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第10章 種を超えた妖精は夢と舞踊る編

古代超巨大戦艦攻略イベント 魔王幼女マコ、対決!? 魔の邪神?

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「ここ…… どこ?」

荒れ果てた荒野の様な場所に、マコ達とエン達、勇者娘パーティーメンバーがいた。

「此処は…… かつての戦場…… 神々の争いが行われた空間じゃ」

「誰だ!」

「わしは、魔の最高神」

「魔の最高神って…… 最初のイベントの時に空に映った神様?」

「おじいちゃんが…… かみさま?」

「左様、魔を司る最高神じゃ」

「で…… 俺たちが此処にいる理由は?」

エンの言葉に…… 皆が、魔の最高神を見る。

「お主達を呼んだ理由は…… あの王の力が、かつての我が眷属神じゃった者だからだ」

「邪神が…… 魔の最高神の部下!?」

「おじいちゃん…… わるもの?」

「あやつは…… 優秀で純粋過ぎたのだ…… お主達が戦う魔物達は、この星の淀みから生まれた穢れが元凶。あやつは、それが自然の摂理ならばと…… この星を魔物だけが住む星に変え様としたのだ」

「そんな事をしたら、人達は……」

「無論、わしはあやつを説得した。穢れから生まれた魔物を人や獣が倒し、浄化するのが自然の摂理なのだと…… じゃが、他の眷属神が反旗を翻した時、あやつもその旗に付いた」

「それが、封印された邪神?」

「あやつの魂と言われる物は、既に無い。神々の争いで、あやつを討った時に…… あやつは最後の力で自分の全てを淀みに変えた。その淀みがこの星を侵食するので、我等とかつての人々で封じたのだ」

「それが今回の……」

「そう、あの方舟に封印された物がその淀みなのだ。それを人の王が解き放った。我がこの地で侵食を止める。その隙に、選ばれたお主達で、侵食された人の王を倒すのだ」

「私達だけで!?」

「心配は無用じゃ。他の時空で選ばれた者達を召喚する」

エン達の回りに、魔法陣が複数現れると…… 魔法陣からプレイヤー達が現れる。

「此処が…… エクストラステージか?」

「あっ! エン君達だ!」

その中には、エルやラズリ、アーデにテッシンとイズナなどのトイボックスのクランメンバーと……

「あの子達が、ステージを解放したのか?」

「マジかよ!? スゲェな! お前等!」

教官や狂剣などの有名プレイヤー達がいた。

「うむ…… 揃ったか…… では、選ばれし英雄達よ! 淀みに見いられた愚かな王を討て!」

ガッシャーン!!!
魔の最高神の言葉の後、空間が割れた!

「キえロぉォ…… アおビと…… どモがアぁァぁ!」

割れた空間から、スレイブ王が現れたが…… スレイブ王の身体が膨れ上がる!?

「ボスの姿が変わる!? 来るぞ!」

「な…… 何だ…… アレは!?」

スレイブ王の姿は…… イベントや遊園地などで、よく見る巨大なバルーン遊具の様な姿だった。

「何の冗談だ! アリャあ!?」

「ひょっとして、低年齢フィルターの影響か?」

「ホラーやグロいよりはましだけど……」

「違う意味で、殴り辛いなぁ……」

「それよりも…… 何で、魔王がいるの?」

呼び出されたプレイヤー達の中にいた【めておん】が、マコに杖を向ける!

「待ちなさい!」

勇者娘が、マコを庇う様にして間に入った。

「君は…… 君も勇者でしょ? 何で魔王を庇うの?」

ゴッキン!!
痛そうな音がして、頭を押さえてしゃがむめておんの後ろには……

「ボス戦中に…… 他のプレイヤーに絡むな! このアホ!」

めておんを殴った【ガイ】達、めておんのパーティーメンバーがいた。

「痛いよ…… ガイ」

「お前は…… よく見たら、4~5歳の女の子じゃないか? 端から見たら……」

「完全な悪役よねぇ?」

「そうだねぇ……」

「幼女に絡む変質者よねぇ……」

「イジメはダメだよ! めておん君」

「だって! 魔王だよ!」

「そう言って…… お前は何回、魔王を生み出したのかなぁ?」

指を鳴らしてガイが、めておんに近付いた時!?

『ぐウォおォォォォォ!!』

デカイ風船の様な腕を振り上げて、スレイブ王が暴れ出した!

「そこの奴等、ボス戦中だぞ! 揉め事なら後にしろ!」

「倒せば良いんでしょ?」

「ば、馬鹿!」

「みなさん! 逃げて!!」

「な!? 総員、退避!!!」

注意を受けためておんが、杖を掲げると…… 空が明るくなり、空を見上げたみんなが逃げる。

空には…… 無数の流星が此方に向かって、流れていた。

「来るぞ! 全力で防御しろ!!!」

教官が叫んだ直後に、流星が次々に着弾し…… 辺りが吹き飛ぶ!

「やった?」

巨大なクレーターになった荒れ地で、めておんが呟いた。

「やった?…… じゃないだろうが! この馬鹿!!」

ゴッキン!
「痛いよ…… ガイ」

「何処に、味方ごと敵を吹き飛ばす勇者がいるんだよ!!」

「う~ん…… 此処に」

「解った。お前は…… 馬鹿なんだな!」

「ねぇ…… それよりも、これって…… 大丈夫なの?」

「PKならまだしも…… 下手したら、アカバンじゃあ……」

「終った……」

「この姿と…… さよならバイバイ?」

「ねぇ……」

「なんだよ……」

「アレ……」

「「「「「アレ?」」」」」

めておんが指を指す先に、ガイ達が見たのは……

プレイヤー達の前に立つ二人の人物。

一人は、聖騎士風の全身甲冑型のフルメイルに大盾を構えていて……

もう一人は、狼を思わせる姿のダークブラウン色の特撮ヒーローだった。

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