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外伝 とある新人生産プレイヤーは…… 気付いたら、神の子供(双子)の専属メカニックになってました!?

モナ、白雷の白虎姫と対戦する!?

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『チミコさま、お呼びですか?』

チミコに呼ばれてミニマザーは、大小様々なそれぞれの種族が入るのに〝調度良い円筒の水槽〟が立ち並ぶ部屋に入る。

「来たわねぇ。見て……」

チミコに導かれるままにミニマザーが、チミコの前に横たわる水槽を覗き込む。

『〝コレ〟は!?』

「モナのデザイン画の1枚から、私達のママの〝サポートユニット〟と〝勇者ロイド〟のデータを流用し、〝カオスロイド〟を〝ミニダーズ用に最適化した素体〟…… よ」

『では?』

「さあ、あなた達に新たな〝力〟を追加しましょうか?」

 ・
 ・
 ・

「え~っと……」

「カノンとカンナとパーティー組んでるなら…… モナは、どのくらい強いの?」

と、その一言で…… モナは冒険屋の戦闘訓練所で、最強の緑人の一人と言われる〝白雷の白虎姫〟と戦う事になってしまった。

「あの…… わたしは戦闘職じゃないんですけど……」

「だから?」

「シロさんと戦闘にならないかなぁ…… て……」

「カノンやカンナと一緒なら…… もしもの時に自分の身を守る為の最低限の戦闘行動は大事! だから、モナも戦闘訓練は大事! わかる?」

「!? は、はい!」

シロから放たれた殺気を感じたモナは、身構えながら条件反射で返事をすると……

「じゃあ…… いくよ!」

「!?『緊急障壁展開!!』きゃあぁぁぁ!?」

モナの前に居たはずのシロの姿が消えた瞬間に、モナが吹き飛ばされた!

『モナママに対する攻撃を確認!!「きゃあぁぁぁ!?」モナママの安全を最優先に障壁をフル展開!!「いやぁぁぁぁぁ!!」 攻撃者の迎撃にミニマザーを緊急モードで招集!! ミニダーズ緊急迎撃モード起動!!!』

目に止まらぬシロの攻撃に、ミニダーズが反応して緊急で球体状の障壁を展開したので、シロの攻撃を受けた障壁はボールの様に転がり出して……

モナが球体状の障壁の中で転げ回る状態だが、ミニダーズはシロに対して迎撃モードに移行した。

「防御は…… なかなか…… でも、その状態で次はどうするのかな?」

『ミニマザー…… 迎撃を開始!!』

『了解』

球体の障壁にさらなる追撃に迫るシロだったが……

シュバン!
「ムッ!? 糸…… スパイダー?」

目の前に放たれた蜘蛛の巣状の糸を見て、シロが後ろに下がった。

『私達が相手です』

「モナのサポートユニット? でも……」

『『!?』センサーから消失…… これは…… シロさんの速度にセンサーが追い付けない!?』

「おそい……」

『『!?』』

ミニダーズのセンサーの目を掻い潜り、ミニマザーの下に潜り込んだシロの蹴りを受けて、ミニマザーが音をたてひっくり返された!

「スパイダーの事なら…… 私の方が長い付き合い。対処できる」

ひっくり返されたミニマザーが、ギチギチと脚を動かして立て直そうとするが……

「後は…… 障壁を砕くだけ……『ところが、ギッチョン?ですよ。シロ姉ちゃん』…… チミちゃん?」

「チャクラムソーサー!!」

「!? スパイダーの中からの攻撃…… 何かいるの?」

飛んできた円盤を避けて、シロがひっくり返ったままのミニマザーを警戒していると……

バッシュー!

「ムッ!…… メイド…… ちゃん?」

ひっくり返されたミニマザーの腹部が開き…… 中から〝125㎝くらいのメイド服姿の少女が現れた。

『ふっふっふっ…… 説明しましょう♪ モナの描いた図案を基に、ママの【せつな】姉さんと勇者ロイド達の戦闘データと執事侍女技能データを最適化して搭載した〝究極メイドカオスロイド(少女型)〟…… その零号……【ネリー】なのだぁ!!!』

「せつな姉さんと勇者ロイドの戦闘データを…… 小さいメイドロイド…… 私も欲しい!」

シロが目を輝かせて…… ミニマザーから現れたメイド服の少女を見つめると、その少女は……

パシッ!
「モナママに対する攻撃に対処を…… このネリーが行動を開始しました?」

戻って来た円盤を受け止めて、シロに向かい優雅にスカートを掴み一礼をすると……

「そして…… さらなる行動を開始しました?」

「!?」

シロが咄嗟に下がると…… シロを追う様にして、次々に糸が飛び交う!

『ああ、言い忘れていたけど…… ネリーも〝ミニダーズの1機〟だからね♪』

そう…… メイドカオスロイドのネリーは、ミニダーズのミニマザーの内部ユニットである。

つまり、彼女は…… モナの〝サポートユニット【ミニダーズ】〟の1機として……

「ム~、隙が無い……」

6機のスパイダーと思考を並列化して、多方面攻撃をシロに仕掛けているのだ……

その様子はまるで…… 蜘蛛型のファ○ネルを飛ばすニュータイプの様だった。

『ネリー、いけぇ~! 今こそ、シロ姉ちゃんが食べた…… 特製プリンの仇をとってちょうだい』

「チミちゃん!? そんな事で……」

『そんな事…… そんな事じゃない! あのプリンは…… ママの手作りだったんだよ! ぜったいにゆるさないからね!!』

「かかさまの!? ご、ごめん……」

『ゆるしません! ネリー…… やっておしまい』

その後は…… 必死に逃げ回るシロと、チミコの怒鳴り声をスピーカーで流しながら追い詰めるミニダーズとネリーの攻防が続くが……

「うきゃ~…… め、めが…… まわ…… るぅ~……」

モナは…… 最初のシロの攻撃でサッカーボール状態になった障壁の中で、目を回して倒れていたのだった。

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