新世界で… 妖精少女は、ロボットを夢見る

チキンとり

文字の大きさ
上 下
130 / 464
第8章 現実と新世界と…編

フェアリーガーデンで待ち合わせ?

しおりを挟む
転んで顔面強打で赤くなった鼻を、妖精の粉で治しながらフェアリーガーデンへ……

「カナエさま、中庭に運営さまが御出です」

転移陣の先に待機していた。ロッテがきれいな礼をして、私に運営さんが来ている事を告げた。

「えっ? 運営さんが(ツルン!)!?」

「「カナエさま!」」

また裾を踏んだ私を、せっちゃんとロッテがキャッチ!

「先ずは…… お着替えを」

「…… はい」

ロッテに手を引かれて…… セーラー服とネコミミパーカーにお着替えです。

「それでは、参りましょうか?」

「え~っと……」

着替えを終えると、せっちゃんとロッテが私を挟んで手を…… 差し出した……

(これは、捕まった宇宙人スタイル!?)

「さあ、中庭で御客様とエメラが待ってますよ」

「カナエさま。足元にお気を付け下さい……」

捕まった宇宙人スタイルで中庭に着くと……

「カナエさま……」

「カナエさん……」

GMのお姉さんとエメラがいました…… やめて! そんな目で見ないで…… そんな…… 幼子を見守る様な目で!

「で…… なんでいるんですか? GMのお姉さん?」

「それはですね…… カナエさんの【呪い】と【死神PK】について…… ですよ」

GMのお姉さんがこの【呪い】と【死神PK】を対応について語り始めた……

「先ずは…… カナエさんが受けた呪いですが…… この呪いは…… 装備品に付与する物を変化させた様で、まさか…… あの様な使い方をするとは……」

あの【ドッペルゲンガースライム(?)】は、運営側にも盲点だった様です…… そりゃあ…… 装備品ならば装備品を浄化したりすれば良いはずだしね。

「…… なので、今回の件は…… 呪いをかけたプレイヤーに警告して、カナエさんの呪いも解除する様に……」

「ちょっと待って下さい。その場合は…… 呪いをかけたプレイヤーは、どうなりますか?」

「状況を説明して、こちらの指示に従っていただければ、ペナルティは発生しません。しかし、抵抗的な行為などを行われた場合は…… アカウントの停止などの処置を科さなければなりませんね」

「じゃあ、今のままでいいです」

「えっ……」

「今のままでいいです」

「ちょ!? ちょっと待って下さい! それでは困ります。同じ様な事をされたら、プレイヤーさん達が全滅されてしまいます!」

「でも、そのプレイヤーが辞めると…… 現実リアルが危険な事になりそうなので……」

GMのお姉さんに、現実リアルで受けた…… 数々の行為を説明すると……

「…… それは…… 警察沙汰では?」

「相手が…… 身内で未成年なので…… 真面目に取り合ってくれなかったんです……」

「それは…… 酷い!」

「なので、新世界に相手がいる間は、一番安全なんですよ」

VRメットに生体データを登録しているので、成りすましはできない……

つまりは、あの死神PKが新世界にいる時は、現実リアルの私にあの子が近付く事ができないし、防犯と防災の為にログインの場所も登録したところと一部の加盟店(使用する時は身分証明書提示)のみ。

「呪いの方は、私は今のままで、次の使用から弱体化すれば…… どうでしょう?」

「具体的には?」

「そうですね……」

【ドッペルゲンガーの呪い】は…… 成功率が1/100になって失敗すると2度とかからなくなります。さらに効果が顔のコピーとスキルを1つだけを奪う効果に変わり、被害者は加害者が100キロメートル圏内なら位置が解る様になりました。

解除法は…… 加害者が倒されると解除される様になりました。

「これでもちょっと、いやですね…… 顔をコピーされた状態で、犯罪行為されたら冤罪が多発しそうですし……」

「鑑定系スキルで見抜けるので、冤罪はクエスト以外ならば大丈夫ですよ。ログも運営の方で確認できますから…… カナエさん、今のままで大丈夫ですか?」

「大丈夫です! 加害者の位置が解るので…… 今までの怨みを晴らすチャンスですので♪」

「そこまで…… ですか?」

「現実だと…… できないですからね…… 新世界こっちなら、どんなにボコボコにしても許されますからね(笑)……」

「そうですか…… それでは、私これで失礼します。何かありましたら…… またご連絡下さい」

引き吊った笑顔で、GMのお姉さんが帰って行きました。

「エメラ。待たせてゴメンね」

「大丈夫ですよ。カナエさま」

「で、どうしたの?」

「以前にお預りした【種】なんですが…… この様になりまして」

木の精霊のジュリから貰った。種をエメラにたくしたんだけ?

「おお、ちゃんと育ってる…… よね?」

エメラに案内されて、見た中庭の中央に…… 七色に光る葉を持つ20センチくらいの木が生えていた。

「それが…… 普通の木々ならば、本来は…… 私のスキルなどで、5㍍くらいに成長していないとおかしいのです」

「普通の木々では無いと……?」

「はい… それにどうやら、成長する為には魔力などを欲する様です」

「魔力…… 水魔法で水をあげて見ようか…… あっ……」

「どうしました?」

「私…… 今…… 魔法使えないの……」

「サファイアを呼びましょうか?」

うん…… 私は自分のステータスのスキル覧と木を交互に見て…… 閃いた!

「一番効く液体回復薬を用意して…… 試したい事があるの!」

直ぐに数種類の回復薬が並びました。実験開始です!

「ちょっと…… ゴメンね……」

木の葉に少し切り込みを入れた。

「よし…… 回復薬を!」

葉の切り込みに回復薬を数滴垂らすと…… よし! 治ってる!

「今から、この木に魔力回路を組み込むよ…… 傷付いたら回復薬をお願い!(え~っと…… 先ずは…… 空気中の魔素吸収強化に毒素無害化…… 環境適応強化に環境浄化でしょう…… 後、共存共栄は絶対! あの天空の城みたいに崩壊して、この木だけ残るのは嫌だ! フェアリーガーデンは私のお気に入りだからね♪)」

木の成長に合わせて、中庭も広くなる様に亜空間調整の魔力回路を中庭に組み込む…… これで変形しても大丈夫!

「こんな感じかな?」

20センチくらいだった木が、2㍍くらいになってる!? 成功かな?

ピコーン♪
『プレイヤーが【世界樹】の育成に成功しました。これにより…… シークレットエリア【神々の領域】が解放されました』

あっ…… またやったみたいです。

「久しぶりね。それとも、実体で会うのは初めてだから、初めましてかしら?」

「えっ…… 貴女は?……」

「私? 私は【妖精神】よ。愛しき先行者ちゃん♪」

上品で華やかに笑う。羽の付いた美人さんがそう名乗りました……

世界樹を育てたら…… 神様が来たー!?

しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

鋼なるドラーガ・ノート ~S級パーティーから超絶無能の烙印を押されて追放される賢者、今更やめてくれと言われてももう遅い~

月江堂
ファンタジー
― 後から俺の実力に気付いたところでもう遅い。絶対に辞めないからな ―  “賢者”ドラーガ・ノート。鋼の二つ名で知られる彼がSランク冒険者パーティー、メッツァトルに加入した時、誰もが彼の活躍を期待していた。  だが蓋を開けてみれば彼は無能の極致。強い魔法は使えず、運動神経は鈍くて小動物にすら勝てない。無能なだけならばまだしも味方の足を引っ張って仲間を危機に陥れる始末。  当然パーティーのリーダー“勇者”アルグスは彼に「無能」の烙印を押し、パーティーから追放する非情な決断をするのだが、しかしそこには彼を追い出すことのできない如何ともしがたい事情が存在するのだった。  ドラーガを追放できない理由とは一体何なのか!?  そしてこの賢者はなぜこんなにも無能なのに常に偉そうなのか!?  彼の秘められた実力とは一体何なのか? そもそもそんなもの実在するのか!?  力こそが全てであり、鋼の教えと闇を司る魔が支配する世界。ムカフ島と呼ばれる火山のダンジョンの攻略を通して彼らはやがて大きな陰謀に巻き込まれてゆく。

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

悪意のパーティー《完結》

アーエル
ファンタジー
私が目を覚ましたのは王城で行われたパーティーで毒を盛られてから1年になろうかという時期でした。 ある意味でダークな内容です ‪☆他社でも公開

あなたがそう望んだから

まる
ファンタジー
「ちょっとアンタ!アンタよ!!アデライス・オールテア!」 思わず不快さに顔が歪みそうになり、慌てて扇で顔を隠す。 確か彼女は…最近編入してきたという男爵家の庶子の娘だったかしら。 喚き散らす娘が望んだのでその通りにしてあげましたわ。 ○○○○○○○○○○ 誤字脱字ご容赦下さい。もし電波な転生者に貴族の令嬢が絡まれたら。攻略対象と思われてる男性もガッチリ貴族思考だったらと考えて書いてみました。ゆっくりペースになりそうですがよろしければ是非。 閲覧、しおり、お気に入りの登録ありがとうございました(*´ω`*) 何となくねっとりじわじわな感じになっていたらいいのにと思ったのですがどうなんでしょうね?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

処理中です...