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キャスル侯爵領
花嫁の残香
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「おい、それ以上奥に行くと父さん達に怒られる」
「これは、キャスル・ミスリル騎士団の、見回りの任務だ」
「いやいや、怒られるから」
「我らは、伝統有るキャスル・ミスリル騎士団で、初代団長はサイラス様だ!」
カサカサ
落ち葉を踏む音に、少年達が気付く。
「侵入だ!」
少年達は、城の更に奥に入り込む。
城の奥庭で、少年達は妖精に出会った。
艶々の淡い銀髪、新緑の瞳、ミルク色の肌。
「今日は」
「妖精が喋った!」
銀髪の妖精は困った様に、自分達を見つめる。
「リリィ!探したよ」
「フリーゲル様、ご免なさい。迷子になったみたい」
いきなり現れた男が、少女を抱き上げる。
少年達の心の中に、嫉妬が芽生える。
明らかに身分の高い大人の男。
当たり前の様に、少女を抱き上げる男。
妖精は、男に抱き上げられ去ってしまった。
少年達の、胸の鼓動が早まる。
妖精が、無邪気に男に笑いかけていた。
「俺、帰る!」
1人の少年が走りながら、家路につく。
「父さん!俺、妖精に会った!」
少年は、仕事から帰っていた父親達に大声で報告すると、父親達は酒を噎せたり、大声で笑ったりしている。
父親達の1人が、少年に話し掛ける。
「どこで会ったんだ?」
少年は、答えを濁す。
「まさか、城の奥庭のほうか?」
「騎士団の見回りをしていたんだ」
「お前が見た妖精は、おそらくだが、侯爵家の花嫁様だ」
「まだ、小さい子だったよ」
「なら、間違い無い」
「・・・・そんな!」
少年の、初恋が終わった瞬間だ。
とても短い時間。
少年が青年になる頃、彼は同僚に語る。
あの日の事を思い出すと、今でも鼓動が早くなるんだ。
フリーゲルは、幼い花嫁の首筋に、噛み跡を残す。
「勝手に外に出た罰だよ」
「ご免なさい」
幼い花嫁は、ポロポロと涙を流す。
「痛いのは、嫌」
「なら、リリィから私にキスをして」
どの様に、躾られたのだろう。
少女は、青年に口付けをして、舌を青年の口内に差し出す。
フリーゲルは、花嫁の舌を味わいながら、少年達の視線を思い出す。
幼い雄の視線でも許せなかった。
フリーゲルは、少女に眠りを促す。
幼い花嫁の密壺に、舌を這わせる事で漸く渇きがいえる事を感じられる。
皆様、更新が遅くなり本当にご免なさい。
この度、「侯爵家の当主になります~王族に仕返しするよ~」連載始めました。
宜しかったら、そちらも御覧下さい。
「これは、キャスル・ミスリル騎士団の、見回りの任務だ」
「いやいや、怒られるから」
「我らは、伝統有るキャスル・ミスリル騎士団で、初代団長はサイラス様だ!」
カサカサ
落ち葉を踏む音に、少年達が気付く。
「侵入だ!」
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明らかに身分の高い大人の男。
当たり前の様に、少女を抱き上げる男。
妖精は、男に抱き上げられ去ってしまった。
少年達の、胸の鼓動が早まる。
妖精が、無邪気に男に笑いかけていた。
「俺、帰る!」
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「父さん!俺、妖精に会った!」
少年は、仕事から帰っていた父親達に大声で報告すると、父親達は酒を噎せたり、大声で笑ったりしている。
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「どこで会ったんだ?」
少年は、答えを濁す。
「まさか、城の奥庭のほうか?」
「騎士団の見回りをしていたんだ」
「お前が見た妖精は、おそらくだが、侯爵家の花嫁様だ」
「まだ、小さい子だったよ」
「なら、間違い無い」
「・・・・そんな!」
少年の、初恋が終わった瞬間だ。
とても短い時間。
少年が青年になる頃、彼は同僚に語る。
あの日の事を思い出すと、今でも鼓動が早くなるんだ。
フリーゲルは、幼い花嫁の首筋に、噛み跡を残す。
「勝手に外に出た罰だよ」
「ご免なさい」
幼い花嫁は、ポロポロと涙を流す。
「痛いのは、嫌」
「なら、リリィから私にキスをして」
どの様に、躾られたのだろう。
少女は、青年に口付けをして、舌を青年の口内に差し出す。
フリーゲルは、花嫁の舌を味わいながら、少年達の視線を思い出す。
幼い雄の視線でも許せなかった。
フリーゲルは、少女に眠りを促す。
幼い花嫁の密壺に、舌を這わせる事で漸く渇きがいえる事を感じられる。
皆様、更新が遅くなり本当にご免なさい。
この度、「侯爵家の当主になります~王族に仕返しするよ~」連載始めました。
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