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第10章 種を超えた妖精は夢と舞踊る編

古代超巨大戦艦攻略イベント開始 魔王幼女… はじめてのイベント 

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「もうすぐ…… ですね」

「ああ」

ジノとカナエは、助っ人プロプレイヤー達とイベントの開始時間を待っていた。

助っ人達には、それぞれの役割が割り振られていて、ジノとカナエには…… 決められた条件を満たせば、各自の判断での行動が認められていた。

イベント開始されて、ジノとカナエは初期位置に転送されると…… イベント中の復活場所に転送された。

「ここに回復アイテムを渡せば良いのかな?」

生産職の助っ人プロプレイヤー達が、簡易店舗を設営した場所で販売準備を開始したので…… 私もダイヤ達を召喚して割り振られた店舗で、用意した回復アイテムの販売準備を始めた。

その間…… ジノさん達、戦闘職助っ人は待機中です。

「先ずは…… 蒼人プレイヤー達が、どう攻略を始めるか? だな」

安全地帯の復活場所から、蒼人プレイヤー達の行動をジノさんと見守る。

「おっ? お呼びだ。それじゃあ、お先に」

超巨大な古代戦艦のバリアフィールドが消えると…… 助っ人の一人が転送される。攻略中の誰かが条件を満たしたのだろうか?

「なるほど…… ああ言う風に呼ばれるのか」

魔法使い姿の助っ人が、呼ばれて直ぐに超巨大戦艦が…… 不自然に降下し始めた。

「流石は…… 新豚だ。重力魔法はお手の物だな」

どうやら…… 助っ人プロプレイヤー魔法使いさんは、新豚さんと言う名らしく、重力魔法が得意で超巨大戦艦に魔法をかけてる様だね。

「そろそろ戦闘になるかな?」

難易度が低いサーバーだからか? 抵抗らしい抵抗も無く超巨大戦艦が砂漠に着艦した。

「アレは…… モンスター? 兵士じゃないの?」

着艦した超巨大戦艦から、大量のモンスターが現れる。

「低年齢に合わせた配慮だろうな…… 主要キャラ以外の対人戦闘は少なくしたんだろう」

大量のモンスター達と蒼人プレイヤー達が戦闘になると…… 次々に助っ人プロプレイヤー達が転送され始めた。

「死に戻りが来ましたね。突入に手間取ってるのかな?」

復活場所に蒼人プレイヤー達が増えて来た。

どうやら…… 戦闘に慣れてない蒼人プレイヤーが多いらしいな?

「そろそろ…… 移動するか?」

「そうですね」

私とジノさんは、自分の判断で動いて良い助っ人なので…… アイテム販売をダイヤ達に任せて、移動を開始した。

「では…… 呼び出されるまでは、私は狙撃で援護射撃しますから」

「俺は、負傷者の後退支援だな」

ジノさんが変身して、バトラーに乗り飛び出す!

私は…… はうりんぐを構えて、負傷者に迫るモンスター達を狙撃した。

モンスター達の手足を狙撃しながら、蒼人プレイヤー達を援護していると……

「えっ!?」

空を駆ける…… 大きな影が見えた!? 超巨大戦艦に向かって、大きな狼が空を走ってる!

「人が…… 人が乗ってる!?」

大きな狼の背に…… 人の姿が見えた。

 ・
 ・
 ・

 ~ 魔王幼女マコ ~

「ウーちゃん!?」

「何をする気ですか!? ウー!」

『知れた事…… 大将の首を取るのだ。そうすれば、のんびり出来るだろ?』

そう言って、ウーがスピードアップする!

「待ちなさい! 単身での突入は危険です!」

「ウーちゃん!? はやい! はやいよ!!」

弾丸の様な速度で超巨大戦艦に向かって、空を駆ける大きな狼の背にしがみ付いた二人から、悲鳴の様な声が上がる!

『ぬ? 狙っておるな…… 少し激しい動きになるぞ』

「「えっ!?」」

『行くぞ!』

「ちょっ、ウー!?」

「きゃ~!」

超巨大戦艦からの砲撃が始まる! 大きな狼が砲弾の雨の中を縫うように空を駆ける!

『ぬう、猪口才な……』

「ウー!? 来ます! 前!」

『しまっ!?』

「おちる!?」

あまりの砲撃の多さから逃げ場を失ったウー達に、砲弾が当たる直前!

『「「!?」」』

衝撃に身構えたウー達の目の前で砲弾が弾かれた!?

「今です! ウー、後退を!」

『くっ!』

マコの人型サポートユニットのエリの指示で、ウーが後退を開始した。

『おのれ…… 本来ならば、この程度の砲撃など……』

「今は、マコさまの安全が第一です!」

『解っている! スピードを上げるぞ。しっかりと掴まっていろ!』

激しい砲撃の中を走るウー達に…… 不思議な事が起きる。

「気付いてますか…… ウー?」

『ああ…… 何かに手助けされてるな』

ウー達に直撃コースの砲弾が…… 直前で落ちるのだ。

まるで、何かに弾かれた様に……

「ウーちゃん!? アレ……」

何かに援護されながら後退する中、マコが空に〝光る物〟を見つけた。

「アレは?」

「助っ人さんをよぶアイテムだよ!」

『本来ならば、我等だけで……』

「マコさまの安全第一です! 取りましょう!!」

『くっ!』

ウーが光る物に向かって飛ぶ!

「えい!」

マコが手を伸ばして、光る物を掴もうとするが!?

ドン!
『ぐっ!?』

「きゃ!?」

「マコさま!」

ウーが横腹に砲撃を受けてしまい、衝撃でマコがウーの背中から落ちる!

その瞬間! マコの手に捕まれた光る物から、光が溢れだした!?

その光が、マコ達に迫る砲弾を一掃する!

『これは……』

「いったい何が…… マコさまは!?」

「ウーちゃん、エリちゃん」

キラキラと光る粒子の球体の中で、マコが手を振る。

「これはこれは…… 可愛らしい魔王ちゃんね♪」

マコに呼び出された助っ人は…… 小妖精化したカナエだった。

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