156 / 464
第9章 新世界狂想編
来るべき時に備えて
しおりを挟む
~ フェアリーガーデン 機神プラント ~
「これは…… どうかな?【妖精】?」
『魔力循環を確認…… 異常は有りません』
「魔力の吸収と稼働領域の性能は…… 上がったけど、消費はどうだ? 主」
『ちょっと待って…… 前の無理に吸われる感じがしないよ』
「成功ですね!」
「ふぅ~…… やっと、【妖精】の身体(素体フレーム)が出来るね」
「後は……【眷属化】出来れば…… 私達の新たな【妹】の完成だな♪」
エルとアーデの強化中…… 私は合間を縫って【妖精】の改修をしていた。
「改修と言うより、新造だな」
「制御A.Iと動力部以外は、新パーツですからね」
「しかも、新パーツはフルオーダーメイトだ」
帝国勇者からの機神奪還戦で、試作武装での無理な戦闘後……【妖精】はフレームに重大な損傷を受けていた。
原因は……【妖精】の出力がフレームの強度と耐久性を遥かに超えた性能だった事。
「【神獣】の素材と【伝説の鉱物】が有って良かったよ。この動力部を作った奴は、【化け物】だな」
「魔力の変換効率が良過ぎて、常にフルパワー状態で供給が追い付いてないから直ぐに燃料切れか、故障するけどね……」
例えるなら、公道をクラシック車にロケットエンジンをアクセル全開状態で積んで、無理矢理安全運転してる感じかな?
動力部の出力に駆動部分が耐えられなかったんだよね…… 勇者戦の時、下手したら空中分解してたかも……
「仕方がないですよ。当時の情況では、実験データの収集すら難しいですからね」
「【オロチキュウビ】の討伐報酬が役に立ったね」
【オロチキュウビ】が邪神機と言う機械なのに、【再生】する理由……【魔力収束吸収機構】が10基も内蔵していたからだ。
玄黯は……【魔力収束吸収機構】で戦闘に使われた魔力を集めて、破壊された部分を集めた魔力で【瞬間錬成】を応用して【再生】した。
その証拠に、私が切り落とした【オロチ】の首は回収されなかった……【再生】の素材にされたのだろう。
「討伐報酬の【魔力収束吸収機構】を解析して、小型化に成功して良かったですね」
「元のサイズを組み込んだら、【妖精】の腹がポコリするな」
『断固! 拒否します!』
「もっと速く気付けば、良かったんだけど……」
「仕方がないですよ」
「あの時は、主を今の状態にするので、大変だったからな…… 報酬の確認どころじゃなかったもんな」
「もう1つの報酬の【ヤマタノオロチの魔石】も組み込んだから通常モードなら、起動時に魔力を流すだけになったね」
「それでも、主ぐらいに魔力が無いと起動時に、MPが0になるけどな」
「主さまは、魔力を回復出来ますから」
「【衣装箱】の方は?」
「そっちは、ロッテさんとジュエリーズとスパイダーズが張り切ってるよ」
「数着仮縫いが終わったから、主さまに仕上げの【魔力回路】を組み込んで欲しいそうですよ?」
「解った。この後に行くよ」
「しかし…… 主を大きくした感じになったな」
素体の状態の【妖精】は…… 今の私を3メートルにしたドールの様だ。
「主さまも、【限界突破】の姿により近くなりましたね」
「主…… 本当に、その姿が本当の姿なのか?」
「本当だよ。リアルだと、このサイズなの」
「ちっきしょー! 私もエナのお姉ちゃんなのに!!」
「ね、姉さん!?」
「私がお姉ちゃんなの! どうして、エナの方が大きいの!!」
「エ、エミリー、落ち着いて」ガバッ
エナに詰め寄るエミリーを後ろから抱き締める。
「うぅ~…… うぅ~……」
「よしよし…… 私は小さくても、エミリーは可愛いよ♪」
「…… 本当?」
「うん、可愛い♪」
「あるじ~」ムギュ~
「姉さん…… ずるいです」
羨ましそうに見ていたエナも抱き締めたら、せっちゃんとロッテ達に肩を叩かれました。
あ、はい、【衣装】の仕上げですね。いや、違う? 自分達も抱き締めろと?
「良いよ。おいで、ハグしよう♪」
眷属達をハグする事に…… アレ? テイムモンスターとウルちゃんが並んでる?
その後は…… ハグだけで時間が潰れたので、ぼうけん屋でログアウト。
・
・
・
~ ぼうけん屋のカナエの部屋 ~
「アレ? シロちゃんとあおいちゃんに…… ランちゃん?」
ログインすると……
私に抱き付く、3人の幼い頭が私の胸を枕に寝てる。
コンコン♪
「お姉ちゃん? いる?」
「いるよ。入って」
「お姉ちゃん、ランちゃん知ら…… お姉ちゃんにランちゃんをネトラレた!?」
エルが、私に抱き付いたランちゃん姿にショックを受けてる。
「ははうえ、主さま、おはようございます」
「お姉ちゃん、おはようございます」
「かかさまぁ~」ムニュ~
エルの声で、ランちゃんとあおいちゃんが起きる。シロちゃんは寝ぼけて私の胸に顔を埋めた。
「あおいちゃん、ランちゃん、おはよう。シロちゃんも起きようか?」
「う~ん…… かか…… おねいちゃん、おはよー」
「はい、おはよう。3人とも、次は勝手に入ったらダメだよ」
「「「はぁい」」」
シロちゃんも起きたので…… 一応、注意する。
たぶん、無駄だね……
「私の式神なのに…… やっぱり、あの胸か!? よし、式神が増える前に…… もぐか」ワキワキ……
「その気持ちの悪い指の動きで、何考えてか解るけど…… 後ろ見た方が、良いわよ?」
「後ろ?……!? お、おはようございます。巴ちゃん」
「おはようございます。エルさん? どうしました?」
「ナンデモ、ナイヨ……」
「そうですか…… このぼうけん屋で、私がいる限り! 親方様とあおいさん、シュリさんに手は出させませんよ」
「は、はい~」
さぁ~って、そろそろ…… エルとアーデの装備が揃うかな? 最後の仕上げに行きますか……
「これは…… どうかな?【妖精】?」
『魔力循環を確認…… 異常は有りません』
「魔力の吸収と稼働領域の性能は…… 上がったけど、消費はどうだ? 主」
『ちょっと待って…… 前の無理に吸われる感じがしないよ』
「成功ですね!」
「ふぅ~…… やっと、【妖精】の身体(素体フレーム)が出来るね」
「後は……【眷属化】出来れば…… 私達の新たな【妹】の完成だな♪」
エルとアーデの強化中…… 私は合間を縫って【妖精】の改修をしていた。
「改修と言うより、新造だな」
「制御A.Iと動力部以外は、新パーツですからね」
「しかも、新パーツはフルオーダーメイトだ」
帝国勇者からの機神奪還戦で、試作武装での無理な戦闘後……【妖精】はフレームに重大な損傷を受けていた。
原因は……【妖精】の出力がフレームの強度と耐久性を遥かに超えた性能だった事。
「【神獣】の素材と【伝説の鉱物】が有って良かったよ。この動力部を作った奴は、【化け物】だな」
「魔力の変換効率が良過ぎて、常にフルパワー状態で供給が追い付いてないから直ぐに燃料切れか、故障するけどね……」
例えるなら、公道をクラシック車にロケットエンジンをアクセル全開状態で積んで、無理矢理安全運転してる感じかな?
動力部の出力に駆動部分が耐えられなかったんだよね…… 勇者戦の時、下手したら空中分解してたかも……
「仕方がないですよ。当時の情況では、実験データの収集すら難しいですからね」
「【オロチキュウビ】の討伐報酬が役に立ったね」
【オロチキュウビ】が邪神機と言う機械なのに、【再生】する理由……【魔力収束吸収機構】が10基も内蔵していたからだ。
玄黯は……【魔力収束吸収機構】で戦闘に使われた魔力を集めて、破壊された部分を集めた魔力で【瞬間錬成】を応用して【再生】した。
その証拠に、私が切り落とした【オロチ】の首は回収されなかった……【再生】の素材にされたのだろう。
「討伐報酬の【魔力収束吸収機構】を解析して、小型化に成功して良かったですね」
「元のサイズを組み込んだら、【妖精】の腹がポコリするな」
『断固! 拒否します!』
「もっと速く気付けば、良かったんだけど……」
「仕方がないですよ」
「あの時は、主を今の状態にするので、大変だったからな…… 報酬の確認どころじゃなかったもんな」
「もう1つの報酬の【ヤマタノオロチの魔石】も組み込んだから通常モードなら、起動時に魔力を流すだけになったね」
「それでも、主ぐらいに魔力が無いと起動時に、MPが0になるけどな」
「主さまは、魔力を回復出来ますから」
「【衣装箱】の方は?」
「そっちは、ロッテさんとジュエリーズとスパイダーズが張り切ってるよ」
「数着仮縫いが終わったから、主さまに仕上げの【魔力回路】を組み込んで欲しいそうですよ?」
「解った。この後に行くよ」
「しかし…… 主を大きくした感じになったな」
素体の状態の【妖精】は…… 今の私を3メートルにしたドールの様だ。
「主さまも、【限界突破】の姿により近くなりましたね」
「主…… 本当に、その姿が本当の姿なのか?」
「本当だよ。リアルだと、このサイズなの」
「ちっきしょー! 私もエナのお姉ちゃんなのに!!」
「ね、姉さん!?」
「私がお姉ちゃんなの! どうして、エナの方が大きいの!!」
「エ、エミリー、落ち着いて」ガバッ
エナに詰め寄るエミリーを後ろから抱き締める。
「うぅ~…… うぅ~……」
「よしよし…… 私は小さくても、エミリーは可愛いよ♪」
「…… 本当?」
「うん、可愛い♪」
「あるじ~」ムギュ~
「姉さん…… ずるいです」
羨ましそうに見ていたエナも抱き締めたら、せっちゃんとロッテ達に肩を叩かれました。
あ、はい、【衣装】の仕上げですね。いや、違う? 自分達も抱き締めろと?
「良いよ。おいで、ハグしよう♪」
眷属達をハグする事に…… アレ? テイムモンスターとウルちゃんが並んでる?
その後は…… ハグだけで時間が潰れたので、ぼうけん屋でログアウト。
・
・
・
~ ぼうけん屋のカナエの部屋 ~
「アレ? シロちゃんとあおいちゃんに…… ランちゃん?」
ログインすると……
私に抱き付く、3人の幼い頭が私の胸を枕に寝てる。
コンコン♪
「お姉ちゃん? いる?」
「いるよ。入って」
「お姉ちゃん、ランちゃん知ら…… お姉ちゃんにランちゃんをネトラレた!?」
エルが、私に抱き付いたランちゃん姿にショックを受けてる。
「ははうえ、主さま、おはようございます」
「お姉ちゃん、おはようございます」
「かかさまぁ~」ムニュ~
エルの声で、ランちゃんとあおいちゃんが起きる。シロちゃんは寝ぼけて私の胸に顔を埋めた。
「あおいちゃん、ランちゃん、おはよう。シロちゃんも起きようか?」
「う~ん…… かか…… おねいちゃん、おはよー」
「はい、おはよう。3人とも、次は勝手に入ったらダメだよ」
「「「はぁい」」」
シロちゃんも起きたので…… 一応、注意する。
たぶん、無駄だね……
「私の式神なのに…… やっぱり、あの胸か!? よし、式神が増える前に…… もぐか」ワキワキ……
「その気持ちの悪い指の動きで、何考えてか解るけど…… 後ろ見た方が、良いわよ?」
「後ろ?……!? お、おはようございます。巴ちゃん」
「おはようございます。エルさん? どうしました?」
「ナンデモ、ナイヨ……」
「そうですか…… このぼうけん屋で、私がいる限り! 親方様とあおいさん、シュリさんに手は出させませんよ」
「は、はい~」
さぁ~って、そろそろ…… エルとアーデの装備が揃うかな? 最後の仕上げに行きますか……
0
お気に入りに追加
32
あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……


俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない
一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。
クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。
さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。
両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。
……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。
それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。
皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。
※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる