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アリス IN 異世界日本

ハプニング!

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【沖田流道場】
「父さーん、帰りました!…あれ?居ない…出掛けたのかな?」

「アリスちゃんも居ないよ?…んっ!?…アッチから何か聞こえた!」

「お風呂場?…アリスちゃんかな?」

学校から帰ってきた優香と宗一郎。しかし、道場には誰も居ない。その時、奥のお風呂場からアリスの声を聞いた優香

「ガラガラ…」アリスが入浴してると思い、同性の優香が扉を開いた

「アリスちゃん、お風呂な…えっ!?…きゃあああっ!なんで!?」
 

「優香、どうしたのか?」

お風呂場の扉を開いた優香が突然大きな悲鳴をあげたので、慌てて走り寄る宗一郎

「あっ!優香ちゃん、宗一郎くん、お帰りぃ!」

全く普通に返事をしたアリスだったが…その隣に居る全裸の師範代を見て悲鳴をあげた優香

「な、なんで一緒に入っているの??」

自分達と歳の近いアリスと、全裸で入浴している父親の姿に唖然とする宗一郎。師範代は必死に言い訳をしていた



【道場】
師範代は正座をして2人に説明している

「それじゃあ…アリスちゃんに押し切られて仕方なく、一緒に入ったという事ですね」

「父さん…言い訳が苦しいよw」

「いや、すまん…あれだけ純粋な目で誘われたら断りきれなくてな…でも、自分の娘と入ってる様な幸せな時間だったよ」

感慨深く話す師範代だが、彼を見つめる優香の目は冷ややかだった。40前半のオジサンと14歳の少女が、知り合ったばかりで一緒に入浴していたら流石に驚くものだw

「ところでさ優香ちゃん」

「なぁに?」

「その服、昨日着てたのとは違うよねぇ?なんか可愛いぃ!良いなぁ、アタシも着てみたいぃ」

「これ?コレは学校の制服でセーラー服って言うのよ」

どうやらアリスは優香の来ている、高校の制服のセーラー服に興味津々のようだ

「良かったら着てみる?」

「えっ!良いのぉ?」

「じゃあ私、隣の部屋で着替えてくるね。待っててね……オジサン、覗かないでくださいねw」

「だから、誤解なんだよー」

アリスと混浴した師範代の信用は、急降下したようだ。隣の部屋で優香のセーラー服を借りたアリスが、ソレに着替えて出てきた

「可愛い…アリスちゃん、凄く良いよ!」

宗一郎はアリスのセーラー服姿に、すっかり目を奪わている

「ちょっと!私のセーラー服姿を見ても、そんなにデレデレした事なかったじゃない!」

横で宗一郎の顔を見ていた優香は、かなり怒っている。しかし、アリスは何だか落ち着かない様子だ

「アリスちゃん、どうしたの?」

「薄くて動きやすいんだけど、防御力には不安がある服だねぇ。でもねぇ…なんだか胸の辺りがスースーするのぉw」
 

優香にも負けた胸のサイズに、ショックを受けたアリスだった



【異世界勇者】
「優輝、ソッチに行ったよ!」

「分かった、任せてくれ!」

ミントスが打ち漏らしたサーベルタイガーが逃げた先には、既に優輝が待ち構えていた

「うらあっ!」

ソードで一刀両断した優輝

「少しは様になってきたわね」

「まあね、訓練を積んでるからな」

久しぶりに褒められて嬉しさが表に出た優輝。しかし、背後から別のサーベルタイガーが、彼を狙って飛び込んできた

「ぐああっ!」しかし、突然サーベルタイガーは脇腹を斬られて絶命した

「優輝、調子に乗るな!…まだまだ脇が甘い…」

姿を消していたミクイが、サーベルタイガーをダガーで切りつけたのだ

「すまないミクイ、助かったよ…んっ?どうかしたのか?」

「栄養不足っ!ミクイは、サーシャちゃん成分が、大不足だからっ!もう、元気出ない!」

優輝の危機をソツなくカバーしたミクイだったが、しばらくサーシャと会っていないので彼女は発作を起こしそうに悶えていた

「どんだけ、あの末っ子を気に入ったのよw…そうだ!なら、今からヘルメスの街に向かわない?」

「向かうっ!」

ミントスの質問に間髪入れず即答したミクイ

「ちょっと待ってよ!この依頼は完了したけど、次の王都からの依頼を確認しなくちゃいけないだろう?」

「うるさい優輝、だまりやがれ!」

優輝は極めてマトモな意見をしたのだが、サーシャに会いたい一心のミクイは、優輝の意見など聞く気も無いようだ

「まあまあ、ヘルメスの街から大きなクエストが依頼されてさ…何でも【ピラニアラビット】が異常発生してるらしいのよ、世話になった三姉妹が住む街の、近くの鉱山での出来事みたいよ。せっかくの機会だし、恩返しでもしとかない?」

「そういう事なら…」

「理由なんか、どうでもいい!」

ミントスの話の内容を聞いて行く必要性を感じたので【ヘルメスの街】に向かうことを決めたが、ミクイにとっては理由など、どうでも良い事のようだ…



【ヒイロの工房】
「お帰りなさい、ミャンジャム」

「冒険者ギルドに【ピラニアラビット】の討伐隊の要請依頼出しておいたわ」

「紅茶を入れましたの。焼き菓子も出来たところなので、召し上がってくださいですの」

「ありがとうサーシャちゃん」

1人で依頼発注してきてくれたミャンジャムに、紅茶を出したサーシャ

「良かったらデザートもありますが、食べ…ます…の……「バタッ!」」

デザートを取りに行こうとしたサーシャが、突然その場に倒れ込んだ

「どうしたんだい?…ちょっと、大丈夫かい?サーシャ!」

倒れたサーシャの顔色の悪さに気が付いたカルーアは、慌てて彼女の元に近寄る

「はぁはぁ…はぁはぁ…」

サーシャの顔は土気色になって汗もたくさん出ていた。突然のサーシャのダウンに驚くカルーア達



続く
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