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最終章 妖精少女の夢は月光に…… 新世界を優しく煌めき照らす編
力が欲しい? なら、あげるよ…… 私なりの祝福で♪ とある勇者達に混沌神からの贈り物
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「う~…… 機神はずるいよ!」
月面都市だった脱出船から、格闘系勇者少女のタツミが……
空間にモニターされた戦闘を見て、大声を上げた!
「諦めろ…… 月面ならまだしも、宇宙空間で機神相手に戦闘はできんからな……」
「師匠……」
「おねえさん…… たたかいたいの?」
「うん? 君は…… 迷子?」
戦いに出れずに駄々っ子の様なタツミに、フードを目深に被った幼女が話し掛ける……
「たたかいたいの? どうして?」
「それは…… みんなが戦っている時に、何にもできないのが嫌だ! 私は…… これでも勇者だから、私の拳はこの為に鍛えて来たんだ!」
「そう…… なら、そのことばを…… わたしたちのかみさまにしめして……」
「えっ?」
「タツミ! 離れろ!?」
「貴女は!? 獣人魔……」
眩い光とともに…… 月面都市から、タツミと幼女は姿を消した。
・
・
・
『おのれ…… 我等の邪魔をするとは…… うん? この感じは…… 貴方がたは…… 魔王ですか?』
『ふん、月で会ったのとは別の魔神か…… だが、容赦はしない!』
「厄介な…… ですが、この【凶将魔軍のバショウハン】。このくらいの事は、対策済みですよ」
凶将魔軍のバショウハンが乗る邪神機の背後から、3機の邪神機が現れる。
『新手か? だが、邪神機で止められると思うなよ!』
『待って! 形状が違うし様子が変よ』
『気付かれましたか…… この邪神機は、我が〝同胞達〟を素に作った邪神機…… 戦闘力ならば、我等と同等ですが……』
『ぐっ!? こいつ等…… 早い!?』
邪神機の1体が、挑戦者の魔王が乗る機神に襲い掛かった!
『その分、破壊衝動に歯止めが効かないのですよ』
『魔神仕様の邪神機か? だが、たった3機で俺達を止められると思うな!』
『これは失礼を…… その3機は、私の護衛…… 代わりはいくらでも居るのですよ…… この様に』
バショウハンの乗る邪神機の背後に転移陣が現れ、鎖に繋がれた状態で、3機の邪神機の同型邪神機が次々に現れる。
『なんて数だぴょん!?』
『変わり種も紹介しましょう……』
バショウハンがそう言った瞬間、転移陣から15メートル級の砲身を背負った20メートル級重武装邪神機が数機現れる。
『砲戦型…… 不味い! 狙いは月面都市です!』
『それでは…… どの程度の威力か、御見せするとしましょう……』
『くっ! この外道が!』
王の魔王が乗る機神が射線上に入り、1機の砲撃を弾いたが、残りの砲撃が月面都市に放たれた!
「高エネルギー反応! 直撃!? 来ます!」
「バリアフィールド最大出力!」
「ダメです! 間に合いません!」
「くっ!?」
『させない!』
月面都市に直撃コースの重武装邪神機の砲撃に、割り込んだのは……
『お、おい…… 大丈夫なのか?』
『アレ? 完全に防げた? 何で……』
銀勇騎士団の勇者【ギンガ】のパートナーメカニック【ユウ】と、彼女が乗る運営販売フェアリーガーデン製復元妖精型機神のプレイヤーカスタム機【ウィンディ】だ。
ユウの専用機としてカスタムしたウィンディには、護りを基本にする彼女の戦闘スタイルに合わせた武装が追加されていた。
『バリアシールドビットの出力が上がってる? でも…… 何で?』
『此方も、初乗りの時より数倍は動きが良い…… 改良したか?』
『あの後、損傷したパーツを一部変更したけど…… そんなに違いは出ないわ…… 何か違う理由があるはず…… だけど、いったい何が?』
謎の性能アップに、ギンガとユウが戸惑うのだった。
・
・
・
そして……
「ここは…… 何処?」
月面都市から姿を消したタツミは……
「丸い部屋? 私…… 拐われたの?」
手足を伸ばしても当たらないくらいの球体の中に、タツミは居る事に気付いた。
『おめざめですか?』
「誰!?」
『わたしだよ。おねえさん』
タツミの目の前に、フードを目深に被った幼女の姿が写る。
「あなた…… やっぱり、獣人魔王なの?」
『じゅうじんまおうさん? ちがう…… わたしは、かおすぞくのみこ…… かみさまのおつかいで、おねえさんをつれてきたの』
「カオス族? その巫女…… で、その神様って誰なの? 私に何の用が有って連れて来たの?」
『かみさまがね……〝わたしたちのテストきしんをつくりなおしたきたいだけど、よかったらどうぞ〟って…… とにかくがんじょうにつくった〝きんせつかくとうがたきしん〟だから、おねえさんのたたかいかたにあうって…… かみさまが、いってたよ』
「テスト機神?を作り直した機体…… とにかく頑丈な近接格闘型の機神で…… 私に合う? それって…… 何処に?」
『おねえさんが〝のってるきしん〟がそうだよ』
「乗ってる? 私…… 機神に乗ってるの?」
『うん。それでね…… うごかすと〝おうち〟がたいへんだから、おそとにだすね』
「お家? お外って…… ちょっ、ちょっと待っ『おそとには、〝わるいきしん〟がいっぱいだから…… おねえさん、がんばってね♪ ポチっとな♪』ちょっと!? きゃあぁぁぁぁ……」
宇宙空間に上がっていた〝スワンとマザーグース〟が、光学迷彩を解錠して姿を現し、マザーグースの機神発射口が開く。
『機神発射シークエンスに入ります。ハッチ開放、発進機神はカタパルトへ…… カタパルトにロック確認、発射!』
「きゃあぁぁぁぁ『外部振動を感知、起動を開始…… 搭乗者を確認…… パイロット登録を開始…… パイロットとのダイレクトリンクを開始……』ぁぁぁ!?」
タツミの居る球体全体に宇宙空間が写し出される!
「邪神機!?」
目の前に迫る邪神機にタツミは、咄嗟に……
「たぁぁぁ!」
抜き手を放つと、その動きに合わせて機神も抜き手を放ち…… 邪神機を貫く!
「やぁ!」
貫いた邪神機から、貫いた腕部を引く抜く為に蹴り飛ばす様にして後方に宙返りし…… 構え直すタツミが乗る機神。
「師匠との修行の水中戦に感覚が近い? これなら!」
貫かれたダメージで爆発した邪神機を後目に、次の邪神機へと……
宇宙を〝泳ぐ〟タツミが乗る機神だった。
月面都市だった脱出船から、格闘系勇者少女のタツミが……
空間にモニターされた戦闘を見て、大声を上げた!
「諦めろ…… 月面ならまだしも、宇宙空間で機神相手に戦闘はできんからな……」
「師匠……」
「おねえさん…… たたかいたいの?」
「うん? 君は…… 迷子?」
戦いに出れずに駄々っ子の様なタツミに、フードを目深に被った幼女が話し掛ける……
「たたかいたいの? どうして?」
「それは…… みんなが戦っている時に、何にもできないのが嫌だ! 私は…… これでも勇者だから、私の拳はこの為に鍛えて来たんだ!」
「そう…… なら、そのことばを…… わたしたちのかみさまにしめして……」
「えっ?」
「タツミ! 離れろ!?」
「貴女は!? 獣人魔……」
眩い光とともに…… 月面都市から、タツミと幼女は姿を消した。
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『おのれ…… 我等の邪魔をするとは…… うん? この感じは…… 貴方がたは…… 魔王ですか?』
『ふん、月で会ったのとは別の魔神か…… だが、容赦はしない!』
「厄介な…… ですが、この【凶将魔軍のバショウハン】。このくらいの事は、対策済みですよ」
凶将魔軍のバショウハンが乗る邪神機の背後から、3機の邪神機が現れる。
『新手か? だが、邪神機で止められると思うなよ!』
『待って! 形状が違うし様子が変よ』
『気付かれましたか…… この邪神機は、我が〝同胞達〟を素に作った邪神機…… 戦闘力ならば、我等と同等ですが……』
『ぐっ!? こいつ等…… 早い!?』
邪神機の1体が、挑戦者の魔王が乗る機神に襲い掛かった!
『その分、破壊衝動に歯止めが効かないのですよ』
『魔神仕様の邪神機か? だが、たった3機で俺達を止められると思うな!』
『これは失礼を…… その3機は、私の護衛…… 代わりはいくらでも居るのですよ…… この様に』
バショウハンの乗る邪神機の背後に転移陣が現れ、鎖に繋がれた状態で、3機の邪神機の同型邪神機が次々に現れる。
『なんて数だぴょん!?』
『変わり種も紹介しましょう……』
バショウハンがそう言った瞬間、転移陣から15メートル級の砲身を背負った20メートル級重武装邪神機が数機現れる。
『砲戦型…… 不味い! 狙いは月面都市です!』
『それでは…… どの程度の威力か、御見せするとしましょう……』
『くっ! この外道が!』
王の魔王が乗る機神が射線上に入り、1機の砲撃を弾いたが、残りの砲撃が月面都市に放たれた!
「高エネルギー反応! 直撃!? 来ます!」
「バリアフィールド最大出力!」
「ダメです! 間に合いません!」
「くっ!?」
『させない!』
月面都市に直撃コースの重武装邪神機の砲撃に、割り込んだのは……
『お、おい…… 大丈夫なのか?』
『アレ? 完全に防げた? 何で……』
銀勇騎士団の勇者【ギンガ】のパートナーメカニック【ユウ】と、彼女が乗る運営販売フェアリーガーデン製復元妖精型機神のプレイヤーカスタム機【ウィンディ】だ。
ユウの専用機としてカスタムしたウィンディには、護りを基本にする彼女の戦闘スタイルに合わせた武装が追加されていた。
『バリアシールドビットの出力が上がってる? でも…… 何で?』
『此方も、初乗りの時より数倍は動きが良い…… 改良したか?』
『あの後、損傷したパーツを一部変更したけど…… そんなに違いは出ないわ…… 何か違う理由があるはず…… だけど、いったい何が?』
謎の性能アップに、ギンガとユウが戸惑うのだった。
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そして……
「ここは…… 何処?」
月面都市から姿を消したタツミは……
「丸い部屋? 私…… 拐われたの?」
手足を伸ばしても当たらないくらいの球体の中に、タツミは居る事に気付いた。
『おめざめですか?』
「誰!?」
『わたしだよ。おねえさん』
タツミの目の前に、フードを目深に被った幼女の姿が写る。
「あなた…… やっぱり、獣人魔王なの?」
『じゅうじんまおうさん? ちがう…… わたしは、かおすぞくのみこ…… かみさまのおつかいで、おねえさんをつれてきたの』
「カオス族? その巫女…… で、その神様って誰なの? 私に何の用が有って連れて来たの?」
『かみさまがね……〝わたしたちのテストきしんをつくりなおしたきたいだけど、よかったらどうぞ〟って…… とにかくがんじょうにつくった〝きんせつかくとうがたきしん〟だから、おねえさんのたたかいかたにあうって…… かみさまが、いってたよ』
「テスト機神?を作り直した機体…… とにかく頑丈な近接格闘型の機神で…… 私に合う? それって…… 何処に?」
『おねえさんが〝のってるきしん〟がそうだよ』
「乗ってる? 私…… 機神に乗ってるの?」
『うん。それでね…… うごかすと〝おうち〟がたいへんだから、おそとにだすね』
「お家? お外って…… ちょっ、ちょっと待っ『おそとには、〝わるいきしん〟がいっぱいだから…… おねえさん、がんばってね♪ ポチっとな♪』ちょっと!? きゃあぁぁぁぁ……」
宇宙空間に上がっていた〝スワンとマザーグース〟が、光学迷彩を解錠して姿を現し、マザーグースの機神発射口が開く。
『機神発射シークエンスに入ります。ハッチ開放、発進機神はカタパルトへ…… カタパルトにロック確認、発射!』
「きゃあぁぁぁぁ『外部振動を感知、起動を開始…… 搭乗者を確認…… パイロット登録を開始…… パイロットとのダイレクトリンクを開始……』ぁぁぁ!?」
タツミの居る球体全体に宇宙空間が写し出される!
「邪神機!?」
目の前に迫る邪神機にタツミは、咄嗟に……
「たぁぁぁ!」
抜き手を放つと、その動きに合わせて機神も抜き手を放ち…… 邪神機を貫く!
「やぁ!」
貫いた邪神機から、貫いた腕部を引く抜く為に蹴り飛ばす様にして後方に宙返りし…… 構え直すタツミが乗る機神。
「師匠との修行の水中戦に感覚が近い? これなら!」
貫かれたダメージで爆発した邪神機を後目に、次の邪神機へと……
宇宙を〝泳ぐ〟タツミが乗る機神だった。
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