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切り替えスイッチ
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【竹取家】
亜沙美の家に帰る途中で買い物(主に食材)と【粗挽き和風ハンバーグ風和】で晩ご飯を済ませた
「えっとね、ロミータちゃんはもう少し切り替えを上手くしてね。見境なく手を出してこられると困っちゃうからぁ!」
「はい…ごめんなさい…」
家に帰ってからもロミータへの説教は続いていた。その時、亜沙美はある事に気が付いた
「ロミータちゃんも、ミネアさんの普段の時と配信の時みたいに、切り替えスイッチを上手くしてくれたら良いんだけどなぁ…」
「…そうかもね。「配信するぞ、頑張るぞ!」って自己暗示を掛けてからエルフ軍人【デザート・イーグル】になるから、ロミーも亜沙美ちゃんにスキンシップをする時としない時に、同じように切り替えたら良いかもね」
「努力します…」
普段から節操無しに亜沙美にちょっかいを出しているから、思わぬ亜沙美の可愛さに触れた時に簡単に暴走してしまうロミータ。なので、意識的にスイッチを入り切りするのは良い対策と言えるかも知れない
「ねぇ亜沙美ちゃん。今夜の3人のオフコラボ、配信枠は予定してあるわよね?」
「えっと…帰りの電車の中で人に見られないように段取りしたハズですけど……あ、はい。ちゃんと立ててありますよ」
こういうドタバタした時は、配信枠を立て忘れている事がよくある事を知っているミネアが、亜沙美に確認をするように促した
「あ、メルルが雑談配信してるわよ。もうすぐチャンネル登録者が30万人行きそうだから、その事に関して話しているのかしら?…ん?あれ?」
「どうしたのロミー?」
興味本位でワイヤレスイヤホンを片耳に装着して、同じ会社のブイチューバーであるメルルの配信を見だしたロミータは、ある異変に気が付いて彼女の配信を注視した。ミネアも気になりスマホの画面を覗き込む
「…メルルどうしたんだろ?視聴者から振られた結構エッチぃ内容のコメントに積極的に反応してない?」
「えっ?そうなんですか?…私のデビューコラボ配信の時は、結構グイグイ踏み込まれたと思うけどぉ…」
「そうだったわね…あの時はロミーの亜沙美に気安く手を出してくるから、頭が沸騰して気が付かなかったけど…いつの間にかセンシティブキャラみたいになってるわね…」
亜沙美は初絡みからそんな感じに思っていたのだが、ロミータとミネアには強く違和感があるようだ
「そんなに前は違う感じだったんですか?」
「そうね…コンメン(コンサートプリンスのメンバーの略)が全員集合しての【夏の水着大運動会】を開いた時のメルルは…待ち合い室の隅っこで1人でジッとしていたわよね?」
「確かにね。ロミーも声を掛けてみたんだけど…相槌を返してくる程度だったわよね」
「あ、あの…はい。今日は宜しくお願いします…」
ロミータやミネアが知っているメルルと、今流れている配信の彼女はまるで別人のように見えているようだ
「最近、何かあったのでしょうか?」
「……もしかして、彼氏でも出来たとか?」
「いやいや、それは無いでしょ?ウチの事務所は異性との深い交友には厳しいハズよ」
「会社から言われなくても、男っ気をリスナーに悟られたら人気がガタ落ちしちゃうから、迂闊には男は作らないわよね?」
「そりゃ、そうよ…ま、ロミーと亜沙美は同性だから問題無いけどねっ♪」
「問題を起こしたから今日はたっぷり説教したんだけど、ロミータちゃんはまだ理解してくれてないのかなぁ?」
軽く答えたロミータに「今朝の事を反省してないのぉ?」と強めに圧を掛ける亜沙美
「そ、そういう事ではないわっ!うん、反省してるわよ…」
「本当にぃ?」
夫婦漫才を見せられているかのようなミネアだが、イキナリのメルルの変貌ぶりの方が気になって仕方ないようだ
ともあれ、今夜は21時から2時間枠での温泉旅行振り返り配信をする予定なので、3人で先に風呂に入ってから準備をする事にした
「ね~?3人一緒は流石に狭くない?ロミーと亜沙美が入って後からミネアに1人でゆっくり入ってもらえば…」
「それならミネアさん。私と一緒に入りましょうか?ロミータちゃんは1人で入りたいみたいだしぃ♪」
「ちょ!ごめんなさい亜沙美。少し調子に乗っちゃったわっ!勝手なこと言わないから一緒に入ろうよ~」
「ふふ♪2人は本当に仲が良いのね(笑)」
一軒家の風呂とは言え、確かに3人で入ると少し狭く感じるが…ロミータと2人きりで入るのはヤッパリ危険。でも、1人で入らせるのは可哀想かな?という亜沙美の気遣いだった
メルルの急な変化も気になるが、とにかく今夜は3人でのオフコラボ配信を成功させることの方が優先だ
続く
亜沙美の家に帰る途中で買い物(主に食材)と【粗挽き和風ハンバーグ風和】で晩ご飯を済ませた
「えっとね、ロミータちゃんはもう少し切り替えを上手くしてね。見境なく手を出してこられると困っちゃうからぁ!」
「はい…ごめんなさい…」
家に帰ってからもロミータへの説教は続いていた。その時、亜沙美はある事に気が付いた
「ロミータちゃんも、ミネアさんの普段の時と配信の時みたいに、切り替えスイッチを上手くしてくれたら良いんだけどなぁ…」
「…そうかもね。「配信するぞ、頑張るぞ!」って自己暗示を掛けてからエルフ軍人【デザート・イーグル】になるから、ロミーも亜沙美ちゃんにスキンシップをする時としない時に、同じように切り替えたら良いかもね」
「努力します…」
普段から節操無しに亜沙美にちょっかいを出しているから、思わぬ亜沙美の可愛さに触れた時に簡単に暴走してしまうロミータ。なので、意識的にスイッチを入り切りするのは良い対策と言えるかも知れない
「ねぇ亜沙美ちゃん。今夜の3人のオフコラボ、配信枠は予定してあるわよね?」
「えっと…帰りの電車の中で人に見られないように段取りしたハズですけど……あ、はい。ちゃんと立ててありますよ」
こういうドタバタした時は、配信枠を立て忘れている事がよくある事を知っているミネアが、亜沙美に確認をするように促した
「あ、メルルが雑談配信してるわよ。もうすぐチャンネル登録者が30万人行きそうだから、その事に関して話しているのかしら?…ん?あれ?」
「どうしたのロミー?」
興味本位でワイヤレスイヤホンを片耳に装着して、同じ会社のブイチューバーであるメルルの配信を見だしたロミータは、ある異変に気が付いて彼女の配信を注視した。ミネアも気になりスマホの画面を覗き込む
「…メルルどうしたんだろ?視聴者から振られた結構エッチぃ内容のコメントに積極的に反応してない?」
「えっ?そうなんですか?…私のデビューコラボ配信の時は、結構グイグイ踏み込まれたと思うけどぉ…」
「そうだったわね…あの時はロミーの亜沙美に気安く手を出してくるから、頭が沸騰して気が付かなかったけど…いつの間にかセンシティブキャラみたいになってるわね…」
亜沙美は初絡みからそんな感じに思っていたのだが、ロミータとミネアには強く違和感があるようだ
「そんなに前は違う感じだったんですか?」
「そうね…コンメン(コンサートプリンスのメンバーの略)が全員集合しての【夏の水着大運動会】を開いた時のメルルは…待ち合い室の隅っこで1人でジッとしていたわよね?」
「確かにね。ロミーも声を掛けてみたんだけど…相槌を返してくる程度だったわよね」
「あ、あの…はい。今日は宜しくお願いします…」
ロミータやミネアが知っているメルルと、今流れている配信の彼女はまるで別人のように見えているようだ
「最近、何かあったのでしょうか?」
「……もしかして、彼氏でも出来たとか?」
「いやいや、それは無いでしょ?ウチの事務所は異性との深い交友には厳しいハズよ」
「会社から言われなくても、男っ気をリスナーに悟られたら人気がガタ落ちしちゃうから、迂闊には男は作らないわよね?」
「そりゃ、そうよ…ま、ロミーと亜沙美は同性だから問題無いけどねっ♪」
「問題を起こしたから今日はたっぷり説教したんだけど、ロミータちゃんはまだ理解してくれてないのかなぁ?」
軽く答えたロミータに「今朝の事を反省してないのぉ?」と強めに圧を掛ける亜沙美
「そ、そういう事ではないわっ!うん、反省してるわよ…」
「本当にぃ?」
夫婦漫才を見せられているかのようなミネアだが、イキナリのメルルの変貌ぶりの方が気になって仕方ないようだ
ともあれ、今夜は21時から2時間枠での温泉旅行振り返り配信をする予定なので、3人で先に風呂に入ってから準備をする事にした
「ね~?3人一緒は流石に狭くない?ロミーと亜沙美が入って後からミネアに1人でゆっくり入ってもらえば…」
「それならミネアさん。私と一緒に入りましょうか?ロミータちゃんは1人で入りたいみたいだしぃ♪」
「ちょ!ごめんなさい亜沙美。少し調子に乗っちゃったわっ!勝手なこと言わないから一緒に入ろうよ~」
「ふふ♪2人は本当に仲が良いのね(笑)」
一軒家の風呂とは言え、確かに3人で入ると少し狭く感じるが…ロミータと2人きりで入るのはヤッパリ危険。でも、1人で入らせるのは可哀想かな?という亜沙美の気遣いだった
メルルの急な変化も気になるが、とにかく今夜は3人でのオフコラボ配信を成功させることの方が優先だ
続く
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