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第11章 神々の魔王と勇者育成計画編
勇者と魔王、大激突!? 勇魔大戦イベント開始!
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「我が軍の勢力は?」
イベント開始前の待機用スペースで、カナエがせつな達と最終確認をする。
「私達は勿論の事…… フェアリーガーデン、小妖精月にジノさんを始めとしたトイボックスのメンバーとマコさんとマコさんのテイムモンスター達は、こちらの勢力での参加が決定しています」
「なるほど…… 私達の開始位置は…… 小妖精月か」
「どうやら、イベント用の特殊地形フィールド内での大戦イベントの様ですね」
「まぁ…… 実際の魔王プレイヤー達がいる場所にプレイヤー達が押し掛けたら、商業連合が大打撃を受けるかもね」
「魔王側からすれば籠城戦、勇者側からは城攻めになるのですかね?」
「それは…… 始まらないと解らないね。とりあえず、私達が〝どう動くのか〟は…… 勇者と魔王の行動を見てからかな?」
「では、何時でも出れる様に致します」
「よろしく…… 私とマコちゃん以外の魔王達は…… このイベントで、どうするのか、見せてもらうとしますか」
カナエがライフル形態の【はうりんぐ】を肩に担ぐと、イベント開始を報せる合図が鳴った。
「さあ…… 魔王と勇者…… 激突の時は来た」
・
・
・
「折角作った【夜会城】の〝階層〟と〝魔境ダンジョン〟が無駄になったなぁ……」
「まあまあ…… その分、それぞれの〝魔王フィールド〟が設置出来たりとか、優遇されてますよ」
「守るのは、苦手なんだがなぁ~」
「そう言わないの! 挑戦者さんが夜会城の門番で〝中ボス役〟なんだから」
「そうよ。あんたが負けて、王が討伐されたら〝私達の敗北〟なんだからね! しっかりと、守りなさいよ!」
「解ってるけどなぁ~ 俺は、強い奴と殺り合いたいんだよなぁ~」
「心配するな…… 勇者側が夜会城を攻めるには…… 我等が守るフィールドを抜けないと…… 行けない……」
「ザコは通さないよ!」
「俺は…… 斬るのみだ」
「我等側についたプレイヤー達も、多数いますからね。振り分けますか?」
「はん! どうせ、私達の〝魔王フィールド〟に入った奴は皆殺しなんだ…… 必要ないね」
「そうですね…… 誰が敵か信用出来ない状況ですし、我等のフィールドの前に大多数と後方に支援役と護衛を配置して置きますね」
「プレイヤーさん達は、それで良いけど…… この〝魔王召喚〟って…… なに?」
「それは、我等側の〝緑人〟…… つまり、新世界の〝魔王種族〟を召喚出来るんですよ」
「本当か!?」
「ええ、勇者側は〝好感度が高い緑人〟を喚ぶ事が出来るらしいです」
「なるほど…… 勇者が緑人を戦力に組み込むならば、魔王の我等の増援には魔王…… と言う事か」
「それは良いわ! 私の〝軍勢〟にいない魔王が選べるって事でしょう?」
「そうですが、喚ぶ時は気を付けて下さい。相手は魔王ですから…… 私達に従うとは限りませんよ」
「その時は……〝何時も通り〟にするだけよ」
「うんうん♪」
「〝女帝〟と〝小悪魔〟には、愚問でしたか…… では、そろそろ配置に着くとしましょう。皆さん、御武運を」
魔王プレイヤー達は、それぞれの守るフィールドに散会した。
・
・
・
「あれが…… 魔王の居城……」
「けっこう…… デカイねぇ……」
「で、彼奴等が…… 魔王側についたプレイヤー達か?」
勇者達が率いる軍勢は…… 魔王の居城【夜会城】が見える丘に陣を配置して、魔王側のプレイヤー達と睨み合っていた。
「魔王側についたプレイヤーは…… けっこういるのね…… 魔王達って、けっこう人徳があるのかしら?」
「魔王と言えば、例の〝獣人魔王〟が有名だからな。魔王側につけば、勝てる!…… って、考えたんだろうよ」
「まぁ…… 公式サイトで、あの姿を見せられたらな……」
「もし、彼女が敵ならば…… 勝てる?」
「動きを封じて、めておんの流星群なら…… どうだ?」
「たぶん…… 無理ね。彼女、手を使わずに狙撃するわよ」
「めておんが魔法を撃つ前に、めておんが射たれる…… か」
「偵察隊が戻りました。敵プレイヤー達は…… 城を中心に囲む様に配置されてる様です」
偵察隊からの情報が、勇者達の前にマップとして提示された。
「城から離れてる?」
「随分と…… 陣形が敵本拠地の城から離れてるね…… 罠かな?」
「それなんですが…… プレイヤー達が配置されてない場所は……〝ボスフィールド〟になってるらしいです」
「何!?」
「プレイヤー対決のイベントに〝ボスフィールド〟だと!?」
「ボスモンスターは!? 何?」
「それについてですが…… 死に戻った偵察隊の最後のコールでは……〝魔王がいる〟と……」
「かあ~! やられたぜ! ボスフィールドなら、フィールド外からの攻撃は無効化される…… 無論、めておんの流星群もだ」
「失礼な! それでも、フィールド前のプレイヤー達を一掃は出来るよ」
めておんが抗議の声を上げたが…… 無視されて軍議は続く。
「偵察隊は良い仕事をしてくれた様ですね…… どうやら、あのボスフィールドには、〝5人の魔王〟プレイヤーがそれぞれ守るフィールドにランダムで飛ばされるらしいです…… その5人を倒さないと城には辿り着けない様ですね」
「これまた…… 厄介な事を……」
「もう~ フィールドの事は、いいよ! とりあえず、僕の魔法でフィールドまでの道を作るから、魔王を各個撃破して」
「待ちなさい! めておん!」
軍議を抜け出しためておんが、魔王側プレイヤー達に向かう!
「来たぞ! めておんだ!」
「手筈通りに、〝対めておん防御体制〟用意! 来るぞ…… 気合い入れて防げよ!!」
「「「「「「おおォォォォォ!!!」」」」」」
「いくよ…… 流星群!?」
めておんが魔王側プレイヤー達に流星群を降らした瞬間…… 魔王側プレイヤー達が一斉に障壁を展開した!
激しい爆発と閃光、轟音が辺りを包む!
「…… おい、生きてるか?」
「…… ああ、生きてる…… や…… やった…… やったぞ! あのめておんの流星群を防いだぞ!!」
「「「「「「うおォォォォォ!!!」」」」」」
めておんの開幕流星群は、結果として防がれて……
魔王側プレイヤー達を活気付ける形になった……
「そんな……」
その様子を…… 魔法が防がれためておんは……
項垂れながら、見つめるのだった。
イベント開始前の待機用スペースで、カナエがせつな達と最終確認をする。
「私達は勿論の事…… フェアリーガーデン、小妖精月にジノさんを始めとしたトイボックスのメンバーとマコさんとマコさんのテイムモンスター達は、こちらの勢力での参加が決定しています」
「なるほど…… 私達の開始位置は…… 小妖精月か」
「どうやら、イベント用の特殊地形フィールド内での大戦イベントの様ですね」
「まぁ…… 実際の魔王プレイヤー達がいる場所にプレイヤー達が押し掛けたら、商業連合が大打撃を受けるかもね」
「魔王側からすれば籠城戦、勇者側からは城攻めになるのですかね?」
「それは…… 始まらないと解らないね。とりあえず、私達が〝どう動くのか〟は…… 勇者と魔王の行動を見てからかな?」
「では、何時でも出れる様に致します」
「よろしく…… 私とマコちゃん以外の魔王達は…… このイベントで、どうするのか、見せてもらうとしますか」
カナエがライフル形態の【はうりんぐ】を肩に担ぐと、イベント開始を報せる合図が鳴った。
「さあ…… 魔王と勇者…… 激突の時は来た」
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「折角作った【夜会城】の〝階層〟と〝魔境ダンジョン〟が無駄になったなぁ……」
「まあまあ…… その分、それぞれの〝魔王フィールド〟が設置出来たりとか、優遇されてますよ」
「守るのは、苦手なんだがなぁ~」
「そう言わないの! 挑戦者さんが夜会城の門番で〝中ボス役〟なんだから」
「そうよ。あんたが負けて、王が討伐されたら〝私達の敗北〟なんだからね! しっかりと、守りなさいよ!」
「解ってるけどなぁ~ 俺は、強い奴と殺り合いたいんだよなぁ~」
「心配するな…… 勇者側が夜会城を攻めるには…… 我等が守るフィールドを抜けないと…… 行けない……」
「ザコは通さないよ!」
「俺は…… 斬るのみだ」
「我等側についたプレイヤー達も、多数いますからね。振り分けますか?」
「はん! どうせ、私達の〝魔王フィールド〟に入った奴は皆殺しなんだ…… 必要ないね」
「そうですね…… 誰が敵か信用出来ない状況ですし、我等のフィールドの前に大多数と後方に支援役と護衛を配置して置きますね」
「プレイヤーさん達は、それで良いけど…… この〝魔王召喚〟って…… なに?」
「それは、我等側の〝緑人〟…… つまり、新世界の〝魔王種族〟を召喚出来るんですよ」
「本当か!?」
「ええ、勇者側は〝好感度が高い緑人〟を喚ぶ事が出来るらしいです」
「なるほど…… 勇者が緑人を戦力に組み込むならば、魔王の我等の増援には魔王…… と言う事か」
「それは良いわ! 私の〝軍勢〟にいない魔王が選べるって事でしょう?」
「そうですが、喚ぶ時は気を付けて下さい。相手は魔王ですから…… 私達に従うとは限りませんよ」
「その時は……〝何時も通り〟にするだけよ」
「うんうん♪」
「〝女帝〟と〝小悪魔〟には、愚問でしたか…… では、そろそろ配置に着くとしましょう。皆さん、御武運を」
魔王プレイヤー達は、それぞれの守るフィールドに散会した。
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「あれが…… 魔王の居城……」
「けっこう…… デカイねぇ……」
「で、彼奴等が…… 魔王側についたプレイヤー達か?」
勇者達が率いる軍勢は…… 魔王の居城【夜会城】が見える丘に陣を配置して、魔王側のプレイヤー達と睨み合っていた。
「魔王側についたプレイヤーは…… けっこういるのね…… 魔王達って、けっこう人徳があるのかしら?」
「魔王と言えば、例の〝獣人魔王〟が有名だからな。魔王側につけば、勝てる!…… って、考えたんだろうよ」
「まぁ…… 公式サイトで、あの姿を見せられたらな……」
「もし、彼女が敵ならば…… 勝てる?」
「動きを封じて、めておんの流星群なら…… どうだ?」
「たぶん…… 無理ね。彼女、手を使わずに狙撃するわよ」
「めておんが魔法を撃つ前に、めておんが射たれる…… か」
「偵察隊が戻りました。敵プレイヤー達は…… 城を中心に囲む様に配置されてる様です」
偵察隊からの情報が、勇者達の前にマップとして提示された。
「城から離れてる?」
「随分と…… 陣形が敵本拠地の城から離れてるね…… 罠かな?」
「それなんですが…… プレイヤー達が配置されてない場所は……〝ボスフィールド〟になってるらしいです」
「何!?」
「プレイヤー対決のイベントに〝ボスフィールド〟だと!?」
「ボスモンスターは!? 何?」
「それについてですが…… 死に戻った偵察隊の最後のコールでは……〝魔王がいる〟と……」
「かあ~! やられたぜ! ボスフィールドなら、フィールド外からの攻撃は無効化される…… 無論、めておんの流星群もだ」
「失礼な! それでも、フィールド前のプレイヤー達を一掃は出来るよ」
めておんが抗議の声を上げたが…… 無視されて軍議は続く。
「偵察隊は良い仕事をしてくれた様ですね…… どうやら、あのボスフィールドには、〝5人の魔王〟プレイヤーがそれぞれ守るフィールドにランダムで飛ばされるらしいです…… その5人を倒さないと城には辿り着けない様ですね」
「これまた…… 厄介な事を……」
「もう~ フィールドの事は、いいよ! とりあえず、僕の魔法でフィールドまでの道を作るから、魔王を各個撃破して」
「待ちなさい! めておん!」
軍議を抜け出しためておんが、魔王側プレイヤー達に向かう!
「来たぞ! めておんだ!」
「手筈通りに、〝対めておん防御体制〟用意! 来るぞ…… 気合い入れて防げよ!!」
「「「「「「おおォォォォォ!!!」」」」」」
「いくよ…… 流星群!?」
めておんが魔王側プレイヤー達に流星群を降らした瞬間…… 魔王側プレイヤー達が一斉に障壁を展開した!
激しい爆発と閃光、轟音が辺りを包む!
「…… おい、生きてるか?」
「…… ああ、生きてる…… や…… やった…… やったぞ! あのめておんの流星群を防いだぞ!!」
「「「「「「うおォォォォォ!!!」」」」」」
めておんの開幕流星群は、結果として防がれて……
魔王側プレイヤー達を活気付ける形になった……
「そんな……」
その様子を…… 魔法が防がれためておんは……
項垂れながら、見つめるのだった。
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