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第10章 種を超えた妖精は夢と舞踊る編

特殊妖精型決戦機神【鬼竜姫】

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「じゃあ、と言う訳でミィナの専用機神を作る事にします♪」

新しくクラン入りした…… 私とやり合った変身するドワーフっ娘の【ミィナ】の専用機を作る事にしました。

「でも、私専用機神貰ったよ?」

「アレは、ミィナの普段使い様に近接戦闘型にカスタムした妖精型フェアリータイプだから…… これから作るのが、改良量産型じゃ無い、本当のミィナだけの機神ね♪」

「私だけの機神……」

「先ずは…… コントロールは?」

「貰った妖精型フェアリータイプと同じ様に、私の動きがそのまま機神の動きになるタイプで、お願い」

「ダイレクトリンクかぁ…… となると…… 血統覚醒も再現したいね」

「機神で!? どうやるの?」

「それはねぇ……」

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ミィナの機神のメインフレームに猿神様と海神竜様の骨格素材を融合して組み込んで……【形状変化する機神】を作る。

「とりあえず、フレームと関節部に生体特性を持たせて…… ミィナ、コックピットで血統覚醒してみて、段階的にね」

「わかった。段階的だから…… 先ずは鬼人化から……」

ミィナの血統覚醒した姿をフレームと関節部に覚えさせて、必要な機構を付け足したら……

「後は装甲部だけど…… 見た目はどうする?」

妖精型フェアリータイプみたいな感じが良いな」

顔型フェイスタイプをミィナに近付けた重装型5メートル級ドワーフ型機神が出来上がった。

「妖精型にしては…… ちょっとデカイ?」

「ミィナの戦闘スタイルに合わせたからねぇ…… 肉を斬らせて骨を断つタイプの機神だよ♪」

「攻撃を受ける事が前提の機神かぁ…… どのくらい丈夫なの?」

「この機神は…… 玉藻や紅夜叉と同じく生命体型の特性を持つから… ミィナに馴染めば、その分強く成長する機神だよ」

「なるほど…… どう成長するかは、私次第…… 試してみるか」

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 ~ 王国辺境 異界の谷 ~

王国の国内で最大級の地形ダンジョン【異界の谷】

回りを高い山々が聳え立つ山岳地帯に何かに抉られた様に4箇所の谷がある。

その谷には、深さにより出るモンスターの難易度が違うと云う不思議な場所であった。

緑人の伝説では…… 神々の争いの時、邪神が付けた爪痕で残された邪神の力が異界の魔物を喚び出したと伝えられていた。

出て来る魔物モンスターによってランク分けされた谷の二番目にランクが高い大型モンスターの巣とされる… 巨獣の谷に小型の機神が二機進んでいた。

「前から大型…… ドラゴンタイプ、来るよ!」

「任せろ!」

ミィナが専用機神で前に出る!

「グゥオォォォ~!」

20メートル級のドラゴンが口を開けて、突っ込んで来る!

「止める!」

ミィナの専用機神が左手でドラゴンの鼻先を押さえ、右足でドラゴンの下顎を踏みつける!

「ヴァ!?」

「遅い!」

ミィナの専用機神に突進を押さえられたドラゴンが暴れ様としたが、ミィナの専用機神が右手に持ったバトルハンマーをドラゴンの側頭部に叩き付ける!

「ギァアァァァ!?」

ドラゴンが断末魔を上げて、谷の岩壁に叩き付けられて事切れた。

「流石…… 専用機神! 一撃が違うね♪」

「このまま馴らしながら素材集めする前に、その機神の名前を付けないとね?」

「名前かぁ…… カッコいいのも良いけど、やっぱり可愛い名前が良いかな」

「可愛いかぁ…… ミィナの血統覚醒の姿から取って、【鬼竜姫きりゅうひめ】は?」

「鬼竜姫…… 鬼と竜のお姫様…… 良いね♪」

「じゃあ、特殊妖精型決戦機神【鬼竜姫】に決定♪」

「「「「「グゥオォォォ~!」」」」」

「鬼竜姫のお披露目だ! 派手に行くよ♪」

「援護は任せて♪」

ミィナ専用機神鬼竜姫がバトルハンマーからモーニングスターに持ち代えると…… その後方で、カナエの乗るフェアリエがハンドガンに可変し、はくとこくが武装憑依した妖精竜を構える!

「さぁ… 誕生パーティーの始まりだ!」

迫り来る大型モンスター達をフェアリエが魔弾で撃ち落とす!

「「「ギァアァァァ!?」」」

フェアリエの魔弾をすり抜けたモンスターが鬼竜姫の一撃に沈む!

「わぁー…… 大型モンスターの団体さんが、御出だ♪」

「全て、叩き潰す!【血統覚醒 鬼人化】だ!」

鬼竜姫の額に角が1本現れて…… 重装甲部が可動して重装甲フルメイルから軽装甲に変わると…… バトルハンマーを二刀流に構える!

「張り切り過ぎて途中でバテないでね?」

「その時は任せる」

迫り来るモンスターを一撃で叩き潰し、突き進む鬼竜姫を援護しながらモンスターを撃ち落とす!

「もぉ~、しょうがないなぁ♪」

しばらくして……

「少しはさぁ…… 素材の事を考えて倒せよ…… 主」

二機が暴れた後の…… 叩き潰され撃ち抜かれズダボロになったモンスター達の山から、素材を回収する為に来たエミリーとエナ達は…… 余りの惨状に溜め息を吐くのであった。

「叩き潰すのも良いけど…… バトルアックスも欲しいなぁ」

「お疲れ様…… もぉ~、鬼竜姫の装備追加の前にやる事があるでしょ?」

「やる事……?」

「それはねぇ~…… 貴女自身の装備衣装を作る事よ♪」

「きゃ!? 誰?」

「いらっしゃい千鶴ちゃん、頼むね?」

「任せて♪ さぁ、行くわよ♪」

「えっ…… ちょっ、ちょっと!?」

こうして、千鶴に拐われたミィナは……

ミニスカートのフルドレスメイル姿で戻ったが……

しばらくは、目に光が無かった。

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