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第10章 種を超えた妖精は夢と舞踊る編

再びのドワーフっ娘と… 機神の危機!?

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「しかし…… 一般出店も、かなり在るね」

立ち並ぶ一般出店の機神達を見ては…… ターニャが呟く。

「この物産展で有名になりたいでしょ? 機神系のジョブ持ちは特にね♪」

「なるほど……【独自ブランド】ね?」

新世界の自由度を生かし、在るプレイヤー達が人気の車種を作った事が切っ掛けに…… 町の自動車整備工と組んで現実リアルに再現!

今では…… メーカーとコラボする有名デザイナーズブランドになってる。

「人気商品になれば、著作料やコラボなどの依頼やら何やらで…… リアルマネーが動く可能性もあるからね~」

「ふ~ん…… でも、うちらの商品…… 多過ぎない?」

他の一般出店スペースに並ぶ機神は1~2体に対して、私達の出店スペースには……

頭部が違うガールズが3体、武装が違うシルフが2体、シバルとチュンが1体づつ並ぶ中に追加装甲武装換装ユニットが4機と各武装が展示されてる。

「データと環境が揃い過ぎたね…… ちょっと、やり過ぎたかな」

元になる戦闘データとダンジョンによる素材の調達…… そして、エミリーとエナ姉妹を始めとしたフェアリーガーデンの生産力が無いと…… 私も絶対作れない!

他の人…… ごめんなさい。

「カナエおねいちゃん、アレ……」

私を呼ぶユキちゃんが指さす方を見ると…… 機神が動いていた!?

「試乗も出来るみたいね……って、どうしたの?」

ターニャの言葉に…… 私は崩れ落ちた。

「…… 今のサイズじゃ…… 運転出来ない……」

見るからに…… 出店された機神は通常のコックピットだった。

つまり、小人化いまの私には…… 運転出来ない!

「私達と一緒に乗る?」

「……… 後で、お願いする」

正直…… 直ぐに乗りたい! けど、凄い行列だ……

「今は、大人しく売り子をしようか……(ガシッ!) な!?」

誰かに掴まれた!? 誰だ!

「貴女…… 縮んだ?」

「あっ…… ひさしぶり……」

私を掴んだのは…… あのドワーフっ娘でした。

「名乗って無かったわね? 私は【ミィナ】。あの時は…… ありがとう。おかげで助かってるわ」

ドワーフっ娘が背負ったバトルアックスを指して言う。

「私はカナエ…… ご覧の通りだから、再戦はちょっと」

「残念だけど…… 諦める事にするわ。後の方が怖いもの」

私達を囲む様にして、うちの子達が殺気立ってるからね…… はやく私を放しくれないかな?

「例のスキルに慣れた?」

放してもらったので、【血統覚醒】に付いて聞くと……

「それが問題なの……」

ミィナの話だと…… 血統覚醒スキルのLvが上がり、持続時間も延びたのは良いが…… 装備が耐えられ無かったらしい。

「耐えられるのは、このバトルアックスだけで……」

私を追い回していた…… あのモーニングスターさんもお亡くなりになったらしく…… 見た目も、バトルアックス以外は初期装備だ。

「このままだと…… 全力で戦えないの! 壊れない装備品無いかな?」

う~ん…… エン君とシュウ君が探索のパーティーメンバー欲しいって、言っていたかな?

「ミィナ、クラン入ってる?」

「入ってないけど?」

よし!

「うちのクランに入れば、装備品を用意するけど…… 入る?」

「本当に!? 入る! 今すぐ入る! お願い、入れて!」

「待って!? 振らないで! クランリーダーに連絡するから!」

話に乗ったミィナが再び私を掴んだ!? 死に戻りの危機の中、エン君にコール!

「助けて~!」

 ・
 ・
 ・

「ありがとう。またね♪」

「はいはい……」

迎えに来たラズリちゃんとクラン加入の為に、エン君達の元に手を振って向かうミィナに…… 力無く応えて戻る。

「何だと!? パワーが従来型の3倍だと!」

近くのスペースが騒がしい?

「どうしたの?」

「あそこのロボット強いって、おじさん達が大声で話てるの……」

「ねぇ…… あの機神、どうやって立つの?」

話題の機神を見たターニャが私に聞いて来る。

話題の機神は、牛の様な頭部をした…… 逆三角形体型で脚部が足先に向かって細くなってる蹄型!?

「二足歩行で蹄型の足先に…… 明らかにデカイ上半身…… 解らないけど…… バランスを取るシステムか魔導具が…… 搭載してる可能性も…」

ちょんちょん……
「カナエおねいちゃん…… あのロボット、おかしいよ?」

ユキちゃんにつつかれて、試乗中の機神を見た…… ハリボテ?

明らかに急造装甲を付けた機神がいる……

あの重心は…… 話題の牛頭の逆三角機神と同じじゃない? 同型機?

「ねぇ…… こっちに近付いてない?」

「暴走!? 止めないと!」

ドッゴーン!
試乗中の機神が私達に向かって来た時!? 試乗会場に爆煙が上がる!

「な、何だ!?」

「機神が爆発か!?」

『フッ…… 獲物が沢山♪』

爆煙の中から、暴走した機神突き刺した【渇いた血の様などす黒い機神】が現れる!?

『さあ…… 坊や、選り取り緑の狩りの時間だよ♪』

「グオゥゥゥ!」

黒い機神が吼える!

「機神…… 違う!? 邪神機だ!」

「「「「「!?」」」」」

「撤収!」

私の声に反応したうちの子達は、展示した機神達の回収を開始!

『逃がすか!』

バッキャーン!
暴走した機神を貫いていた邪神機の腕が折れた!?

『チッ! 逝かれやがったか…… 坊や、ソイツの腕を貰いな』

邪神機が貫いた機神から腕をもぎ取ると…… 折れた腕にくっ付けた!?

「機神のパーツを取り込んでる!?」

狙いは…… 機神だ! コイツ、展示された機神を取り込む気だ!

『私の坊やの糧になれ!』

どす黒い邪神機が…… 嗤った。

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