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愚者
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皆さん今日はニャン。にゃん子だニャン。
今日はヴァジール様と、当主様がデートだニャン。
キースリーダーとメイドのマリア、ニャン子で観察?護衛だニャンよ。
「ニャン子さん、なにやってるんですか。お二人が移動しましたよ」
むっ、マリア、やるニャンよ。
なかなかの素早さ。
《ボコッ!》
痛いニャンよ。
「ほら、行くぞ!」
キースがニャン子をつまみ上げ、移動を開始する。
「アニーだってよ。クワワッ」
「キースさん、何が可笑しいんですか。婚約者設定、最高です。いえ、若夫婦でも良いんではないですか」
マリアが真顔でキースを睨む。
「そう、そうだな。マリアが正しい」
マリアが怖いニャンよ。
今、角が見えたのは気のせいかニャンよ。
「ほら、何やってるんですか?移動しますよ」
何気に素早いマリアを、キースとニャン子が追う。
ヴァジール様と当主様が、異国の商隊のブースに入って行くニャンよ。
キースとマリアは素早く、カツラを着ける。
「ニャン子さん、早くしてください」
マリアがニャン子に、無理やりカツラを被せる。
「悪かったニャンよ、でも、結構乱暴だニャンよ」
ヴァジールとアルバニアは、2人でイチャイチャしながら異国の品を見ている。
仲良き事は、良いことニャンよ。
ただ、ヴァジールが自分用に蜘蛛の細工を選んだ時には、三人してドン引きしたのだ。
「キースリーダー、ヴァジール様ってヤンデレなのかニャン?」
「春を待つのが長かったからな、仕方ないんだ」
三人は同時にため息を吐くのだ。
それから、アルバニアが壁に向かって喋り始める。
「キースリーダー、当主様はどうしたニャンよ」
「春だからな」
「そう、春ですよね」
三人は、再び同時にため息を吐く。
「さあ、お二人が外に向かいました。行きますよ」
マリアが場を仕切り始める。
三人が、ヴァジールとアルバニアに合わせていどうする。
「オー!ここは、王都でも恋人と生きたいカフェとして有名な店だニャンよ」
「ヴァジール様が情報誌を読む場面を、想像してしまいました」
「奴も、男なんだよ」
「あっ、窓際の席みたいですね」
三人は、外から観察?護衛をする事にしたのだ。
「リーダー、読唇術だニャン」
「キースさん、お願いします」
三人は、キースの読唇術で会話を堪能?好奇心を満たす?
とにかく、情報を共有する事にしたのだ。
三人の感想は、微妙だ。
例えば花祭りに、女子は年の数の金平糖を食べる。
ヴァジールが、金平糖を一つアルバニアの口の中に入れる。
「アルバニアが産まれた年だ。生まれて来てくれてありがとう」
2つ
「アルバニアが、ヨチヨチ歩く姿が可愛くてしかたなかった」
3つ
「アルバニアが、ヴァジールお兄ちゃまの事好きって言ってくれた」
4つ・・・・もうキースは、砂糖を吐きそうだ。
そんなキースでも、遊んでいるわけでは無いのだ。
「ニャン子、あの怪しい白装束を追う。お前は、二人の観察を頼む」
「わかったニャンよ。観察、任せるニャンよ」
キースは、二人の護衛をニャン子に任せ、街で見掛けた白装束の2人の尾行を始める。
怪しい二人組だが、それだけで尾行してたいるのでは無いのだ。
明らかな殺気が、ヴァジールとアルバニアに放たれていた、確信がキースには有る。
人混みに紛れながら2人を監視していると、どうやら、主と従者の関係らしい事が解る。
2人は街を散策していたが、夕方になる頃には、花街の酒場に入って行ったのだ。
「これは、これは聖女様。このような店にようこそ」
待ち合わせをしていたらしい男は、2人組に椅子を進める。
「本当に、汚い店ね」
「アイシャ様、本当の事を言ってはいけません。所で、私達がお願いした資料は有りますか」
キースは、少女達の側の椅子を確保し、聞き耳をたてる。
「これが、ご注文の資料ですよ」
従者らしい少女が、巾着を男に渡す。
「確かに、頂きました」
男は、巾着の中身を確認すると席を立つ。
「何か質問が有りますか。では失礼します」
少女が、首を横に振る仕草を確認すると、その場を立ち去った。
キースは、会話の内容から少女達を聖女と推察し、男の尾行に切り替える事にしたのだ。
男は、花街に目的の場所が有るらしく、足早に進んで行く。
ちなみに男の目的の場所は、「女の子クラブ」であった。
今日はヴァジール様と、当主様がデートだニャン。
キースリーダーとメイドのマリア、ニャン子で観察?護衛だニャンよ。
「ニャン子さん、なにやってるんですか。お二人が移動しましたよ」
むっ、マリア、やるニャンよ。
なかなかの素早さ。
《ボコッ!》
痛いニャンよ。
「ほら、行くぞ!」
キースがニャン子をつまみ上げ、移動を開始する。
「アニーだってよ。クワワッ」
「キースさん、何が可笑しいんですか。婚約者設定、最高です。いえ、若夫婦でも良いんではないですか」
マリアが真顔でキースを睨む。
「そう、そうだな。マリアが正しい」
マリアが怖いニャンよ。
今、角が見えたのは気のせいかニャンよ。
「ほら、何やってるんですか?移動しますよ」
何気に素早いマリアを、キースとニャン子が追う。
ヴァジール様と当主様が、異国の商隊のブースに入って行くニャンよ。
キースとマリアは素早く、カツラを着ける。
「ニャン子さん、早くしてください」
マリアがニャン子に、無理やりカツラを被せる。
「悪かったニャンよ、でも、結構乱暴だニャンよ」
ヴァジールとアルバニアは、2人でイチャイチャしながら異国の品を見ている。
仲良き事は、良いことニャンよ。
ただ、ヴァジールが自分用に蜘蛛の細工を選んだ時には、三人してドン引きしたのだ。
「キースリーダー、ヴァジール様ってヤンデレなのかニャン?」
「春を待つのが長かったからな、仕方ないんだ」
三人は同時にため息を吐くのだ。
それから、アルバニアが壁に向かって喋り始める。
「キースリーダー、当主様はどうしたニャンよ」
「春だからな」
「そう、春ですよね」
三人は、再び同時にため息を吐く。
「さあ、お二人が外に向かいました。行きますよ」
マリアが場を仕切り始める。
三人が、ヴァジールとアルバニアに合わせていどうする。
「オー!ここは、王都でも恋人と生きたいカフェとして有名な店だニャンよ」
「ヴァジール様が情報誌を読む場面を、想像してしまいました」
「奴も、男なんだよ」
「あっ、窓際の席みたいですね」
三人は、外から観察?護衛をする事にしたのだ。
「リーダー、読唇術だニャン」
「キースさん、お願いします」
三人は、キースの読唇術で会話を堪能?好奇心を満たす?
とにかく、情報を共有する事にしたのだ。
三人の感想は、微妙だ。
例えば花祭りに、女子は年の数の金平糖を食べる。
ヴァジールが、金平糖を一つアルバニアの口の中に入れる。
「アルバニアが産まれた年だ。生まれて来てくれてありがとう」
2つ
「アルバニアが、ヨチヨチ歩く姿が可愛くてしかたなかった」
3つ
「アルバニアが、ヴァジールお兄ちゃまの事好きって言ってくれた」
4つ・・・・もうキースは、砂糖を吐きそうだ。
そんなキースでも、遊んでいるわけでは無いのだ。
「ニャン子、あの怪しい白装束を追う。お前は、二人の観察を頼む」
「わかったニャンよ。観察、任せるニャンよ」
キースは、二人の護衛をニャン子に任せ、街で見掛けた白装束の2人の尾行を始める。
怪しい二人組だが、それだけで尾行してたいるのでは無いのだ。
明らかな殺気が、ヴァジールとアルバニアに放たれていた、確信がキースには有る。
人混みに紛れながら2人を監視していると、どうやら、主と従者の関係らしい事が解る。
2人は街を散策していたが、夕方になる頃には、花街の酒場に入って行ったのだ。
「これは、これは聖女様。このような店にようこそ」
待ち合わせをしていたらしい男は、2人組に椅子を進める。
「本当に、汚い店ね」
「アイシャ様、本当の事を言ってはいけません。所で、私達がお願いした資料は有りますか」
キースは、少女達の側の椅子を確保し、聞き耳をたてる。
「これが、ご注文の資料ですよ」
従者らしい少女が、巾着を男に渡す。
「確かに、頂きました」
男は、巾着の中身を確認すると席を立つ。
「何か質問が有りますか。では失礼します」
少女が、首を横に振る仕草を確認すると、その場を立ち去った。
キースは、会話の内容から少女達を聖女と推察し、男の尾行に切り替える事にしたのだ。
男は、花街に目的の場所が有るらしく、足早に進んで行く。
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