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イシス王国&ドルイド王国編
逆鱗に触れた者の末路
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【イシス防衛戦】
イシス王国側は主力部隊の第1軍と共に軍神アイザーとイシスの三賢者を欠く絶望的な戦いの中、優輝の呼び掛けに応えて現れた徳川有栖
しかし、彼女への願いは大き過ぎて、ソレでは釣り合わないと一蹴されてしまう。その有栖が絶望感に飲み込まれている優輝に近づく
「貴方…日本でグウタラに過ごしてたクチ?この世界に呼ばれて「勇者」とか担がれて、転生の女神からチートを授けられたから、この世界では別人の様にやり直そうと思ったの?今日まで自分なりには頑張ったつもりなの?
……はぁwどちらの世界でも、ほとんどの人は必死で頑張ってるんだよ?たまたま転生者に選ばれただけで変われるの?その日から数ヶ月頑張っただけで世界を動かせる程の漢(おとこ)に変われたの!?……はぁ…甘ちゃんね、とんだ甘ちゃんだわ!虫唾が走るわっ!!」
「同郷の者に呼ばれたから来た」と言った有栖に僅かな不安を覚えたベイだったが、有栖の優輝への物言いに彼女の考えを察したベイ・ガウザー
「つまり、有栖は俺達に敵対する気はないのだな?」
「まぁ…15年以上留守にしてたとは言え、私は貴方にお付きの魔女ですからね。当然でしょ」
このまま優輝の最後の望みは潰えて、イシスは滅亡するかと思われたが…
「ちっ!まだかよ…女の話はなげーよなぁ、早く終わらせろよな、このクソメスが!」
ベイ・ガウザーの指示とはいえ、目の敵である男(ヒイロ)と同居している三姉妹へのトドメを待たされていたケヌマは、イライラが抑えられなかった
「……あぁん!?クソメス?…私の事かな?」
さっきまでケラケラ笑っていた有栖の雰囲気が変わった。近くに居る優輝は当然として、怒りのオーラが滲(にじ)み出てきた有栖に、思わず後ずさるベイ・ガウザー
「あっ!?ぶぅわかっ!そのレディを怒らせてはぬわりません!最近、加入した貴様は知らないでしょうが、その御方ぅわ…」
「なんですかオデュッセウス様?このクソメスが何だと言うんすか?」
数ヶ月前、オデュッセウスに拉致られてきたケヌマは【消去の魔女】の事を一切知らなかった。その辺の魔法使いの中ではかなり上位の存在。そんな程度と思い込み軽口を叩いてしまった。有栖がケヌマを睨む
「……はーん、ハイエルフをさらって来て、そのおもちゃの動力源にしてるのね。非道な奴ね、オマエ!ベイ!コイツは踏み潰しても構わないかしら?」
ベイ・ガウザーは有栖を良く知っている様だ。有栖がここまで怒ったら、もうどうしようも無い。という感じのあきらめ顔をしていた
「ソイツに関して止めはせん。お前の好きにしろ」
「優輝!貴方の頼みを1つ聞いてあげる!貴方達の敵であるコイツを始末してあげるわ!」
「なめんな、クソメスが!」
「貴方…来世では喧嘩を売る相手は間違えないことね…」
有栖達の会話を待っている間に、魔操機兵のエネルギーはフル充電されていた。自信満々に有栖に突進する魔操機兵のケヌマ
「天陣(テンジン)」
有栖は右手を掲げ手首で円を描くと、その形通りの光る魔法円が現れた。有栖はその魔法円に人差し指と中指を添えて、右手左手共に魔法円に引っ掛けた
「天地崩壊(テンチホウカイ)!」
魔法円に突っ込んだ左右の指を、右手は右斜め下、左手は左斜め下に引っ張ると魔法円は「パキンッ!」と音を立てて割れて消えた
(アレが一体、何だと言うんだ?)
ベイ・ガウザー以外は、有栖の行為が理解出来ていなかった。構わずに突進していた魔操機兵だったが…
「バキンッ!ゴワシャ!」
突然、音を立ててバラバラと地面に砕けた
「あっ…がっ…」
操縦席に居たケヌマも泡を吹いて倒れている
「あ、有栖…その魔法は一体?」
優輝は恐る恐る聞いてみた
「これ?…ん~…結合力(モールド)って知ってるかな?」
優輝とカルーアは心当たりがあった。かつてドーガがヘパイトスの奥さんアテナと模擬戦をした時、鎧の1部分を軽く押されてバラバラと崩壊したドーガの鎧を目の当たりにしていた
「物には、その結合力(モールド)があるんだけど、結界内に居る者のモールドを破壊する魔法よ…ちなみに私のオリジナルだけどね♪」
つまり、魔操機兵もケヌマも全ての関節をバラバラに砕かれたらしい。身動き出来ないケヌマに近づき、彼の額に指を当てる有栖
「はーん、貴方…大概(タイガイ)の悪者ね。救いようの無いクズな男ね……うーん、そうねぇ…優輝!私はベイ付きの魔女だから、全面的な協力は当然無理だけど…コイツによって受けた被害は救済してあげるわ。その後は自分達で頑張りなさい」
そして有栖は三姉妹に近づいた
顔面を潰されたアリスを抱き上げると「【女神祝福(エリクサー)】」と唱えた。そして、魔装機兵に殴られた時の衝撃でグチャグチャにされたアリスの顔に口付けをした
するとアリスの全身から、まばゆいばかりの聖なる光が溢れ出した
「あれは!…全てを治癒すると伝承で聞いてた…エリクシールの上位魔法…本当に存在したんだ」
おとぎ話レベルの魔法を初めて見るカルーア。その有栖が、次はカルーアに近寄った。有栖はカルーアを仰向けに抱き起こし、自分の右手首を見た
「ブシュ!」
触れてもいないのに、有栖の右手首に1本の傷が走り血が溢れてきた。その部分をカルーアの口に当てた
「騙されたと思って飲んでみて」
「ゴキュゴキュ…」
一瞬カルーアの身体が青白く光ると、魔力枯渇と消費過多で青ざめていた彼女の顔が、ミルミルと健康的に回復した
「嘘!?さっきまでのツラさが…全然無い…それに、身体の芯から魔力が溢れ出すみたいだ…」
魔女の血を飲んだカルーアは完全復活…どころか以前よりパワーアップして立ち上がった。更にアリスに考え無しに回復魔法を使って、疲弊していたサーシャにも飲ませた
「凄い…このチカラは…なんですの?」
サーシャもカルーアと同じ様に、パワーアップして立ち上がった。そして有栖は黙って右手首を見つめると、詠唱もしていないのに傷が塞がった。その後、ケヌマの横に立った
「朽ち果てなさい!……圧滅(アツメツ)!」
赤黒い光で描いた魔法円をケヌマに落とすと…
「くべばっ!?」
ケヌマの全身は圧縮プレス機に挟まれ全身が潰された様に、一瞬にして血の滴るひき肉になった
「さて優輝…これで貴方へのお礼は済んだよね?ま、十二分なお返しだと思うけどね」
「また、何処かへ行くのか?」
「今、アレクスの所で世話になっててね。何も言わずに来ちゃったから、そろそろ帰らせてもらう。…落ち着いたら帰って来るわ。忙しいところを邪魔して悪かったね、じゃ!」
そう言い残し【消去の魔女】は再び現れた六芒星の光の中に飲まれ、その光とともに姿を消した
「姉さん、無事なのかい?」
「何があったのカルーア?」
とりあえずだが三姉妹は救われた
続く
イシス王国側は主力部隊の第1軍と共に軍神アイザーとイシスの三賢者を欠く絶望的な戦いの中、優輝の呼び掛けに応えて現れた徳川有栖
しかし、彼女への願いは大き過ぎて、ソレでは釣り合わないと一蹴されてしまう。その有栖が絶望感に飲み込まれている優輝に近づく
「貴方…日本でグウタラに過ごしてたクチ?この世界に呼ばれて「勇者」とか担がれて、転生の女神からチートを授けられたから、この世界では別人の様にやり直そうと思ったの?今日まで自分なりには頑張ったつもりなの?
……はぁwどちらの世界でも、ほとんどの人は必死で頑張ってるんだよ?たまたま転生者に選ばれただけで変われるの?その日から数ヶ月頑張っただけで世界を動かせる程の漢(おとこ)に変われたの!?……はぁ…甘ちゃんね、とんだ甘ちゃんだわ!虫唾が走るわっ!!」
「同郷の者に呼ばれたから来た」と言った有栖に僅かな不安を覚えたベイだったが、有栖の優輝への物言いに彼女の考えを察したベイ・ガウザー
「つまり、有栖は俺達に敵対する気はないのだな?」
「まぁ…15年以上留守にしてたとは言え、私は貴方にお付きの魔女ですからね。当然でしょ」
このまま優輝の最後の望みは潰えて、イシスは滅亡するかと思われたが…
「ちっ!まだかよ…女の話はなげーよなぁ、早く終わらせろよな、このクソメスが!」
ベイ・ガウザーの指示とはいえ、目の敵である男(ヒイロ)と同居している三姉妹へのトドメを待たされていたケヌマは、イライラが抑えられなかった
「……あぁん!?クソメス?…私の事かな?」
さっきまでケラケラ笑っていた有栖の雰囲気が変わった。近くに居る優輝は当然として、怒りのオーラが滲(にじ)み出てきた有栖に、思わず後ずさるベイ・ガウザー
「あっ!?ぶぅわかっ!そのレディを怒らせてはぬわりません!最近、加入した貴様は知らないでしょうが、その御方ぅわ…」
「なんですかオデュッセウス様?このクソメスが何だと言うんすか?」
数ヶ月前、オデュッセウスに拉致られてきたケヌマは【消去の魔女】の事を一切知らなかった。その辺の魔法使いの中ではかなり上位の存在。そんな程度と思い込み軽口を叩いてしまった。有栖がケヌマを睨む
「……はーん、ハイエルフをさらって来て、そのおもちゃの動力源にしてるのね。非道な奴ね、オマエ!ベイ!コイツは踏み潰しても構わないかしら?」
ベイ・ガウザーは有栖を良く知っている様だ。有栖がここまで怒ったら、もうどうしようも無い。という感じのあきらめ顔をしていた
「ソイツに関して止めはせん。お前の好きにしろ」
「優輝!貴方の頼みを1つ聞いてあげる!貴方達の敵であるコイツを始末してあげるわ!」
「なめんな、クソメスが!」
「貴方…来世では喧嘩を売る相手は間違えないことね…」
有栖達の会話を待っている間に、魔操機兵のエネルギーはフル充電されていた。自信満々に有栖に突進する魔操機兵のケヌマ
「天陣(テンジン)」
有栖は右手を掲げ手首で円を描くと、その形通りの光る魔法円が現れた。有栖はその魔法円に人差し指と中指を添えて、右手左手共に魔法円に引っ掛けた
「天地崩壊(テンチホウカイ)!」
魔法円に突っ込んだ左右の指を、右手は右斜め下、左手は左斜め下に引っ張ると魔法円は「パキンッ!」と音を立てて割れて消えた
(アレが一体、何だと言うんだ?)
ベイ・ガウザー以外は、有栖の行為が理解出来ていなかった。構わずに突進していた魔操機兵だったが…
「バキンッ!ゴワシャ!」
突然、音を立ててバラバラと地面に砕けた
「あっ…がっ…」
操縦席に居たケヌマも泡を吹いて倒れている
「あ、有栖…その魔法は一体?」
優輝は恐る恐る聞いてみた
「これ?…ん~…結合力(モールド)って知ってるかな?」
優輝とカルーアは心当たりがあった。かつてドーガがヘパイトスの奥さんアテナと模擬戦をした時、鎧の1部分を軽く押されてバラバラと崩壊したドーガの鎧を目の当たりにしていた
「物には、その結合力(モールド)があるんだけど、結界内に居る者のモールドを破壊する魔法よ…ちなみに私のオリジナルだけどね♪」
つまり、魔操機兵もケヌマも全ての関節をバラバラに砕かれたらしい。身動き出来ないケヌマに近づき、彼の額に指を当てる有栖
「はーん、貴方…大概(タイガイ)の悪者ね。救いようの無いクズな男ね……うーん、そうねぇ…優輝!私はベイ付きの魔女だから、全面的な協力は当然無理だけど…コイツによって受けた被害は救済してあげるわ。その後は自分達で頑張りなさい」
そして有栖は三姉妹に近づいた
顔面を潰されたアリスを抱き上げると「【女神祝福(エリクサー)】」と唱えた。そして、魔装機兵に殴られた時の衝撃でグチャグチャにされたアリスの顔に口付けをした
するとアリスの全身から、まばゆいばかりの聖なる光が溢れ出した
「あれは!…全てを治癒すると伝承で聞いてた…エリクシールの上位魔法…本当に存在したんだ」
おとぎ話レベルの魔法を初めて見るカルーア。その有栖が、次はカルーアに近寄った。有栖はカルーアを仰向けに抱き起こし、自分の右手首を見た
「ブシュ!」
触れてもいないのに、有栖の右手首に1本の傷が走り血が溢れてきた。その部分をカルーアの口に当てた
「騙されたと思って飲んでみて」
「ゴキュゴキュ…」
一瞬カルーアの身体が青白く光ると、魔力枯渇と消費過多で青ざめていた彼女の顔が、ミルミルと健康的に回復した
「嘘!?さっきまでのツラさが…全然無い…それに、身体の芯から魔力が溢れ出すみたいだ…」
魔女の血を飲んだカルーアは完全復活…どころか以前よりパワーアップして立ち上がった。更にアリスに考え無しに回復魔法を使って、疲弊していたサーシャにも飲ませた
「凄い…このチカラは…なんですの?」
サーシャもカルーアと同じ様に、パワーアップして立ち上がった。そして有栖は黙って右手首を見つめると、詠唱もしていないのに傷が塞がった。その後、ケヌマの横に立った
「朽ち果てなさい!……圧滅(アツメツ)!」
赤黒い光で描いた魔法円をケヌマに落とすと…
「くべばっ!?」
ケヌマの全身は圧縮プレス機に挟まれ全身が潰された様に、一瞬にして血の滴るひき肉になった
「さて優輝…これで貴方へのお礼は済んだよね?ま、十二分なお返しだと思うけどね」
「また、何処かへ行くのか?」
「今、アレクスの所で世話になっててね。何も言わずに来ちゃったから、そろそろ帰らせてもらう。…落ち着いたら帰って来るわ。忙しいところを邪魔して悪かったね、じゃ!」
そう言い残し【消去の魔女】は再び現れた六芒星の光の中に飲まれ、その光とともに姿を消した
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