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少女たちとの出会い
蒸れるアリス
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【ヘルメスの街の広場】
シェリーとシャルルとのDANCE練習を、そこそこに切り上げるとネネカさんが近づいて来た
「ヒイロ君たちも舞踏会に参加しますか?……アリスちゃんとヒイロさんの2人ですね。あの大きなステージで同時に3組が踊ります。持ち時間は5分になりますよ」
ネネカさんから当日の説明を受けた。アリスはもう、やる気満々の瞳をしている
「舞踏会用の服を買いに行こうか?」
「いいのぉ?お兄ちゃん!…わーい大好きぃ♪」
思った事を変に遠慮をせずに素直に表現する、それこそがアリスの長所と言える。言われる側も笑顔になれるアリスの笑顔は、1つの宝とも言えた。それ故にサーシャもアリスには、手出し出来ない理由なのだろう
「それじゃぁ行こうか、兄さん、姉さん。私も参加登録は済ませたからね」
「えっ!?カルーアも舞踏会に出るのぉ?」
「うん、わたしも武闘会に出るよ」
「カルーアは誰と出るのぉ?」
「えっ!?1人だよ」
「ほえっ!?そうなのぉ?」
アリスは妹も舞踏会に出ると思っているようだが、カルーアが言ってるのは武闘会の方だった
【洋服屋】
服屋にやって来た3人。ヒイロは所謂(いわゆる)タキシード系の服を買うと、アリスはそれに合う服を選び始めた
「お兄ちゃんの服に合わせようとしたらぁ…うーん、コッチのドレスかなぁ…ん~、コッチのヒラヒラしたのも可愛いしなぁ…」
洋服選びとなったら年相応に悩んでいるアリスの姿は、傍から見ても微笑ましい可愛いさだろう
ヒイロも知り合いに自慢したくなった程だ。その証拠に、いつもなら姉の手助けにスグ入るカルーアも、少し距離をあけた位置から悩み悶える姉の姿をニコニコしながら見守っていた
「あーん、決められないよぉ…ねぇカルーア、お兄ちゃんと踊る時のお洋服はぁ、どれがアタシに似合うと思うぅ?手伝ってよぉ…」
遂に自力で選びきれなくなったアリスは、傍で見つめていた妹に助けを求めた
「やれやれ仕方ないなぁ姉さんは…教わったDANCEだと、姉さんの方が動きが多いからターンした時に服がヒラヒラ舞うように、フリフリが多い服が良いんじゃないかな?それで姉さんを象徴する紅系の色にすれば、凄く似合うと思うよ!」
「流石カルーアね、的確なアドバイスだわ!うーん、じゃぁコレなんかどうかなぁ?うん、コレにするねぇ、店員さん…このドレスお願いしまぁす!」
妹と2人で選んだ服を、この前のクエストで得た初収入を使って笑顔で支払いをするアリスは、眩しいくらいの笑顔を周囲に放っていた
ミルに1週間、グレイスの手伝いを許可したのだけれど、サーシャもお店を手伝いたい、と言ってきた
(兄さん、サーシャが居ない間、わたしも兄さんもサーシャからエッちい悪戯されずに済むよ)
カルーアのアドバイスに同意したヒイロは、サーシャにミルと同じ日数【サメ焼き屋】を手伝ってあげるように伝えた
【ヒイロの工房】
今日から1週間は、ヒイロとアリスとカルーアの3人で過ごす事になった。時刻は夕方に差し掛かっていた
「今日は、わたしが夕食の支度をするから2人はDANCEの練習でもしてなよ」
カルーアは気を利かせてキッチンに向かった。アリスは物覚えが良く、昼間シェリーに教えられた事が、かなり身に付いている
対して鍛冶屋一筋のヒイロはなかなか、DANCEが飲み込めていない。アリスをパートナーに踊り、アリスの動きに合わせる様に少しずつ息を合わせていった
「はぁはぁ…どう、お兄ちゃん…少しは感じが掴めて…きたかな?はぁはぁ…」
何とかヒイロが合わせやすい様にと試行錯誤しながら動いていたアリスは、運動量が多くなりかなりの汗で蒸れていた
「何とか…動きは覚えたけど…アリスの動きに…はぁはぁ…ピッタリにとは…いかないな…」
必死に合わせようとするが、上手く噛み合わない。帰ってからの2人の練習は1時間を超えていた。2人ともかなり汗をかいている
要所要所で動きを止める場面でアリスと密着するのだが、その時に14歳のアリスの若いエキスを含んだ匂いが、汗に乗ってヒイロの嗅覚を強く刺激した
アリスの甘い匂いがヒイロの脳内に染み込んで行く様だった。その時アリスと目が合った!14歳の少女の真剣な瞳に見入ってしまったヒイロ。明日はアリスとステージで本番だ
続く
シェリーとシャルルとのDANCE練習を、そこそこに切り上げるとネネカさんが近づいて来た
「ヒイロ君たちも舞踏会に参加しますか?……アリスちゃんとヒイロさんの2人ですね。あの大きなステージで同時に3組が踊ります。持ち時間は5分になりますよ」
ネネカさんから当日の説明を受けた。アリスはもう、やる気満々の瞳をしている
「舞踏会用の服を買いに行こうか?」
「いいのぉ?お兄ちゃん!…わーい大好きぃ♪」
思った事を変に遠慮をせずに素直に表現する、それこそがアリスの長所と言える。言われる側も笑顔になれるアリスの笑顔は、1つの宝とも言えた。それ故にサーシャもアリスには、手出し出来ない理由なのだろう
「それじゃぁ行こうか、兄さん、姉さん。私も参加登録は済ませたからね」
「えっ!?カルーアも舞踏会に出るのぉ?」
「うん、わたしも武闘会に出るよ」
「カルーアは誰と出るのぉ?」
「えっ!?1人だよ」
「ほえっ!?そうなのぉ?」
アリスは妹も舞踏会に出ると思っているようだが、カルーアが言ってるのは武闘会の方だった
【洋服屋】
服屋にやって来た3人。ヒイロは所謂(いわゆる)タキシード系の服を買うと、アリスはそれに合う服を選び始めた
「お兄ちゃんの服に合わせようとしたらぁ…うーん、コッチのドレスかなぁ…ん~、コッチのヒラヒラしたのも可愛いしなぁ…」
洋服選びとなったら年相応に悩んでいるアリスの姿は、傍から見ても微笑ましい可愛いさだろう
ヒイロも知り合いに自慢したくなった程だ。その証拠に、いつもなら姉の手助けにスグ入るカルーアも、少し距離をあけた位置から悩み悶える姉の姿をニコニコしながら見守っていた
「あーん、決められないよぉ…ねぇカルーア、お兄ちゃんと踊る時のお洋服はぁ、どれがアタシに似合うと思うぅ?手伝ってよぉ…」
遂に自力で選びきれなくなったアリスは、傍で見つめていた妹に助けを求めた
「やれやれ仕方ないなぁ姉さんは…教わったDANCEだと、姉さんの方が動きが多いからターンした時に服がヒラヒラ舞うように、フリフリが多い服が良いんじゃないかな?それで姉さんを象徴する紅系の色にすれば、凄く似合うと思うよ!」
「流石カルーアね、的確なアドバイスだわ!うーん、じゃぁコレなんかどうかなぁ?うん、コレにするねぇ、店員さん…このドレスお願いしまぁす!」
妹と2人で選んだ服を、この前のクエストで得た初収入を使って笑顔で支払いをするアリスは、眩しいくらいの笑顔を周囲に放っていた
ミルに1週間、グレイスの手伝いを許可したのだけれど、サーシャもお店を手伝いたい、と言ってきた
(兄さん、サーシャが居ない間、わたしも兄さんもサーシャからエッちい悪戯されずに済むよ)
カルーアのアドバイスに同意したヒイロは、サーシャにミルと同じ日数【サメ焼き屋】を手伝ってあげるように伝えた
【ヒイロの工房】
今日から1週間は、ヒイロとアリスとカルーアの3人で過ごす事になった。時刻は夕方に差し掛かっていた
「今日は、わたしが夕食の支度をするから2人はDANCEの練習でもしてなよ」
カルーアは気を利かせてキッチンに向かった。アリスは物覚えが良く、昼間シェリーに教えられた事が、かなり身に付いている
対して鍛冶屋一筋のヒイロはなかなか、DANCEが飲み込めていない。アリスをパートナーに踊り、アリスの動きに合わせる様に少しずつ息を合わせていった
「はぁはぁ…どう、お兄ちゃん…少しは感じが掴めて…きたかな?はぁはぁ…」
何とかヒイロが合わせやすい様にと試行錯誤しながら動いていたアリスは、運動量が多くなりかなりの汗で蒸れていた
「何とか…動きは覚えたけど…アリスの動きに…はぁはぁ…ピッタリにとは…いかないな…」
必死に合わせようとするが、上手く噛み合わない。帰ってからの2人の練習は1時間を超えていた。2人ともかなり汗をかいている
要所要所で動きを止める場面でアリスと密着するのだが、その時に14歳のアリスの若いエキスを含んだ匂いが、汗に乗ってヒイロの嗅覚を強く刺激した
アリスの甘い匂いがヒイロの脳内に染み込んで行く様だった。その時アリスと目が合った!14歳の少女の真剣な瞳に見入ってしまったヒイロ。明日はアリスとステージで本番だ
続く
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