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第11章 神々の魔王と勇者育成計画編
第三戦力【雇われ連合】
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中世の城を想わせる空間で、また一人……
「ぐはぁ!?」
勇者側プレイヤーの身体が〝細切れ〟になって消えた。
「思ったより…… 勇者側のプレイヤーが少ないのか?」
自分の魔王フィールドに来たプレイヤーの数に、〝魔剣の魔王〟こと【キル】が呟く……
イベント開始から…… キルの魔王フィールド来たプレイヤー達は、少人数のパーティーが数えるほど……
「勇者の姿も無い…… 戦力の温存か? もし、そうならば…… 嘗められたものだな!」
キルが何も無い場所に斬撃を放つ!
キン……
切り落とされた銃弾が落ちた…… 狙撃だ。
「やはり…… 通常の銃撃は無駄の様だな」
「おもしれぇ…… てめぇと殺りたかったんだよ。魔剣の魔王」
「教官に狂剣か…… 有名プレイヤーに名を知られるとは、光栄だな」
一流の傭兵と狂剣士が、魔王の前に立つ!
「教官、俺の邪魔をするなよ……」
「好きにしろ…… お前が死ねば、次は私が殺る……」
教官が下がると…… 狂剣が大剣を二振り構える……
「一つ…… 聞くが」
「なんだ……」
「何故、勇者側に付いた?」
「俺達は…… 勇者側に付いたんじゃない…… 俺達の力を、高く〝買ってくれる方〟に付いたのさぁ……」
「…… なるほど……〝第三戦力〟って、ヤツか……」
「質問に答えてやったんだ…… 次は、俺に魔王の力を見せてくれよ!」
狂剣が魔剣に斬り掛かる!
「これが狂剣…… 面白い!」
大剣二振りを普通の剣の様に扱う狂剣に、魔剣の魔王が歓喜する。
「この剣狂い共が……」
嬉しそうに斬り合う狂剣と魔剣魔王に、教官が呟いた。
・
・
・
二人の剣士プレイヤーが歓喜して剣を合わせる頃、ボスフィールドの外でも事態が動く……
「ぐわぁ!」
「大丈夫か!? くっ…… 装備の耐久値が低い者は下がれ!」
これまで有利に防衛していた魔王側プレイヤー達に、砲弾が雨の様に降り注ぐ!
「障壁を切らすな! 常に張り続けるんだ!」
「しかし、それではMPが持ちません!」
「くっ…… 土魔法だ! 土魔法で壁を作るんだ!」
「ぎゃあ!」
土魔法を使い始めた魔王側プレイヤーが倒れる!?
「な、まさか…… 狙撃か!?」
「盾役前に! 盾から身体を出すなよ!!」
「今までの攻撃と違う…… まさか、勇者達が攻めて来たのか?」
「なんだ…… ありゃあ……」
「城だ…… 城が攻めて来た!」
「な、アレは…… まさか!? 噂の巨大陸上戦艦か! くっ、勇者側に闘う商業団が付いたのか!?」
・
・
・
魔王側を砲撃する巨大な陸上戦艦の艦長席で、闘う商業団のクランリーダー【闘商】が激を飛ばす!
「金庫番が商談をまとめた。砲弾等の損害は気にせずに砲撃を続けろ!」
〝闘う商業団〟〝戦狂い〟〝名も無き傭兵〟の三クランは普段から協力が多く、その影響からか…… 勇魔大戦イベントでの選択肢では、三クランのメンバー達には〝第三戦力〟の選択肢が出た。
三クランのリーダー達は話し合って、その結果……
第三戦力の【雇われ連合】として、参戦を決定した。
「負けてる方に、私達の戦力を高く買って貰いましょう」
金庫番の言葉に…… 不利な状況をひっくり返す方が燃える〝戦狂い〟と〝名も無き傭兵〟が乗った形だった。
「勝っても負けても、損害は勇者側持ちだから損は無いが…… どうせならば、勝ってボーナスも貰うぞ!」
「「「「「「オー!!!」」」」」」
闘商のかけ声に応えて、さらに激しい砲撃が魔王側プレイヤー達を襲う!
突然現れた第三戦力に蹂躙される魔王側プレイヤー達…… その光景を〝夜会城〟から見ていた〝王の魔王〟が動く!
「イベントの時だけとは言え…… 配下を見捨てる王を…… 俺は認めん!」
『良いのですか? ダンジョンコアを生み出したばかりなのに……』
「フン…… 失われた分は、奴等から〝回収する〟までだ!」
『仕方がないですね…… 皆さん、私は王のサポートに回ります。私の魔王フィールドは【パトラ】に任せます』
『『『『『了解』』』』』
〝才覚の魔王〟が、ボスフィールドに自分のサポートユニットを配置して夜会城に戻ると、王の魔王が〝儀式〟を始めていた。
「真なる魔の王たる力を見よ! 俺の力を喰らいて…… 出でよ!〝魔竜生成〟!!」
王の魔王が叫ぶ…… 夜会城の上空に巨大な魔法陣が現れた!
「これまた…… 随分と巨大ですね?」
「雑魚をちまちま呼ぶ気はねぇ! 魔竜よ…… 行け!」
『グゥゥゥ…… ギギャアァァァァァ!!!』
魔法陣から50メートル級のドラゴンが現れると…… 王の魔王が指さす方に翔んだ!?
「前方から…… 巨大なドラゴンが!?」
「!? 前方に障壁を展開!!」
巨大陸上戦艦が障壁バリアを展開した直後に、魔竜が障壁バリアに激突!?
「ぎゃあ!?」
衝撃が巨大陸上戦艦を揺らす!
「ぐう…… 損害は…… 損害は!?」
「は、はい! 外部装甲の一部に損傷、商業エリアに損害が出てます!」
「防衛兵から報告! 魔竜を見た者の一定数が錯乱の状態異状になってます!」
「な、不味い! 魔竜の状態異状スキルだ! 直ぐに回復させろ!」
「報告! 損害を受けた商業エリアの生産プレイヤーが錯乱して、〝緑人の少女〟を呼びました!」
「急いで、保護しろ!」
「魔竜、来ます!」
巨大陸上戦艦の損傷して開いた穴に向かい…… 魔竜が突っ込んで来る!
「ここは…… どこ?」
そこには…… 魔竜のスキルで錯乱したプレイヤーが呼び出してしまった〝緑人の少女〟がいた。
『グオォォォォォ!!!』
咆哮を上げて魔竜が少女を飲み込もうとした瞬間!?
『ギギャアァァァァァ!?』
数人のプレイヤー達が、魔竜に攻撃して吹き飛ばした!
〝勇者プレイヤー達〟が魔竜を攻撃したのだったが……
よく見ると…… 勇者が攻撃してないはずの〝魔竜の口〟から煙が上がり……
魔竜の牙は…… 無惨に〝折られて〟いた。
「ぐはぁ!?」
勇者側プレイヤーの身体が〝細切れ〟になって消えた。
「思ったより…… 勇者側のプレイヤーが少ないのか?」
自分の魔王フィールドに来たプレイヤーの数に、〝魔剣の魔王〟こと【キル】が呟く……
イベント開始から…… キルの魔王フィールド来たプレイヤー達は、少人数のパーティーが数えるほど……
「勇者の姿も無い…… 戦力の温存か? もし、そうならば…… 嘗められたものだな!」
キルが何も無い場所に斬撃を放つ!
キン……
切り落とされた銃弾が落ちた…… 狙撃だ。
「やはり…… 通常の銃撃は無駄の様だな」
「おもしれぇ…… てめぇと殺りたかったんだよ。魔剣の魔王」
「教官に狂剣か…… 有名プレイヤーに名を知られるとは、光栄だな」
一流の傭兵と狂剣士が、魔王の前に立つ!
「教官、俺の邪魔をするなよ……」
「好きにしろ…… お前が死ねば、次は私が殺る……」
教官が下がると…… 狂剣が大剣を二振り構える……
「一つ…… 聞くが」
「なんだ……」
「何故、勇者側に付いた?」
「俺達は…… 勇者側に付いたんじゃない…… 俺達の力を、高く〝買ってくれる方〟に付いたのさぁ……」
「…… なるほど……〝第三戦力〟って、ヤツか……」
「質問に答えてやったんだ…… 次は、俺に魔王の力を見せてくれよ!」
狂剣が魔剣に斬り掛かる!
「これが狂剣…… 面白い!」
大剣二振りを普通の剣の様に扱う狂剣に、魔剣の魔王が歓喜する。
「この剣狂い共が……」
嬉しそうに斬り合う狂剣と魔剣魔王に、教官が呟いた。
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二人の剣士プレイヤーが歓喜して剣を合わせる頃、ボスフィールドの外でも事態が動く……
「ぐわぁ!」
「大丈夫か!? くっ…… 装備の耐久値が低い者は下がれ!」
これまで有利に防衛していた魔王側プレイヤー達に、砲弾が雨の様に降り注ぐ!
「障壁を切らすな! 常に張り続けるんだ!」
「しかし、それではMPが持ちません!」
「くっ…… 土魔法だ! 土魔法で壁を作るんだ!」
「ぎゃあ!」
土魔法を使い始めた魔王側プレイヤーが倒れる!?
「な、まさか…… 狙撃か!?」
「盾役前に! 盾から身体を出すなよ!!」
「今までの攻撃と違う…… まさか、勇者達が攻めて来たのか?」
「なんだ…… ありゃあ……」
「城だ…… 城が攻めて来た!」
「な、アレは…… まさか!? 噂の巨大陸上戦艦か! くっ、勇者側に闘う商業団が付いたのか!?」
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魔王側を砲撃する巨大な陸上戦艦の艦長席で、闘う商業団のクランリーダー【闘商】が激を飛ばす!
「金庫番が商談をまとめた。砲弾等の損害は気にせずに砲撃を続けろ!」
〝闘う商業団〟〝戦狂い〟〝名も無き傭兵〟の三クランは普段から協力が多く、その影響からか…… 勇魔大戦イベントでの選択肢では、三クランのメンバー達には〝第三戦力〟の選択肢が出た。
三クランのリーダー達は話し合って、その結果……
第三戦力の【雇われ連合】として、参戦を決定した。
「負けてる方に、私達の戦力を高く買って貰いましょう」
金庫番の言葉に…… 不利な状況をひっくり返す方が燃える〝戦狂い〟と〝名も無き傭兵〟が乗った形だった。
「勝っても負けても、損害は勇者側持ちだから損は無いが…… どうせならば、勝ってボーナスも貰うぞ!」
「「「「「「オー!!!」」」」」」
闘商のかけ声に応えて、さらに激しい砲撃が魔王側プレイヤー達を襲う!
突然現れた第三戦力に蹂躙される魔王側プレイヤー達…… その光景を〝夜会城〟から見ていた〝王の魔王〟が動く!
「イベントの時だけとは言え…… 配下を見捨てる王を…… 俺は認めん!」
『良いのですか? ダンジョンコアを生み出したばかりなのに……』
「フン…… 失われた分は、奴等から〝回収する〟までだ!」
『仕方がないですね…… 皆さん、私は王のサポートに回ります。私の魔王フィールドは【パトラ】に任せます』
『『『『『了解』』』』』
〝才覚の魔王〟が、ボスフィールドに自分のサポートユニットを配置して夜会城に戻ると、王の魔王が〝儀式〟を始めていた。
「真なる魔の王たる力を見よ! 俺の力を喰らいて…… 出でよ!〝魔竜生成〟!!」
王の魔王が叫ぶ…… 夜会城の上空に巨大な魔法陣が現れた!
「これまた…… 随分と巨大ですね?」
「雑魚をちまちま呼ぶ気はねぇ! 魔竜よ…… 行け!」
『グゥゥゥ…… ギギャアァァァァァ!!!』
魔法陣から50メートル級のドラゴンが現れると…… 王の魔王が指さす方に翔んだ!?
「前方から…… 巨大なドラゴンが!?」
「!? 前方に障壁を展開!!」
巨大陸上戦艦が障壁バリアを展開した直後に、魔竜が障壁バリアに激突!?
「ぎゃあ!?」
衝撃が巨大陸上戦艦を揺らす!
「ぐう…… 損害は…… 損害は!?」
「は、はい! 外部装甲の一部に損傷、商業エリアに損害が出てます!」
「防衛兵から報告! 魔竜を見た者の一定数が錯乱の状態異状になってます!」
「な、不味い! 魔竜の状態異状スキルだ! 直ぐに回復させろ!」
「報告! 損害を受けた商業エリアの生産プレイヤーが錯乱して、〝緑人の少女〟を呼びました!」
「急いで、保護しろ!」
「魔竜、来ます!」
巨大陸上戦艦の損傷して開いた穴に向かい…… 魔竜が突っ込んで来る!
「ここは…… どこ?」
そこには…… 魔竜のスキルで錯乱したプレイヤーが呼び出してしまった〝緑人の少女〟がいた。
『グオォォォォォ!!!』
咆哮を上げて魔竜が少女を飲み込もうとした瞬間!?
『ギギャアァァァァァ!?』
数人のプレイヤー達が、魔竜に攻撃して吹き飛ばした!
〝勇者プレイヤー達〟が魔竜を攻撃したのだったが……
よく見ると…… 勇者が攻撃してないはずの〝魔竜の口〟から煙が上がり……
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