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第6章 魔王の新世界放浪記?編

〔閑話〕優しい…… ちょっと変なお姉さん 

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わたしのこの世界での名前は、この新世界では【マナ】……

学校のクラスメイトの友達が、このゲームの話題で楽しそうに話してくれたのが切っ掛けで始めました。

小学生の私には手の届かないお値段でしたけど…… お父さんとお母さんが両方のお祖父ちゃんとお祖母さんに話して、みんなでちょっと早めの誕生日プレゼントにしてくれました。

みんな! ありがとう❤

最初の内は…… 本当の別世界みたいな感じで、妖精になって魔法を射ったり、知り合った人達と冒険したり…… 物凄く、楽しかったよ♪

だけどね…… 楽しい時間は、終わってしまいました……

操作にもなれて、友達を探しに王国を目指そうかなって思った頃に、イベントが発生したので…… ここで参加する事にしました。

イベントは…… 有名プレイヤーの自宅防衛兵さんが人魚さん達と大活躍!

私も魔法でクラゲを倒して、参加賞とちょっとした景品を貰えました。

その景品で当てた【妖精の衣】などを、PKで奪われ…… 絶望した私を、そのPK達を倒した人達が一緒に行こうと誘ってくれました。

私は…… もう一度だけ、この新世界でがんばる事にしました!

私を誘ってくれた人達は…… おじさんと鬼のお姉さん、魔族のお姉さんと狐のお姉さんに猫の女の子でした。

「妖精なら、カナエちゃんが一番詳しいから、カナエちゃんに教わると良いわよ♪」

「はい、よろしくね? カナエちゃん」

「「「プッ、アッハハハ…」」」

「えっ、えっ? えっ!?」

「ごめんごめん…… 一応、教えるとカナエちゃんは、俺達の中だと俺を除けば、一番歳上だからね」

「そうなんですか!? ごめんなさい」

「私は気にしてないんだけどね。マナちゃんと同じくらいの子達も、クランにいるから…… 一応ね♪ じゃあ、行こうか?」

「は、はい、改めて、よろしくお願いします。カナエさん」

「うん♪ 先ずは…… 課金ショップかな?」

カナエさんは、猫の獣人さんなのに妖精のスキルに詳しく、色々教えてくれました。

「マナちゃんは…… 支援タイプみたいだね。ジョブで言えば…… 僧侶系か~エンチャンターかな?」

「後衛職と呼ばれる感じですね…… つまり、前に出るなと……」

「今はね♪ 装備とスキルで、どうとでもなるよ! この世界は…… なんでもできる! なんにでもなれる! だからね」

「!? は、はい!」

「元気出たね。どうなりたい?」

「妖精でも、ちゃんと戦える様になりたいです!」

「じゃあ、先ずは…… 妖精のユニークスキルを覚える為に、初期スキル増やそうか?」

「初期スキルですか?」

「そう、初期スキル。種族初期スキルを育てるとユニークスキルを覚える事があるの♪」

「そうなんですか!?」

「とりあえずは、【妖精の粉】と【フィールド】を覚え様ね。そう言えば、マナちゃんはサポートユニットいる?」

「います…… けど、PKされた時に私をかばって機能停止になっちゃいました……」

「そのぬいぐるみが…… そうかな?」

カナエさんが、私の肩掛け鞄のレッサーパンダ型の【レンダ】を指差す。

「そうです。よくわかりましたね? 他の人は解らなかったのに?」

「さっき話したクランの子達の一人がね。ぬいぐるみ型のサポートユニットを連れてるの。可愛い熊型よ」

「くまさんですか?」

「そう、テディなね…… ねぇ~マナちゃん、その子…… 私が直して良いかな?」

「直せるんですか!? お願いします!」

「よし、次はPKなんかに敗けない! 強い子にしてあげるからね♪」

「えっ!? あの…… その…… ほどほどで、お願いします…」

課金ショップまで、カナエさんが…… やっぱり基本は、ま○ん○ーかなとか三体合体がどうのこうのとか、言っていたけど…… なんの事だろ?

「着いたけど…… マナちゃんは、ちゃんと戦える様になりたい。と言ったけど、どんな風に戦いたい?」

「どんな風に…… 弓矢で戦いたいです。PKに殺られたので、殺り返したいです」

「解った。じゃあ、【妖精の粉】と【フィールド】と【弓術】のスキルをプレゼントするね♪」

「えっ!? そんな、悪いです……」

「いいのいいの♪ 前に救済での課金ポイント貰ったままだったから♪」

「でも……」

「実はね…… もう買っちゃったんだ♪」

「え~!?」

「はい、これね…… 次は装備だね! じゃあ、行くよ~♪」

「も~カナエさん、待って下さい」

「はやくはやく♪」

結局…… スキルと装備を、カナエさんがプレゼントしてくれました。

「服や防具は千鶴ちゃんが用意中だから、武器と装備はスキルの練習用だよ。クランのみんなに紹介したら、ちゃんとしたの作るからね♪」

「はい、カナエさん…… ありがとう。私、がんばります!」

「うん、無理しない程度で、一緒に頑張ろうね♪」

ありがとう…… カナエさん。

私の優しいけど…… ちょっと変なお姉さん。

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