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少女たちとの出会い
カルーアの秘密デートは蜜の味
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【アルバート家中庭】
ヒイロは強い刺激でグッタリしてしまったアリスを背中に担いで、カルーアの方に向かった
「おや?兄さん、姉さんはどうしちゃったんだい?くたばってるじゃないか」
ヒイロは激しく稽古しすぎた。と言葉を濁し3人で室内に戻った……
案の定サーシャからも、アリスの事を質問された。とりあえず彼女達の部屋へアリスを運びベッドに寝させた
「姉さんはこのままにするのかい?」
「気付け薬や栄養剤を与えようと……あっ!在庫が無かった…仕方ないな。買い物に行くか」
「それじゃあ…わたしは兄さんと買い物に行くから、サーシャは姉さんの事を頼むよ」
「分かりました。でもお兄さま、激し過ぎる稽古は程々にしてくださいね」
ヒイロは反省して頭を下げた。革製の大きな買い物袋2つを持ち、街へ向かった
【ヘルメスの商店街】
ヒイロは薬草店で必要な物を見ていた
カルーアは向かいに観葉植物の店を見つけると、ヒイロに断りを入れてから、観葉植物の花屋に移動した
「やっぱりカルーアはエルフだから、植物が好きなんだなあ…」
カルーアは自分達の部屋に、花を飾るのも良いだろうと考えていた。ソレは倒れてるアリスも喜ぶ筈だと…
「あら?貴方はヒイロさんの所で同居している…カルーアちゃんだっけ…」
カルーアに声を掛けてきたのは、以前冒険者ギルドで会ったシェリーとシャルルの双子女冒険者だった
「あっ、どうも……」
「ふぅん、貴方 人見知りなのかな?まぁ、あまりヒイロさんの足手まといにならないでね!」
「ちょっとシャルル、そういう言い方はないでしょ?」
愛想の良い挨拶が出来なかったとは言え、強めのツッコミにカルーアは気分を悪くした
「街に馴染んでない風だったけど、ヒイロさんが優しいからって、あまり迷惑を掛けちゃ駄目よ!」
更に追い打ちを掛けられ、頭に来たカルーアはツイツイ口走ってしまう
「そんなんじゃないよ!今日は、その…デートだよ!わたし達は仲良いからね」
あからさまな子供扱いに、思わず嘘を付いてしまったカルーア
「はいぃ!?流石にソレは無いわ!ヒイロさんは大人の女性が好みなのよ!貴方達みたいなお子様は眼中に無いわよ」
「そ、そんな事は無いさ!彼は何度もわたしの身体を触ってくるし……それに!昨日なんかは…2人で一緒にお風呂入ったりした仲だし!」
「いやいや、恋人なら一緒にお風呂に入る前にする事があるでしょ?……ん?キスよ、Kiss!」
「ちょっと、シャルル!もうヤメときなって!ゴメンね、カルーアちゃん、この子ってばヒイロさんに好意的だから、嫉妬して絡んじゃってぇ」
突っかかるシャルルといさめるシェリー
ソレに対抗するカルーア
その3人の背後から声がかかる
「やぁシェリーとシャルルじゃないか!
誰が誰に嫉妬してるんだい?」
どうやら買い物を終えたヒイロが、戻らないカルーアを探しに花屋に来たようだ
「ヒイロさん、こんにちは
あの、妹がカルーアちゃんにちょっかいを…」
カルーアからしてみれば、突っかかるシャルルも気に入らないが、シェリーのカルーア【ちゃん】呼びも気になる様だ
「こ、こんにちはヒイロさん、あの…この子が今日、ヒイロさんとデートだって言うから、気になっちゃって…」
シャルルもヒイロの登場に、少し気が動転しているが、デートではないでしょ?と確認したいようだ…
ヒイロはシャルルとカルーアの顔を交互に見比べた
イタズラ好きで負けず嫌いなカルーアが、ツイツイ見栄を張ったのだろうと推察した
「ええ、そうなんですよ!せっかくだから買い物デートしようと、無理にカルーアに来てもらったんです」
「兄さん…」
カルーアは負けず嫌いから言ってしまった嘘に、気を使って合わせてくれたヒイロにときめいてしまった
「う、嘘でしょう?ヒイロさんがこんな幼い娘に興味を持つなんて信じられない!」
ヒイロに気持ちを募らせるシャルルは動揺している
シェリーはヒイロの優しさを汲み取り、良い関係なんだな、と理解したが、それでもシャルルは納得出来ずに…
「じゃ、じゃあ…キスくらいは、もうしたんです…よね?」
流石にその質問には「えっ?」と、動揺したヒイロだった
驚いたヒイロの表情から、自分の嘘がバレそうな可能性を感じたカルーアは、ヒイロの腹の辺りの服を掴み下に引っ張った
「な、なんだい…カルー…!?」
嘘を隠さんが為、負けず嫌いから、ヒイロを前屈みにさせてカルーアは無理やり、ヒイロの唇に唇を合わせた
「まっ!?」
シェリーとシャルルはカルーアの意外な行動に驚いた!強引に唇を奪ったカルーアも、顔全体を真っ赤にして恥ずかしがっている
「ぷはっ」
5秒くらいのKissの後、2人は離れた
「あらあら」といった感じのシェリーと、完全KOされた感じになっているシャルル
「ほら、本当だろ!さ、用事は済んだし、もう帰ろうよ!」
恥ずかしさを隠すように、カルーアはヒイロの袖を引っ張るように2人の元から立ち去った
ニヤニヤするシェリーと放心したシャルルを残して…
帰り道でカルーアはヒイロに事情を説明した
からかわれて、ついムキになってしまった事
予想外のKissに動揺したヒイロだったが、顔全体を真っ赤にして説明するカルーアから、いつものイタズラ好きな彼女とかけ離れた可愛さが垣間見れたので、ヒイロは家に帰るまでニヤニヤしながら話を聞いていた
「もう、何をニヤニヤしてるのさ!こういうのは、コレっきりだからね!だから、調子に乗らないでよね!……あぁ!昨日も同じセリフを言った気がするぅ!もぉ!」
カルーアは恥ずかしさを誤魔化すように、家に帰るまで何度か声を張り上げていた
続く
ヒイロは強い刺激でグッタリしてしまったアリスを背中に担いで、カルーアの方に向かった
「おや?兄さん、姉さんはどうしちゃったんだい?くたばってるじゃないか」
ヒイロは激しく稽古しすぎた。と言葉を濁し3人で室内に戻った……
案の定サーシャからも、アリスの事を質問された。とりあえず彼女達の部屋へアリスを運びベッドに寝させた
「姉さんはこのままにするのかい?」
「気付け薬や栄養剤を与えようと……あっ!在庫が無かった…仕方ないな。買い物に行くか」
「それじゃあ…わたしは兄さんと買い物に行くから、サーシャは姉さんの事を頼むよ」
「分かりました。でもお兄さま、激し過ぎる稽古は程々にしてくださいね」
ヒイロは反省して頭を下げた。革製の大きな買い物袋2つを持ち、街へ向かった
【ヘルメスの商店街】
ヒイロは薬草店で必要な物を見ていた
カルーアは向かいに観葉植物の店を見つけると、ヒイロに断りを入れてから、観葉植物の花屋に移動した
「やっぱりカルーアはエルフだから、植物が好きなんだなあ…」
カルーアは自分達の部屋に、花を飾るのも良いだろうと考えていた。ソレは倒れてるアリスも喜ぶ筈だと…
「あら?貴方はヒイロさんの所で同居している…カルーアちゃんだっけ…」
カルーアに声を掛けてきたのは、以前冒険者ギルドで会ったシェリーとシャルルの双子女冒険者だった
「あっ、どうも……」
「ふぅん、貴方 人見知りなのかな?まぁ、あまりヒイロさんの足手まといにならないでね!」
「ちょっとシャルル、そういう言い方はないでしょ?」
愛想の良い挨拶が出来なかったとは言え、強めのツッコミにカルーアは気分を悪くした
「街に馴染んでない風だったけど、ヒイロさんが優しいからって、あまり迷惑を掛けちゃ駄目よ!」
更に追い打ちを掛けられ、頭に来たカルーアはツイツイ口走ってしまう
「そんなんじゃないよ!今日は、その…デートだよ!わたし達は仲良いからね」
あからさまな子供扱いに、思わず嘘を付いてしまったカルーア
「はいぃ!?流石にソレは無いわ!ヒイロさんは大人の女性が好みなのよ!貴方達みたいなお子様は眼中に無いわよ」
「そ、そんな事は無いさ!彼は何度もわたしの身体を触ってくるし……それに!昨日なんかは…2人で一緒にお風呂入ったりした仲だし!」
「いやいや、恋人なら一緒にお風呂に入る前にする事があるでしょ?……ん?キスよ、Kiss!」
「ちょっと、シャルル!もうヤメときなって!ゴメンね、カルーアちゃん、この子ってばヒイロさんに好意的だから、嫉妬して絡んじゃってぇ」
突っかかるシャルルといさめるシェリー
ソレに対抗するカルーア
その3人の背後から声がかかる
「やぁシェリーとシャルルじゃないか!
誰が誰に嫉妬してるんだい?」
どうやら買い物を終えたヒイロが、戻らないカルーアを探しに花屋に来たようだ
「ヒイロさん、こんにちは
あの、妹がカルーアちゃんにちょっかいを…」
カルーアからしてみれば、突っかかるシャルルも気に入らないが、シェリーのカルーア【ちゃん】呼びも気になる様だ
「こ、こんにちはヒイロさん、あの…この子が今日、ヒイロさんとデートだって言うから、気になっちゃって…」
シャルルもヒイロの登場に、少し気が動転しているが、デートではないでしょ?と確認したいようだ…
ヒイロはシャルルとカルーアの顔を交互に見比べた
イタズラ好きで負けず嫌いなカルーアが、ツイツイ見栄を張ったのだろうと推察した
「ええ、そうなんですよ!せっかくだから買い物デートしようと、無理にカルーアに来てもらったんです」
「兄さん…」
カルーアは負けず嫌いから言ってしまった嘘に、気を使って合わせてくれたヒイロにときめいてしまった
「う、嘘でしょう?ヒイロさんがこんな幼い娘に興味を持つなんて信じられない!」
ヒイロに気持ちを募らせるシャルルは動揺している
シェリーはヒイロの優しさを汲み取り、良い関係なんだな、と理解したが、それでもシャルルは納得出来ずに…
「じゃ、じゃあ…キスくらいは、もうしたんです…よね?」
流石にその質問には「えっ?」と、動揺したヒイロだった
驚いたヒイロの表情から、自分の嘘がバレそうな可能性を感じたカルーアは、ヒイロの腹の辺りの服を掴み下に引っ張った
「な、なんだい…カルー…!?」
嘘を隠さんが為、負けず嫌いから、ヒイロを前屈みにさせてカルーアは無理やり、ヒイロの唇に唇を合わせた
「まっ!?」
シェリーとシャルルはカルーアの意外な行動に驚いた!強引に唇を奪ったカルーアも、顔全体を真っ赤にして恥ずかしがっている
「ぷはっ」
5秒くらいのKissの後、2人は離れた
「あらあら」といった感じのシェリーと、完全KOされた感じになっているシャルル
「ほら、本当だろ!さ、用事は済んだし、もう帰ろうよ!」
恥ずかしさを隠すように、カルーアはヒイロの袖を引っ張るように2人の元から立ち去った
ニヤニヤするシェリーと放心したシャルルを残して…
帰り道でカルーアはヒイロに事情を説明した
からかわれて、ついムキになってしまった事
予想外のKissに動揺したヒイロだったが、顔全体を真っ赤にして説明するカルーアから、いつものイタズラ好きな彼女とかけ離れた可愛さが垣間見れたので、ヒイロは家に帰るまでニヤニヤしながら話を聞いていた
「もう、何をニヤニヤしてるのさ!こういうのは、コレっきりだからね!だから、調子に乗らないでよね!……あぁ!昨日も同じセリフを言った気がするぅ!もぉ!」
カルーアは恥ずかしさを誤魔化すように、家に帰るまで何度か声を張り上げていた
続く
応援ありがとうございます!
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