295 / 464
第11章 神々の魔王と勇者育成計画編
多くのヒーロー達は…… 黒子に徹する? 混沌神な妖精軍の暗躍!?
しおりを挟む
~ 勇者側蒼人プレイヤーと〝呼び出された緑人〟の回復術士…… ~
「ぐっ! ちきっしょーが! おい、回復しろ!」
「無理です。魔力が尽きました……」
「チッ…… なら、盾になりな!」
「えっ!? やあ!」
蒼人が、呼び出した緑人の回復術士の少女を盾にする様にして、前に突き飛ばした!?
迫り来る攻撃に少女が震えながら、目を瞑る……
「…… あれ? 痛くない……」
「お姉さん、大丈夫ですか?」
「えっ?…… あっ、ヒーローさん?」
緑人の回復術士の少女に迫る攻撃を打ち消して、赤い〝ヒグマ〟なヒーローと緑色の〝グリズリー〟なヒロインが現れた。
「しっかりと掴まってね? レッド、いくよ♪」
「えっ? ちょっと…… きゃあ!?」
「な…… おい、ちょっと、待ちやがれ!」
「待たない。人を盾にするぐらいなんだから、見捨てられる覚悟があるよな?」
「NPCだろうが! プレイヤーの俺を助けてくれよ!」
「俺達には〝人〟だよ…… じゃあな」
緑人の回復術士の少女を連れて、ヒーローとヒロインが立ち去る。
その背に蒼人の罵声を浴びながら…… だが、直ぐに静かになるのだった。
・
・
・
『救出に成功しました』
「お疲れ様、護衛班と合流して次に向かってね」
『『了解』』
フェアリーガーデンでカナエは……
「おねえちゃん、コレ…… なに?」
「うん…… さっきいた場所の地図かな……」
緑人の少女の質問に答えながら、カナエが空中に標示された〝地図マップ〟に、特殊な印のマーカーを操作して配置していく……
その姿は、将棋やチェスをしている様だった。
「この青いうごくのは?」
「それは〝勇者〟達だね」
「じゃあ…… 赤いのは?」
「そっちは〝魔王軍〟で…… 黄色いのが〝傭兵〟達に、オレンジが〝PK〟達だね」
カナエが見ている地図には、このイベントの各勢力の位置がリアルタイムで標示される……
戦略シミュレーションゲームの様に各勢力の動きが解るのは…… くノ一マウスガールの【ちい】を始めとした〝忍部隊〟の活躍があった。
実は…… カナエと白銀の天勇者が追いかけっこしてる間に、超小型の監視カメラとGPSを搭載した〝スパイダー〟を各勢力に張り付けたのだ。
「次は…… 魔王側かな?」
超小型スパイダーから送られる情報を元に、カナエが黒いマーカーを配置していく…… 黒いマーカーは、〝フェアリーガーデン〟の勢力だった。
「この白いマークは…… 何ですか?」
緑人の少女を後ろから抱きしめる様に、元闇の女神が覗き込む。
「それは〝保護対象〟かな」
女神が指差す〝白いマーカー〟は、蒼人に呼び出された緑人で…… 蒼人に〝見捨てられた緑人〟を示すマーカーだ。
「みんな…… だいじょうぶなの?」
「〝ヒーロー〟さん達が駆けずり回ってるから、大丈夫♪」
・
・
・
「ぐっべら!?」
物凄い勢いで、PKプレイヤーが吹き飛ぶ!? その顔には〝拳〟の跡が刻まれていた。
「ゲスが……」
プレイヤーをPKした後、プレイヤーが呼び出した緑人を襲ったPKプレイヤーを……【ヨクユウバイオレット】の一撃が吹き飛ばしたのだ。
「今ので…… この辺りのPKは最後よ。行きましょう」
「あ、あなた方は?」
「私達は【ヨクユウジャー】……〝混沌なる女神の使い〟よ♪」
「女神様の?」
「さあ、安全な場所に案内するわよ」
・
・
・
「戦闘力の無い緑人の保護は、順調ですね」
「希望者は、呼び出した人の処に送って」
「大半は…… 戻る事を拒否してますけどね……」
「わたしも、こわいから…… やぁ!」
地図マップを確認しながら、カナエは緑人の少女とお茶を飲む。
「アレ? マコちゃんのマーカーが…… 無い!? えっ、ちょっと、ウソ! 何処に行っちゃったの!?」
『カナ姉さん! マコちゃんが〝魔王フィールド〟に入っちゃったよ!!』
「何だって!?」
『どうしよう……』
「〝勇者ロイド〟達を召集! マコちゃんの救援に向かいます!!」
「「「「「了解ヤー!!」」」」」
召集した〝勇者ロイド〟に、マコの救援を指示すると…… カナエも急いで、マコに通信を試みる!
『もしもし? カナおねえちゃん?』
「マコちゃん!? 大丈夫? 恐い目に会ってない?」
『うん♪ ミントスおねえさんといっしょなの♪』
「ミントスさん? ミントスさんが一緒なのね? 怪我は?」
『わたしは、だいじょうぶだけどね。ミントスおねえさんをイジメた人がいたから、〝うるばーん〟と〝ぐんそう〟がたたかってるの』
「ウルバーンと軍曹が戦ってる……って、魔王と!?」
『う~んとねぇ…… まおうさんのこぶんさんたちとたたかってるの』
「魔王軍と戦ってる!? マコちゃん、私達を〝呼んで〟! 今直ぐに!!」
『うん、〝よぶ〟ね♪』
「皆、後はお願い」
「行ってらっしゃいませ。カナエ様」
カナエが立ち上がると、魔導ライフル形態に戻った〝はうりんぐ〟が、カナエの手元に飛ぶ。
はうりんぐを掴むと、カナエの足下に〝転移陣〟が現れた。
「じゃあ…… カナエ、行きま~す!」
勇者ロイドを引き連れて、マコの元にカナエは転移した。
転移したカナエが最初に見たのは……
手榴弾を口に入れられて、頭が爆発する〝オーガ〟系モンスターだった。
「ぐっ! ちきっしょーが! おい、回復しろ!」
「無理です。魔力が尽きました……」
「チッ…… なら、盾になりな!」
「えっ!? やあ!」
蒼人が、呼び出した緑人の回復術士の少女を盾にする様にして、前に突き飛ばした!?
迫り来る攻撃に少女が震えながら、目を瞑る……
「…… あれ? 痛くない……」
「お姉さん、大丈夫ですか?」
「えっ?…… あっ、ヒーローさん?」
緑人の回復術士の少女に迫る攻撃を打ち消して、赤い〝ヒグマ〟なヒーローと緑色の〝グリズリー〟なヒロインが現れた。
「しっかりと掴まってね? レッド、いくよ♪」
「えっ? ちょっと…… きゃあ!?」
「な…… おい、ちょっと、待ちやがれ!」
「待たない。人を盾にするぐらいなんだから、見捨てられる覚悟があるよな?」
「NPCだろうが! プレイヤーの俺を助けてくれよ!」
「俺達には〝人〟だよ…… じゃあな」
緑人の回復術士の少女を連れて、ヒーローとヒロインが立ち去る。
その背に蒼人の罵声を浴びながら…… だが、直ぐに静かになるのだった。
・
・
・
『救出に成功しました』
「お疲れ様、護衛班と合流して次に向かってね」
『『了解』』
フェアリーガーデンでカナエは……
「おねえちゃん、コレ…… なに?」
「うん…… さっきいた場所の地図かな……」
緑人の少女の質問に答えながら、カナエが空中に標示された〝地図マップ〟に、特殊な印のマーカーを操作して配置していく……
その姿は、将棋やチェスをしている様だった。
「この青いうごくのは?」
「それは〝勇者〟達だね」
「じゃあ…… 赤いのは?」
「そっちは〝魔王軍〟で…… 黄色いのが〝傭兵〟達に、オレンジが〝PK〟達だね」
カナエが見ている地図には、このイベントの各勢力の位置がリアルタイムで標示される……
戦略シミュレーションゲームの様に各勢力の動きが解るのは…… くノ一マウスガールの【ちい】を始めとした〝忍部隊〟の活躍があった。
実は…… カナエと白銀の天勇者が追いかけっこしてる間に、超小型の監視カメラとGPSを搭載した〝スパイダー〟を各勢力に張り付けたのだ。
「次は…… 魔王側かな?」
超小型スパイダーから送られる情報を元に、カナエが黒いマーカーを配置していく…… 黒いマーカーは、〝フェアリーガーデン〟の勢力だった。
「この白いマークは…… 何ですか?」
緑人の少女を後ろから抱きしめる様に、元闇の女神が覗き込む。
「それは〝保護対象〟かな」
女神が指差す〝白いマーカー〟は、蒼人に呼び出された緑人で…… 蒼人に〝見捨てられた緑人〟を示すマーカーだ。
「みんな…… だいじょうぶなの?」
「〝ヒーロー〟さん達が駆けずり回ってるから、大丈夫♪」
・
・
・
「ぐっべら!?」
物凄い勢いで、PKプレイヤーが吹き飛ぶ!? その顔には〝拳〟の跡が刻まれていた。
「ゲスが……」
プレイヤーをPKした後、プレイヤーが呼び出した緑人を襲ったPKプレイヤーを……【ヨクユウバイオレット】の一撃が吹き飛ばしたのだ。
「今ので…… この辺りのPKは最後よ。行きましょう」
「あ、あなた方は?」
「私達は【ヨクユウジャー】……〝混沌なる女神の使い〟よ♪」
「女神様の?」
「さあ、安全な場所に案内するわよ」
・
・
・
「戦闘力の無い緑人の保護は、順調ですね」
「希望者は、呼び出した人の処に送って」
「大半は…… 戻る事を拒否してますけどね……」
「わたしも、こわいから…… やぁ!」
地図マップを確認しながら、カナエは緑人の少女とお茶を飲む。
「アレ? マコちゃんのマーカーが…… 無い!? えっ、ちょっと、ウソ! 何処に行っちゃったの!?」
『カナ姉さん! マコちゃんが〝魔王フィールド〟に入っちゃったよ!!』
「何だって!?」
『どうしよう……』
「〝勇者ロイド〟達を召集! マコちゃんの救援に向かいます!!」
「「「「「了解ヤー!!」」」」」
召集した〝勇者ロイド〟に、マコの救援を指示すると…… カナエも急いで、マコに通信を試みる!
『もしもし? カナおねえちゃん?』
「マコちゃん!? 大丈夫? 恐い目に会ってない?」
『うん♪ ミントスおねえさんといっしょなの♪』
「ミントスさん? ミントスさんが一緒なのね? 怪我は?」
『わたしは、だいじょうぶだけどね。ミントスおねえさんをイジメた人がいたから、〝うるばーん〟と〝ぐんそう〟がたたかってるの』
「ウルバーンと軍曹が戦ってる……って、魔王と!?」
『う~んとねぇ…… まおうさんのこぶんさんたちとたたかってるの』
「魔王軍と戦ってる!? マコちゃん、私達を〝呼んで〟! 今直ぐに!!」
『うん、〝よぶ〟ね♪』
「皆、後はお願い」
「行ってらっしゃいませ。カナエ様」
カナエが立ち上がると、魔導ライフル形態に戻った〝はうりんぐ〟が、カナエの手元に飛ぶ。
はうりんぐを掴むと、カナエの足下に〝転移陣〟が現れた。
「じゃあ…… カナエ、行きま~す!」
勇者ロイドを引き連れて、マコの元にカナエは転移した。
転移したカナエが最初に見たのは……
手榴弾を口に入れられて、頭が爆発する〝オーガ〟系モンスターだった。
0
お気に入りに追加
32
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/sf.png?id=74527b25be1223de4b35)
【完結】R・I・N・G〜フルダイブ式VRゲームの報酬は、リアル世界の夢も叶える〜
呑兵衛和尚
SF
世界初のバーチャルMMORPG、ヨルムンガンド・オンライン。
そのファーストロットの抽選販売に当選した大学生の本田小町は、VRMMOゲームなのにも関わらず、冒険に出ることもなく領地経営を楽しんでいた。
そんなある日。
突発的に起こった大規模討伐クエストの最中であるにも関わらず、公式サイドに公開された大型アップデートの内容を見て、呆然としてしまった。
【ハイパークエスト、R・I・N・Gが実装されます】
公式サイド曰く、【R・I・N・G】クエストをクリアすることにより、世界に七つしか存在しない『願いを叶える指輪』が手に入るという。
【これは世界のどこかに存在する七つの指輪、それを求める旅。指輪を手にしたものは、望みのものが与えられます】
──ゾクゾクッ
これを見たユーザーたちは、誰もが歓喜に震え始めた。
これは普通のオンラインゲームじゃない。
願いを叶えることができる、オンラインゲーム。
それこそ、莫大な富と財宝が手に入る可能性がある。
誰もが知りたい、莫大な富。
それはゲームの世界のものなのか、それとも現実なのか。
そう考えたユーザーが、無理を承知で公式に質問した。
Q:ゲーム内ではなくリアルで現金一億円とかを望んでも叶いますか?
A:まあ、望むものとは言いましたが、現金なら10億円までですね。
公式サイトでは、最大10億円ぐらいまでならば、賞金としてお渡しすることができますと公式回答を発表。
オンラインゲームは娯楽だけではなく、まさに一攫千金を求めることができるものに変化した。
言わば、現代のゴールドラッシュが始まろうとしているのである。
そしてこの公式解答は、瞬く間に日本だけでなく全世界にも広がっていった。
「こ、これは大変なことになった……」
主人公の本田小町は、このクエストの情報を求める。
彼女と親友の夢を取り戻す為に。
【R・I・N・G】クエストをクリアするために。
注)このストーリーは、『ユメカガク研究所』というチームによって生み出されたシェアワールドを舞台としています。
こちらのシェアワールドを使用している作品には、全て『ユメカガク研究所』のタグがついていますので。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
追放された偽物聖女は、辺境の村でひっそり暮らしている
黎
ファンタジー
辺境の村で人々のために薬を作って暮らすリサは“聖女”と呼ばれている。その噂を聞きつけた騎士団の数人が現れ、あらゆる疾病を治療する万能の力を持つ聖女を連れて行くべく強引な手段に出ようとする中、騎士団長が割って入る──どうせ聖女のようだと称えられているに過ぎないと。ぶっきらぼうながらも親切な騎士団長に惹かれていくリサは、しかし実は数年前に“偽物聖女”と帝都を追われたクラリッサであった。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
もしかして寝てる間にざまぁしました?
ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。
内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。
しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる