は、飛び出したチヨマルを追う。

 ・
 ・
 ・

「ここが…… 外のせかい…… ひろいの♪」

飛び出したチヨマルは、首都である京江戸の外周を囲む城壁にわずかに出来ていた……

子供がなんとか通れる亀裂を潜り抜けて、城壁の外に出てしまった。

「ふむ…… あれが木がたくさんある森かの?」

チヨマルは、森に向かって歩き出す。

「つよくなって…… じいを見返すのじゃ! そして…… 父上に……」

チヨマルが森の手前に来ると……

ガサガサと、森の繁みが揺れる。

「なんじゃ!? な、なにかいるのかの?」

「ガアー!」

繁みから大型犬が飛び出した!

「きゃー!!」

「あぶない!」

チヨマルに飛びかかる大型犬に、ミニマザーに乗ったモナが体当りで弾く!

「モナちゃんナイス!」

「後は、私達に任せて」

追い付いたカンナとツグミが大型犬を倒した。

「あれが…… 日ノ本の特種モンスターのトサドッグ…… 図鑑の土佐犬よりも恐かったよ」

「レアドロップの注連縄と狂犬の首輪が出たよ♪」

「どちらも犬系の強化装備だったわね」

「確か…… 犬系の獣人で装備してると進化先が増えるんだよね?」

「そうなの? でも今は…… あぶない事したら、メ! でしょ」

「す、すまぬのじゃ……」

「そうよ。お外は危険がいっぱいなんだから…… ねぇ、カノン」

「よっと、森の中にチヨマルくんを狙っていた人達が隠れていたけど…… あなたもですか?」

森の中から出て来たカノンが後ろを振り返ると……

「見つかってしまいましたか…… 私達は、チヨ姫を狙う理由が無いですね」

「あれ? ぼうけん屋にいたお侍さん?」

カノンの問いに答えながら、森から現れたのは…… 黒子姿の巴達でした。

「へぇ~…… じゃあ、まだ隠れてるのは敵って事かな!」

カノンが森に向かってライフルを射つと……

「ぎゃ!?」

と、お尻を押さえた人物が飛び出した!

「容赦ないの…… 主、大丈夫かえ?」

お尻を押さえた人物の後ろから女性も現れた。

「で、敵かな?」

「ま、待て! 俺達は依頼を受けて、その子を捜していたんだ」

「「「依頼?」」」

「それって…… どんな依頼?」

「日ノ本の将軍の娘【チヨ姫】に、指南役として護衛して欲しいって…… 依頼だ」

「「「姫さま!?」」」

その言葉に驚いたカノン達が振り返ると……

「きゃ~!」

「た、たすけてたも~」

レアザコのピンク毛玉に潰されている……

モナとチヨ姫の姿があった。

ピコーン♪

そして、モナ達に〝シークレットクエスト【狙われし日ノ本の姫さま】〟の通知が届くのだった。

しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない

一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。 クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。 さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。 両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。 ……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。 それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。 皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。 ※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

性転のへきれき

廣瀬純一
ファンタジー
高校生の男女の入れ替わり

リアルフェイスマスク

廣瀬純一
ファンタジー
リアルなフェイスマスクで女性に変身する男の話

入れ替わった恋人

廣瀬純一
ファンタジー
大学生の恋人同士の入れ替わりの話

処理中です...