新世界で… 妖精少女は、ロボットを夢見る

チキンとり

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第10章 種を超えた妖精は夢と舞踊る編

混沌神の試練!? カナエ式ブートキャンプ?

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 ~ 島ダンジョン 楽園島 ~

「ここって…… イベントの時の初心者ダンジョンの島だよね?」

「うん…… あの遊園地、楽しかったよねぇ」

「あの街にいる住民が可愛い!」

「そうだけど…… ここで修行するの?」

「どうだろう? あっ、先生」

私達は、勇者娘パーティーを鍛える為に…… 私が作った島ダンジョンの楽園島に来ました。

「みんな、いるね?」

「「「「「はい!」」」」」

「では最初に…… 先ず、みんなの名は…… 聞きません」

「「「「「えっ……」」」」」

「はい!」

「はい、勇者娘さん」

「何故ですか?」

「それは……」

「「「「「それは?」」」」」

「本来なら、貴女達と私は敵対しているはずだからです」

「敵対ですか?」

「そうです。勇者と魔王がいると言う事は…… この先、敵対するイベントなどが起こる可能性がありますからね」

「でも、先生の名前ぐらい知りたいです」

「私の名を知っているのは、近しい人以外は少数ですからね…… イベントの時に、貴女達が私の名を知っていると面倒事になりそうなので、名乗りません。貴女達も、名乗らないで下さい」

「勇者と魔王の敵対イベント……」

「確かに、ありそうだよね」

「でも、先生に鍛えて貰うんでしょう? 私達の攻撃法とか、丸分かり何じゃあ……」

「それに付いては、心配無いですよ。付いて来て下さい」

私は、勇者娘パーティーを連れて、街と洞窟のある処から島反対側に移動した。

「このジャングルで修行する?」

「キャンプする必要があるね」

「食料とか大丈夫かな?」

「この辺りで…… 良いかな? ここで、ちょっと待って下さいね」

勇者娘パーティーから、一人離れた私は…… 海底古代遺跡のボスモンスターから手に入れた【アレ】取り出した。

「ああして…… こうして…… こうかな? 出来たと♪」

 ・
 ・
 ・

「先生…… この洞窟は?」

「ここが貴女達の修行場……【試練の洞窟】です」

「「「「「試練の洞窟!?」」」」」

「私は貴女達を直接鍛えません。貴女達のスキルアップの場所を用意するだけです」

「スキルアップ?」

「場所を用意するだけですか?」

「そうです。この試練の洞窟には…… 貴女達、それぞれのジョブ特性を鍛える試練が待ち構えています」

「ジョブ特性?」

「そう…… 私と戦った時の事を思い出して下さい。自分の役割とジョブ特性をいかす戦い方を学ぶダンジョンです。貴女達のスキルアップの為に、様々な試練が起こりますが、どう乗り越えるかで…… 貴女達のスキルが成長するでしょうね」

「このダンジョンをクリアすれば…… 強くなれる」

「少なくとも、貴女達のジョブスキルはLvアップするでしょうね…… どうする?」

「「「「「やります!」」」」」

勇者娘パーティーは、試練の洞窟に入って行きました。

「海底古代遺跡で、手に入れたダンジョンコアが役に立ったねぇ。今度は、リンちゃん達の修行に使おうかな? さぁ…… がんばってクリアしてね。そしたら…… 私なりの祝福があるかもね♪」

 ・
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 ・

 ~ 試練の洞窟内 ~

「装備が!?」

「全員の装備が変わってる!」

「この装備でクリアしろって、事かな?」

「! みんな、敵が来るよ」

「私に!? 剣が抜けない!」

「攻撃法が限定されてるの? これが試練か!」

試練の洞窟に入った勇者娘パーティーの装備は…… 呪われた装備に自動的に瞬間着せ替えされた。

「先生が言ってた事を思い出して! 後衛の守りに専念して!」

「わ、分かったわ!」

「みんな…… 先生と戦った時に言われた事を実践して、この試練をクリアするよ!」

「「「「はい!」」」」

その後は…… 勇者娘の指示で騎士娘は盾を使い賢者娘の守りに入り、賢者娘は回復魔法と攻撃魔法を同時に使おうとし、銃士娘も銃槍を使い接近戦で戦い、忍者娘は敵の行動を阻害したり罠にハメたりして、敵を倒していた。

「みんな…… 凄いね」

「スキルLvが上がったからね」

騎士娘が盾で攻撃を受け流しながら、モンスターを盾で殴り飛ばす!

「剣よりも盾で攻撃していた方が…… 強いんじゃない?」

「うっ…… 自分でもそう思う」

「敵が来るよ」

「索敵速! もう罠にハメてるし……」

「罠にハメるのって…… 楽しい~って、痛!?」

「もう! 油断大敵ですよ」

油断していた忍者娘を刺した蜂型のモンスターを、銃士娘が銃槍で突く!

「蜂型モンスターか…… 毒が面倒ね。まとめて倒して」

「任せて!」

賢者娘が障壁と複数の攻撃魔法を同時に使い、蜂型モンスターをまとめて倒す!

「同時魔法も上手くなったね」

「さっきの試練で、Lvアップしたからね」

「あの試練か……」

「辛かったよね…… スライム地獄」

「クィーンマザースライムを倒さないと…… 永久的にスライムが湧く試練ね」

「盾で殴り飛ばしても、物理ダメージが無効化されたからね」

「おかげで、同時に魔法を使う良い練習になったよ」

「よし、次の試練もがんばるぞ!」

「「「「お~♪」」」」

こうして、次々に現れる試練を乗り越えて、試練の洞窟をクリアした勇者娘パーティーには……

「装備が……!?」

「凄い!」

「かっこいい♪」

呪いが解けて、生まれ変わった装備と……

「ちょっと! ステータス見て!」

「えっ…… 称号が増えてる?」

「???神の試練を乗り越えた者……って、神!?」

「先生って……」

「「「「「神様!?」」」」」

勇者娘達のステータスに現れた称号に、正体をバラされるカナエでした。

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