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外伝 とある新人生産プレイヤーは…… 気付いたら、神の子供(双子)の専属メカニックになってました!?

魔法国の暴れん坊公爵令嬢現る!!  ヒーロー、闇に堕ちる!?  

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「無事に魔法国に入ったけど……」

「凄い荒れてるね…… 大型のモンスターが暴れたのかな?」

モナが改修した事で、大型タンク機神の特殊輸送車モードから陸上戦艦モードに改修された艦橋で、魔法国の領土を見たカノンとカンナが呟く。

「あれは大規模な殲滅魔法の後…… 魔法国名物の隕石豪雨地域に入った様ね」

ウィザリース魔法国…… その国土の多くには、地下にダンジョンが形成されていた。

神話の英雄と名高い魔法国初代国王の【ゼロード・フール】は、故郷を【魔の最高神】からもらい受けた【ダンジョンコア】を使い、〝ダンジョン化〟した。

その事が国の始まりとなるこの国の大地は…… 地下ダンジョンが発生しやすい地域だった。

最高神が作りしダンジョンコアに、神殺しの英雄たる大魔導士がアンデッド化した〝ダンジョンマスター〟がいる……

その事で、ウィザリース魔法国の領土の大地にはダンジョンの魔力が流れ込み、複数のダンジョンコアが新たに産まれてしまうのだった。

この地下ダンジョンは人知れず放置すると…… やがて、ダンジョンの成長をモンスターの発生率が追い越し…… 地上にモンスター達が溢れ出すのだが……

「メテオレイン!」

溢れ出したモンスター達を、定期的に殲滅する殲滅魔法使い系勇者がウィザリースに居た。

【めておん】である。

めておんの広範囲殲滅魔法が、地上に溢れ出したモンスター達を殲滅しながら地上のダンジョンにダメージを与えて、プレイヤー達にダンジョンコアを破壊させると言う戦略で生まれたのが……

この大小のクレーターが集中した地帯の〝隕石豪雨地帯〟である。

「今でも邪神星が近付く時にだけ、ダンジョンコアが生まれて活性化するらしいけど…… めておんの魔法で死んだダンジョンが多すぎて、魔力が拡散して自然消滅するみたい」

「自然消滅…… そうなるとダンジョン跡地は、どうなるの?」

「多くは崩れ落ちて埋るらしいけど…… 希に洞窟として残る事があるみたいだね」

「じゃあ、この辺りは元ダンジョンの洞窟地帯って事にもなるね」

「元ダンジョンの洞窟かぁ…… 大丈夫かな?」

「何が?」

「あのねぇ、強力な魔法で潰れなかった洞窟って、モンスターの巣穴に…… なったりしないかな?」

「う~ん、巣穴じゃないみたいだけど…… 盗賊団が居るみたい」

そう言ったカノンが指差す先のクレーターに穴が開くと、中から複数の機神達が現れた。

「盗賊団のアジトになってた!?」

「迎撃するよ! 急いで!」

盗賊団の出現に、モナ達が慌てながらも迎撃しようとした時……

『見つけたわよ。悪党供、私が相手よ!!』

少女の声が荒野に響くと、妖精型サイズの機神を中心に3機の機神が現れた!

「あれは…… ウィザリース魔法国の紋章! 魔法国の魔法機兵団が来た!?」

「あの妖精型機神が隊長さんかな…… 金色のくまさんとライオンさんに…… 妖精さんのマーク?」

盗賊団の機神達に向かい、先陣を切る妖精型機神!

その胸部装甲には、金色に輝く〝背中合わせの熊と獅子の中心に妖精〟のエンブレムが付いていた。

『くっ!? 魔法機兵団の妖精型だと……〝奴〟だ!』

『〝断罪の公女〟が来やがった!』

魔法機兵団の妖精型機神を見て、盗賊団の機神の動きが慌ただしくなる!

『落ち着きやがれ! たかが3機の機神に焦るんじゃねぇ! しかも、十二のガキごとき…… この俺が叩きのめしてくれる!?』

1機の盗賊団の機神が、妖精型機神に踏み込もうとしたが…… 騎士装甲のガールズ型機神が立ち塞がった!

『チィ! 邪魔だぁァァァ!!!』

盗賊団の17メートル級機神がガールズ型騎士騎士に向けて、身の丈を超える戦鎚を横にスイングしたが……

ガールズ型騎士機神が跳んで、避けたまま盗賊団の機神頭部に膝蹴りを叩き込み、盗賊団の機神を転倒させる!

『今です! 行けぇ、エレメンタルビット…… リッパー!』

妖精型機神から分離した球体が属性魔法の刃を放ち、転倒した盗賊団の機神の腕部を切り裂いた!

『私の国を荒らす悪党供よ、覚悟なさい…… 貴方達の断罪の時は来た!』

妖精型機神が手にした槍を掲げると、槍から魔力が流れ出し…… 魔力が型をなしてウィザリースの紋章に変わる!

その旗を掲げる妖精型機神のパイロットこそ……

7年前、カナエ達に救われた幼女…… 12歳になった〝マリー様〟こと【マリーアン】だった。

 ・
 ・
 ・

 ~ 魔法国の首都下層ダンジョン ~

「しかし、俺達はついてるよなぁ」

「ええ」

「あの〝仮面のヒーロー〟さんと、一緒に冒険できるんだから♪」

モナ達が、サイボーグの少女達の秘密基地を探しに魔法国に旅立ち、マリー様に出会った頃……

魔法国の首都であるダンジョンの下層へと、初心者パーティーと〝仮面のヒーロー〟の姿をした人物が向かっていた。

「そろそろ良いか……」

「どうかしました?」

「ヒーローさん?」

「死ね……」

仮面のヒーローの姿をした人物により、初心者パーティーの5人は…… 死に戻った。

「全ては、〝我等が神の為に〟……」

【魔法国の首都ダンジョンにて、初心者狩りのPK現る!! 犯人は〝仮面のヒーロー〟か!?】

冒険者ギルドなどを通して、この情報が一大ニュースとして流れた。

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