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冒険と成長の三姉妹

リーリア姉妹来訪

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【翌朝のキッチン】
「皆さん…おはようございます…朝食の準備は…出来ていますから…顔を洗ってきて…ください…今朝は…ベーコンと…野菜スープです…」

「おはようミル、5人分の食事の支度を1人にやらせて、すまないな…」

「それに料理の腕前も上がってるし、家に居る間は楽させてもらってるね。ありがとう!」

先に顔を洗ったヒイロとカルーアが、ミルの料理に感謝と賛辞を送っていた


「いただきます」X5

「うんうん、本当にミルちゃんのご飯、美味しくなったよねぇ、アタシ楽しみなんだぁ」

アリスもミルの料理に満足している。サーシャも美味しそうに食べていたが、何やら気になっている様子だ

「兄さん、頬にご飯が付いてるよ」

「えっ!?何処だ?」

「仕方ないね、取ってあげるよ、ほら、じっとしてて……はい、とれたよ。パクっ!」

(おかしいですの!確かに昨夜はカルーア姉さまとヒイロ兄さまが、一緒に寝てはいましたが……ツンデレお姉さまが、お兄さまにあんなに優しく…親しくしてるなんて、有り得ませんの!)

「んっ!?どうかしたの、サーシャ?」

アリスがサーシャを覗き込んだ

「カルーア姉さまとお兄さま……昨夜、何か有りましたの?」

「ギクッ!」X2

昨日、偶然お風呂場で居合わせた2人。良い雰囲気の中、ヒイロのキカン棒を素手と股で処理してあげたカルーア
彼女は自分が異性の対象にされた事に悦びを感じていたのだが、それが今朝の態度に出ていた様だ

「いやいや、カルーアは本来…凄く良い妹だからな、特別、何かあったとかじゃないぞ…」

「そ、そうだよ…兄さんがだらしない事してたから、仕方なくだよ、うん…」

(あからさまに怪しいですの!)

「おかわり、ちょうだい!」

そんな空気が微塵も気にならないアリスは、ミルにおかわりを催促した

「はい…少し…お待ちくださいね…よそって…」

「ピンポーン!」

ミルが席を立った時、玄関の呼び鈴が鳴った

「んっ!お客さんかな?サーシャ、出てきてもらえるかな?」

ヒイロは話題を変える好機と判断し、サーシャを玄関に向かわせた。話を逸らされたと思い、渋々立ち上がるサーシャ「ガチャ!」玄関を開けると見知った顔の3人が立っていた

「シェリーさんとシャルルさん、それに師匠まで!どうされたのですか?」

来客はシェリー姉妹と、ガルダンだった

「朝から申し訳ありません。自分、武闘会でアドルさんに1回戦負けした【ガルダン】です。その、今回はお願いが有りまして…」

「はぁーい、ヒイロ!朝からごめんね。実は…彼とパーティを組むことにしたの!」
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3人の話を聞くと……昨日、昇進テストがあり、めでたくシェリーとシャルルが、Bランクに昇進出来たらしい

そのテストにガルダンも居て、彼もBランクに昇進したらしく
「どうせなら、パーティ組まない?」
と、シェリーに声を掛けられたらしい

「ほら、私たち姉妹って防御が弱いじゃない?だからね、タンク役のガルダンが居れば、Bランク用のクエストも楽になるかなぁ?って」

「なるほどね、確かにそうだな…ところで、ウチに来た要件は?その報告だけしに、わざわざ来たのか?」

シェリーとヒイロの会話を黙って聞いていたシャルルだったが、ここでヒイロの腕に腕を絡ませて話に入ってきた

「違うのよ、ガルダンさんって凄い肉体なんだけど、装備が安物で使い込んでるから、ヒイロに彼用のアーマーを作って欲しいのよ!」

「ソレは良いとして、シャルルさん、兄さんに引っ付き過ぎだよ!
兄さんに迷惑だから離れてくれないかな!」

ヒイロにベタベタするシャルルが気に入らないカルーアは、露骨に彼女に文句を言った
睨み合い火花を散らす2人w

「そ、それでですね。申し訳ないのですが…
ヒイロ君の妹さん達は何点か、ミスリル製の装備をされてますよね
おそらくヒイロ君が作られたのでしょう?
良かったら、自分のアーマーを、ミスリルで作って欲しいのです」

「なるほど!ミスリルで、ですか?」

考え込むヒイロ
ガルダンの巨体を考えると、微量のミスリル鉱石では、彼のアーマーを作るには足りない
再び【エルドラ山脈】に行く必要がある

「構いませんが…かなり高くなりますよ?」

「それでも自分は、彼女達を守る為に少しでも役に立ちたいのです!」

今までソロで冒険者をしていたガルダンが、初めてパーティに誘われたのだ
それに、パーティは美人姉妹ときている
男なら是が非でも、やらねばならないシチュエーションだろう

「お金なら私達が出すわ!いくらなの?」

「そうだなぁ…シェリー達との仲を踏まえて…安めに設定して…30万ゼニー、5万プラス毎に別の装備も作るよ」

「分かったわ!50万ゼニー、前払いで置いて行くわね!ほら、シャルル帰るわよ!」

「えぇ!?もう少し、良いじゃない!」

「ほら!早く帰りなよ!キミ達の分まで朝食は、用意してないんだからさ!」

「ふんだ!分かったわよ」

「お願いします、ヒイロ君。それでは…」

突然の大きな依頼がやって来た
再び【エルドラ山脈】に向かう事になった


続く
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