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第8章 現実と新世界と…編

ドワーフっ娘と再戦!

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「こいつが最後か?」

ジノさんが踏んでいたPKを拘束して、確認している。

「カナエちゃん…… その子は?」

ジノさんは、逆立ち生き埋め状態から私が掘り起こしたドワーフ娘を見て聞く。

「う~ん…… 組み手の相手?」

「何でPKの拠点で組み手してんの?」

「向かって来たから?」

「それは敵だろう? PKなのか?」

「本人は違うって。神眼でも確認したから、PKじゃないよ」

「じゃあ、放置する訳にもいかないし…… 連れてくか?」

「賛成です♪」

ジノさんが連絡したら…… 運営さんが来たから後は任せて、私は気絶の状態異常のドワーフ娘を連れて転移した。

 ・
 ・
 ・

 ~ ドワーフ娘 ~

「ああ! もう、むかつく! なんなのよ! あの忍者!」

気絶してログアウト中の私は…… ログアウト前の出来事を思い出して、イライラしながらVRメットの解除を待つ。

「ログインしたら、あの忍者…… 捜し出してやる!」

たぶん、死に戻ってるから…… 先ずは王都で情報を集めないと…… あっ、ログインできる!

「待ってなさい! 忍者!」

私はログインした。

「…… ここは…… どこ? 私…… 死に戻ってないの……!?」

ログインした私が居たのは…… ベッドの上…… そのベッドを囲む様に、可愛い小さな獣人? 角が有る子も居る。

「あっ、起きた?」

色んな子供達の奥から、声を掛けられたので見ると…… あの忍者でした!?

 ・
 ・
 ・

 ~ カナエ ~

「どう、覚えてる?」

「なんで貴女が!? ここは…… 何処?」

「ここはね。【楽園島】…… 初級ダンジョンの島ダンジョンって言えば、解るかな?」

「初級…… 島ダンジョン?」

「の宿屋ね」

「なんで……」

「うん?」

「なんで、私を助けたの?」

「う~ん…… 楽しかったから?」

「馬鹿にしてる?」

「えっ、あっ! 違うの! そう言う意味じゃなくて……」

「どう言う意味よ?」

「え~と…… 普段の相手がね。圧倒的に格上かよく知る相手しか居ないから……」

「よく知らない私を投げ飛ばして、楽しくなったと……」

「うん♪」

「なに楽しそうに返事してるのよ! 頭きた。勝負よ! 勝負しなさい!」

「いいけど…… 装備変えないと、肉球見えるよ」

「な!? なんで! 見てるのよ!」

 ・
 ・
 ・

 ~ 楽園島の町の広場 ~

「ルールは、どうする?」

「降参するか、HP全損で!」

装備を変更して、スパッツを履いたドワーフ娘と対戦システムをセットしてる。

トレーニング以外の対戦システムは、変態黒スーツ以来だな……

「用意は?」

「いつでもこい!」

対戦開始を押すと…… 私とドワーフ娘を残して、背景が変わる!? コロシアム? 背景が円形の闘技場に変わった。

『5・4・3・2・1、スタート!』

「やぁ!」

カウント終了と同時に、ドワーフ娘が武器を振り下ろす! ドッゴ~ン!

「危な! 武器が違う!?」

ドワーフ娘の武器がバトルアックスから、トゲだらけの鉄球に棒が付いてる物に変わってる。

アレが、モーニングスターか!?

「これで押し潰す!」

これは…… ちょっとピンチ!

「はぁ~!」 ドッゴ~ン!

ドワーフ娘がモーニングスターを振り下ろす度に、地面が蜘蛛の巣状にひび割れて沈む!

「こわ! 鈍器やば! どんな腕力してんの!」

「うるさい! 黙って、地面の染みになれ!」

あんなの下手に受けたら…… ミンチになるね…… どうしよう。

「このぉ~! ちょこまかと、逃げるな!」

ドワーフ娘は速いけど、私の方が速度は上! 避けながら遠距離攻撃に切り換え…… カチッ!

「えっ……?」

ジャラジャラジャラ…… ブーン! ドッゴ~ン!

「チッ…… 外した」

ちょ、ちょっと! 何アレ! ガ○ダ○ハンマー!? 私も欲しい! テッシン君と作るか? 素材は……

「次は、当てる!」ブーン! ドッゴ~ン!

「危な! 戦闘中だった」

ドッゴ~ン! ブンブン…… ブーン! ドッゴ~ン!

「どうしたの、逃げるだけ?」 ブンブンブン…… ブーン! ドッゴ~ン!

ドワーフ娘が…… 時代劇のドラマで見た鎖鎌の鎖の様にトゲ付き鉄球を振り回して、カナエに投げ付けた!

「そこ!」

私は、攻撃を避けて伸びた鎖を掴み!【グラス】の【怪力】を発動!

「な、私と力競べするつもり!?」

ドワーフ娘と綱引きならぬ、鎖引きになった!

「この~…… 馬鹿にするな!【血統覚醒】!」

「な!?」

ドワーフ娘の額に角が生えた!? ヤバイ! 凄い力!

「このまま捕まえてやる!」

引き寄せられる! 力じゃ勝てない…… 仕方無い。奥の手だ!

「【雷装】…… 発動!」 バリバリバリ…… バッチーン!

カナエの身体に…… 白い稲光が現れる!

「ぎゃあぁぁぁ!」

鎖を伝って雷が…… ドワーフ娘に走る!

「(どうだ! シロちゃんのスキルをエンブレムプレート化した。【雷装】の威力は!)降参する?」

カナエが感電してるドワーフ娘に降参を進める。

「ふ、ふざけるな~!【血統覚醒】!」

ドッカ~ン!

「そんな…… まさか!?」

【雷装】の雷が弾かれた!? スキルの重ね掛け? そんな事…… 出来るの!?

「勝負はここから…… 絶対に、敗けない!」

ドワーフ娘の姿が…… 更に変わった!

「【竜人】化した……!?」

額の角に加えて、耳の上から角が後ろ向きに生えて蝙蝠の様な翼が…… 服を裂いて背中から出て来た。

「あっ……」

下の方も… スパッツを破いて尻尾が生えてる。

「さあ、行く…… よ……」 ドサッ!

「えっ!?」

【竜人】化したドワーフ娘が急に倒れた!?

「い…… いた…… い……」

神眼で鑑定…… あっ!

【種族】ドワーフ(鬼竜)Lv20【状態】全身筋肉痛

【限界突破】と同じデメリットでした。

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