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少女は再び目覚める
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「お嬢様、起きて下さい・・・・お嬢様」
エラの声が聞こえる。
私は、ベッドに寝たまま目をパチパチさせてみる。そして目の前に手を翳す。
小さな手。
記憶を持ったまま、過去に戻ってきた事を確認する。
「お嬢様、具合が悪いんですか?」
エラは心配そうに聞いてくれる。
「大丈夫よ、まだ眠いだけだから」
エラは、亡くなった母の遠縁の家の娘さんよ。
そして、私を絶対に裏切らなかった人。
エラに促されて、鏡台の前に座る。
紺碧の瞳と白金の髪。
私の名前は、ディスティニー・フォン・キャバラン。
アンリタ帝国の公爵令嬢で、後に、皇太子の婚約者になる可能性がある。
「お嬢様、今日は何か雰囲気が違いますね」
そうね、何回も死んだからね。
「今日は、春らしい色のドレスが着たいわ」
「良いと思います」
侍女は、嬉々としてクロゼットから数枚のドレスを持ってくる。
「どれに致しますか」
解らないわ、これがディスティニーの素直な感想だった。
「えっと、貴女達に任せるわ」
侍女のエラとメイド達が、和気あいあいと選び出す。
彼女達の主人であるディスティニーは、美しい白金の長い髪をきつい三つ編みにして、落ち着いた色を好む少女だったからだ。
侍女のエラと、メイド達が選んだ水色の清楚なドレスを、彼女達に手伝って貰いながらディスティニーは恐る恐る着る。
「お嬢様に、痣なんて有りましたかしら」
「まるで、星みたいね」
主人である、少女の身体の管理も彼女達の仕事だ。
エラはディスティニーの髪を丁寧にとかす。
「お嬢様、ドレスがとても似合っていますわ」
「今日は髪型も変えてみようかしら」
心機一転したい。
「はい、わかりました」
エラは、ディスティニーに髪型の提案を始めた。
エラは、嬉々としてディスティニーの髪を纏めている。
「エラ、何だか楽しそうね」
「ええ、楽しいですよ。お嬢様は美しいのに、お洒落に興味が有りませんでしたから」
エラ、ありがとう。
エラが側にいてくれるのは素直に嬉しい。
けど、エラだけでは駄目だ。
自分の味方を増やしながら、相手の戦力を削いでいかなくては。
記憶を持っている、アドバンテージを最大に活用しなくては、私は再び敗れるだろう。
私は変わらなくては。
髪型のように、簡単に変える事はできないかもしれない。
でも、前に進まなくては。
先ずは、・・・・味方にしなくては。
「お嬢様、ノーストン子爵家から手紙が届いてます」
私は、その手紙を軽く読む。
内容は、以前と同じだ。
「ありがとう。素敵に仕上げてくれたわね」
私は手紙を机にしまい、家族の待つ食堂に向かう為に部屋を後にした。
アンリタ帝国での食事は、女神アフロディーテに祈りを捧げてから始まる。
私の崇拝している女神は、邪神メーテル。
私が崇拝している理由は今後、教えよう。
故に、私は邪神メーテルに祈りを捧げている。
父である公爵が、祈りを終えナプキンを取る。
此が、食事が始まる合図になる。
父は、長方形の大きなテーブルの上座に座り、継母である公爵夫人は左隣、腹違いの妹はその隣である。
右隣に座る私は、公爵夫人と相対する。
キャバラン公爵家は、伝統ある名門の家柄だ。
しかし、昨今、皇室から皇女を下賜されていない。
先代の公爵は、皇室に強い執着を持っていたのだろうか?
私の祖母は、先代皇帝の一夜の過ちで身籠ったらしく、母を生んでも遇される事もなく亡くなったらしい。
帝国において、婚外子の立場は認められない。
母は祖母の実家の、子爵家に引き取られたのだ。
ちなみに、帝国の婚姻で、皇室、貴族とも側室は認められている。
側室の子供も、実子と認められているのだが、祖母に側室の立場は与えられなかった故の処置だ。
母は子爵家で、子爵家縁の私生児として育てられていたのだが、先代公爵からの打診で輿入れした。
実際は、拐われるような輿入れだったみたいだ。
故に、私には強い後ろ楯が無い。
しかしながら、そんな母から産まれた私は、皮肉のように皇室の特徴を持って産まれた。
そして同年代の皇太子は紺碧の瞳も、白金の髪も、持ち合わせなかったのだ。
「お姉さま、髪型を変えたのですか」
妹のエリスが、無邪気に話し掛けてくる。
エリスは栗色の髪に、紫色の瞳の愛らしい容貌。
「ええ、そうなの」
エラと相談しながら決めた髪型は、顔の両サイドを編み込んで、腰まで有る後ろ髪は垂らすようにしている。
今までの私は、白金の長い髪を隠すように、三つ編みにしていた。
先代の公爵は、皇室の特徴がある私を可愛がっていたが、継母である公爵夫人をはじめ、周りの大人は良い顔をしていなかった。
『棄てられた皇族』
私は、影でそう言われていた。
公爵夫人の視線を感じるわ。
おどおどしては駄目だ。
きつく編み込んでいた、髪を解くと決めた。
私は、自分らしく生きたい。
こんな事は、始まりにもならない。
敵は無数にいるのだから。
「旦那様、来週なんですが芝居を見に行っても宜しいですか」
義母が父に伺っている。
「まぁ、楽しみだわ」
エリスは、無邪気な反応をしている。
「お姉さまも一緒に行くでしょ」
私は行かないわ。
今までの私は無邪気に付いていっていた。
芝居を見た後には、ロビーで軽く会食がされる。
その場で、私は大人の悪意にまみれる事になる。
現在のアンリタ王国では、歴史ある貴族家と新興貴族の間で激しい権力争いがされている。
そして、継母は新興貴族の侯爵家の娘である。
そんな陣営にとって、私は異分子でしかない。
新興貴族は、皇室の力を削ぎ民意を反映させようとしているのだから。
そう、そんな夢物語を吹聴して国を乱している。
私が皇太子の婚約者になったのは、妥協点でしか無かったのだ。
私が10才の建国祭の時に、亡き母に皇女の称号が贈られた。
祖母は、正式な側室と認められたのだ。
公爵令嬢で、皇妹を母に持つ令嬢でありながら保守派(昔からの血統を尊ぶ)は、妾の血統と呼び蔑み。
新興貴族達(貿易等で財をし、近代的な考え方)は、不安定な私の立場を攻撃した。
ようは、四面楚歌だった。
「ありがとう、でも行かないわ」
私は、やんわりと断りを入れ父に話し掛ける。
「ノーストン子爵夫人の、お見舞いに行きたいと思います」
母方の親族にあたる人だ。
エラの声が聞こえる。
私は、ベッドに寝たまま目をパチパチさせてみる。そして目の前に手を翳す。
小さな手。
記憶を持ったまま、過去に戻ってきた事を確認する。
「お嬢様、具合が悪いんですか?」
エラは心配そうに聞いてくれる。
「大丈夫よ、まだ眠いだけだから」
エラは、亡くなった母の遠縁の家の娘さんよ。
そして、私を絶対に裏切らなかった人。
エラに促されて、鏡台の前に座る。
紺碧の瞳と白金の髪。
私の名前は、ディスティニー・フォン・キャバラン。
アンリタ帝国の公爵令嬢で、後に、皇太子の婚約者になる可能性がある。
「お嬢様、今日は何か雰囲気が違いますね」
そうね、何回も死んだからね。
「今日は、春らしい色のドレスが着たいわ」
「良いと思います」
侍女は、嬉々としてクロゼットから数枚のドレスを持ってくる。
「どれに致しますか」
解らないわ、これがディスティニーの素直な感想だった。
「えっと、貴女達に任せるわ」
侍女のエラとメイド達が、和気あいあいと選び出す。
彼女達の主人であるディスティニーは、美しい白金の長い髪をきつい三つ編みにして、落ち着いた色を好む少女だったからだ。
侍女のエラと、メイド達が選んだ水色の清楚なドレスを、彼女達に手伝って貰いながらディスティニーは恐る恐る着る。
「お嬢様に、痣なんて有りましたかしら」
「まるで、星みたいね」
主人である、少女の身体の管理も彼女達の仕事だ。
エラはディスティニーの髪を丁寧にとかす。
「お嬢様、ドレスがとても似合っていますわ」
「今日は髪型も変えてみようかしら」
心機一転したい。
「はい、わかりました」
エラは、ディスティニーに髪型の提案を始めた。
エラは、嬉々としてディスティニーの髪を纏めている。
「エラ、何だか楽しそうね」
「ええ、楽しいですよ。お嬢様は美しいのに、お洒落に興味が有りませんでしたから」
エラ、ありがとう。
エラが側にいてくれるのは素直に嬉しい。
けど、エラだけでは駄目だ。
自分の味方を増やしながら、相手の戦力を削いでいかなくては。
記憶を持っている、アドバンテージを最大に活用しなくては、私は再び敗れるだろう。
私は変わらなくては。
髪型のように、簡単に変える事はできないかもしれない。
でも、前に進まなくては。
先ずは、・・・・味方にしなくては。
「お嬢様、ノーストン子爵家から手紙が届いてます」
私は、その手紙を軽く読む。
内容は、以前と同じだ。
「ありがとう。素敵に仕上げてくれたわね」
私は手紙を机にしまい、家族の待つ食堂に向かう為に部屋を後にした。
アンリタ帝国での食事は、女神アフロディーテに祈りを捧げてから始まる。
私の崇拝している女神は、邪神メーテル。
私が崇拝している理由は今後、教えよう。
故に、私は邪神メーテルに祈りを捧げている。
父である公爵が、祈りを終えナプキンを取る。
此が、食事が始まる合図になる。
父は、長方形の大きなテーブルの上座に座り、継母である公爵夫人は左隣、腹違いの妹はその隣である。
右隣に座る私は、公爵夫人と相対する。
キャバラン公爵家は、伝統ある名門の家柄だ。
しかし、昨今、皇室から皇女を下賜されていない。
先代の公爵は、皇室に強い執着を持っていたのだろうか?
私の祖母は、先代皇帝の一夜の過ちで身籠ったらしく、母を生んでも遇される事もなく亡くなったらしい。
帝国において、婚外子の立場は認められない。
母は祖母の実家の、子爵家に引き取られたのだ。
ちなみに、帝国の婚姻で、皇室、貴族とも側室は認められている。
側室の子供も、実子と認められているのだが、祖母に側室の立場は与えられなかった故の処置だ。
母は子爵家で、子爵家縁の私生児として育てられていたのだが、先代公爵からの打診で輿入れした。
実際は、拐われるような輿入れだったみたいだ。
故に、私には強い後ろ楯が無い。
しかしながら、そんな母から産まれた私は、皮肉のように皇室の特徴を持って産まれた。
そして同年代の皇太子は紺碧の瞳も、白金の髪も、持ち合わせなかったのだ。
「お姉さま、髪型を変えたのですか」
妹のエリスが、無邪気に話し掛けてくる。
エリスは栗色の髪に、紫色の瞳の愛らしい容貌。
「ええ、そうなの」
エラと相談しながら決めた髪型は、顔の両サイドを編み込んで、腰まで有る後ろ髪は垂らすようにしている。
今までの私は、白金の長い髪を隠すように、三つ編みにしていた。
先代の公爵は、皇室の特徴がある私を可愛がっていたが、継母である公爵夫人をはじめ、周りの大人は良い顔をしていなかった。
『棄てられた皇族』
私は、影でそう言われていた。
公爵夫人の視線を感じるわ。
おどおどしては駄目だ。
きつく編み込んでいた、髪を解くと決めた。
私は、自分らしく生きたい。
こんな事は、始まりにもならない。
敵は無数にいるのだから。
「旦那様、来週なんですが芝居を見に行っても宜しいですか」
義母が父に伺っている。
「まぁ、楽しみだわ」
エリスは、無邪気な反応をしている。
「お姉さまも一緒に行くでしょ」
私は行かないわ。
今までの私は無邪気に付いていっていた。
芝居を見た後には、ロビーで軽く会食がされる。
その場で、私は大人の悪意にまみれる事になる。
現在のアンリタ王国では、歴史ある貴族家と新興貴族の間で激しい権力争いがされている。
そして、継母は新興貴族の侯爵家の娘である。
そんな陣営にとって、私は異分子でしかない。
新興貴族は、皇室の力を削ぎ民意を反映させようとしているのだから。
そう、そんな夢物語を吹聴して国を乱している。
私が皇太子の婚約者になったのは、妥協点でしか無かったのだ。
私が10才の建国祭の時に、亡き母に皇女の称号が贈られた。
祖母は、正式な側室と認められたのだ。
公爵令嬢で、皇妹を母に持つ令嬢でありながら保守派(昔からの血統を尊ぶ)は、妾の血統と呼び蔑み。
新興貴族達(貿易等で財をし、近代的な考え方)は、不安定な私の立場を攻撃した。
ようは、四面楚歌だった。
「ありがとう、でも行かないわ」
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