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poison

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 華やかな集いの茶会が、悪夢に変わった日の夜。

宰相は、執務室で報告を受けていた。

先ず不幸中の幸いは、カローラ公爵家の令嬢が一命をとりとめた事だ。

王城の茶会で、公爵令嬢が死亡なんて目も当てられない。

ただ、テーブルの担当をしていたメイドは行方不明になっていた。


城を揺さぶった振動は、隠し通路が崩落した為らしい。

探索隊の隊長は、尋問中だ。

後宮の火災。実際、後宮で火災は起こっていなかった。

何者かが、意図的に煙を出したのだろう。


茶会での毒殺未遂は、まるで王妃を嵌めるように起こされている。

たが、後宮で毒草を所持していた事実は許されない。

それが、過去の話だとしてもだ。

宰相は、アルバニアの中指の爪に書かれた笑顔が、思い浮かぶ。

その度に、バカにされた気分になってしまうのだ。

「王妃を無罪放免はできない」

宰相は、明日のスケジュールを静かに考える。


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