新世界で… 妖精少女は、ロボットを夢見る

チキンとり

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第12章 夢をほぼ叶えし混沌神な女神妖精は…… 新たなユメを見る!?編

拳系勇者娘と小悪魔な魔王にコスプレイヤーユメ

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「はぁ!」

邪悪なオーク大集落の最後の1体を…… ユメが切り裂く!

「ふぅ~、ようやく…… 思い通りに動けて来た」

通常の初心者モードに戻ったユメが呟く……

魔法少女系のコスプレをしようとして、EX職業にコスプレしてしまったユメは……

「【戦魔女バトルウィッチ】?……って、どんな職業なの?」

EX職業の特性を確認する為に…… 近くに在った邪悪なオーク大集落に突撃した。

「色々と試していたら…… オーク集落が壊滅したでござる……」

試しに開幕〝魔法×戦技〟で、剣系の戦技〝飛斬スラッシュ〟に〝火炎ファイア〟の魔法を掛け合わせて見たら……

飛斬スラッシュで斬られたオークや小屋が燃えた。

そこからは、文字通りの火が着いた騒ぎで…… 集落のオーク達がユメに向かって大行進パレード

ピコーン♪
〔称号獲得条件が満たされました。称号【一騎当千】(1回の戦闘で千体以上の敵対者を倒すと獲得。一対多数の戦闘でステータス30%アップ、敵対者に与えるダメージアップ)【オークキラー】(オーク系を100体以上倒すと獲得。オークに対して与えるダメージアップ)を獲得しました〕

「どんどん戦闘職よりになってる? これからは…… カナエの時は生産して、素材集めとか戦闘系はユメの時にする事にしようかな…… で、何か用ですか?」

「アラ? 見つかっちゃった♪ コレ…… 貴女が殺ったの?」

瓦礫と化したオークの小屋の影から現れたのは…… 夢魔の小悪魔魔王【マミカ】だった。

「……(この感じは……) 魔王さん?」

マミカを見て…… ユメの左目が反応し虹色に変わる。

「アレ? アレレレレ~? 何とも無いの?」

「……? 何がですか?」

ユメの反応に、マミカは驚いた。

(私と〝普通〟に話してる!?)

自分の目の前に、初めて現れた自分を普通に警戒する人物が居る。しかも……

「可愛い♪ 友達になって!」

「はぁ?」

ず~っと探していた〝普通〟に接してくれる人が…… 整った可愛らしい顔立ちをした低身長の年下(実際には、三つ以上歳上)の少女の姿で現れた。しかも、可愛い動物と妖精を連れて……

「貴女の様な子を…… ず~っと探していたの! だから、お願い! 友達になって~」

「えっ…… あ、初対面なので…… ごめんなさい!!」

「が~ん! ショック~」

口で言いながら、マミカが崩れ落ちる。

「それじゃあ…… マントから、手を放して下さい」

「や~! 友達になってよ~!」

「ですから……!?」

ドコッ!
「痛!?」

マミカを蹴り飛ばして、ユメが後ろに飛ぶと…… ドッゴーン!!!

「何! 何? なぁにぃ~!?」

ユメ達が居た場所に、轟音と土煙を上げて少女が降ってきた!?

「見つけたよ…… 私と戦え! 魔王!!」

その少女は…… 格闘系勇者娘の【タツミ】だった。

「不意討ちは…… 回りを確認してからに、お願いします」

「えっ…… あっと、ごめんなさい?…… じゃなくて、魔王! 勝負だ!」

「え~…… ヤダ!」

「私は、(今は)無関係なので…… さよ(ガシッ!)…… 放して下さい」

「友達になって!」

「ですから「私を無視するな!」(ドコッ!)…… 危ないです」

しがみつくマミカを蹴り飛ばし、タツミの攻撃をユメが避ける。

「痛いよ」

「この…… 避けるな!」

「理不尽な…… 巻き込まないで下さい」

攻撃の構えを取るタツミに、マミカを残して去ろうとするユメ……

「絶対に逃がさない!」

ユメにしがみつくマミカ……

「はぁ~…… そこの人、勇者と魔王の戦いなら…… 私を巻き込まないで、もらえますか?」

何時の間にか、ユメ達を見つめる人物が居た。タツミの師匠緑人勇者の【ザイール】だ。

「そっちの魔王はともかく、お嬢ちゃん…… お前、強いな」

「師匠が認める強者……」

「いやいや…… 何で私に向かって構えてるの? 貴女の相手は魔王でしょうが?」

「がんばって、勇者達を倒したら…… 友達だよ♪」

「おぅ…… 誰も話が通じて無い…… 私だけ違う言語してるのかな?」

「問答無用…… 答えは、私の拳で決める! いざ、勝負!!」

「格闘系…… 不本意だけど…… やるからには、本気で狩るよ!」

ギュイーン!
『エクストラチェンジモード! 魔法の力を纏いし女性、魔女。戦技磨き教え導く者、戦技教導士。魔法と戦技の技法を合わせて、今1つに…… その名は【戦魔女バトルウィッチ】』

「武装…… チェンジ」

『チェンジモード!【武神舞姫】』

ユメの武装が変わり、袖無しの巫女装束になる袴は膝上までの藍色で、手足や額に胸当てだけの漆黒の部分甲冑を纏う!

「さあ…… 勇者さん、狩られる覚悟は…… できた?」

「真剣勝負…… 私は…… 何時でも、本気だ!」

タツミの姿が消える!

ダン!
「くっ!」

地面を踏みつけてタツミが、ユメの眼前に現れる! タツミの拳がユメの顔を貫いた!?

「チッ、残像か!」

タツミがユメの残像を貫いた拳で、裏拳を放つ!

バン!
「さすがに勇者…… 早いね」

「避けた貴女に言われたくない…… けど、これなら!」

「おっと……〝闘気〟? いや、違う!?」

ユメがタツミの拳を全力で回避した。

ズドーン!
ユメの背後に在った瓦礫が跡形無く吹き飛ぶ……

「この〝勇者の闘法〟で…… 貴女に勝つ!」

「そっちが勇者の技法で来るなら…… 私も〝戦魔女〟の技法を見せて上げる!」

「な!?」

ユメの姿が風景に溶け出した…… その光景に唖然とするタツミだが、咄嗟に腕をクロスしてガードを固めた瞬間!?

ドッゴーン!
「ぐっ! これは…… 勇者の闘法…… いや、魔法を拳で叩き込まれた!?」

風景から現れたユメの拳をガードしたタツミだったが…… その拳を突き抜ける様に来た〝二撃目〟の攻撃に飛ばされる。

カナエで感覚を掴んでいるユメには…… 魔法を技に合わせる事に慣れていた。

「さて、ノーガードで打ち合いかな? 私は避けるけど……」

ユメの言葉に…… タツミは背筋が冷えて行くのを感じるのだった。

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