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化け物たちとの遭遇編

癒しルーム

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【古代遺跡1階】
取り敢えずアリス達は休憩室を調べることにした

「東側の部屋が~マシーン用休憩室と~書いてあります~西側が~生命体用休憩室と~書いてありますよ~」

「アリスはドッチに行こうかなぁ?」

「わたしはマシーン用の部屋を見るよ」

「どうしてだ?」

カルーアは先ほど見た板(タブレット)の映像で、「進化を研究する」と文字が出ていた時に、横に表示されたのが耳の長い種族である事が気になっていた

「あれは、たぶんエルフ族を進化の研究対象として選んだ。って事を言ってたんじゃないかな?と思うんだ。だから、見ておきたいんだよ」

「その可能性は有りますね~実は私も~調べたいんです~」

ハイエルフのカルーアだけでなく、エルフのエルデスもマシーン用休憩室が気になる様だ。エルフ族の1握りに僅かに伝えられている古代人の言葉。更にその上位種であるハイエルフ。2人が気になるのも当然と言えるだろう

「コハラコはドッチ見ようか迷うの……」

5歳児のコハラコには詳しい話は全然解っていなかった

「オデュッセウス伯爵の話だと、コハラコは【賢者の石】で創られた生命だよね。【賢者の石】は古代遺跡から発見されたらしいから、コハラコも一緒にマシーン用休憩室を見ようか」

「うーん、そうするの!」

若過ぎてほとんど理解出来ないだろうコハラコだが、出生の秘密が解るなら見ておいた方が良いだろう。というカルーアの判断に従って、3人はマシーン用休憩室に入った

「じゃあ俺達は生命体用の休憩室を見ておくか」

「そうだねぇ、行こ、行こぅ!」

アリスはヨシュアと手を繋いで、生命体用の休憩室に入った

「お前!は、恥ずかしいだろ?」
「えぇ?良いじゃないぃ!彼氏なんでしょ?」

「だ、だからってよぉ…」
「あは♪もしかして照れてるのぉ?」

ヒイロ、アドル、佐々木。そして4人目であるヨシュア。数を重ねたアリスは手を繋ぐくらい平気になっていたが…
歳の近い異性と手を繋いで歩いた事の無いヨシュアは、手を繋いでいるだけで顔を赤くしていた



【マシーン用休憩室】
「コッチは~エネルギー補給室~って書いてありますね~そちらは……メンテナンス室~?どういう意味でしょうか~」

「メンテナンス…か、聞いた事の無い言葉だね」

機械製品がごく僅かしか存在しないこの世界では【メンテナンス】という言葉は理解出来なかった

カルーアは補給室とメンテナンス室の両方を見たが、一体何をする部屋なのか?さっぱり分からなかった

「エルデス。どうしたんだい?」

エルデスはふたつの部屋の間の壁に掛けられた大きめの板を、じっと見つめている

「もしかしたら~コレって~さっきの解説板(タブレット)の~大きい版じゃないかな~と思いまして~うあっ!?」
 

エルデスがそう言って画面に手の平を充てると…「きゃう~!?」先程のカルーアと同じように魔力を吸わると、コチラも画面が表示されたが…
暗い部屋はモニター以外は無機質な壁だったのだが…外の景色が映し出された

「これは…どうなってますの?」
「外が見えるよ?変なノ」

「これが古代人の技術なのかい?部屋に居ながら外の景色が見えるなんて…」

黒い壁が一瞬で外の景色に変わった事にみんなが驚いている中、タブレットに表示されている文字に目を通すエルデス

「う~ん、今度はほとんど分からない文字です~」

「どれか適当に押してみないかい?意外な情報が得られるかもよ?」

「んー!んー!……はぁはぁ…コハラコじゃ届かないの…」

コハラコは自分も触ってみようとしたが、掛けられている高さが身長より上なので、手が届かなかった
代わりにエルデスが当てずっぽうで、適当に押してみた。すると表示されていた3Dのガイドの少女は消え、初老の男性が映された

「……この項目を選んだという事は、コレを観ている者は現地の種族かな?…もし、私の言葉を理解出来るなら聞いて欲しい
私達は第三惑星の地球から来た。地球と比べてこの星は厳しい環境だ。陽の光も弱く土も痩せている。ひ弱なヒューマンでは、生きていく事さえ厳しい。よって私達は、先住民種族の中からエルフを対象として研究を始めた」

初老の男性は、なるべくゆっくりと聞き取りやすさを意識して話していた

「まさか~そんな事が~!」

エルデスも全ては理解出来ないが、解った事だけでも衝撃を受けていた



【生命体用休憩室】
「ふたつ部屋があるな。コッチはテーブルがある。皿やナイフがあるな…食事用の部屋みたいだな」

「コッチの部屋はねぇ…大きなベッドがあるよぉ!」

ヨシュアが調べている方は食事部屋だった。アリスの方は休憩室だ

「どんな感じかなぁ?」

アリスは無警戒にベッドに寝転がった

「少し硬いなぁ…ん?何だろぉ、このボタン?」

ベッドの側面の落下防止用のカバーの部分に、幾(いく)つかのボタンが並んでいる

「コレは何かなぁ?」

アリスは寝てる人の下側に「波」の模様が描かれているボタンを押した

「うあっ!」

「どうしたアリス?」

アリスが急に声を上げたので、彼女の身に何かあったのか?と心配したヨシュア

「違うのぉ…背中がマッサージされてぇ…気持ち良いのぉ!」

「マッサージ?…あぁ!クレアが時々父さんの身体をほぐしているアレか?ベッドにその能力が有るっていうのか?…ふーん、便利なベッドだな」

キウの館の使用人であるクレアは、村長であるキウが労働した後に、キウの身体をマッサージしていたのを思い出したヨシュア

「コッチのハートマークのボタンはぁ、何かなぁ?」

波マークの方が非常に快適だった為、何の警戒もしないまま【ハートマーク】のボタンを押したアリス

すると休憩室の入り口の強化ガラスが自動的に閉まり、アリスは休憩室でひとりになった

「おい!大丈夫なのかよ?」

いきなりアリスが閉じ込められた事に不安になるヨシュア
しかも強化ガラスは、暗幕スモークが入り休憩室の中は微かにしか見えなくなった

「何だ!?罠なのかよ?」

「きゃあっ!?」
「どうしたっ!?」

ヨシュアが不安になった途端、休憩室の中からアリスの悲鳴が聞こえてきた。ハッキリとは見えないが、ベッドに寝転がるアリスは、ベッドから生えたベルトで両手首と両足首を固定された

「何ナニぃ?怖いよぉ!」

身動きを封じられたアリス
ベッドの側面から無数の機械触手(マジックハンド)が伸びてきた。その先端には聴診器の様な円状の形で、500円玉サイズの物がアリスの全身に張り付いた!

「ひゃうっ!?冷たいよぉ!」

そしてベッドは折れ曲がり、寝ていたアリスの上体を起こすと…聴診器の様な物から電気が流され、アリスの全身を刺激し始めた

「あっ!ダメぇ…くすぐったいよぉ…身体の中から熱くなってきちゃうよぉ!」
 

マジックハンドはアリスの身体のサイズを確認し終えると、彼女の胸の先端や女の子の入り口を集中的に弄り始めた

「ダメぇ!らめぇ!」

服を破られたりはしていないが、マジックハンド以外にも触手の様な物まで伸びてきてアリスの服の中に侵入し、アリスの性感帯を全身同時に刺激している

「ダメぇ…見ないでぇ!…そんな激しくしたらぁ、我慢出来ないよぉ!」

暗くなった強化ガラス越しに、マジックハンド達に全身を弄られて感じている姿を、ヨシュアにさらけてしまうアリス
つまり【生命体用休憩室】とは大人の性処理用マシーンだったようだw

「あ、アリス…」

初めて異性の見悶える姿を目の当たりにしたヨシュア。彼にガン見されている事を知ったアリスは、恥ずかしさで更に感じてしまうのだった


続く
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