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第8章 現実と新世界と…編

ログインしたので、ジノさん達にクエストの結末を聞く

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ピコーン♪
「あっ、アップデート終わった?」

VRメットを被り、メンテナンスとアップデート終了の通知を確認して新世界へ……

「ここは……? ぼうけん屋かな?」

ログインした私は…… 和室の布団の中で、目を覚ました。

「親方さま! 巴です! わかり「「おねぇちゃぁん!!!」」!?」

障子を開けた巴が駆け付けて、質問中にうちの看板女将二人が私に飛び付く!

「ちょ!? うぐぅ~…… つぶれ…… る~」

「親方さま!? あおいさん!シュリさん! 親方さまが潰れてしまいます!」

二人の下敷きになったところを、巴が慌てて二人を抱き上げる!

「…… 巨乳の次は…… 幼女か……」

グラス(ミノタロス♀)以来の死に戻りの危険を感じたのは…… 幼女二人のボディプレスでした。

「と、巴ぇ~、クランのみんなは?」

「皆さんは、クランメンバー用の応接間にいますよ」

「そうか…… どうなったか知りたいから、応接間に行くよ」

立ち上がり、応接間に移動する……

「あっ…」ツルン!? ビッタン!!

「親方さま!」「「おねぇちゃん!?」」

「ひだい(痛い)……」

【黒猫姫の花魁衣装】の裾を踏んで、足を滑らせた私は…… いつもの様に【浮遊】しようとして…… 顔面を強打した。

「親方さま、お手をどうぞ」

「…… ありがとう……」

子供の様に…… 巴に手を引かれながら、応接間を目指す……

(これは…… 思ったよりも…… ヤバイかも!)

「おっ! カナエさん…… 大丈夫か?」

私に気付いたデンライ君が、巴に手を引かれてるのを見て、気遣ってくれる。

「あまり…… 大丈夫じゃないかも…… でも、クエストの結末が知りたいの」

「解った。もうすぐみんな揃うから、ちょっと待って下さい」

 ・
 ・
 ・

「カナ姉さん! 大丈夫なの?」

「カナエさん、レッドヒグマなんですけど」

「カナエさん! クマカマシンの追加装備考えたの!」

「カナエさん…… たすけてくれて…… ありがとう❤」

「…… その、ユキを助けてくれて…… ありがとう……」

「カナエちゃん… 大丈夫か?」

「いろいろと…… ヤバイかもしれません…… けど! クエストの結末を教えて下さい」

「解った。カナエちゃんがスライムに襲われた後……」

ジノさんが、私が気絶した後の事を語り始めた……

 ・
 ・
 ・

 ~ クエストの結末 ジノ視点 ~

「カナエちゃん!」

オロチキュウビを倒した…… 直後にカナエちゃんが地面から湧いた液体に襲われた!?

「ミツケタヨ……【御姉様】」

液体の影から、髑髏の顔が浮かび上がる!?

「あの時の【死神PK】か!?」

「コンニチハ、ヒーローサン…… 御姉様ハ…… カエシテモウ!?」

カナエちゃんを包んでいた液体が弾けた!?

「戻リナサイ! ドッペル!」

「これは…いったい? 勾玉……!?」

「やれやれ… 来るのが遅れたみたいだよ? 魔」

「仕方あるまい…… 【鎮魂の勾玉】が…… 今、反応したのだから…… なぁ、水の?」

「そうですよ。風…… どうやら、オロチとキュウビは…… 蒼人達が倒したみたいですね?」

「では…… 何故? 勾玉が反応した?…… この者が勾玉の使い手か? ……!? この者は…… 妖精に愛されておるぞ!」

「何!?…… 不粋な客がいるみたいだな…… 妖精の関係者を狙うヤツは…… 俺達の敵だ! 消し炭になれ!」

「グウ! キョウハ…… ココマデ、目的ハ…… 果タシタ。御姉様ハ、ワタシノモノ…… 次コソハ…… 必ズヤ! 返シテモラウ!」

カナエを包んでいた液体を回収して、死神PKが影に消えた…

「逃げられたか……」

「あなた方は…… いったい?」

「私は、【水の最高神】です」

「僕が、【風の最高神】で」

「わしが!【土の最高神】じゃ!」

「俺が!【火の最高神】だ!」

「久しいのぅ…… 蒼人達よ。ワシが【魔の最高神】である」

突然、現れた5柱の最高神に…… 固まる蒼人プレイヤー達。

【水の最高神】見た目は、グラマーな青髪おっとり美人な、女神様。

【風の最高神】見た目は、ヤンチャそうな、緑髪の少年神。

【火の最高神】見た目は、引き締まった細マッチョの熱血青年神。

【魔の最高神】見た目は、フード付きローブ姿のお爺ちゃん神。

【土の最高神】見た目は、幼女のツインテール姿で、のじゃ口調の女神様だそうです。

 ・
 ・
 ・

「…… で、5柱の最高神達がオロチキュウビを浄化して、プレイヤー達にクエスト報酬と眷属神の加護を渡してくれて…… クエストクリア」

「そうですか…… じゃあ、みんなも加護持ち?」

「あたしは、料理神♪」

「あたしは、狩猟神」

「俺とシュウは、戦神だな?」

「ああ」

「わたし…… どうぶつしんさま?」

「俺は…… 魔の最高神」

「ラズリちゃん!? すごいわね! 私は裁縫神よ♪」

「私は、獣神ですね」

「俺も、獣神の加護貰ったな…… ジノさんは?」

「俺か?…… 俺は複数…… 貰ったみたいだ。神々の加護になってる……」

「「「「「「えっ!?」」」」」」

「凄いな! どんだけ貰ったんだ?」

「複数貰えるんだ……」

みんなが、ジノさんを見る。

「いや…… あっ、そう言えば…… カナエちゃん。最高神達からの伝言、【妖精の庭で待つ!】だって。何の事か解る?」

「…… えっ、あっ! 心当たりが有ります」

妖精の庭…… フェアリーガーデンの事だよね? 待つ…… 誰が? 行くしかないか……

「とりあえず、心当たりに行ってみます!?」ツルン!?ビッタン!!

「「「「「「!?」」」」」」

「カナ姉さん!?」

「カナエさん!」

「大丈夫ですか!?」

「ひだい(痛い)……」

また、立ち上がった拍子に裾を踏んで、顔面を強打した私を…… 

みんなが心配そうに見ています。

これは…… 早く何とかしないと…… ドジっ子妖精になってしまう!

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