239 / 464
第10章 種を超えた妖精は夢と舞踊る編
砂漠の大国スレイブ 砂漠に眠る奴隷の国の真の姿は…
しおりを挟む
砂漠の大国…… その名はスレイブ。
一人の蒼人が野望から作り出した奴隷の国である。
広大な砂漠に一瞬で現れたその国は…… 国民の殆どが奴隷である。
人を信じず、人を服従させる事に執着した歪んだ愛欲のままに築かれし砂漠の大国…… スレイブ……
その玉座に…… 蒼人の姿は無い。
「父上…… 貴方が成せなかった事を…… この俺が成す! そうだ。王はただ一人! この俺だけでいい。もうすぐだ…… もうすぐで、全てが俺に触れ伏すだろう」
そう呟いて玉座に座る男の顔は…… 肖像画の先王の蒼人と瓜二つであった。
・
・
・
「おかしい…… 人が見えない」
広大な砂漠を抜けて、スレイブの首都周辺に来たジノとデンライは……
「何時も、奴隷やカジノ目当ての連中や、奴隷商達の奴隷を乗せた運搬車両が、ひっきりなしに行き来していたはずだが……」
一切の喧騒が消え…… ゴーストタウンと化した様な首都周辺の不気味さに、ジノとデンライが警戒を強める。
「まさか…… 国の住民まるごと神隠しか?」
「いや……」
『来たか…… 愚民よ』
「「!?」」
ゴーストタウン化したスレイブの首都に、男の声が響く!
「誰だ!」
『フッ…… 相も変わらず、礼儀を知らぬ様だな。獣よ』
「その言い回し…… てめぇ…… あの屑の関係者か!」
『自分の主人である父上を愚弄するとは…… さすがは、犬にも劣る畜生ぶりよな。獣よ』
「貴様ァ……」
「落ち着け…… 挑発だ」
『フン…… 光栄に思え、貴様等二人は真の王の覇道の始まりの礎になるのだ!』
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……
「なんだ!? 地震?」
「いや…… 地面が動いてる!?」
『フッ…… フッハッハッハッハッ…… 刮目しろ! 真の王の居城の姿にひれ伏すがよい!』
広大な砂漠の地の底から…… 超巨大物体が浮上を始める。
『何故に父上が…… この過酷な地に大国を築かれたのか…… その真意を知るがいい!』
砂漠の大国スレイブ…… その大国は…… 広大な砂漠に眠る古代の超巨大戦艦、その一部を使って作られた大国である。
先王の蒼人が、広大な砂漠で流砂に巻き込まれ…… 砂漠の底でこの超巨大な古代戦艦を発見し、利用したのだ。
これが、砂漠に一瞬にして大国が現れた理由である。
『さあ、祝え! 世界に真なる王が現れたのだ』
「まさか、国土の殆どを占める砂漠の底が超巨大な古代の遺物だったとは…… デンライ、退避するぞ!」
『フッハッハッハッ! 王の御前から許可なく立ち去る事を許すわけがなかろう…… 王に逆らう愚か者達には、制裁を与えるとしよう』
地面が開口して、禍々しい機神が現れた!
「こいつ等は…… 邪神機か!?」
「くっ! 邪神機まで量産していたのか…… 暴れるか…… デンライ?」
「ああ……」
デンライがストレージから獣呀を取り出し…… 構える!
『さあ、始めるがよい』
スレイブ王の言葉で、邪神機達が動き出す! だが……
ドッゴ~ン!
『なっ!?』
ジノとデンライを、囲んでいた邪神機達が吹き飛ぶ!
『登録者の危機を察知。自動迎撃モードで、敵勢力を殲滅します』
ジノの専用ヒーロー型機神【マスクG】と、デンライの専用ヒーロー型機神【キング】が、邪神機軍団に攻撃開始したのだ。
「流石だな……」
「自動モードも搭載済みかよ……」
邪神機軍団を蹂躙する自分達の専用機神に、圧倒されながら…
「参戦するぞ!」
「りょ、了解!」
ジノとデンライも、攻撃を始めるが……
『フン…… 戦いは数だ! 王に刃向かう者を押し潰せ!』
砂漠を浮上する超巨大な古代戦艦の上で、邪神機軍団と死闘するジノとデンライ達……
その超巨大な古代戦艦の姿は…… 他国からも確認され、新世界に生きる者達に危機感が走る!
・
・
・
~ 帝国 玉座の間 ~
帝国にある皇帝の居城から玉座に座り、その様子を見た新皇帝が……
「へぇ…… 美味しそうだな」
と、呟く…… その言葉に、妖艶な美女が微笑みながら……
「食べに行きましょうか?」
「良いの?」
「ええ」
その会話の後、帝国から二人の姿が消えた……
そして……
その二人よりも…… 速く動いた者がいた。
ジノとデンライが戦闘に突入前に…… 小妖精月から流星が放たれる。
光の線を引きながら流星が…… ネオアースに流れ落ちる。
流星は、落ちる……
ジノとデンライが戦う戦場へと……
一人の蒼人が野望から作り出した奴隷の国である。
広大な砂漠に一瞬で現れたその国は…… 国民の殆どが奴隷である。
人を信じず、人を服従させる事に執着した歪んだ愛欲のままに築かれし砂漠の大国…… スレイブ……
その玉座に…… 蒼人の姿は無い。
「父上…… 貴方が成せなかった事を…… この俺が成す! そうだ。王はただ一人! この俺だけでいい。もうすぐだ…… もうすぐで、全てが俺に触れ伏すだろう」
そう呟いて玉座に座る男の顔は…… 肖像画の先王の蒼人と瓜二つであった。
・
・
・
「おかしい…… 人が見えない」
広大な砂漠を抜けて、スレイブの首都周辺に来たジノとデンライは……
「何時も、奴隷やカジノ目当ての連中や、奴隷商達の奴隷を乗せた運搬車両が、ひっきりなしに行き来していたはずだが……」
一切の喧騒が消え…… ゴーストタウンと化した様な首都周辺の不気味さに、ジノとデンライが警戒を強める。
「まさか…… 国の住民まるごと神隠しか?」
「いや……」
『来たか…… 愚民よ』
「「!?」」
ゴーストタウン化したスレイブの首都に、男の声が響く!
「誰だ!」
『フッ…… 相も変わらず、礼儀を知らぬ様だな。獣よ』
「その言い回し…… てめぇ…… あの屑の関係者か!」
『自分の主人である父上を愚弄するとは…… さすがは、犬にも劣る畜生ぶりよな。獣よ』
「貴様ァ……」
「落ち着け…… 挑発だ」
『フン…… 光栄に思え、貴様等二人は真の王の覇道の始まりの礎になるのだ!』
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……
「なんだ!? 地震?」
「いや…… 地面が動いてる!?」
『フッ…… フッハッハッハッハッ…… 刮目しろ! 真の王の居城の姿にひれ伏すがよい!』
広大な砂漠の地の底から…… 超巨大物体が浮上を始める。
『何故に父上が…… この過酷な地に大国を築かれたのか…… その真意を知るがいい!』
砂漠の大国スレイブ…… その大国は…… 広大な砂漠に眠る古代の超巨大戦艦、その一部を使って作られた大国である。
先王の蒼人が、広大な砂漠で流砂に巻き込まれ…… 砂漠の底でこの超巨大な古代戦艦を発見し、利用したのだ。
これが、砂漠に一瞬にして大国が現れた理由である。
『さあ、祝え! 世界に真なる王が現れたのだ』
「まさか、国土の殆どを占める砂漠の底が超巨大な古代の遺物だったとは…… デンライ、退避するぞ!」
『フッハッハッハッ! 王の御前から許可なく立ち去る事を許すわけがなかろう…… 王に逆らう愚か者達には、制裁を与えるとしよう』
地面が開口して、禍々しい機神が現れた!
「こいつ等は…… 邪神機か!?」
「くっ! 邪神機まで量産していたのか…… 暴れるか…… デンライ?」
「ああ……」
デンライがストレージから獣呀を取り出し…… 構える!
『さあ、始めるがよい』
スレイブ王の言葉で、邪神機達が動き出す! だが……
ドッゴ~ン!
『なっ!?』
ジノとデンライを、囲んでいた邪神機達が吹き飛ぶ!
『登録者の危機を察知。自動迎撃モードで、敵勢力を殲滅します』
ジノの専用ヒーロー型機神【マスクG】と、デンライの専用ヒーロー型機神【キング】が、邪神機軍団に攻撃開始したのだ。
「流石だな……」
「自動モードも搭載済みかよ……」
邪神機軍団を蹂躙する自分達の専用機神に、圧倒されながら…
「参戦するぞ!」
「りょ、了解!」
ジノとデンライも、攻撃を始めるが……
『フン…… 戦いは数だ! 王に刃向かう者を押し潰せ!』
砂漠を浮上する超巨大な古代戦艦の上で、邪神機軍団と死闘するジノとデンライ達……
その超巨大な古代戦艦の姿は…… 他国からも確認され、新世界に生きる者達に危機感が走る!
・
・
・
~ 帝国 玉座の間 ~
帝国にある皇帝の居城から玉座に座り、その様子を見た新皇帝が……
「へぇ…… 美味しそうだな」
と、呟く…… その言葉に、妖艶な美女が微笑みながら……
「食べに行きましょうか?」
「良いの?」
「ええ」
その会話の後、帝国から二人の姿が消えた……
そして……
その二人よりも…… 速く動いた者がいた。
ジノとデンライが戦闘に突入前に…… 小妖精月から流星が放たれる。
光の線を引きながら流星が…… ネオアースに流れ落ちる。
流星は、落ちる……
ジノとデンライが戦う戦場へと……
0
お気に入りに追加
32
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ボンクラ王子の側近を任されました
里見知美
ファンタジー
「任されてくれるな?」
王宮にある宰相の執務室で、俺は頭を下げたまま脂汗を流していた。
人の良い弟である現国王を煽てあげ国の頂点へと導き出し、王国騎士団も魔術師団も視線一つで操ると噂の恐ろしい影の実力者。
そんな人に呼び出され開口一番、シンファエル殿下の側近になれと言われた。
義妹が婚約破棄を叩きつけた相手である。
王子16歳、俺26歳。側近てのは、年の近い家格のしっかりしたヤツがなるんじゃねえの?
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました
市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。
私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?!
しかも婚約者達との関係も最悪で……
まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!
とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
五歳の時から、側にいた
田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。
それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。
グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。
前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。
骸骨と呼ばれ、生贄になった王妃のカタの付け方
ウサギテイマーTK
恋愛
骸骨娘と揶揄され、家で酷い扱いを受けていたマリーヌは、国王の正妃として嫁いだ。だが結婚後、国王に愛されることなく、ここでも幽閉に近い扱いを受ける。側妃はマリーヌの義姉で、公式行事も側妃が請け負っている。マリーヌに与えられた最後の役割は、海の神への生贄だった。
注意:地震や津波の描写があります。ご注意を。やや残酷な描写もあります。
伯爵夫人のお気に入り
つくも茄子
ファンタジー
プライド伯爵令嬢、ユースティティアは僅か二歳で大病を患い入院を余儀なくされた。悲しみにくれる伯爵夫人は、遠縁の少女を娘代わりに可愛がっていた。
数年後、全快した娘が屋敷に戻ってきた時。
喜ぶ伯爵夫人。
伯爵夫人を慕う少女。
静観する伯爵。
三者三様の想いが交差する。
歪な家族の形。
「この家族ごっこはいつまで続けるおつもりですか?お父様」
「お人形遊びはいい加減卒業なさってください、お母様」
「家族?いいえ、貴方は他所の子です」
ユースティティアは、そんな家族の形に呆れていた。
「可愛いあの子は、伯爵夫人のお気に入り」から「伯爵夫人のお気に入り」にタイトルを変更します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる