上 下
383 / 464
外伝 とある新人生産プレイヤーは…… 気付いたら、神の子供(双子)の専属メカニックになってました!?

子供達の新たな決意とイベントの勝利特典に…… 混沌神と破壊神の長女の襲来!?

しおりを挟む
 ~ 王都【冒険屋のモナの部屋】~

「えっと…… ちょっと遅れちゃったかな? 急がないと…… みんな来てるかな?」

あの機神イベントで、キングとクイーンに勝利したモナ達は、プレイ時間制限の問題もあり……

勝利特典などの確認を次の日にする事にして、ログアウトしたのだった。

「遅れてごめんなさい…… どうしたの?」

モナが入ったクランルームには、カノンとカンナにツグミが居たが……

3人がモニターを見ては……

「なっとくできない!」

「がんばったのに!」

「やっぱりか…… 道理で勝てたはずだよ」

カンナとツグミが悔しそうに声を上げ、カノンも不満足に呟いた。

「どうしたの?」

「モナぁ~」

「これよ! これ!!」

カンナに抱き付かれたモナに、ツグミがモニターに映る機神を指した。

「これ? これって…… キングとクイーンの機神? でも……」

「気付いた? 僕らが倒したのは〝レプリカモデル〟…… つまり、手を抜かれていたって事」

「レプリカモデル?」

モニターに映るキングとクイーンの機神のカラーリングが、自分達の倒した機神と違う事に気付いたモナにカノンが説明する。

「キングとクイーンはね…… プロプレイヤーで、機神プロレスの暫定王者、新世界プレイヤーには絶大の人気が有るんだよ。それでね…… そう言うプレイヤーの装備や機神とかは、欲しい人がたくさんいるからね。新世界運営公式グッズとしてレプリカモデルが課金などで売られたりするんだよ」

「たいがいは、本物より性能が下がるけどね」

「それって……」

「そう、私達はファングッズにギリギリ勝ったって事…… あ~! くやしい!!」

「あの動きからして…… 流石にどノーマルでは無いだろうけどね」

モニターに映るキングとクイーンの機神は、キングが金ピカで、クイーンは銀ピカだが……

イベントでモナ達が倒した機神は、キングが黄色で、クイーンが灰色だったのを思い出す。

「でも…… 強かったよね?」

「うん…… 強かった♪」

「次は、本気の勝負がしたい!」

「次は、プロレスでも勝つ!」

「機神プロレスにも出るの?」

「〝これ〟を貰ったから…… 何時かは挑戦したいね」

カノンが取り出したのは、キングとクイーンに勝利した証のアイテム。

【機神プロレス暫定王者挑戦権利書の入ったジュラルミンケース】

このアイテムは…… 機神イベントで、キングとクイーンに勝利した強者の証。機神プロレスの大会で、暫定王者か暫定女子王者、暫定王者タッグに挑む事が出来ます。

注意…… 挑む際には、事前に互いの同意の上で王者戦開催日時を決める為に、事前の申込みが必要です。

「このアイテムが有れば、キングとクイーンが暫定王者の内なら挑戦できるからね」

「次は、格闘専用機神か…… スキルのLvアップしないと……」

「私達も、格闘スキル上げないとだね?」

「先ずは、Lvアップと格闘専用機神の資金と改良の素材集めかな」

「モナちゃんに格好可愛い機神を作って欲しいから、がんばるよ♪」

「次は、みんなの動きに付いて行ける機神を作って見せる!」

バン!!
「その意気!」

「「「「!?」」」」

突然、何者がクランルームに飛び込んで来た!

「うぐぅ!?」

「う~ん(すーはーすーはー)…… 久しぶりの〝弟〟の匂い♪」

「「「カノン(兄)(くん)!?」」」

飛び込んで来た者は、目に見えない動きでカノンを羽交い締めにして首筋の匂いを嗅いで居た。

「そんな…… カノンを簡単に捕まえるなんて……」

「カノン兄を放せ!」

「カンナちゃん!?」

「ふぐぅ!?」

「今度は(くんくん)…… 久しぶりの〝妹〟の匂いだ♪」

カノンを羽交い締めにして居た者に、カンナが飛び掛かるが…… カノンを捕まえて居た者は、逆に今度はカンナを羽交い締めにして首筋の匂いを嗅始めた。

「カンナも簡単に…… この人…… できる!」

「あ、あの~」

「何?」

「貴女は…… 誰ですか?」

「私は……【シロ】。この二人の〝お姉ちゃん〟♪」

そう言って、胸を張る白い髪をポニーテールにした中学生くらいの少女には……

猫の様な耳と尻尾が生えて居た。

突然現れたのは、7年経ち中学生くらいに成長した新世界のジノの猫耳養女のシロだった。

7年の月日の中で…… 幼女から少女になったシロは、さらに美しく可愛い最強の虎に成長して居たのだった。

そして……

モナ達は知らない……

クランルームの扉の前に、黒焦げになった男女が倒れて居た事を……

 ~ 数時間前…… ~

「中々楽しかったな?」

「うむ。流石は、我の弟と妹じゃ♪」

担当時間が終わり、冒険屋に戻って居たデンライと獣呀は、モナ達との戦いを思い出して話して居た。

「次は、機神プロレスで再戦か? 楽しみだぜ♪」

「そう…… 機神プロレスに?」

「それはのう…… できれば本気で戦いたいからのう」

「そんなに強かったの…… あの子達は?」

「「それは……」」

問い掛けに振り返ったデンライと獣呀が見たのは…… 荒れ狂う白虎の様に白雷を纏うシロの姿だった。

「ま、待つのじゃ、姉上……」

「私より先に逢ったんだ…… あの子達に……」

「お、落ち着け、シロ…… これはその……」

「ふ、不可抗力! 不可抗力じゃよ! 姉上!」

「ふ~ん……」

「そ、そうだ! イベントでしょうがなく……」

「解った……」

「「ふぅ……」」

「でも、許さない……」

その日…… 晴れた王都に白い雷が数回落ちたのだった。

しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

冤罪を掛けられて大切な家族から見捨てられた

ああああ
恋愛
優は大切にしていた妹の友達に冤罪を掛けられてしまう。 そして冤罪が判明して戻ってきたが

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

処理中です...