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第9章 新世界狂想編 

神国大決戦 ~ 開戦 ~

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 ~ 神国 霊峰保護区砦 ~

「おい……」

「どうした? 神獣様でも見えたか?」

「違う! 霊峰から…… 魔物の群れが現れた!」

「!?」

「緊急事態だ! 急ぎ、知らせと避難を!」

「間に合わん! 兵は、武器を持って! 足止めして、非戦闘員の避難時間を稼ぐ!」

「「「「「!?」」」」」

「皆の命を…… 私にくれ」

「騎士長…… 私の命は、神国を護る為の物! 神国に迫る魔物共に…… 我等の力を見せましょう!」

「「「「「うおぉ~! 神国の為に!」」」」」

「皆…… 行くぞ! 我等が神国を護る為に!」

 ・
 ・
 ・

ビー!ビー!ビー!
『神国の霊峰から、謎の魔物が大量発生しました! これにより、【緊急クエスト 神国防衛戦】が発生します』

けたたましい警告音と共に、緊急クエストの発生を報せるアナウンスが流れる。

「捜す必要が無くなったな……」

「今、確認したけど…… 例の合成獣キメラがいるみたい。リンちゃん達…… 呼べないかもね?」

「あ、年齢別に魔薬の効果が変わる仕様になった様です」

低年齢とフィルターを設定した人は、魔薬の効果が毒と同じ扱いで、汚染が進行すると死に戻る設定になった様です。

「これなら…… 呼べるのかな?」

「一応、確認してからにしたら?」

「そうだね」

確認したら、大丈夫だったので、トイボックスメンバー集合です!

「みんな…… 私の敵は、例の合成獣キメラと主犯の3人」

「3人ですか?」

「死神に…… こないだの暗黒騎士と…… 魔王ですね?」

「そう、今回の騒動は…… その3人が起こしたと思ってる」

「その3人を倒せば、終わりか?」

「例の合成獣キメラだけは、始末しないと汚染が広がるからね」

合成獣キメラの始末が優先か?」

「後は…… 緑人の避難だけど……」

「ゴルとジルのゴーレム部隊を護衛に、メイド部隊で誘導しましょう」

「お願いするね」

「俺達は、合成獣キメラの始末だな?」

デンライ君、テッシン君、イズナちゃんがチームで動くので、エン君達のクマカジャーチームとラズリちゃん達ヨクユウジャーチームで参戦するみたい。

「それじゃあ…… 私は、お姉ちゃんに同行するね」

エルが、私と行動するを希望した。

「目的は…… お婆ちゃんとの約束?」

「そう、全力で! ひっ叩く!」

「いいよ。行こう!」

「浄化部隊も、配置して置きますね」

「お願いね。それじゃあ…… 行こうか?」

返事をして、トイボックスのメンバー達がそれぞれの戦場へ……

「いよいよだね…… お姉ちゃん」

「ええ…… 今までの事…… 倍返ししてやる!」

私は、エルを連れて…… 魔王を探しに戦場を翔る!

(さぁ…… 決着をつけましょう)

 ・
 ・
 ・

「マスター…… 我々の進行方向に、人が集まってます」

『敵対者カ…… 合成獣キメラデ魔薬ヲ、散布シナサイ』

「了解しました。合成獣キメラを先行させます」

『マタ…… 我等ノ兵ガ殖エルナ』

『後ハ…… ユックリト……』

「マスター、魔薬の効果がありません。無効化された様です」

『ヌウ! 無効化ダト!?』

『ドウヤラ…… 出テ来タ様ネ…… オ姉サマ』

 ・
 ・
 ・

『カナエさま、エメラとルウネが魔薬のサンプルを解析した結果、粗悪品だと判明しました。世界樹の万能薬を1000倍に薄めた物で無効化する事が可能ですので、戦場に散布しました』

「ロッテ、エメラとルウネ、ナイス! みんなに連絡して!」

魔薬の無効化に成功したので…… 死神あのこ達も、動くかな?

 ・
 ・
 ・

「ある人から連絡! 魔薬の無効化に成功!」

「「「「「おお~!」」」」」

「確認した。確かに、無効化されてるぞ!」

「よし、みんな! 突っ込め!」

「行くぞ!」

「魔物化されなければ、てめぇ等なんか恐くねんだよ!」

「あのスケルトンに気を付けろ! ただのスケルトンじゃないぞ!」

ドゴ~ン!

活気づく蒼人プレイヤー達の中で、爆発が起きる!

「ぐっ、気を付けろ! ボムスライムが居るぞ!」

「スライムだ! スライムを優先して倒せ!」

魔薬が無効化された事で、乱戦が始まった。

 ・
 ・
 ・

『我方ノ損耗率ハ……』

「3割です」

『デハ、計画通リニ……』

「はっ! 【融合スライム】前進!」

『【あれ】ヲ…… 使ウノカ?』

『私ナリノ、魔物ノ再利用ダヨ。適格ナネ……』

 ・
 ・
 ・

「ぎゃあ~!?」

「なんだ!?」

「おい、倒した魔物が…… 動いてるぞ!」

倒されたはずの魔物達が…… 動き出して【融合】した!?

「くっ! 魔物達の死体が、合体するぞ!」

「急いで、魔物の死体に火を掛けろ!」

「死体を燃やすんだ!」

「ヤバイぞ! 融合体の様子がおかしい!」

「おい…… 膨らんでないか?」

「ヤバイ! 離れろ!」

魔物の死体の融合体……【アンデッド合成獣キメラ】の【コアモンスター】、【融合スライム】に仕込まれた魔薬の効果が現れる!?

「融合体が…… 巨大化する!?」

融合スライムに仕込まれた魔薬は……【巨人の命薬】だったのです。

巨人の命薬の効果で膨れ上がる融合スライムが、アンデッド合成獣キメラを包み込み、巨人型の魔物に変わる!

巨大なスカルフェイスの巨人が、蒼人プレイヤー達に襲い掛かる!?

その時!!

『ベアァァキィィックゥゥゥ!!』

ドッガ~ン!!!

巨大な影が、巨人の魔物を蹴り飛ばした!

巨大な影の正体は…… パンダの顔をした巨大ロボだった!?

『熊の様に、遊ぶよ♪』

と、巨大ロボから、楽しげな少女の声がした。

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