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第6章 魔王の新世界放浪記?編

メンテナンス明けの冒険屋

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(【妖精】を眷族にするにも、ちゃんと完成させてからだよね……)

とりあえずは、リンちゃん達に会いに行こう♪

「「「きゃ~!」」」

冒険屋の私の部屋がある地下室から、カフェレストランに出たら、黄色い悲鳴が鳴り響いていた。

「何、なんなのこの子達は! 可愛すぎる♪」

「いいわ! 凄くいい! 私も欲しい!」

「可愛い……❤」

従業モンスター達を追い回す…… 高校生ぐらいの女子3人? 種族は…… 人族にエルフと犬系の獣人かな?

ゴツン!「いったぁ~い!」

「3人共…… 正座!」

人族の子に拳骨を落として、デンライ君が一喝! イズナちゃんが竹刀を手にして3人を睨み付けると…… 3人は恐る恐る正座した。

「アニタ…… 覚悟、出来てるんだろうな?」

「お兄ちゃん!? ち、違うの! 何かの間違いなの!」

「ふ~ん…… 何が間違いなんだ?」

「先輩、この国の王女様は魔王と繋がってるんです!」

「魔王は悪! 王女と共謀して、王様と勇者さんを嵌めようとした!」

「だから、お兄ちゃんも協力して魔王と悪の王女を倒そうよ!」

「……だとよ。姫様…… どうする?」

「どうも~、始めまして。悪の王女です♪」

「「「!?」」」

「悪の王女らしく、公開処刑にしましょうか? 当事者さん達?」

「「「「「「意義なし!」」」」」」

「ちょ、ちょっと、リン! お兄ちゃん! 助けてよ~!!」

「エン…… 冗談だよね?…… ちょっと、なんで無言なの?ねぇ~……」

「シュウ…… ユキ…… 何、怒ってるの?」

「はぁ~…… 貴女達、王国を倒してこの冒険屋を貰うと言ったみたいだけど…… ここのオーナーは、貴女達の兄妹よ」

「「「えっ!?」」」

「つまりね…… 先輩達とリンちゃん達が経営してるお店を力ずくで奪おうとしたのよ」

「「「すみませんでした!」」」

「「「「「許しません!」」」」」

「私達が合流する前にも、リンちゃんを虐めたみたいだし…… 私刑にしましょう! ここにカナエさんの試作兵器ありますし♪」

「的にちょうどいいかも……」

「「「「待て待て、カナエさんの試作兵器はダメ! 絶対!」」」」

「あの威力…… 王都が吹き飛ぶぞ……」

「失礼な! リンちゃん達に、そんな危険物渡しませんよ!」

「「「「「「カナエさん(カナ姉さん)(カナエ)!?」」」」」」

「そんなに心配なら…… いいでしょう。招待しますよ。私の実験場に」

 ・
 ・
 ・

と言うわけで、来ました! ダンジョンのモフモフ村の外れの一角にある。特殊な結界に包まれた実験場に……

「親方♪ 準備は出来てる?」

ブル組の土方コボルトと土方ケット・シー達が実験場で実験準備を用意して待っていた。

「はぁい、これ着てね…… ちゃんと着ないと、危ないよ♪」

「「「えっ!?」」」

「私達が…… 着るの?」

「このゴツイのを?」

「かなりの重武装だな……」

3人の前に、其々の重装甲の全身鎧を用意した。ブル組が手分けして3人に鎧を着せる……

「(フフフ…… 着たね? 着ちゃったね…… 着たら最期! 一人じゃあ絶対に脱げない。兵器実験用標的鎧【木偶の坊君EX】を……)さぁ~皆さん!3人さんが実験台になってくれます。遠慮なく、撃ち込んで下さいね♪」

「「「「「はぁい♪」」」」」

「「「いっ、やぁぁぁぁ~!!!」」」

「構え!…… 発射!」

「「「ぎゃあぁぁぁぁ~!!!」」」

その後…… しばらく、3人の悲鳴と兵器の試し射ちの音が鳴り響いた。

 ・
 ・
 ・

 ~ 王国牢獄 ~

「今日は…… 狂賢者さん」

「やぁ…… 怪盗君じゃないですか。今さらのご登場ですか…… 戦場には居ませんでしたよね?」

「王都に転移しようとしたら、死に戻りました。今もデスペナ中ですよ」

帝国勇者が乗っていたカナエの機神、その機神を盗んだ怪盗少年と呼ばれるこの蒼人プレイヤーの少年は……

カナエが転移陣に仕掛けたトラップで死に戻っていた。

「そのデスペナ中の怪盗君が…… どうしてここに?」

「帝王様の依頼ですよ。貴方を盗んで来いとね…… 全く人使いの荒い皇帝様だよね?」

「そうですが…… あの勇者さんが簡単に敗退するとは、予想外でした。あの魔王は脅威ですね……」

「全くだよ! 折角、僕らが盗み出した機神も奪い返されたみたいだし」

「貴方でしたか。あの機神を勇者さんにもたらしたのは……」

「国王様だった帝王様に頼まれてね…… はい! 開いたよ♪」

「では…… 帰りましょうか? 我等が帝国に」

「はぁい♪」

「しかし、惜しいですね…… お互いにデスペナ中じゃなければ、置き土産が出来たのに」

「仕方無いよ~。見つかる前にさっさと帰ろう」

「そうですね……」

こうして、二人は王都の闇に消えるのであった……

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