新世界で… 妖精少女は、ロボットを夢見る

チキンとり

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第9章 新世界狂想編 

死神の正体と… 遅れて来る者

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「進化か…… たしか…… 進化する時は来なさいって、【妖精神】様に言われたような?」

とりあえず…… 約束なので、進化は保留します。

「で…… 自分の姿の死体って、良い気持ちしないね……」

私の足元には、魔王にせものが…… お腹に大きな穴を開けて、倒れてる。

「どうしようかな……【コレ】……」

「偽者とは言え…… カナエ様のお姿で…… 放置はできませんね」

「うぅぅ…… 自分の死体みたいで、触りたくない……」

魔王にせものの死体を回収する為に、触れようとした瞬間!?

ピキピキ…… ピキーン!

「「「「『『!?』』」」」」

「結界を裂いた!?」

「カナエ様!」

『『ぐっ!?』』

私の結界【迷宮牢獄ラビリンスプリズン】を切り裂き【現れた者】の攻撃で、私をかばったゴルとジルが…… 吹き飛ぶ!?

「そんな……!?」

「カナエ様! 奴は……」

「「主さま!」」

「何で、貴方が結界から出てくる!【帝国勇者】!!」

結界を裂いたのは…… 帝国にいるはずの悪堕ちした【帝国勇者】でした!?

「当然…… 呼ばれたからに決まってんだろうが?」

「誰が……」

「私ですよ。お姉様」

「「「「『『!?』』」」」」

「誰です!」

「ねぇ…… ルーノ……」

「うん…… スーノ…… 主さまに似てる……?」

「そんな……」

「カナエ様?」

「私……」

「ふっ…… そっくりでしょ?」

「何で、(現実)私の姿を知ってるの!?」

「親切な友人が、姉同然の従姉が入院したと言ったら…… 調べてくれたわ」

「親切な友人に、犯罪行為をさせるな!」

死神PKの中身の姿アバターは、金色に近い茶色い長い髪に低い身長の…… 現実リアルの私の姿でした。

「体型まで…… 胸が無い?」

「お姉様の身長で、胸がでかい訳…… お姉様…… いくら身長が低いからって…… 胸を盛ってまで、見栄を張らなくても」

「失礼な! 条件が満たされたから、体型がリアルになっただけです!」

「なっ!? なんてセクシーな、やはりお姉様が汚らわしい男達に汚される前に…… 隔離しなくては……」

「うっ! やっぱり…… 気持ちが悪い」

「大丈夫です! お姉様の全てを私は愛しています…… だから…… 私の【愛】で包んで上げますね?」

せっちゃん達の隙を狙った一撃が…… 弾かれた!?

「!? これは…… 聖職の【固有結界】スキル!?」

「私のユニークスキルは【二面性ダブル】…… 今は、PKの私じゃなく……【聖女】として、お姉様の相手をしましょ」

「まさか! 神国の【聖女】!?」

「そのまさかですよ。そして」

「その聖女と【契約】した勇者が…… 俺だ!」

帝国勇者が、私に斬り掛かる!

「くっ! 結界を切り裂いた方法は【勇者召喚】か!?」

帝国勇者の斬撃を神刀で切り払い、なんとか回避しながら…… 聖女あのこを警戒する。

「流石ね…… お姉様、私のとっておきを見せて上げる♪」

「「「「『『なっ……』』」」」」

「どう? お姉様がいっぱい…… 素敵でしょ?」

聖女あのこの召喚魔法の召喚陣から…… 複数の魔王にせものが現れる!?

それぞれ服装が違う…… CMで流れたスク水エプロンから、オロチキュウビ戦の花魁まで…… 私が着た服装を模してる……

「これは…… 流石に……」

あまりのストーカーぶりに…… せっちゃん達もドン引きしてる。

「魔王スキルまでは…… 直接コピーしたその子以外、再現出来なかったけどね。私の結界内なら問題無し…… さぁ、貴方達…… 私にお姉様を捧げなさい」

魔王にせものが動き出す!?

「隙だらけだぜ…… 魔王!」

「しまっ…!?」

魔王にせものに気を取られて…… 勇者を見逃した! 殺られる!?

ブオォォォーン!
「『クラッシュブレイク!!』」

「グベラァ!?」

帝国勇者がバイクに撥ね飛ばされた!

「大丈夫か?」

「じ、ジノさん……!? その姿は…」

何時も【変身パワードスーツ】の様な姿では…… 無く、別の【人型生命体】の様な姿のジノさんに困惑する。

「前に…… 特殊なジョブだと言ったね?」

「はい……」

「そのジョブは…… 特殊な種族しか成れない」

「特殊な種族?」

「俺は超人……【混沌人間カオスヒューマン】。テストプレイの時に魔神の研究所を発見した俺は、【神の力】を集めた【混沌石カオスストーン】に触れてしまい…… 死に戻るはずが……【悪運】スキルで生き残り、石を取り込み進化した…… その時に【変身】スキルを手に入れた」

「じゃあ、ジノさんは……」

「【ベル】無しで、変身出来る…… 改造型だ」

ジノさんは…… 特殊なベルト無しで、変身出来る昭和改造人間型の仮面のヒーローでした!

「じゃあ、フフ…… 【仮面マスクヒーローカオス】ですね」

「次からは…… そう名乗るか」

混沌人間カオスヒューマンのジノさんに…… 混沌妖精カオスフェアリーな私… 同じ混沌カオスなのは…… ちょっと…… いや、か・な・り、嬉しい❤

「このぉ~! クソ仮面野郎! また、俺の邪魔をするのか!」

「フッ…… 貴様が、悪を成すからだ」

「うるさい…… 俺が勇者だ…… 俺が正しいんだ!」

「さぁ…… 貴様の罪、俺が止める!」

「ジノさん!」

「勇者は俺に任せろ! 君は、君の戦いを……」

「ジノさん…… はい!」

ジノさんが頷いた後、帝国勇者に向かい……

「来な…… 悪の勇者!」

「俺を悪と呼ぶな!」

帝国勇者が、ジノさんに飛び掛かる!

「ふん!」

ジノさんが、カウンターでハイキックを放つ!

ドゴッ!

「グァ!」

帝国勇者が吹き飛ぶ!

「カナエちゃん…… 敗けるな!」

「はい!」

私に声を掛けた後、ジノさんは吹き飛ばした帝国勇者を追う!

その時、仮面の中で…… ジノさんが笑った気がした…… 仮面で素顔は判らないけど…… そんな気がしただけで、私の勇気になる!

「さぁ…… 私の…… 私達の関係に決着をつける!」

聖女あのこ】と向き合った……

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