新世界で… 妖精少女は、ロボットを夢見る

チキンとり

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外伝 とある新人生産プレイヤーは…… 気付いたら、神の子供(双子)の専属メカニックになってました!?

モナ、イベントに向けて…… 機神改造を始める! そして、カノンは裏の人?

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「で、他の3人も〝妖精型〟にしたのか?」

立ち並ぶ4機の小型人型機神の前には…… モナとコアにエミリーとエナがいた。

「はい…… 4人でイベントに参加する事になって、カンナさんとツグミさんが…… 王者に挑むって……」

その中で、唯一の生産プレイヤーのモナが機神を改良する事になったのだが……

「人型のロボットなんて…… どうしたらいいの……」

スパイダーに助けられて以来、機械系に興味を持って車や飛行機などの事は調べていたモナだったが……

巨大な人型ロボットなど、現実には無い機械に途方に暮れていた。

「まあ…… イベントなんだから全体を弄らずに、乗り手に合わせた部分的な改良にする事だな」

「いきなりフル改造は…… 流石にオススメできませんね。乗り手の方達と話して、武装などで補うのが良いでしょう」

「はい、どんな武装が良いのか、聞いて来ます」

モナは、エミリーとエナの助言に従い。

カノンとカンナ、ツグミに話を聞く為に会いに行くのだった。

 ・
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「武装の強化?」

「うん、私じゃあ…… まだ機神自体を作るのは難しいの……」

「それで武器を強くするのね?」

「うん、みんなは…… どんな武装が良いの?」

「私は刀剣系の鎧武者かな…… カノンとカンナは?」

「わたし? わたしは…… 大きい剣! あとは…… パンチとキックがしたい!」

「カンナは総合格闘家だからね。僕は、機神自体は動きやすくて、武器は一撃が強い遠距離の武器かな…… 一撃を当てれば勝てる様なの」

「カノンは、アサシン系かスナイパー系なの」

「あさしん?」

「暗殺者って事なんだけど……」

「あんさつ……!?」(ガクブル)

「カノンは〝やさしい〟から……」

「やなんだよ。何回も叩いたり蹴ったりするは……」

カノンは、カンナに付き合いで〝とある古流武術〟の道場に通ったが……

「お前が、彼奴の兄か?」

カンナとツグミに思いをよせた男子達が……

「「兄(カノン)の様な人が理想の人」」

二人の言葉を……〝兄(カノン)の様に強い人〟だと勘違いして、カノンと勝負する事が道場の同年代くらいの男子達の中で流行ってしまい……

カンナに付き合って身体を鍛える!くらいにしか考えていなかったカノンは……

(相手が怪我したら…… 嫌だなぁ……)

身体を動かすのは嫌いじゃないから、自分よりも強い人と組手が好きだカノンだが……

自分と拮抗する同年代との勝負は、力を加減するのが難しく苦手としていた。

それでも、勝負を挑んで来る男子達に困り果てたある日の事……

「ならば、一撃で倒せば良い」

道場の隠居した師範だったお爺さんが…… カノンに裏流派の極意を教え始め……

「お主…… 裏の継承者にならんか?」

「えっ、嫌ですけど」

「惜しいの…… お主ならば、希代の〝忍び〟になれるのに……」

こうして、裏の極意を学んだカノンは……

勝負を挑んで来る男子達を…… 裏の技で見事に避ける様になり、同年代でカノンを捕まえる事ができるのは、カンナとツグミだけになるのだった。

「道場の子達は…… 打たれ強いから、怪我させない様に倒すの面倒なんだよ」

「私が通う道場は…… 先ずは丈夫な身体作りからだもんね♪」

「この前…… バイクに跳ねられた子がいたけど、受け身で擦り傷だけで済んだって」

「それは…… すごいですね」

「この世界は…… 人やモンスターもリアルだから、できれば…… 近接戦はしたくないんだ」

「感覚もリアルだからね…… カノンは、やさしいから…… 相手が長く苦しいのが嫌なんだよね」

「だから、敵さんを〝一撃〟ですか…… 機体は軽装で遠距離…… 機神の狙撃用のスナイパーライフルを強化すれば……」

「モナちゃん?」

「でも…… スナイパーライフルを強化すると銃身の耐久値が…… 予備のライフルを用意する? それだと軽装にした意味が無いかも……」

カノン、カンナとツグミの要望を聞いていたモナだったが……

カノンの理由を聞き終えた辺りから、頭の中で機神の改造案を考え始めて、回りの声が聞こえない状態になっていた。

「カンナさんの機体は…… 打撃の時に腕部の…… 脚部には……」

「なんかさぁ……」

「うん」

「モナちゃんって…… カノンとカンナの「「お母さんに似てるよね?」」」

改造案を考え始めて、回りが見えなくなったモナを見たカノンとカンナにツグミは…… 身近な人物を思い出した。

双子のカノンとカンナを生んで、母親になった今でも……

「嬢ちゃん、下の子のお世話しながらのお使いかい? 偉いね」

商店街などで買い物すると、小中学生に見られる姿をした二人の母も時折……

「次は…… あの動物から変形する……」

テレビに出た動物などを見ては、考え込んで回りが見えなくなるのだった。

「それだと…… わたしのは……」

機神の改造案を思い浮かべては、考え事にふけるモナ……

そのモナを、ちょっと心配そうにカノンとカンナにツグミが見詰めるのだった。

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