上 下
921 / 953
戦いの準備

エルフとの戦い⑥

しおりを挟む
むむむ‥

耐性が高い人に魔法が効きにくいのはわかるが、親和性って‥

精霊と仲がいいって事なのか?

ミミウは誰が見ても精霊と仲がいいのはわかる。

今もノームと一緒に踊っている。
ノームと手を繋いで、円になって土の上位精霊を囲んで踊っている。

何の儀式だそれは‥?


この通りミミウが精霊と仲がいいのはわかるけどアキーエさんは‥?

しかもアキーエさんの場合は精霊がびびってる感じだったんですが‥

「えっと、四大元素?の魔法を使うとその現象を発現させた時に精霊が生まれるそうなんですぅ。通常は存在続ける事も難しい弱い精霊で、時間が経てば消えていなくなるそうなんですぅ。」

ふむふむ。

「でもミミウや、アキーエさん、それにアレカンドロさんやリルさんたちが魔法を使った後に現れる精霊は存在する意思が強くて、消えないそうですぅ。」

なぬ?

「それで時間が経てば存在の強い精霊だから、自我を持って上位精霊になるみたいなんですけど、やっぱり自分を生んだ人の事は覚えてるみたいですぅ。」

ほ、ほほう‥
それはそれは‥

アキーエお母さんですね‥

「あのエルフさんが呼んだ火の上位精霊さんもアキーエさんの魔法から生まれたみたいですぅ。」

だから攻撃してこなかったのか‥

単純にアキーエさんが怖いからと思ってた。

アキーエさん。
何故こっちに魔法を放とうとしてるんですか?
やめてください、それを喰らったら僕が精霊になってしまいそうです。

「な、なぜ言う通りに動かない!?なぜだっ!」

う~ん‥
そんな事情があるなんて、エルフは知らないだろうしな‥

「そ、そんな馬鹿な!こ、これでは精霊数が増えエルフの力が増したと言うのに意味がないではないかっ!」

えっ?

今何て言った?

アキーエたちが魔法を使った後に、消えるはずの精霊が何故か残ってしまう。

それにより精霊の数が徐々にだが増えていく。

そしてエルフが引き篭もりをやめて、何を勘違いしたのか戦争を始めたのは精霊の数が増えたから‥


‥‥‥うん。
気のせいだ、何の因果関係もない。

エルフが力をつけたのは、きっとすっごく頑張ったからだ。

引き篭もりしてる間に、他人がびっくりするくらい努力したんだ。
きっと‥‥



「よし、みんな。何となくだが、世界の平和のためにはエルフ族を止めないといけない気がしてきた。俺たちには全く関係のない事だが、この大陸に住む者としては世界の滅びを防がないといけない。たがらエルフ族を全力で止めるぞ!」

関係はないが、ここまで関わってしまったから仕方ないんだ。

「絶対そんな事思わないし、言わないはずだから何かあったのね。まあいいわ。これが終わったら教えてくれるのよね?」

「あ、ああ。」

そうだな。
別に例えそうだったとしてもアキーエにもアキーエの魔法には何の罪もない。

それに自粛する必要もないし、これからもガンガン魔法を使っていいと思う。

ただ、何て言うか迷うな‥

アキーエの事だから、エルフを止めるって言い出すに決まってるからな。

先に俺が決めた事にしておけば問題ないだろ。


「な、何が止めるだ!ふざけるなっ!お前たち人族が我らエルフの大業を止めることなど出来るはずがないだろう!俺がそのふざけた思考を止めてやる。まさか人族相手に切り札を使う事になるとは思わなかったが、その目に焼き付けるがいい!」

段ボールは動かない精霊を無視して、新たな精霊を召喚する。

「『我と共にある精霊よ!我が力となり槍となれ!』」

段ボールの背後に火の精霊が現れる。

上位精霊というわけじゃなさそうだが‥

上位精霊とは違った感じはあるが、油断できる相手ではなさそうだな‥

「思い知るがいい!選ばれたエルフが精霊の力を全て纏う強さを!『精霊纏』!」

段ボールの背後にいた精霊の姿が掻き消える。

そして段ボールの身体から炎が噴き出す。


なんだそれ!?

アレカンドロのスキルとは違い、鎧と言うよりも精霊が持っていた炎をそのまま身体に纏ってるって感じだな。

俺はスキル【技能眼】を発動する。

ダンボール・レイノネン
スキル【精霊魔法】
精霊種に近い種族が精霊を召喚してその力を行使する事ができる。

貸与スキル【精霊纏】
貸与されているスキル。

スキル【加重操作】
自身にかかる重力を操作変更する事ができる。

なんだ?
スキル【精霊纏】に関しては情報が見れない。
しかもスキルの前に貸与の文字がある。

これは誰から借りているスキルという事なのか?

その他のスキルに関しては詳細まで見る事ができるから【技能眼】がおかしいわけじゃなさそうだ‥

「はっはぁ!これで今までのようにはいかんぞ!精霊と一体となった俺の強さを思い知るがいい!」

段ボールが手を振るうとそこから火炎が噴き出し、こちらに向かってきた。

タイムラグなしで精霊術を使っている。
言うだけの事はありそうだ。

しかし‥‥
そうか、段ボールの名前って段ボール・カネンブツじゃなくて、ダンボール・レイノネンって名前だったな‥
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

他国から来た王妃ですが、冷遇? 私にとっては厚遇すぎます!

七辻ゆゆ
ファンタジー
人質同然でやってきたというのに、出されるご飯は母国より美味しいし、嫌味な上司もいないから掃除洗濯毎日楽しいのですが!?

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)

いくみ
ファンタジー
実母に家を追い出された。 全く親父の奴!勝手に消えやがって! 親父が帰ってこなくなったから、実母が再婚したが……。その再婚相手は働きもせずに好き勝手する男だった。 俺は消えた親父から母と頼むと、言われて。 母を守ったつもりだったが……出て行けと言われた……。 なんだこれ!俺よりもその男とできた子供の味方なんだな? なら、出ていくよ! 俺が居なくても食って行けるなら勝手にしろよ! これは、のんびり気ままに冒険をする男の話です。 カクヨム様にて先行掲載中です。 不定期更新です。

幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話

妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』 『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』 『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』  大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。

転生したら赤ん坊だった 奴隷だったお母さんと何とか幸せになっていきます

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
転生したら奴隷の赤ん坊だった お母さんと離れ離れになりそうだったけど、何とか強くなって帰ってくることができました。 全力でお母さんと幸せを手に入れます ーーー カムイイムカです 今製作中の話ではないのですが前に作った話を投稿いたします 少しいいことがありましたので投稿したくなってしまいました^^ 最後まで行かないシリーズですのでご了承ください 23話でおしまいになります

全校転移!異能で異世界を巡る!?

小説愛好家
ファンタジー
全校集会中に地震に襲われ、魔法陣が出現し、眩い光が体育館全体を呑み込み俺は気絶した。 目覚めるとそこは大聖堂みたいな場所。 周りを見渡すとほとんどの人がまだ気絶をしていてる。 取り敢えず異世界転移だと仮定してステータスを開こうと試みる。 「ステータスオープン」と唱えるとステータスが表示された。「『異能』?なにこれ?まぁいいか」 取り敢えず異世界に転移したってことで間違いなさそうだな、テンプレ通り行くなら魔王討伐やらなんやらでめんどくさそうだし早々にここを出たいけどまぁ成り行きでなんとかなるだろ。 そんな感じで異世界転移を果たした主人公が圧倒的力『異能』を使いながら世界を旅する物語。

王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します

有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。 妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。 さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。 そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。 そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。 現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!

「不細工なお前とは婚約破棄したい」と言ってみたら、秒で破棄されました。

桜乃
ファンタジー
ロイ王子の婚約者は、不細工と言われているテレーゼ・ハイウォール公爵令嬢。彼女からの愛を確かめたくて、思ってもいない事を言ってしまう。 「不細工なお前とは婚約破棄したい」 この一言が重要な言葉だなんて思いもよらずに。 ※約4000文字のショートショートです。11/21に完結いたします。 ※1回の投稿文字数は少な目です。 ※前半と後半はストーリーの雰囲気が変わります。 表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。 ❇❇❇❇❇❇❇❇❇ 2024年10月追記 お読みいただき、ありがとうございます。 こちらの作品は完結しておりますが、10月20日より「番外編 バストリー・アルマンの事情」を追加投稿致しますので、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。 1ページの文字数は少な目です。 約4500文字程度の番外編です。 バストリー・アルマンって誰やねん……という読者様のお声が聞こえてきそう……(;´∀`) ロイ王子の側近です。(←言っちゃう作者 笑) ※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。

処理中です...