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戦いの準備
エルフ族との戦い
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「ぐあぁぁ‥い、痛い‥痛い!な、何故だ!何故我らエルフがこんな目に会わねばならん!」
「ひ、人族風情が‥こんな事をして、ただで済むと思うなよ!」
「ば、化け物め‥」
気絶しているエルフもいるが、意識を保ったまま呻いている奴らもいる。
何故こんな目にって‥
君たちがアキーエさんに禁句を言ったからでしょうが‥
ほら、また言ったからアキーエさんがピクピクしてますよ。
「ちょっと幾つか聞きたい事があるんだが?」
「お前たちに話す事など何もない!さっさと去るがいい!しかしこのままで済むと思うなよ。お前らは絶対この手でくびり殺してやる!」
何故この状態でそんな事を言えるのかね?
どこまで拗らせてるのやら‥
「この状況を見ろよ。お前たちの命は俺たち次第なのがわからないのか?」
「ふん!俺たちに何かしてみろ。すぐにエルフ軍がお前らを皆殺しにするからな!」
「それはお前たちがエルフ国に帰れたら‥だろ?お前たちがいなかったら俺たちがやったって事はわからないんだからな。無事に国に帰りたいならちゃんと答えた方がいいぞ。」
「くっ‥卑怯者め!」
むう‥
話が通じないぞ、こいつら。
その時茂みが揺れる音がした。
「ふっはっは!異常を察知して、仲間が来てくれたようだな!お前たちもこれで終わ‥」
「マルコイさん、みんな連れてきたよ‥ってもう終わっとるやん。」
キリーエがパーティメンバーを連れて来た。
男の顔が唖然とした表情になる。
「ん?これで‥なんだって?」
俺はエルフの男に目を向ける。
「く、くそ!伏兵まで潜ませているなんて、なんて狡猾なやつだ!」
お前さっき自分が言った事を思い出せ!
お前も仲間が近くにいるんだろ!
「それで話すの?話さないの?」
アキーエが先程と同じように炎の槍を宙に停滞させながら問いかける。
「ひぃ!」
エルフの男は身体を縮こませて、アキーエを恐る恐る見上げる。
アキーエがすぐに魔法を撃たない事がわかったのか、大きな深呼吸をして話し出す。
「そ、それで?お前たちの聞きたい事とは何だ!」
身体にはアキーエさんの恐怖が染み付いてるようですね。
「そうだな。お前と商人たちの話でだいたいの事はわかったが、一つだけ聞きたい。この取引と戦争の意思は、国で決まった事なのか?女王とやらも賛同しているのか?」
「ふん!そうだ!優れたエルフによる世界の支配。これこそが今我々エルフに課せられた使命なのだ!」
「一部のエルフじゃなくて‥か?」
「当たり前だ!我らの新しき女王が我らの指針を示してくれた!」
「なるほどな‥そしたら魔族はどうなる?魔族も
倒すべき種族になるのか?」
「魔族は魔法の力については我々と同程度の種族だ。しかしその数が少ないため、自分たちの大陸から出ないとの約束の元で保護している。我らも全種族を駆逐したいと思っているわけではない。我らエルフ族の元、エルフの女王の元で管理された素晴らしい世界を作り出すのが目的なのだ!」
とんでもない思想が下のエルフまで浸透してるみたいだな‥
しかし魔族とは敵対しない‥か。
それが答えみたいなもんだな。
それにしてもあれこれと手をかえているよな、あいつらも。
これがどっちの作戦なのかわからないが、どっちかと言うと『あのお方』の方だろうな。
魔王は俺の偏見かもしれないが、こんな事をするようなやつじゃない気がする。
でも上手いこと乗せられて、これにも関与してる可能性は高いけどな。
しかし新しい女王か‥
こいつが本命みたいだ。
今までの国は、国の中枢に洗脳や息のかかったやつが入り込んでいたが、今度は国のトップか‥
引き篭もり種族だから、気づかれるのが遅かったんだろう。
そして準備が完了したから動き出したってところだな。
やはり国が相手になりそうだ。
すぐに獣王様やドワーフの国王に連絡が必要だな。
「聞きたい事はそれだけか?ならば我らを解放してもらおう!」
このまま解放するのも面倒だよな。
獣王様に押し付けるか‥
その時、俺たちが来た方とは逆側から人の気配がした。
それも数人ではなく、かなりの数みたいだ。
しばらく待つと、数十‥いやもっと多いか?
「ふむ。一体どう言う事か?あそこに倒れているのは、我々の同胞のようだが‥しかしその側には人族がいる‥我らの同胞を人族が倒した?まさかそんな事が出来るはずがない。さては汚い手段で嵌められたか‥やはり汚れた種族よ。このような奴らにも慈悲を与えようとは女王も何を考えているのやら‥」
おいおい。
また濃ゆいのが出て来たな‥
「あんたは?」
「ふん。我の名か?貴様らのような人族如きに伝えても意味はないだろう。まあしかし冥土の土産に教えてやってもいい。我はエルフ国の精霊騎士団、第三師団団長のダンボール・レイノネンだ!」
え?
厚紙な感じの人ですか?
「ひ、人族風情が‥こんな事をして、ただで済むと思うなよ!」
「ば、化け物め‥」
気絶しているエルフもいるが、意識を保ったまま呻いている奴らもいる。
何故こんな目にって‥
君たちがアキーエさんに禁句を言ったからでしょうが‥
ほら、また言ったからアキーエさんがピクピクしてますよ。
「ちょっと幾つか聞きたい事があるんだが?」
「お前たちに話す事など何もない!さっさと去るがいい!しかしこのままで済むと思うなよ。お前らは絶対この手でくびり殺してやる!」
何故この状態でそんな事を言えるのかね?
どこまで拗らせてるのやら‥
「この状況を見ろよ。お前たちの命は俺たち次第なのがわからないのか?」
「ふん!俺たちに何かしてみろ。すぐにエルフ軍がお前らを皆殺しにするからな!」
「それはお前たちがエルフ国に帰れたら‥だろ?お前たちがいなかったら俺たちがやったって事はわからないんだからな。無事に国に帰りたいならちゃんと答えた方がいいぞ。」
「くっ‥卑怯者め!」
むう‥
話が通じないぞ、こいつら。
その時茂みが揺れる音がした。
「ふっはっは!異常を察知して、仲間が来てくれたようだな!お前たちもこれで終わ‥」
「マルコイさん、みんな連れてきたよ‥ってもう終わっとるやん。」
キリーエがパーティメンバーを連れて来た。
男の顔が唖然とした表情になる。
「ん?これで‥なんだって?」
俺はエルフの男に目を向ける。
「く、くそ!伏兵まで潜ませているなんて、なんて狡猾なやつだ!」
お前さっき自分が言った事を思い出せ!
お前も仲間が近くにいるんだろ!
「それで話すの?話さないの?」
アキーエが先程と同じように炎の槍を宙に停滞させながら問いかける。
「ひぃ!」
エルフの男は身体を縮こませて、アキーエを恐る恐る見上げる。
アキーエがすぐに魔法を撃たない事がわかったのか、大きな深呼吸をして話し出す。
「そ、それで?お前たちの聞きたい事とは何だ!」
身体にはアキーエさんの恐怖が染み付いてるようですね。
「そうだな。お前と商人たちの話でだいたいの事はわかったが、一つだけ聞きたい。この取引と戦争の意思は、国で決まった事なのか?女王とやらも賛同しているのか?」
「ふん!そうだ!優れたエルフによる世界の支配。これこそが今我々エルフに課せられた使命なのだ!」
「一部のエルフじゃなくて‥か?」
「当たり前だ!我らの新しき女王が我らの指針を示してくれた!」
「なるほどな‥そしたら魔族はどうなる?魔族も
倒すべき種族になるのか?」
「魔族は魔法の力については我々と同程度の種族だ。しかしその数が少ないため、自分たちの大陸から出ないとの約束の元で保護している。我らも全種族を駆逐したいと思っているわけではない。我らエルフ族の元、エルフの女王の元で管理された素晴らしい世界を作り出すのが目的なのだ!」
とんでもない思想が下のエルフまで浸透してるみたいだな‥
しかし魔族とは敵対しない‥か。
それが答えみたいなもんだな。
それにしてもあれこれと手をかえているよな、あいつらも。
これがどっちの作戦なのかわからないが、どっちかと言うと『あのお方』の方だろうな。
魔王は俺の偏見かもしれないが、こんな事をするようなやつじゃない気がする。
でも上手いこと乗せられて、これにも関与してる可能性は高いけどな。
しかし新しい女王か‥
こいつが本命みたいだ。
今までの国は、国の中枢に洗脳や息のかかったやつが入り込んでいたが、今度は国のトップか‥
引き篭もり種族だから、気づかれるのが遅かったんだろう。
そして準備が完了したから動き出したってところだな。
やはり国が相手になりそうだ。
すぐに獣王様やドワーフの国王に連絡が必要だな。
「聞きたい事はそれだけか?ならば我らを解放してもらおう!」
このまま解放するのも面倒だよな。
獣王様に押し付けるか‥
その時、俺たちが来た方とは逆側から人の気配がした。
それも数人ではなく、かなりの数みたいだ。
しばらく待つと、数十‥いやもっと多いか?
「ふむ。一体どう言う事か?あそこに倒れているのは、我々の同胞のようだが‥しかしその側には人族がいる‥我らの同胞を人族が倒した?まさかそんな事が出来るはずがない。さては汚い手段で嵌められたか‥やはり汚れた種族よ。このような奴らにも慈悲を与えようとは女王も何を考えているのやら‥」
おいおい。
また濃ゆいのが出て来たな‥
「あんたは?」
「ふん。我の名か?貴様らのような人族如きに伝えても意味はないだろう。まあしかし冥土の土産に教えてやってもいい。我はエルフ国の精霊騎士団、第三師団団長のダンボール・レイノネンだ!」
え?
厚紙な感じの人ですか?
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