68 / 173
梨香と太一は親公認
しおりを挟む
【亜沙美たちの教室】
6月に入り、やや雨の日が増えてきた今日この頃。本日もシトシトと雨が降っている。教室では昼休みの時間になっていた
「へー。梨香ってば亜沙美ちゃんと旅行に行くほど仲良くなってたんだ~?楽しかった?」
「太一君も行ったんだ~へ~ほ~」
クラス委員長であり人気者の梨香を中心に数人の女子が集まり、他愛もない雑談からゴールデンウィークに亜沙美や太一と旅行に行っていた話になっていた
「そうなのですよ。お父様が手配してくれた岐阜の温泉旅館に止まったり、高山の工芸品を見てきたり飛騨牛を堪能してきましたわ」
「飛騨牛!?梨香ってばお嬢様っ!」
「竹取さんって友達と旅行に行ったりするんだ~。そっかぁ私も誘ってみようかな?」
「ん~、なんか断られそうなんだよねぇ…」
「分かる分かる!近寄り難い空気あるよね」
「そう!警戒心の強い小動物みたいだよね」
「マジそれな( ᐛ )σ」
亜沙美のことが話題にあがると、周りの女子たちが亜沙美に対しての印象を思い思いに語り始めていた
「みなさん。憶測で人をアレコレ言うのは良くないですよ。確かに警戒心は強いかも知れませんが…ソフトに接すれば付き合ってもらえると思いますわよ」
「そうなの?」
「ウサギみたい」
「竹取さん可愛いもんね」
「でもさ、どっかで聞いた事あるような声してるんだよね?誰だったかな?」
「テレビのCMとか?」
亜沙美のことを言っている者の中には【VTuber浅宮アミ】を知っている者も居るようだ
(亜沙美ちゃんって割とウッカリさんみたいだし、身バレしないように少し言っといた方が良いかしら?高山で街頭インタビューされた時も危うかったし…)
地方テレビのインタビュアーに目を付けられた3人(主に亜沙美と梨香)は、まず亜沙美がマイクを向けられたのだが…緊張していたのか?上手く話せていなかった
「わ、私っ!いつもはあまり出掛けないんですけどっ!今日は3人で…」
うわずった声は配信の時の【浅宮アミ】チューニングされた声で答えていたのを、横で聞いていた梨香が慌てて…
「わ、私(わたくし)がお誘いしたんですのよ。えぇ彼女はあまり外出しませんので、たまには旅行も良いものだと教えてあげたくなりまして…」
と遮(さえぎ)り小声で「配信用の声になってますわよ」と教えてあげたのだ
梨香がクラスメイトの質問に答えている間、亜沙美は自分の事をどれだけ話されるのか?気になったらしく何度もチラチラと、梨香の方を眺めていた
【立華家】
「こんばんわ。お邪魔します」
「旦那様!浅宮さん達がお見えになりました」
「良く来てくださいました」
「叔父さん、太一君いらっしゃい♪」
「梨香。こさせてもらったよ」
「おー!梨香ちゃん、かなり成長したね。むかし身体が弱かったのが嘘のようだね」
「おかげさまで人並みになれました」
今日は立華パパ主催のバーベキューパーティーが立華家で開かれた。梨香と太一の親同士が同級生の友人なのである。太一も父親と母親を連れてお邪魔していた
「それにしても…梨香ちゃん。エラいべっぴんさんになったねぇ…太一もメロメロなんじゃないの?(笑)」
「(/// ^///)やだ、叔母さまったら…」
太一の母親は、久しぶりに会った梨香があまりにも素敵な女子高生に成長していたので驚いていた。べた褒めされて赤くなる梨香
「母ちゃん何言ってんだよ、やめろよな…」
「いやいやいや、梨香が太一君と結ばれて孫が出来たら叔父さんは嬉しいんだよ♪」
「ε٩(๑>ω<)۶зまたパパったら、その話なの?」
奥さんを亡くして寂しい立華パパは、早く新しい家族が欲しいようで…梨香が太一と早く結ばれることを望んでいるようだ
「美味しいですわ!またこんなに早く、飛騨牛をいただけるなんて思わなかったわ。ね、太一君?」
「お、おう。そうだな…美味しいよな」
温泉旅行以来の飛騨牛に喜んでいる梨香と太一だが、両親から「結ばれるのは何時だね?」と期待されているような目で見られている気がしていたので、イマイチ肉の味が分からなかった。特に梨香の方は耳まで赤くしていた
最近、少しずつ太一に気持ちがなびきつつある亜沙美なのだが…よもや親公認でこんな交流が行われているとは夢にも思っていなかった
続く
6月に入り、やや雨の日が増えてきた今日この頃。本日もシトシトと雨が降っている。教室では昼休みの時間になっていた
「へー。梨香ってば亜沙美ちゃんと旅行に行くほど仲良くなってたんだ~?楽しかった?」
「太一君も行ったんだ~へ~ほ~」
クラス委員長であり人気者の梨香を中心に数人の女子が集まり、他愛もない雑談からゴールデンウィークに亜沙美や太一と旅行に行っていた話になっていた
「そうなのですよ。お父様が手配してくれた岐阜の温泉旅館に止まったり、高山の工芸品を見てきたり飛騨牛を堪能してきましたわ」
「飛騨牛!?梨香ってばお嬢様っ!」
「竹取さんって友達と旅行に行ったりするんだ~。そっかぁ私も誘ってみようかな?」
「ん~、なんか断られそうなんだよねぇ…」
「分かる分かる!近寄り難い空気あるよね」
「そう!警戒心の強い小動物みたいだよね」
「マジそれな( ᐛ )σ」
亜沙美のことが話題にあがると、周りの女子たちが亜沙美に対しての印象を思い思いに語り始めていた
「みなさん。憶測で人をアレコレ言うのは良くないですよ。確かに警戒心は強いかも知れませんが…ソフトに接すれば付き合ってもらえると思いますわよ」
「そうなの?」
「ウサギみたい」
「竹取さん可愛いもんね」
「でもさ、どっかで聞いた事あるような声してるんだよね?誰だったかな?」
「テレビのCMとか?」
亜沙美のことを言っている者の中には【VTuber浅宮アミ】を知っている者も居るようだ
(亜沙美ちゃんって割とウッカリさんみたいだし、身バレしないように少し言っといた方が良いかしら?高山で街頭インタビューされた時も危うかったし…)
地方テレビのインタビュアーに目を付けられた3人(主に亜沙美と梨香)は、まず亜沙美がマイクを向けられたのだが…緊張していたのか?上手く話せていなかった
「わ、私っ!いつもはあまり出掛けないんですけどっ!今日は3人で…」
うわずった声は配信の時の【浅宮アミ】チューニングされた声で答えていたのを、横で聞いていた梨香が慌てて…
「わ、私(わたくし)がお誘いしたんですのよ。えぇ彼女はあまり外出しませんので、たまには旅行も良いものだと教えてあげたくなりまして…」
と遮(さえぎ)り小声で「配信用の声になってますわよ」と教えてあげたのだ
梨香がクラスメイトの質問に答えている間、亜沙美は自分の事をどれだけ話されるのか?気になったらしく何度もチラチラと、梨香の方を眺めていた
【立華家】
「こんばんわ。お邪魔します」
「旦那様!浅宮さん達がお見えになりました」
「良く来てくださいました」
「叔父さん、太一君いらっしゃい♪」
「梨香。こさせてもらったよ」
「おー!梨香ちゃん、かなり成長したね。むかし身体が弱かったのが嘘のようだね」
「おかげさまで人並みになれました」
今日は立華パパ主催のバーベキューパーティーが立華家で開かれた。梨香と太一の親同士が同級生の友人なのである。太一も父親と母親を連れてお邪魔していた
「それにしても…梨香ちゃん。エラいべっぴんさんになったねぇ…太一もメロメロなんじゃないの?(笑)」
「(/// ^///)やだ、叔母さまったら…」
太一の母親は、久しぶりに会った梨香があまりにも素敵な女子高生に成長していたので驚いていた。べた褒めされて赤くなる梨香
「母ちゃん何言ってんだよ、やめろよな…」
「いやいやいや、梨香が太一君と結ばれて孫が出来たら叔父さんは嬉しいんだよ♪」
「ε٩(๑>ω<)۶зまたパパったら、その話なの?」
奥さんを亡くして寂しい立華パパは、早く新しい家族が欲しいようで…梨香が太一と早く結ばれることを望んでいるようだ
「美味しいですわ!またこんなに早く、飛騨牛をいただけるなんて思わなかったわ。ね、太一君?」
「お、おう。そうだな…美味しいよな」
温泉旅行以来の飛騨牛に喜んでいる梨香と太一だが、両親から「結ばれるのは何時だね?」と期待されているような目で見られている気がしていたので、イマイチ肉の味が分からなかった。特に梨香の方は耳まで赤くしていた
最近、少しずつ太一に気持ちがなびきつつある亜沙美なのだが…よもや親公認でこんな交流が行われているとは夢にも思っていなかった
続く
0
お気に入りに追加
41
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
女豹の恩讐『死闘!兄と妹。禁断のシュートマッチ』
コバひろ
大衆娯楽
前作 “雌蛇の罠『異性異種格闘技戦』男と女、宿命のシュートマッチ”
(全20話)の続編。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/329235482/129667563/episode/6150211
男子キックボクサーを倒したNOZOMIのその後は?
そんな女子格闘家NOZOMIに敗れ命まで落とした父の仇を討つべく、兄と娘の青春、家族愛。
格闘技を通して、ジェンダーフリー、ジェンダーレスとは?を描きたいと思います。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
男性向け(女声)シチュエーションボイス台本
しましまのしっぽ
恋愛
男性向け(女声)シチュエーションボイス台本です。
関西弁彼女の台本を標準語に変えたものもあります。ご了承ください
ご自由にお使いください。
イラストはノーコピーライトガールさんからお借りしました
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる